JPS6216714Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のデイアラーム付電子時計に係
り、デイジタルスイツチに所望の月日を設定し、
電源の供給開始時にこのデイジタルスイツチの設
定月日をメモリに書き込むことにより、バツテリ
ーが完全放電したり（バツテリーがあがる）電源
ラインが遮断されたりした場合にも設定月日が消
去することなく、再設定の手間がかからず設定月
日を憶えておく必要がなく、構成が簡単で設定の
容易な自動車用のデイアラーム付電子時計を提供
することを目的とする。

電子時計の中には現在時刻の表示の他に現在月
日の表示を行なうカレンダ機能を有し、更に特定
の月日を任意に設定しておきこの設定月日又は設
定月日より所定期間の前又は後において警報を発
するデイアラーム機能を有するものがある。この
デイアラーム付電子時計は例えば自動車に適用す
る際には、自動車の登録、定期点検及び車検時に
その月日を記憶させ次の定期点検及び車検予定日
に警報を発するいわゆるサービスタイマ等として
用いられる。しかし、従来のデイアラーム付電子
時計では設定月日を電子時計を構成する半導体集
積回路内のランダムアクセスメモリ（RAM）に
記憶させていた。このため、自動車に電源を供給
するバツテリーが完全放電した場合、又は電源ラ
インが遮断された場合等においてはRAMに記憶
された上記設定月日が消去されてしまい、再設定
に手間がかかり、設定月日を忘れた場合には再設
定もできない等の欠点があつた。

本考案は上記の欠点を除去したものであり、以
下図面とその一実施例につき説明する。

第１図は本考案になる自動車用のデイアラーム
付電子時計の一実施例の回路構成図を示す。同図
中、１は時計用半導体集積回路である。この集積
回路１内の発振回路２において発生された所定の
繰り返し周波数の信号は分周回路３に供給され、
ここで分周されて一定の繰り返し周波数の時計信
号とされて時計用カウンタ回路４に供給される。
時計用カウンタ回路４は上記の時計信号を計数
し、現在時刻を表示するための例えば１分の位、
10分の位、１時の位、10時の位夫々の表示出力信
号と、現在月日を表示するための１日の位、10日
の位、１月の位、10月の位夫々の表示出力信号を
発生する。この現在時刻及び現在月日の表示出力
信号はデコーダ及びドライバ回路５に供給され、
ここでデコードされて現在時刻及び現在月日の各
桁のデイジツト信号とされ、更に各桁の表示体を
駆動する駆動信号とされて表示装置６に供給さ
れ、この表示装置６に現在時刻、現在月日が表示
される。また、上記時計用カウンタ回路４の出力
する現在月日の計数値信号が比較回路７に供給さ
れている。

次に８は制御信号発生回路であり、入力端子９
より信号が供給されると制御信号を発生して出力
端子１０〜１３夫々より出力すると共に、アドレ
ス信号を発生してメモリ１４に供給する。

この出力端子１０〜１３夫々にはデイジタルス
イツチ１５〜１８の入力端子が接続されている。
デイジタルスイツチ１５〜１８夫々はロータリー
スイツチの一種であり、例えば第２図に示す如き
ものである。デイジタルスイツチは１つの入力端
子と４つの出力端子とを有し、この入力端子と４
つの出力端子夫々との間を直列接続されたダイオ
ードとスイツチング素子とで接続されており、第
２図示の操作つまみ２０を回動させて矢印２１を
「０」〜「９」の指示数値２２に合わせ入力端子
に電圧を印加すると指示数値２２に応じた一又は
複数のスイツチング素子を閉成して４つの出力端
子から指示数値２２に対応した４ビツトの数値信
号を出力するものである。上記デイジタルスイツ
チ１５〜１８は10月の位、１月の位、10日の位、
１日の位夫々に対応しており、自動車の登録、定
期点検又は車検の日が例えば「１月27日」である
場合、デイジタルスイツチ１５のスイツチング素
子は総て開成され、デイジタルスイツチ１６，１
７夫々はLSB（リースト・シグニフイカント・ビ
ツト）のスイツチング素子ａ、第２ビツトのスイ
ツチング素子ｂ夫々のみが閉成され、デイジタル
スイツチ１８のLSBから第３ビツトまでのスイツ
チング素子ａ，ｂ，ｃが閉成される。これらのデ
イジタルスイツチ１５〜１８の４つの出力端子は
各ビツト毎に共通接続されて集積回路１の入力端
子２４〜２７夫々に接続されている。

