JPS6216220Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は穀粒選別機における壷穴式回転選別胴
構造に関する。

すなわち、壷穴式円筒形回転選別胴の両端部下
部両側を一方向に回転する両駆動輪によつて支承
して構成する穀粒選別機において、各駆動輪が当
接する回転選別胴の両端側を同心円で正確に支持
し回転させることができるよう補強構造にすると
ともに駆動輪により正確に回転駆動できるように
構成し、しかも、一方向に回転しかつ回転選別胴
の供給側と排出側が変らないことによる壷穴の片
寄り摩耗と選別穀粒の供給側と排出側との重量差
による摩耗差を解消し、もつて長期にわたつて選
別性能および選別精度よく選別を行なわせるもの
を、簡単な構造にして好適に実施できるよう提供
するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は穀粒選別機の一部の側面図を示し、支
持枠板５の内部には内周面に多数の壷穴１を有す
る円筒形回転選別胴Ａを架設するが、該回転選別
胴Ａの両端側下部両側には軸６によりそれぞれ回
転する支持および回転駆動用の両駆動輪２を当接
するようにしてそれぞれ軸架し、回転選別胴Ａの
内方には支持枠板５側より支持される受樋７を全
長にわたり架設し、受樋７の下部内方にはらせん
コンベア８を軸装し、受樋７の側部からは先端が
回転選別胴Ａの上部側内周面に接近するよう仕切
弁９を延設し、籾すり装置（図示省略）側より延
出するスロワー１０に連通して支持枠板５の上部
側に装設したホツパー１１の下部口が回転選別胴
Ａの供給側内方にのぞむように装設し、回転選別
胴Ａの排出側となる他端側の下方には籾すり装置
の供給ホツパー側に連通する樋１２をのぞませ、
前記受樋７の終端側に連通する樋１３を次の選別
側に向け延設して従来形構造同様に構成するが、
前記回転選別胴Ａは支持枠板５の一部を外して外
方に取り出しうるように装設する。

前記回転選別胴Ａの開放側両端部には壷穴１が
無い円筒面部１４，１５をそれぞれ形成し、回転
選別胴Ａの両端部外周には前記駆動輪２が接触で
きて内側端部に脱輪防止用のフランジ３を形成し
た同心円形の短筒形支持板体Ｂ，Ｂをそれぞれ着
脱自在に嵌合し、嵌接した円筒面部１４，１５と
支持板体Ｂ，Ｂには適数個のねじ４をそれぞれ嵌
挿して外方にナツト１６をそれぞれ螺合して着脱
自在に固定するが、ねじ４の頭部が円筒面部１
４，１５の内面に揃うように取付けるのが最良で
ある。

また、供給側となる端部の円筒面部１４の外端
側には穀粒が流出しないよう一定の高さとなる側
壁板Ｃを取付けるが、該側壁板Ｃの側部には前記
支持板体Ｂの一端側外周に嵌合できる短筒部１７
を一体に形成し、該短筒部１７を支持板体Ｂの外
周に嵌合して前記ねじ４およびナツト１６により
共締めして固定し附設する。

したがつて、円筒面部１４の外周に支持板体Ｂ
および側壁板Ｃの短筒部１７を嵌合するとともに
他方の円筒面部１５の外周に支持板体Ｂを嵌合し
て多数の各ねじ４を挿通しナツト１６を締付けて
固定すると、第２図、第４図および第５図に示す
ように組立てることができ、駆動輪２が当接する
部分となる回転選別胴Ａの両端側は支持板体Ｂ，
Ｂにより補強できる構造になるとともに、同心円
の状態を保持できることになる。

作業時には、各駆動輪２が矢印イで示すように
回転すると回転選別胴Ａは矢印ロで示すように回
転し、ホツパー１１から供給される混合米中の玄
米は壷穴１に引つかかつて上方に持上げられなが
ら仕切弁９を越えて受樋７に落入するとともに籾
は壷穴１に係合しないで仕切弁９により仕切られ
ながら選別されることになり、玄米はらせんコン
ベア８により、籾は回転選別胴Ａの端部よりそれ
ぞれ送り出されることになる。

