JPS62176664A - 純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造方法 - Google Patents

純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造方法

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JPS62176664A
JPS62176664A JP1700986A JP1700986A JPS62176664A JP S62176664 A JPS62176664 A JP S62176664A JP 1700986 A JP1700986 A JP 1700986A JP 1700986 A JP1700986 A JP 1700986A JP S62176664 A JPS62176664 A JP S62176664A
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JP
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titanium
mold
alloy
casting
magnesia
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JP1700986A
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English (en)
Inventor
Hiroya Ogino
荻野 碩哉
Yoshiaki Tsuruta
鶴田 良明
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J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、純チタン又はチタンを主成分とする合金の改
良された鋳造方法に関する。
(従来の技術) 従来から、純チタン又はチタンを主成分とする合金は、
その優れた耐食性、比強度、生体親和性を有することか
ら医療の分野等でも注目をあびているが、このチタン又
はチタンを主成分とする合金は、鋳造時等の高温雰囲気
中において、酸素、チッ素等の置換型元素との活性度が
高く、容易に酸化、チッ化等の反応をおこし、その特性
の劣化が表れる。
このため、チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造
は高真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下でグラファイト
製等の鋳型を用いて行われている。
しかし、このグラファイト製等の鋳型では、例えば医療
系分野で使用する複雑な形状物を対象とする場合にはそ
れら鋳造加工が難しく、又、グラファイト自体の黒色粉
等に対する生理的不快感やその保守管理等の煩雑さに問
題点を残している。
従って、近年、特に歯科医療の分野では、ロストワック
ス法等の鋳造法が試行されつつあるが、この方法におい
て使用される例えば鋳型材としてのシリカ又は石膏を主
成分とするものとか、リン酸塩をバインダとするものに
おいては、熱力学的にチタン又はチタンを主成分とする
合金との自由エネルギ変化並びに分解の自由エネルギ変
化が負の値となるので、チタン又はチタンを主成分とす
る合金と著しく反応し高品質のチタン系金属の鋳造は不
適となる。
そこで最近では、マグネシア材を鋳型に使ってチタン又
はチタンを主成分とする合金を鋳造することが行われて
いる。
(発明が解決しようとする問題点) しかし上記従来の鋳造方法では、鋳型として用いられる
マグネシア系材料と、鋳造する純チタン又はチタンを主
成分とする合金との反応の自由エネルギ変化は、チタン
の溶融温度付近、すなわち、約1700℃以上の温度領
域では負の値となるので、この結果、鋳型を構成するマ
グネシア系材料と、鋳造材である純チタン又はチタンを
主成分とする合金とが酸化反応を起こし、このため該鋳
型を高温に保持させ、純度よくチタン又はチタンを主成
分とする合金を鋳造させることは困難となる。
一方、例えば、「特公昭58−5749号公報」には、
純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造に際し、
マグネシア系鋳型と、チタン鋳物材料とが接触する部分
を低温に保持するか、又は冷却することによって上記酸
化反応を抑制させる方法が開示されている。
しかしながら、このような方法でもチタンのように単位
体積当りの比熱が小さい金属の場合1例えば薄肉鋳物等
