JPS62160210A - ポリカーボネート樹脂ペレットおよびその製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可塑化・計量性に優れた特殊な形状をした精
密射出成形用ポリカーボネート樹脂ペレット、その製造
方法及びそれを使用した光学用精密成形品の製法に関す
るものである。

〔従来の技術およびその問題点〕 ポリカーボネート樹脂によるコンパクトディスクその他
の透明、低ダスト、低複屈折を要求される光学用の精密
成形品は、従来の一般成形用のポリカーボネート樹脂成
形材料に比較して、複屈折低減の為に低粘度（＝ハイフ
ロー）の材料を用いて樹脂温度３４０℃程度の高温で、
シルバー（＝銀条）の発生を抑えるために空気のまきこ
みを避けるため）に高背圧で、生産性を向上するために
高速スクリュー回転によるハイサイクル成形が行われる
。

この為には、ショット間の重量のバラツキを少なくする
ために精度の高い計量、成形サイクルの短縮のために可
塑化時間が短いこと、可塑化中のシリンダー内の溶融樹
脂に対して剪断摩擦抵抗が変動すると、部分的な摩擦加
熱などによる酸化劣化や熱分解を促進し、ヤケ、黒点、
シルバーの発生原因となるのでそれを避けるために可塑
化計量がスムースなスクリュー回転により行われること
などが必要である。

ところが、ハイフロー材料の高温、高背圧、高速“スク
リュー回転による成形においては、従来の一般成形材料
に比較して、可塑化計量に２倍以上の時間若しくはスク
リュー回転を必要とし、かつスクリューがスムースな回
転をしない場合があり、成形品中のダストの増加、成形
サイクルの短縮不能などの欠点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、上記の欠点について種々の側面から鋭意検討
した結果、意外にも、特殊形状のペレットを用いること
により上述の欠点が大幅に解消されることを見出し、本
発明を完成した。

即ち、本発明は第一に、粘度平均分子量Ｍｙが１．３×
１０４〜１．９×１０４のポリカーボネート樹脂からな
る略湾曲円柱状精密射出成形用のポリカーボネート樹脂
ペレットであり、好ましい実施態様においては該略湾曲
円柱状のペレットの直径Ｄ１長さし及び該長さの測地線
からの高さＨが、０．５ｍｍ≦Ｄ≦３．０ｍｍ−（１） ２．０ｍｍ≦Ｌ≦６．０ｍｍ　　−（２）１．５≦Ｌ／
Ｄ≦１０　−　　（３） Ｈ≦　Ｌ　　　　　°・・　（４） であるポリカーボネート樹脂ペレットであり、第二に、
第一の発明のポリカーボネート樹脂ペレット、好ましく
は上記の条件式（１）〜（４）を満足し、且つ、精密射
出成形機スクリューのフィード部の溝深さＣに対して、 Ｌ　≦　４１５Ｃ・・−（５） であるペレットを用いて高温、このましくは、射出成形
樹脂温度３１５〜３７０℃で高背圧、高速スクリュー回
転にて精密射出成形してなる透明な低複屈折の光学用ポ
リカーボネート精密成形品を得る製法であり、更に第３
に、好ましくはポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量
Ｍｙが１．３×１０４〜１゜９×１０４であるポリカー
ボネート樹脂ペレットを水中ホットカット法によって製
造する方法であって、押し出しダイスの有効ノズル直径
Ｄ　／、ストランドの押し出し長さＬ′を、 ０．４柵≦Ｄ′≦２．８胴　　°・・　（１）′１．５
≦Ｌ　’　／Ｄ　’≦１０　　−“　（２）′となるタ
イミングでストランドカットをすることを特徴とする略
湾曲円柱状ポリカーボネート樹脂ペレットの製法である
。

まず、本発明のペレットの形状は略湾曲円柱状ペレット
である。ここに略湾曲円柱状とはその外形が、湾曲した
円柱状に相当するものとの意味であり、断面の形状とし
ては、丸、楕円、三角その他多角形状など何れでもよく
、又、曲がり方も一様でなくとも構わないものである。

添付の第１図ａは本発明の略湾曲円柱状ペレット−例の
模様式図、ｂはホットカット法による球状のペレットの
模様式図、Ｃはストランドカット法によるペレットの模
様式図である。これらの図面から本発明のペレット形状
は、従来知られているペレットと比較して極めて異質な
ものであることがわかる。

