JPS62158093A - 熱転写記録用インクシ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 本発明は熱転写記録装置等に用い□られる中間調記録を
可能とする熱転写記録用インクシートにおいて、シート
基村上に中間接着層を介して熱溶融性インク層を設ける
のに、着色剤、低融点ワックス材及び充填材からなる熱
溶融性のインク成分を有機溶剤により混合し、この混合
溶液を塗布装置により塗着する、所謂多量の有機溶剤を
必要とする塗着方法を用いると、作業性が悪く、コスト
高となる。かかる問題を解決するため、前記インク層を
構成する充填材に低融点ワン、クス材よりも高融点で、
かつ着色剤と溶け合わない特性を有する微粉末状ポリエ
チレンワックスを用い、このインク成分を熱転写温度よ
りも高い加熱温度で溶融して混合分散し、ホットメルト
塗工法により熱溶融性インク層を設けることにより、従
来のインクシートと遜色のない中間濃度色の画像記録を
可能とする熱転写記録用インクシートを低コストで容易
に得ることが可能となる。

〔産業上の利用分野〕

本発明は熱転写記録装置、またはファクシミリ等に用い
られる熱転写記録用インクシートの改良に係り、特に製
造性に優れ、かつ中間調記録に好適な熱転写記録用イン
クシートの構成に関するものである。

熱転写記録装置等に用いられる熱転写記録用のインクシ
ートの一種として、コンデンサ紙のような基材上に、ポ
リエステル樹脂等の中間接着層を介してカーボンブラッ
クなどの微粉末からなる充填材により構築された石垣状
の空隙に、着色剤と低融点ワンクス材等が混合された熱
溶融性インクが含浸されたインク層を設けた構成の熱転
写記録用インクシートが周知であり、かかるインクシー
トを記録紙上に重ね、更にサーマルヘッドを押圧した状
態で該ヘッドの複数の発熱部を選択的に発熱させて、前
記インクシートの熱溶融性インク層を局部的に溶融せし
め、この溶融インクを記録紙に転写して記録を行う。こ
の時、サーマルヘッドに印加する発熱用のエネルギーを
制御することにより、記録紙に対するインクシートから
のインク成分の溶融転写量が調整されて任意の中間濃度
色の画像記録を可能とする熱転写記録用インクシートも
既に提案されている。

このような中間濃度色の画像記録を可能とする熱転写記
録用インクシートにおいては、熱熔融性インク層を形成
するのに、一般に多量の有機溶剤を必要とする塗布方法
を採用していることから、作業性が悪く、コスト高とな
る。このためインクシートの中間濃度色の画像記録を特
徴とする特性を損なうことなく、低コストで容易に製造
することができる熱転写記録用インクシートが要求され
ている。

〔従来の技術〕

従来の中間濃度色の画像記録を可能とする熱転写記録用
インクシートは、第４図に示すようにポリエステルフィ
ルム、コンデンサ紙などのシートを構成するシート基材
１上にポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等からなる中
間接着層２を介して、着色剤としてカヤセットブラック
（日本北東社製）からなる油溶性染料、或いは分散染料
、塩基性染料等と、低融点ワックス材としてカルナバワ
ックス、或いはアミドワックス及びパラフィンワックス
、蜜蝋ワックス、或いはマイクロクリスタリンワックス
とを混合し、更に充填材として凝集性に優れたカーボン
ブラック、或いはアルミナ微粉末、金属微粉末等を混合
分散させたインク層、即ち、カーボンブランクなどの微
粉末からなる充填材により構築された石垣状の空隙に、
前記着色剤と低融点ワックス材等が混合された熱溶融性
のインク成分が含浸された熱熔融性インクＮ３を設けた
構成からなっている。