の鋳造時においては、溶解時の溶湯の流れが悪くなるの
で鋳造が困難となるものである。
又、特に歯科用の分野で歯冠等をチタンで製作した場合
、該チタンの凝固収縮による支台歯との不適合性を、上
記の方法で使用するマグネシア系鋳型では、その高温膨
張によって補償することはできないといった問題点があ
る。
そして、上記チタン鋳造に用いられている鋳型材として
開示されているマグネシアは、その製造時の焼成温度が
比較的低く単結晶化されていないので活性度も高く、一
層チタン等と反応し易い状態にある。又、活性度が残存
していることに基因して長期間の保存中に大気中の水分
や炭酸ガスと結合して水酸化マグネシウム、炭酸マグネ
シウムに変質し、鋳型自体の亀裂、強度低下等の著しい
欠陥を露呈することになる。
更に、上記チタンを鋳造するための工程では、不活性ガ
ス雰囲気下での遠心鋳造機、或は不活性ガスと真空減圧
による差圧を利用した鋳造機等を使用することが示され
ているが、これらの装置自体は精密な構造になっていな
く、実際上酸素やチッ素の存在雰囲気下での鋳造を余儀
なくされている。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたもので
、特に鋳型材となるマグネシア組成物の新規な構成によ
り高品質な純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳
造を実現させると共に、該純チタン又はチタンを主成分
とする合金の凝固収縮をも補償するようにした鋳造方法
を提供することを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 上記目的達成のための第1の本発明の方法は、純チタン
又はチタンを主成分とする合金の鋳造に際し、電気溶融
法により得られたマグネシア(Mgo)と、同法によっ
て得られたマグネシアとカルシアとの共融物(MgO+
C:ao)と、酸化チタン、粉末金属チタン、酸化ジル
コニウム、粉末金属ジルコニウムから選ばれた1種又は
2種以上と、ジルコニアセメントを含有するバインダと
からなる鋳造材料を焼成して鋳型を鋳造することにより
、この鋳型を構成する上記マグネシアの活量を1より小
にならしめ、vJ造する純チタン又はチタンを主成分と
する合金と、上記鋳型との反応の自由エネルギ変化を、
純チタン又はチタンを主成分とする合金の溶融温度より
高い温度領域においても0以上(0を越える値)に保持
させるようにすると共に、上記鋳型を構成する酸化チタ
ン(粉末金属チタン)、酸化ジルコニウム(粉末金属ジ
ルコニウム)の1種又は2種の異方膨張或は結晶変態現
象を利用して、上述した鋳型の焼成中に該鋳型自体に微
細なクラックを発生させ、鋳造する純チタン又はチタン
を主成分とする合金の凝固収縮を補償させるようにした
鋳造方法にある。
第2の本発明の方法は、上記第1の発明を更に改良した
もので、第1の発明における鋳型材料に加えて、加熱に
よって大きな体積膨張を示すプラスチック中空球体を混
和して焼成することにより鋳型を鋳造して、第1の発明
と同様にマグネシアの活量を1より小にしてチタン又は
チタンを主成分とする合金に対する該マグネシアの反応
の自由エネルギ変化を0以上(Oを越える値)に保持さ
せると共に、上記プラスチック中空球体の膨張現象を利
用して上記焼成時に鋳型を膨張させ、合せて第1の発明
における鋳型構成材料の異方膨張や結晶変態現象による
クラックの発生をも相乗させることにより、上記プラス
チックス中空球体の膨張に伴って膨張した鋳型の収縮を
抑制させると共に、鋳造する純チタン又はチタンを主成
分とする合金の凝固収縮を補償するようにした鋳造方法
にある。
そして、第3の本発明の方法は、上記第1の発明又は、
第2の発明の方法によって鋳造した鋳型を用いると共に
純チタン又はチタンを主成分とする合金を鋳造するため
の特定した鋳造工程を経由させ、該純チタン又はチタン
を主成分とする合金を鋳造するようにした鋳造方法を提
供することにある。
すなわち、上記第3の発明に係る鋳造工程を実施例に対
応する第1@に基づいて説明すると、図示のように、そ
の内部に通湯口(8)を有するガイドブツシュ(7)を
貫通させた隔壁(17)を介して少なくともリーク量を
10−’ Q −torr/ sec以下となした密接
(15)で形成された溶解室(38)と鋳込室(39)
とを対置してなる気密状の装置本体を設置し、しかも上
記溶解室(38)内には反熱板(4)を該溶解室(38
)内壁に沿って配設し、この反熱板(4)で包囲された
溶解室(38)内には、鋳造する純チタン又はチタンを
主成分とする合金(3)のインゴット又は不定形スクラ
ップを収容する傾動可能なルツボ(5)と、該ルツボ(