第１図ａにおいて、Ｄ：直径、Ｌ：長さ、Ｈ：Ｌの測地
線ｌからの高さ、ｌ：Ｌの測地線をそれぞれ示す。これ
らの値は、前記した式（１）〜（４）であるが、好まし
くは、それぞれ １．０ｍｍ≦Ｄ≦３．　Ｏｍｍ　　−（１）３．０ｍｍ
≦Ｌ≦５．Ｏｍｍ　　−（２）２．０≦Ｌ／Ｄ≦６．０
　　・−（３）Ｈ≦９／１０　Ｌ　　　　−（４） である。

次に、前記に説明した本発明の湾曲円柱状ペレットは、
公知の押し出し水中ホットカット法においてホットスト
ランドの切断タイミングを通常より遅くすること（流出
溶融ストランド長さを長くして切断すること）により好
適には製造される。

即ち、ストランドの切断のタイミングを押し出し機ダイ
スの有効ノズル直径Ｄ’ｍｍとノズルよりの溶融樹脂の
流出長さＬ’ｍｍとの関係をそれぞれより好ましくは、 ０．８ｍｍ≦Ｄ′≦２．３ｍｍ　　・−（１）　’２．
０≦Ｌ　’　／Ｄ　’≦６．０°°・　（２）′とする
ことにより製造される。なお、ここで言う有効ノズル直
径Ｄ′とは、樹脂によってダイスノズル穴が部分閉塞さ
れることを考慮した値であり通常はダイスノズル直径の
５〜８割程度の値を示すものである。

この場合、湾曲度は冷却水流の流れと温度、樹脂の流出
時温度などにより変化するものであり、また、ノズルの
形を楕円、三角形などの多角形、その偏平形とすること
などによっても変化させることが可能であり、用いる押
し出し材料その他により適宜選択すればよい。

好適には以上の方法で本発明の湾曲円柱状のペレットは
製造するが、本発明の湾曲円柱状のペレットの製造方法
は上記に限定されるものではなく、例えば、気中押出に
おいてダイスのノズルの先端部分などに工作を施すこと
などによることが出来る。

以上のポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が１．３
　Ｘ　ＩＱ’〜１．９×１０４の略湾曲円柱状ペレット
を使用して、精密射出成形して透明な低複屈折の光学用
ポリカーボネート精密成形を製造する。

射出成形方法は、従来の精密射出成形法でよく特に、樹
脂温度３２０〜３６０℃の高温で通常の射出成形の倍量
上の高背圧、高速スクリュー回転によるハイサイクルに
て好適に行われる。

〔実施例〕

以下、実施例により説明する。

粘度平均分子量が１．５×１０４である光学用のポリカ
ーボネート樹脂（三菱瓦斯化学Ｇ勾製、商品名；ニーピ
ロン１１４０００＞を用いて種々のペレットを製造した
。

これらのペレットの形状及びその製造方法を第１表に示
した。尚、表中には粘度平均分子量が２．５×１０４の
通常品（三菱瓦斯化学Ｇ菊製、商品名；ニーピロン５２
０００）についても記載した。

第１表 第１表の続き 以上の方法で得た種々のペレットを用い、精密射出成形
機（三菱重工Ｇη製、／　７５Ｍ５．スクリューφ２８
）による可塑化・計量能力の試験を種々の条件下に行っ
た。この結果を添付の第２図及び後記の第２表に示した
。

なお、可塑化能力とは以下の如くに定義されるものであ
り、数値が大きいもの程能力が良好なことを示す。

Ｑ／Ｎ　二可塑化能力、スクリュー１回転当たりの可塑
化量。

・可塑化量　Ｑ　＝　Ｗ　Ｘ　（３６００／ｌｐ）　　
Ｉ：ｋｇ　／　Ｈ）〔Ｗ：１シヨツトの重量、ｔｐ：可
塑化に要する時間〕 ・回転数　　　Ｎｌ″ｒ、　ｐ、　ｍ、　］第２図より
、本発明の湾曲円柱状ペレットがその地形状のペレット
に比較して約２倍の可塑化能力を有することが明白であ
り、かつ第２表から計重精度においても全く遜色のない
ことがわかる。