しかして上記熱転写記録用インクシートは記録紙上に重
ねた状態でその基材１面にサーマルヘッドを押圧し、該
サーマルヘッドによりインクシートの熱溶融性インク層
３を選択的に加熱すると、該加熱されたインク層３の部
分のインク成分が溶融してそのインク層３表面に適量滲
出し、この１参出した熔融インクが記録紙へ転写されて
記録が行われる。この際にサーマルヘッドに印加する発
熱用のエネルギーとして印加電力、又は印加パルス幅を
制御することにより、記録紙に対するインク成分の溶融
転写量が調整されて任意の中間濃度色の画像記録を得る
ことを可能にしている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記したような従来の熱転写記録用イン
クシートにあっては、前記熱溶融性インク層３を設ける
際に、前記着色剤、低融点ワックス材及び充填材等から
なるインク層構成成分を適当な有機溶剤と混合し、この
混合溶液をボールミル等で均等に混合分散した後、この
溶液を、例えばワイヤーバーコータ、或いはドクターブ
レードコータなどの塗布装置により前記シート基材１上
に所定厚さに塗布し、乾燥する等の工程によって熱溶融
性インク層３を設けているため、これらの工程を進める
過程において多量の有機溶剤を必要とすることから作業
性が悪く、しかもコスト高となる欠点がある。

本発明はこのような従来の欠点に鑑み、シート基材上に
中間接着層を介して熱熔融性インク層を設ける際に　着
色剤、低融点ワックス材及び充填材等からなるインク層
構成成分を有機溶剤を用いずに溶融混合し、かつ塗布し
て熱溶融性インク層を設けることを可能とした新規な構
成の熱溶融性インク層を有する熱転写記録用インクシー
トを提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するため、第１図に示すように
ポリエステルフィルムからなるシート基材２１上にポリ
アミド樹脂からなる中間接着層２２を介して、着色剤と
してカヤセントブラック　（日本北東社製）からなる染
料と、低融点ワックス材として例えば脂肪酸アミドワッ
クス及びパラフィンワックスと、充填材として前記低融
点ワックス材よりも高融点で、かつ着色剤と溶け合わな
い特性を有する微粉末状ポリエチレンワックスからなる
充填材とを熱転写温度よりも高い加熱溶融状態で混合分
散し、ホントメルト塗工法により熱熔融性インク層２３
を設けた構成の熱転写記録用インクシートとする。

〔作　用〕

本発明の熱転写記録用インクシートの構成は、基材２１
に設けた中間接着層２２上に、上記熱溶融性インク成分
を熱転写温度よりも高い加熱溶融状態で混合分散させ、
この加熱溶融状態のインク成分溶液をホットメルト塗工
法により塗着することにより、熱熔融性インク層２３を
設けることを可能にしている。このため従来の如き有機
溶剤を用いる必要がなく、作業性が容易化され、製造コ
ストも低減できる。

尚、前記熱熔融性インク層は、熱転写温度よりも高い加
熱温度で熔融して混合させると、加熱溶融インク成分中
のポリエチレンワックスからなる充填材も溶融分散され
、この加熱熔融状態のインク成分溶液をホットメルト塗
工法により中間接着層２２を設けた基材２１上に塗布す
ることにより、従来と同様なポリエチレンワックスの微
粒子からなる充填材により構築された石垣状の空隙に、
前記着色剤と低融点ワックス材の混合された熱熔融性の
インク成分が含浸された形の熱熔融性インク層２３を設
けることができ、従来の中間濃度色の画像記録を可能と
する熱転写記録用インクシートと比較して遜色のない特
性を有する熱転写記録用インクシートが得られる。

〔実施例〕

以下図面を用いて本発明の実施例について詳細に説明す
る。

第１図は本発明に係る熱転写記録用インクシートの一実
施例を示す要部断面図である。

図において、２１は７μｍの厚さのポリエステルフィル
ムからなるシート基材、２２は該基材２１上にポリアミ
ド樹脂、或いはポリエステル樹脂等からなる接着剤が３
μｍの厚さに塗着された中間接着層２２である。

また該中間接着層２２上には、例えば着色剤としてカヤ
セットブラック（日本北東社製）からなる染料の１重量
部と、低融点ワックス材として脂肪酸アミドワックス（
日本油脂社製）の２重量部及びパラフィンワックス（８
興ファインケミカル社製）の１重量部と、充填材として
前記低融点ワックス材よりも高融点で、かつ着色剤と溶
け合わない特性を有する微粉末状ポリエチレンワックス
のＩＭ量部とを熱転写温度よりも高い加熱熔融状態で混
合分散し、このインク成分溶液をホットメルト塗工法に
より１）０ｌ１の厚さの熱溶融性インク層２３を設けた
構成の熱転写記録用インクシートとする。