5)の開口部(6)と略対向してアーク発生装置A、例
えば図示したように溶解室(38)上部から気密絶縁ブ
ツシュ(35)を介して溶解室(38)内に挿入された
アーク発生電極(2)と、この電極(2)にアーク発生
用直流電源(33)により電極リード(13)(14)
を通じてアーク柱(1)を発生させるようにしたアーク
発生装置(A)を配置し、上記チタンのインゴット(3
)を溶解させるようにする。
そして鋳込室(39)内には上記隔壁(17)と接する
上面に耐熱シール(27)を張設すると共に、昇降機構
(12)に連係された鋳型台(10)を内設し該鋳型台
(10)上には、上記ガイドブツシュ(7)の通湯口(
8)と連通する所定形状の鋳型空間(28)を有する上
記第1の発明によって得られた鋳型(9)、又は第2の
発明によって得られた鋳型(9)を載置し、上記気密室
(38)を真空ポンプ(26)に系統づけた管体(18
)  (19)と、弁体(21)(22)を用いて真空
状態とさせると共に、所定の真空度に達したことを密接
(15)を貫通して溶解室(38)内に挿入した圧力セ
ンサ(34)により検知し、続いて上記溶解室(38)
内に不活性ガスを充填したボンベ(25)に系統づけた
管体(20)と、弁体(23)(24)を操作し不活性
ガスを充満させて該溶解室(38)の内圧を鋳込室(3
9)の内圧よりも大きくし、この状態下において上記ル
ツボ(5)内のチタン又はチタンを主成分とする合金(
3)のインゴットをアーク溶解させ、この溶湯をルツボ
(5)を傾斜させて上記ガイドブツシュ(7)の通湯口
(8)を介し上記第1の発明又は第2の発明によって得
られた鋳型(9)内に落し込み、上記両室(38)(3
9)の内圧差により溶湯を押圧して、上記純チタン又は
チタンを主成分とする合金の鋳造を行なうものである。
(作用) 本発明の方法は、電気溶融法によって得られたマグネシ
ア或は同法によって得られるマグネシアとカルシアの共
融物が単結晶化され、この結晶構造が極めて安定な状態
にあることを利用し、この電気溶融法によるマグネシア
及びマグネシアとカルシアとの共融物を、純チタン又は
チタンを主成分とする合金鋳造用の鋳型材料の主要構成
体となし、更に、この鋳型材料に酸化チタン、粉末金属
チタン、酸化ジルコニウム、粉末金腐ジルコニウムから
選ばれた1種又は2種以上と、ジルコニアセメントを含
有するバインダとを添加混合し、焼成することにより鋳
型を製作し、この鋳型中のマグネシアの活量を1より小
さくして、純チタン又はチタンを主成分とする合金の溶
融温度以上においてもチタンと鋳型中のマグネシアとの
反応の自由エネルギ変化を0以上(0を越える値)の値
にして、チタンと鋳型が反応しないか、或は殆ど反応し
ないように作用させる。
すなわち1本発明に係る鋳型中のマグネシアとチタンと
の反応及び反応の自由エネルギ変化は次式で表わせる。
■ Ti+MgO→TiO+Mg ■  2Ti + 3阿gO→ Ti2O3+ 3M 
g■ 3Ti+5Mg0→Ti、 O,+ 5M gが
純粋状態のときの自由エネルギ変化である。
上記■、■、■式において、Ti、 Tie、 Tit
’s +Ti30..Mgは、純粋物質であり、活量は
1であるから、■、■、■式は次のようになる。
■′ ΔG1=ΔG1゜−RT Q n a MgO■
′ ΔG、=ΔG2゜  2 RT Q n a Mg
O■′ ΔG3=ΔG、。−5RT Q n a Mg
O本発明においては、上記のように電気溶融したマグネ
シア中にカルシア及び酸化チタン又はジルコニウム等を
共融状態で存在させ鋳型を構成させているので、該マグ
ネシアの活量a MgOは、上記反応式の通り1より小
さくなる。
従って、上記■′■′■′式中の(−RTQnaMgo
)の項は正の値となり、その結果、ΔGLIΔ(+21
ΔG、はΔG1゜、ΔG2′、ΔG、0よりも大きい値
になり、しかも(−RT Q n a Mg0)項の寄
与はi度が高くなる程大きくなる。
これから■、■、■式のΔG1.ΔG29ΔG、を0以
上(0を越える値)の値にすることができるのであり、
又、■、■、■式の反応を右方向に進行させないように
することも可能となるのである。
なお、上記電気溶融マグネシア、カルシア共融物中のカ
ルシア或は、鋳型組成物中の酸化ジルコニウム等は、鋳
造する純チタン又はチタンを主成分とする合金とは熱力
学的に反応し得ない安定なものであり、又、上記酸化チ
タンについても鋳型組成中に多量添加する必要はないの
で、その添加量によって、チタン等と平衡となる酸素分
圧の影響は無視できるものとなる。
そして、本発明では、上記鋳型材料中の酸化チタンの異
方膨張性や、酸化ジルコニウムの900℃付近での変態