ここで、エンジン始動時にイグニツシヨンスイ
ツチが閉成されると入力端子９より第３図Ａに示
す如きＨレベルの信号が入来し、制御信号発生回
路８に供給される。これによつて制御信号発生回
路８は第３図Ｂに示す制御信号を出力端子１０よ
り出力し、メモリ１４に所定のアドレス信号を供
給する。このため、この制御信号のＨレベル期間
にデイジタルスイツチ１５に設定された10月の位
の数値が読み出され４ビツトの数値信号として入
力端子２４〜２７よりメモリ１４に供給される。
メモリ１４はこの数値信号をアドレス信号の指示
するアドレスに書き込んで、書き込みの完了を示
す第３図Ｃに示す如きパルスを制御信号発生回路
８に供給する。この後、制御信号発生回路８は第
３図Ｄ〜Ｆに示す制御信号を出力端子１１〜１３
夫々より順次出力すると共にアドレス信号をメモ
リ１４に供給してデイジタルスイツチ１６〜１８
夫々より読み出された１月の位、10日の位、１日
の位夫々の数値信号が順次メモリ１４に書き込ま
れる。

メモリ１４は上記の如くして書き込まれた設定
月日の数値信号を常時比較回路７に供給する。比
較回路７はカウンタ回路４よりの現在月日の値
が、メモリ１４よりの設定月日の５ケ月後から１
ケ月間の範囲及び11ケ月後から１ケ月間の範囲
（例えば設定月日が１月27日のとき６月27日から
７月26日、12月27日から翌年の１月26日の範囲）
であるとき警報信号を発生して警報器２８に供給
する。警報器２８は例えばランプであり、この警
報信号を供給されている間ランプを点灯して次の
定期点検又は車検の時期であることを示す警報を
発する。

また、警報器２８が警報を発している際にイグ
ニツシヨンスイツチが開成されるとメモリ１４に
記憶された設定月日は消去され、比較回路７は一
致信号の発生を止め警報器２８は警報を停止させ
る。

このようにデイジタルスイツチ１５〜１８に登
録、定期点検又は車検の月日を設定し、エンジン
始動時にこれをメモリ１４に書き込むため、バツ
テリーが完全放電したり電源ラインが遮断された
場合にも設定月日が消去されることがない。

なお、入力端子９はエンジン稼動時及びエンジ
ン停止時でも車内電源の必要な際閉成されるアク
セサリスイツチに接続されていても良い。

上述の如く、本考案になる自動車用のデイアラ
ーム付電子時計は、設定月日の数値夫々を設定さ
れる複数のデイジタルスイツチと、自動車の使用
開始による電源の供給開始時に複数のデイジタル
スイツチ夫々の設定月日の数値を順次読み出すた
めの制御信号を発生する制御信号発生回路と、デ
イジタルスイツチより読み出された設定月日の数
値を記憶するメモリと、時計信号を計数して現在
月日の計数値信号を出力する時計用カウンタ回路
と、現在月日の計数値信号の値がメモリに記憶さ
れた設定月日の数値から一定範囲にあるとき警報
信号を発する比較回路と、警報信号を供給されて
警報を発する警報器とよりなるため、例えばバツ
テリーが完全放電したり電源ラインが遮断された
りした場合にもデイジタルスイツチに設定された
設定月日は消去されることがなく、この場合再設
定の手間がかからず設定月日を憶えておく必要が
なく、また、デイジタルスイツチを用いているた
め構成が簡単で月日の設定を容易に行なうことが
でき、設定月日を目視確認できる等の特長を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案時計の一実施例の回路構成図、
第２図はデイジタルスイツチの一例の平面図、第
３図Ａ〜Ｆは第１図示の回路各部の信号波形図で
ある。 １……時計用半導体集積回路、４……時計用カ
ウンタ回路、７……比較回路、８……制御信号発
生回路、９，２４〜２７……入力端子、１０〜１
３……出力端子、１５〜１８……デイジタルスイ
ツチ、２８……警報器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 設定月日の数値夫々を設定される複数のデイジ
   タルスイツチと、自動車の使用開始による電源の
   供給開始時に該複数のデイジタルスイツチ夫々の
   設定月日の数値を順次読み出すための制御信号を
   発生する制御信号発生回路と、該デイジタルスイ
   ツチより読み出された該設定月日の数値を記憶す
   るメモリと、時計信号を計数して現在月日の計数
   値信号を出力する時計用カウンタ回路と、該現在
   月日の計数値信号の値が該メモリに記憶された設
   定月日の数値から一定範囲にあるとき警報信号を
   発する比較回路と、該警報信号を供給されて警報
   を発する警報器とよりなる自動車用のデイアラー
   ム付電子時計。