JPS6214206Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスイツチの操作により水洗を行ない得
るようにした水洗便器に関するものである。

第１図及び第２図は従来の洋風及び和風の簡易
水洗便器の構造をそれぞれ示しており、便器１に
設けたペダル２やハンドル３を操作することによ
り、便器１内のフラツプ弁を開いたり、加圧ポン
プを作動させたりしていたものである。しかしな
がら、かかる従来例にあつてはペダル２やハンド
ル３の操作に要する力が比較的大きいために幼児
や老人には操作が困難であるという問題があり、
また操作位置が限られているために排便中または
排便後の操作に無理が生じるという問題があつ
た。例えば第１図に示すような洋風の便器１にお
いては、座部４に腰を下ろした姿勢ではペダル２
の操作が行ないにくく、また第２図に示すような
和風の便器１においては、男子の小用時において
はハンドル３の操作が行ないにくいという問題が
あつた。

本考案は従来例のこのような問題点を解決する
ために為されたものであり、操作の容易な位置に
設けたスイツチの操作により水洗を行ない得るよ
うにした使い勝手の良い水洗便器を提供すること
を目的とするものである。

以下本考案の構成を図示実施例について説明す
る。第３図は本考案の一実施例を示しており、便
器１の底部開口部５に開閉自在に設けられたフラ
ツプ弁６はシリンダ７に摺動自在に嵌挿された作
動シヤフト８によつて開閉駆動されるようになつ
ている。第４図はシリンダ７の断面構造の一例を
示している。同図に示すようにシリンダ７内には
作動シヤフト８が摺動自在に嵌挿されており、水
道管９に供給される加圧水によつて矢印Ａに示す
方向に作動シヤフト８が押圧駆動されるようにな
つている。作動シヤフト８の端部には鍔部１０が
形成されており、この鍔部１０はコイルスプリン
グ１１によつて矢印Ａとは反対方向に付勢されて
いる。シリンダ７と作動シヤフト８との間には、
Ｏリング１２よりなる水密性保持手段が設けられ
ており、水道管９から供給される加圧水がシリン
ダ７から漏れないようにしている。第５図はシリ
ンダ７の断面構造の他の一例を示しており、シリ
ンダ７と作動シヤフト８との間の水密性を保持す
る手段としてベローズ１３を使用している。１４
は水道管９の途中から分岐された給水管であり、
この給水管１４を介して便器１内に水洗用水が供
給されるようになつている。１５は電磁弁であ
り、押釦スイツチのようなスイツチ１６をオンオ
フ操作することによつて開閉操作できるようにな
つている。このスイツチ１６は便器１にて排便中
の人の手が届く範囲内に配設されるものである。
１７は電源プラグであり、電磁弁１５の駆動電源
に接続されるものである。

次に本考案の水洗便器の使用状態を第３図及び
第６図を用いて説明する。まずスイツチ１６のオ
フ時には、電磁弁１５は閉の状態であり、フラツ
プ弁６は第３図に示すようにコイルスプリング１
１の復元力によつて閉じている。ここでスイツチ
１６をオンにすると、電磁弁１５は開の状態にな
り、シリンダ７内の作動シヤフト８は加圧水によ
つて押圧駆動され、第６図に示すようにフラツプ
弁６が開くと共に、給水管１４を介して便器１内
に水洗用水が供給される。このときフラツプ弁６
がスムーズに開くように、コイルスプリング１１
による復元力は加圧水による押圧駆動力より充分
に弱くしてある。便器１内の水洗が終了して、ス
イツチ１６をオフにすると、電磁弁１５が閉の状
態になる。これによつてシリンダ７内の圧力は下
がるから、作動シヤフト８はコイルスプリング１
１の復元力によつて押し戻されて第３図に示すよ
うにフラツプ弁６が閉じる。またシリンダ７内の
残留水は給水管１４を介して便器１内に捨てられ
るものである。

本考案は以上のように構成されており、便器内
に水洗用水を給水する給水管を水道管から分岐
し、水道管の上記分岐部分よりも給水源寄りの部
分に電磁弁を介装し、電磁弁を開閉操作するスイ
ツチを排便中の人の手の届く範囲内に設けたか
ら、排便中にでもスイツチの操作によつて便器の
水洗を行なうことが可能であり、またスイツチの
操作には余り大きな力を必要としないので幼児や
老人でも楽に操作することができるという利点が
あり、また、加圧水が供給される水道管の端部に
シリンダを装着し、シリンダ内に水道管の加圧水
によつて押圧駆動される作動シヤフトをシリンダ
に対して摺動自在に嵌挿し、作動シヤフトとシリ
ンダとの間に水密性を保持する手段を設け、作動
シヤフトを加圧水による押圧方向とは反対方向に
付勢する復元手段を設け、便器の底部開口部に開
閉自在のフラツプ弁を設け、加圧水による作動シ
ヤフトの押圧駆動時にフラツプ弁が開くように作
動シヤフトとフラツプ弁とを連結したから、電磁
弁を開いたときには加圧水の押圧駆動力を利用し
てフラツプ弁を自動的に開くことができ、また電
磁弁を閉じたときには復元手段による付勢力によ
つてフラツプ弁を自動的に閉じることができ、し
たがつてフラツプ弁を開閉操作するためのペダル
やハンドルなどが不要となつて便器の外観も良好
になるという利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の側面図、第２図は他の従来例
の側面図、第３図は本考案の一実施例の縦断面
図、第４図は同上に用いるシリンダの一例を示す
縦断面図、第５図は同上に用いるシリンダの他の
一例を示す縦断面図、第６図は同上の実施例の動
作説明用の縦断面図である。 １は便器、５は底部開口部、６はフラツプ弁、
７はシリンダ、８は作動シヤフト、９は水道管、
１１はコイルスプリング、１２はＯリング、１３
はベローズ、１４は給水管、１５は電磁弁、１６
はスイツチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加圧水が供給される水道管の端部にシリンダを
   装着し、シリンダ内に水道管の加圧水によつて押
   圧駆動される作動シヤフトをシリンダに対して摺
   動自在に嵌挿し、作動シヤフトとシリンダとの間
   に水密性を保持する手段を設け、作動シヤフトを
   加圧水による押圧方向とは反対方向に付勢する復
   元手段を設け、便器の底部開口部に開閉自在のフ
   ラツプ弁を設け、加圧水による作動シヤフトの押
   圧駆動時にフラツプ弁が開くように作動シヤフト
   とフラツプ弁とを連結し、便器内に水洗用水を給
   水する給水管を水道管から分岐し、水道管の上記
   分岐部分よりも給水源寄りの部分に電磁弁を介装
   し、電磁弁を開閉操作するスイツチを排便中の人
   の手の届く範囲内に設けて成る水洗便器。