に伴う体積変化を利用して、上記組成からなる鋳型材料
の焼成中に該鋳型自体に微細なクラックを発生させ、焼
成による鋳型の収縮を軽減させて、鋳造する純チタン又
はチタンを主成分とする合金の凝固収縮を略補償する。
更に、上記本発明に係る鋳型材料に、加熱によって大き
な体積膨張を示すプラスチックス中空球体を含有させる
ことにより、その添加量に応じて上記鋳型材料を任意に
膨張させ、適宜鋳型の収縮を軽減調整させると共に、鋳
造する純チタン又はチタンを主成分とする合金の凝固収
縮を好適に補償する。
上記プラスチックス中空球体は、焼成中にガスとなって
分解揮発するので、焼成後の鋳型内には残存しない。
又、上記鋳型に形成させたクラックは極めて微細なもの
なので、チタン等の鋳造物の鋳肌に影響を及ぼすことが
ないものとなる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を示す第1図〜第6図に基づいて
説明する。
(実施例−1) まず、本発明に係る鋳型(9)の作製手順を説明すると
、第2図として示したような形状のワックスパターン、
すなわち、前記溶解室(38)のガイドブツシュ(7)
の通湯口(8)に連通ずる溶湯受入口(36)を有する
長さ2Q+nm、巾15■、厚さ2nmの形状のワック
スパターン(37)を作製し、鋳型材料として表−1に
示した組成の混和物を真空雰囲気中で練和すると共に、
上記ワックスパターンをその内に埋設する。
(以下余白) 表−1 そして、上記鋳型材料を室温に静置後電気炉内にセット
とし4〜b 00℃(実用範囲800〜1300℃)まで昇温し、約
1時間保持後ワックスパターンを流出させ除去して加熱
を停止し約600℃程度の温度時において電気炉から鋳
型材料を取り出し、静置することにより内部に所定の形
状の内部空間を形成させてなる鋳型(9)を作製する。
なお、上記本発明に係る鋳型(9)と対比させるために
、従来使用されている市販のマグネシアセメント及び歯
科用リン酸塩系埋設材を用いて前記同形のワックスパタ
ーン(37)を真空埋設して、以下、上記同様の操作に
より各々鋳型(9a)(9b)を作製し比較試料とした
この際、市販のマグネシアセメントを用いたものは、真
空埋設後、該マグネシアセメントの固化に約24時間を
要し、他の試料よりも長時間静置する必要があった。
次に、純チタンを紡込材料として上記本発明に係る鋳型
(9)と2種の比較材料としての鋳型(9a)(9b)
を各々用いて鋳造を行なった。
この鋳造は、第1図に示した装置における気密状の本体
内を隔壁(17)によって区画させてなる溶解室(38
)内のルツボ(5)にまず上記チタン(3)を設置した
後、上記鋳型(9)(9a)(9b)を各々図示のよう
にセットし、気密室全体を真空状態となし、次いで溶解
室(38)内に不活性ガス、例えばアルゴンガスを充満
させると共に、上記隔壁(17)で区画した鋳込室(3
9)は上記真空排気を続行しながら上記ルツボ(5)内
の純チタン(3)を溶解室(38)内のアーク発生装置
(A)により溶解し、完全に溶解したときにルツボ(5
)を傾動させて純チタン(3)の溶湯を鋳型(9)又は
鋳型(9a)(9b)に、上記不活性ガスの充満した溶
解室(38)と真空排気されている鋳込室(39)の各
々の室内差圧を利用して押湯効果を生じさせながら流し
込み、上記純チタン(3)の溶湯が鋳型(9)又は鋳型
(9a)  (9b)の深細部まで行きわたるようにし
た。
この結果得られた本発明に係るチタン鋳造体と、上記比
較試料を用いて製作された鋳造体との特性を表2及び第
3図として示す。
(以下余白) すなわち、上記本発明に係るチタン鋳造体と、従来の2
種類の鋳造体とについて、その表面形状、硬度既知の棒
体による表面引掻傷の有無、切断面のマイクロビッカー
ス硬度を各々測定した結果、チタン鋳造用の鋳型として
従来の歯科用リン酸系埋設材を用いた場合は、もはや金
属としての性状は保ち得す、実使用には不適となる。又
、最近用いられているマグネシアセメントを用いた場合
でも、その表面は梨地状を呈し、ピッカス硬度も400
付近にあり、次工程である研磨に多くの時間を費やさな
ければならなくなる。
これに対し、上記本発明に係る鋳型(9)を用いれば、
この鋳型(9)からチタン鋳造体を取りだす際にも、全
くチタン鋳造体と鋳型(9)との酸化による焼き付きは
なく、エアーで吹くことにより美しい金属光沢を有する
チタン鋳造体を得ることができ、研磨も極めて簡単に済
すことができる。
(実施例−2) 次に、鋳造体の精度、特に歯科の用途で問題となる金属
の凝固収縮に起因する支台歯への不適合性をどの程度緩
和、解消できるかを、実施例−1で用いた本発明に係る