そのように回転選別胴Ａが一方向に回転して壷
穴１により玄米を引つかけて選別するので、各壷
穴１の玄米を持上げるがわが摩耗して壷穴１は片
寄り摩耗することになるが、そのような状態にな
ると、回転選別胴Ａを取外し、各ねじ４およびナ
ツト１６を外して両支持板体Ｂ，Ｂおよび側壁板
Ｃを取外し、それまでホツパー１１側の入口側で
あつた円筒面部１４が樋１２側の出口側となつて
円筒面部１５がホツパー１１側の入口側となるよ
うに回転選別胴Ａを振替えて、回転選別胴Ａの両
端部には元の位置の支持板体Ｂと側壁板Ｃおよび
支持板体Ｂをそれぞれねじ４およびナツト１６に
より取付けると、それまでに駆動輪２になじんで
いる両支持板体Ｂ，Ｂは元の状態にして回転選別
胴Ａは元の回転方向とは逆方向に回転させること
ができることになつて、壷穴１に引つかけられて
持上げられる玄米は摩耗してないがわの壷穴１の
部分で持上げられるとともに、選別穀粒が流動す
る重量小で摩耗の少ない回転選別胴Ａの排出側が
供給側となつて選別性能と選別精度とを維持しつ
つ選別が行なわれるのである。

このように本考案は、壷穴式円筒形回転選別胴
の両端側下部両側を一方向に回転する両駆動輪に
よつて支承して構成する穀粒選別機において、前
記回転選別胴の両端部外周には、前記駆動輪が接
触する内側端部にフランジを有し外側端部に穀粒
流出防止用の側壁板を附設する供給側の短筒形支
持板体と内側端部にフランジを有する排出側の短
筒形支持板体とを着脱自在に嵌合し、前記回転選
別胴の供給側と排出側とを振替自在に構成したの
であるから各駆動輪が当接する回転選別胴の両端
側を支持板体の嵌合により同心円で正確に支持し
回転させることができる補強構造にすることがで
きるとともに、駆動輪により正確に回転駆動する
ことができ、しかも、一方向回転のために壷穴が
片寄り摩耗した場合には、供給側の穀粒流出防止
用の側壁板を附設する支持板体と排出側の支持板
体とを取外して回転選別胴の供給側と排出側とを
振替え元の各側に各支持板体を取付けれるから、
回転選別胴は反対方向に回転するようになつて摩
耗していない壷穴の部分により玄米を持上げるよ
うになり、かつ選別穀粒が流動する重量小で摩耗
の少ない回転選別胴の排出側が供給側となつて供
給側と排出側との穀粒の重量差による摩耗差を解
消し、もつて長期にわたつて選別性能と選別精度
を維持しつつ選別作用を遂行でき、簡単な構造に
して好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は穀粒選
別機の一部の側面図、第２図は要部の側面図、第
３図は第１図の一部の縦断面図、第４図は第１図
の側断面図、第５図は第４図の一部の拡大図を示
す。 １……壷穴、Ａ……回転選別胴、２……駆動
輪、３……フランジ、Ｂ……支持板体、Ｃ……側
壁板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壷穴式円筒形回転選別胴Ａの両端側下部両側を
   一方向に回転する両駆動輪２によつて支承して構
   成する穀粒選別機において、前記回転選別胴Ａの
   両端部外周には、前記駆動輪２が接触する内側端
   部にフランジ３を有し外側端部に穀粒流出防止用
   の側壁板Ｃを附設する供給側の短筒形支持板体Ｂ
   と内側端部にフランジ３を有する排出側の短筒形
   支持板体Ｂとを互に着脱自在に嵌合し、前記回転
   選別胴Ａの供給側と排出側とを振替自在にして構
   成したことを特徴とする穀粒選別機における壷穴
   式回転選別胴構造。