JPS6215929Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は安定器を有する照明器具における安定
器の取付構造に関するものである。

従来例を第１図に示す。図中１は直管状のラン
プ９を有する照明器具本体で、この照明器具本体
１は反射板を兼ねた断面略コ字形のケース２を有
している。ケース２は上面が開口されて、このケ
ース２の底面上に点灯回路を構成する安定器４が
配設される。尚８はケース２の下面の両側に取着
されたソケツトである。かかる従来例の場合に、
安定器４を固定するのに、ケース２に取付穴を穿
設し、ねじ６とナツト７とで安定器４を固定して
いた。この場合に、ねじ６を用いるために確実に
安定器４を固定できるものの、ねじ止め用の取付
穴をケース２に加工する必要が生じ、安定器４の
位置を移動することができないという問題を有
し、更には、安定器４の下に騒音防止用のゴム板
等の板を入れることが多々あるが、この時ねじの
長いものに変更しなければならず、しかも安定器
４の固定に取付のねじ６の締付工具が必要で組立
数が多くかかるという問題があつた。

本考案は上述の点に鑑みて提供したものであつ
て、安定器をケースに固定するのにねじ止めする
ことなく、安定器を取り付けるとともに組立工数
の削減を目的とした照明器具における安定器の取
付構造を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面により詳述する。図
中２は照明器具本体１の外殻を構成するケース
で、このケース２は上面が開口した断面略コ字形
で長尺ものに形成されており、ケース２の下面は
反射板を兼ねたものである。ケース２の下方には
例えば直管状の２本のランプ９が設けられてい
る。またケース２の両端上部は夫々長手方向全長
に亘つて内側下方に対向せしめて折曲した折曲片
３を夫々形成してある。４は安定器である。５は
弾性を有するゴムバンドのような押え片で、この
押え片５は偏平な板状で、その両側には上方へ突
出した突部１０が一体に形成されている。尚、８
はケース２の下面の両側に取着されたランプ９装
着用のソケツトである。

しかして、安定器４をケース２の底面上に載置
し、第４図に示すような押え片５を安定器４の上
面の両端部に載置させて、押え片５の両側の突部
１０，１０を押え込むとともに、第３図に示すよ
うに突部１０をケース２の折曲片３の下面に係止
せしめる。尚第４図中の一点鎖線は、安定器４を
押え込んだ際に安定器４の寸法、形状に合せて変
形した状態を示している。従つて、押え片５の両
突部１０，１０がケース２の折曲片３の下面に係
止することで、押え片５が下方へ押さえつけら
れ、押え片５の下面が安定器４の上面に弾接する
ことになり、安定器４はケース２の底面上に固定
されることになる。また第５図に示すように、押
え片５の下面に安定器４の上部形状が嵌め込まれ
る凹所１１を形成するようにしても良い。押え片
５は安定器４の大きさ、形によつて適当に変形し
て、ケース２の折曲片３の部分をてこにして安定
器４を下方に押える力を出す。そして第５図のよ
うに凹所１１を設けた場合には、安定器４の左右
のぶれを無くすことができる。上記各実施例の場
合には、押え片５がゴムバンドのようなものから
できているために、押え片５と折曲片３、押え片
５と安定器４とが夫々摩擦力で保持できるもので
ある。また上記の場合には、押え片５を安定器４
の両端部に設けたが、押え片５を１個として安定
器４の中央部に入れるだけでも安定器４を十分保
持できるものである。

本考案は上述のように、照明器具本体の外殻を
構成し上面が開口した断面略コ字形のケースの両
側の上端部に、該上端部を夫々内側に対向させて
折曲した折曲片を形成するとともに、ケースの底
面上に載置された安定器の上面に、上方へ突出し
た突部が両側に一体に形成されている弾性を有す
る押え片を設け、この押え片の前記両突部を前記
折曲片の下面に弾接するようにしたものであるか
ら、ケースの底面上に載置された安定器の上面に
押え片を設け、この押え片の両側に上方へ一体に
突出形成した突部をケース２の折曲片の下面に
夫々弾接することで、押え片が安定器の上面に弾
接することになり、安定器をケースの底面上に容
易に固定することができ、従つて、従来のように
ねじやナツトを用いないから、穴加工が不要とな
り、また安定器の位置の移動も可能となり、そし
てねじの締付工具が不要となつて組立工数を削減
できてコストダウンとなるものであり、更にゴム
バンドのような弾性を有する押え片と折曲片、押
え片と安定器との摩擦力で安定器はケースに確実
に固定でき、しかも弾性のある押え片であるか
ら、安定器の振動を吸収して、ケースに振動を与
えない利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は本考案の実
施例の斜視図、第３図は同上の断面図、第４図は
同上の押え片の正面図、第５図は同上の押え片の
他の実施例の正面図である。 １は照明器具本体、２はケース、３は折曲片、
４は安定器、５は押え片、１０は突部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 照明器具本体の外殻を構成し上面が開口した断
   面略コ字形のケースの両側の上端部に、該上端部
   を夫々内側に対向させて折曲した折曲片を形成す
   るとともに、ケースの底面上に載置された安定器
   の上面に、上方へ突出した突部が両側に一体に形
   成されている弾性を有する押え片を設け、この押
   え片の前記両突部を前記折曲片の下面に弾接して
   成る照明器具における安定器の取付構造。