鋳型材料と、市販のマグネシアセメントを用いた鋳型材
料とを使用し調べてみた。
すなわち、第4図(イ)(ロ)に示した形状の金型セッ
トに、に、に、ワックスを注入して、□第5図のような
ワックスパターン(40)を作製した。そして、このワ
ックスパターン(40)を上記2種類の鋳型材料にて真
空埋設し、実施例−1と同様に焼成後、鋳型(9)(9
a)を作製し。
チタンの鋳造を行った。このようにして得られた各チタ
ン鋳造体を簡単にサンドブラスト後、第6図に示したよ
うに元の金型に工にセットし、図示した位置のマージン
部の浮き上り量(h)を測定した。
この結果を表3に示す。
(以下余白) 表−3 上記表−3からも判るように、本発明に係る鋳型は、市
販マグネシアセメントを用いて製作した鋳型よりも浮き
上がり量が約半分となり、少なくなっている。
これは、本発明に係る鋳型(9)が、その焼成工程中に
微細なクラックを生じ、このクラックで鋳型材料の焼成
に伴う収縮を緩和させると共に。
鋳造する純チタン又はチタンを主成分とする合金(3)
の凝固収縮をも補償していることを示すものである。
なお、この鋳型(9)及びチタン系金属の凝固収縮の補
償は、上記本発明に係る鋳造材料組成内に未膨張状態に
あるプラスチックス中空球体を添加することにより一段
と改良されることになる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、純チタン又はチタンを主
成分とする合金鋳造用の鋳型材料を電気溶融法によって
得たマグネシアを主体とした特定材料で構成させ、焼成
することにより、鋳型を構成するマグネシアの活量を1
より小さくすると共に、高温下においても該マグネシア
と純チタン又はチタンを主成分とする合金との反応の自
由エネルギ変化を0以上(0を越える値)に保持させて
いるので、従来の方法のように、鋳型を低温に保持した
り、鋳込後、急激に冷却させる必要もなく、鋳型を高温
に保持したま\純チタン又はチタンを主成分とする合金
の鋳造が可能となるのである。
従って、チタン系金属のように単位体積当りの比熱が小
さく、溶融温度が高い金属を対象に、薄肉鋳物を鋳造す
ることが容易にできるようになる。
又、上記本発明に係る鋳型を構成する酸化チタンや酸化
ジルコニウムなどの異方膨張や結晶変態現象を利用して
、鋳型に微細なクラックを発生させて、純チタン又はチ
タンを主成分とする合金の鋳造時の凝固収縮を補償する
こともできるようになる。
更に、上記鋳型材料に、加熱によって大きな体積膨張を
示すプラスチックス中空球体を加えることにより該鋳型
材料の膨張を助成させて、鋳造する純チタン又はチタン
を主成分とする合金の凝固収縮、の大幅な補償を可能と
させるのである。
このように、本発明の方法によって鋳造された純チタン
又はチタンを主成分とする合金は、奇麗な金属光沢を有
し、高品質化されたものであので、医療用の分野や耐食
材等として用いる各機械加工等の分野などに広く適用で
きるものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法に係る純チタン又はチタンを主
成分とする合金の鋳造に用いる鋳造装置の一例を示す概
略縦断面図、第2図及び第5図は同ワックスパターンを
示す説明図、第3図は本発明の方法で得られたチタン鋳
造体と、従来の方法で得られたチタン鋳造体とのマイク
ロビッカース硬度の比較を示すグラフ、第4図(イ)(
ロ)及び第6図は、金型の形状を示す説明図である。 (符号の説明) 1・・・アーク柱、2・・・アーク発生電極、3・・・
純チタン又はチタンを主成分とする合金、5・・・ルツ
ボ、9・・・鋳型、28・・・鋳型空間、38・・・溶
解室、39・・・鋳込室。 一以上一

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造方法
    において、電気溶融法により得られたマグネシアと、電
    気溶融法により得られたマグネシアとカルシアとの共融
    物と、酸化チタン、粉末金属チタン、酸化ジルコニウム
    、粉末金属ジルコニウムから選ばれた1種又は2種以上
    と、ジルコニアセメントを含有するバインダと、からな
    る鋳造材料を焼成して鋳型を鋳造することにより該鋳型
    を構成する上記マグネシアの活量を1より小にならしめ
    、純チタン又はチタンを主成分とする合金と上記鋳型と
    の反応の自由エネルギ変化を、純チタン又はチタンを主
    成分とする合金の溶融温度より高い温度領域においても
    0以上(0を越える値)に保持させるようにすると共に
    、上記酸化チタン、酸化ジルコニウムの1種又は2種の