又、参考として第３表にペレットＡとＣとを用で射出成
形により得たコンパクトディスク基板の複屈折性等につ
いて試験した結果を示した。

！！３表 〔発明の作用および効果〕 以上の発明の詳細な説明および実施例から明白な如く、
本発明の略湾曲円柱状ペレットは、従来の通常のペレッ
トに比較して、可塑化・計量が極めて早くスムースなス
クリュー回転により達成されるので、むりなくハイサイ
クル成形が可能であり、局部的な剪断発熱による劣化な
ども極めて発生しにくいものであることから、低複屈折
・低ダストの精密成形品を容易に得ることを可能とする
ものであることがわかる。

【図面の簡単な説明】 第１図ａ　−Ｃはポリカーボネート樹脂のペレットの形
状を示す模式図であり、第２図は各種ペレットによる可
塑化能力の測定結果のグラフを示したものである。第１
図において符号はそれぞれ、Ｄ＝直径、Ｌ：長さ、Ｈ：
高さ、ｌ：高さＬ測定のための測地線を、第２図におい
て符号はそれぞれ、Ａ：本発明の湾曲円柱状ペレット、
Ｂ：ホットカット法による球状ペレット、Ｃ：通常形状
のペレット、ＣＬ＝大直径ペレット、Ｃ３：小直径ペレ
ット、Ｄ＝通常品のペレットを示す。 特許出願人　　三菱瓦斯化学株式会社 代理人　弁理士（９０７０）　　小堀　貞文第１図 第２図 可型イヒ吟間（秒）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　粘度平均分子量Ｍｖが１．３×１０＾４〜１．９×
   １０＾４のポリカーボネート樹脂からなる略湾曲円柱状
   精密射出成形用のポリカーボネート樹脂ペレット。 ２　該略湾曲円柱状のポリカーボネート樹脂ペレットの
   直径Ｄ、長さＬ及び該長さの測地線からの高さＨが、 ０．５ｍｍ≦Ｄ≦３．０ｍｍ・・・（１） ２．０ｍｍ≦Ｌ≦６．０ｍｍ・・・（２） １．５≦Ｌ／Ｄ≦１０・・・（３） Ｈ≦Ｌ・・・（４） である特許請求の範囲第１項記載のポリカーボネート樹
   脂ペレット。 ３　粘度平均分子量Ｍｖが１．３×１０＾４〜１．９×
   １０＾４のポリカーボネート樹脂からなる略湾曲円柱状
   精密射出成形用のポリカーボネート樹脂ペレットを高温
   、高背圧、高速スクリュー回転にて精密射出成形するこ
   とを特徴とする透明な低複屈折の光学用ポリカーボネー
   ト精密成形品の製法。 ４　該略湾曲円柱状精密射出成形用のポリカーボネート
   樹脂ペレットの直径Ｄ、長さＬ及び該長さの測地線から
   の高さＨが、 ０．５ｍｍ≦Ｄ≦３．０ｍｍ・・・（１） ２．０ｍｍ≦Ｌ≦６．０ｍｍ・・・（２） １．５≦Ｌ／Ｄ≦１０・・・（３） Ｈ≦Ｌ・・・（４） であり、且つ、精密射出成形機スクリューのフィード部
   の溝深さＣに対して、 Ｌ≦４／５Ｃ・・・（５） であり、射出成形樹脂温度３１５〜３７０℃である特許
   請求の範囲第３項記載の光学用ポリカーボネート精密成
   形品の製法。 ５　ポリカーボネート樹脂ペレットを水中ホットカット
   法によって製造する方法であって、押し出しダイスの有
   効ノズル直径Ｄ′、ストランドの押し出し長さＬ′を、 ０．４ｍｍ≦Ｄ′≦２．８ｍｍ・・・（１）′１．５≦
   Ｌ′／Ｄ′≦１０・・・（２）′ となるタイミングでストランドカットをすることを特徴
   とする略湾曲円柱状ポリカーボネート樹脂ペレットの製
   法。 ６　ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量Ｍｖが１．
   ３×１０＾４〜１．９×１０＾４である特許請求の範囲
   第５項記載の略湾曲円柱状ポリカーボネート樹脂ペレッ
   トの製法。