しかして、かかる構成の熱転写記録用インクシートをリ
ボン形状にして熱転写プリンタ（解像度：　８ｄｏｔ　
／ｍｍ）の記録紙上に重ねて装着し、サーマルヘッドに
対して印加電力を０．３　Ｗ／ｄｏｔ　、印加パルス幅
を１〜４ｍｓに変化させた熱転写条件でベタ画像の転写
記録を行った結果、第２図に示すような転写濃度（０，
０）の関係が得られた。

即ち、印加パルス幅を１〜４ｍｓに変化させた熱転写に
より記録紙に対する転写濃度（０，０）が０．１の低濃
度から１．３の高濃度で均質な転写画像を得ることが確
認でき、従来の中間濃度色の画像記録を可能とする熱転
写記録用インクシートと比較して遜色のない特性の熱転
写記録用インクシートが得られる。

尚、本発明の熱転写記録用インクシートにおける熱熔融
性インク層２３は、前記熱熔融性インク成分を従来の如
き有機溶剤を用いることなく、直接熱転写温度よりも高
い加熱温度、例えば熱転写温度が８０℃程度の場合、９
０〜１５０℃の範囲の加熱温度で溶融し、該加熱熔融状
態で充分に混合分散させると、該加熱溶融インク成分中
のポリエチレンワックスからなる充填材も溶融分散され
る。

この加熱熔融状態のインク成分溶液を、前記シート基材
２１に設けた中間接着層２２上に、ホントメルト塗工法
等により塗着することにより、形成された塗着層は熔融
により分散されたポリエチレンワックスの微粒子からな
る充填材により構築された石垣状の空隙に、前記着色剤
と低融点ワックス材の混合さ゛れた熱熔融性のインク成
分が含浸された形の従来と略同様な構成の熱熔融性イン
ク層２３を設けることを可能にしている。

また本発明の熱転写記録用インクシートの構成は、第３
図に示すようにシート基材２１に設けた中間接着層２２
上に、着色剤のみをイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、
シアン（Ｃ）及びブラック（ＢＫ）とそれぞれ替えて構
成した各熱熔融性インク層３１Ｙ、　３１Ｍ、　３１Ｃ
及び３１８Ｋを順に色分けして塗着形成したカラー熱転
写記録用インクシートに適用して極めて有利である。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明に係る熱転写記
録用インクシートによれば、熱溶融性インク層を設ける
のに、多量の有機溶剤を用いること、なく、作業性の良
いホントメルト塗工法により簡単に設けることができ、
従来のインクシートと遜色のない中間濃度色の画像記録
を特徴とする特性の熱転写記録用インクシートを低コス
トで得ることが可能となる優れた利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る熱転写記録用インクシートの一実
施例を示す要部断面図、 第２図は本発明に係る熱転写記録用インクシートの転写
記録特性を示す図、 第３図は本発明に係る熱転写記録用インクシートの他の
実施例を示す要部断面図、 第４図は従来の熱転写記録用インクシートを説明するた
めの要部断面図である。 第１図において、 −２１はシート基材、２２は中間接着層、２３゜二、゛
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Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）シート基材（２１）上に中間接着層（２２）を介
   して着色剤と低融点ワックス材とからなるインク成分と
   充填材とで構成された熱溶融性インク層（２３）を設け
   てなるインクシートであって、上記充填材がインク成分
   の低融点ワックス材よりも高い融点を有する微粉末状の
   ワックスからなることを特徴とする熱転写記録用インク
   シート。
2. （２）上記微粉末状のワックスからなる充填材が、着色
   剤と溶け合わないことを特徴とする特許請求の範囲第（
   １）項に記載した熱転写記録用インクシート。
3. （３）上記微粉末状のワックスからなる充填材が、ポリ
   エチレン系、又はポリプロピレン系のワックスからなる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第（１）項及び第（２
   ）項に記載した熱転写記録用インクシート。