    異方膨張又は結晶変態現象を利用して上記鋳型の焼成中
    に微細なクラックを発生させ、鋳型の焼結に伴う収縮を
    防止して鋳造する純チタン又はチタンを主成分とする合
    金の凝固収縮を補償するようにした純チタン又はチタン
    を主成分とする合金の鋳造方法。 2、純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造方法
    において、電気溶融法により得られたマグネシアと、電
    気溶融法により得られたマグネシアとカルシアとの共融
    物と、酸化チタン、粉末金属チタン、酸化ジルコニウム
    、粉末金属ジルコニウムから選ばれた1種又は2種以上
    のものと、ジルコニアセメントを含有するバインダと、
    加熱によって大きな体積膨張を示すプラスチックス中空
    球体と、からなる鋳造材料を焼成して鋳型を鋳造するこ
    とにより該鋳型を構成する上記マグネシアの活量を1よ
    り小にならしめ、純チタン又はチタンを主成分とする合
    金と上記鋳型との反応の自由エネルギ変化を、純チタン
    又はチタンを主成分とする合金の溶融温度より高い温度
    領域においても0以上(0を越える値)に保持させるよ
    うにすると共に、上記プラスチックス中空球体の膨張を
    利用して焼成時に鋳型を膨張させ、更に上記酸化チタン
    、酸化ジルコニウムの1種又は2種の異方膨張又は結晶
    変態現象を利用して上記鋳型の焼成時に微細なクラック
    を発生させて上記プラスチックス中空球体の膨張に伴っ
    て膨張した鋳型が、鋳型の焼結に伴い収縮するのを抑制
    させると共に、鋳造する純チタン又はチタンを主成分と
    する合金の凝固収縮を補償するようにした純チタン又は
    チタンを主成分とする合金の鋳造方法。 3、通湯口(8)を有するガイドブッシュ(7)を貫通
    させた隔壁(17)を介して密壁(15)で形成された
    溶解室(38)と鋳込室(39)とを対置して鋳造装置
    本体となし、上記溶解室(38)内には反熱板(4)を
    配置すると共に、この反熱板(4)内には純チタン又は
    、チタンを主成分とする合金(3)を収容する傾動可能
    なルツボ(5)と、該ルツボ(5)の開口部(6)と略
    対向してアーク発生装置(A)を配置し、上記鋳込室(
    39)内には上記隔壁(17)と接する上面に耐熱シー
    ル(27)を張設すると共に、昇降機構(12)に連係
    された鋳型台(10)を内設し、該鋳型台(10)上に
    は、上記ガイドブッシュ(7)の通湯口(8a)と連通
    する空間部(28)を有する電気溶融法によって得られ
    たマグネシアと、同法によるマグネシアとカルシアとの
    共融物と、酸化チタン、粉末金属チタン、酸化ジルコニ
    ウム、粉末金属ジルコニウムから選ばれた1種又は2種
    以上のものと、ジルコニアセメントを含有するバインダ
    とからなる鋳造材料を焼成して、マグネシアの活量を1
    より小にした鋳型(9)を載置すると共に、該鋳型(9
    )と、純チタン又はチタンを主成分とする合金(3)と
    の反応の自由エネルギ変化を、純チタン又はチタンを主
    成分とする合金(3)の溶融温度より高い温度領域にお
    いても0以上(0を越える値)に保持させるようにして
    、装置本体を真空状態とさせ、続いて上記溶解室(38
    )内に不活性ガスを充満させて(38)の内圧を鋳込室
    (39)の内圧よりも大きくし、上記ルツボ(5)内の
    純チタン又はチタンを主成分とする合金(3)を上記ア
    ーク発生装置(A)により溶解させ、この溶湯をルツボ
    (5)を傾斜させて上記ガイドブッシュ(7)の通湯口
    (8)を介して上記鋳型(9)内に落し込み、上記両室
    (38)(39)の内圧差により溶湯を押圧して鋳造を
    行なう純チタン又はチタンを主成分とする合金の鋳造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103736978A (zh) * 2013-12-31 2014-04-23 华中科技大学 一种降低钛铝基合金熔体与石墨铸型界面反应的方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59166340A (ja) * 1983-03-11 1984-09-19 Ohara:Kk チタン製品の鋳造方法
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