JPS62124259A - 超硬度高速度工具鋼 - Google Patents
超硬度高速度工具鋼Info
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- JPS62124259A JPS62124259A JP14642686A JP14642686A JPS62124259A JP S62124259 A JPS62124259 A JP S62124259A JP 14642686 A JP14642686 A JP 14642686A JP 14642686 A JP14642686 A JP 14642686A JP S62124259 A JPS62124259 A JP S62124259A
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- ceq
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、通常の焼入−焼もどしによりHRC72以上
の超高硬度が得られる高速度工具鋼に関する。
の超高硬度が得られる高速度工具鋼に関する。
HRC72以上の超硬度が得られる高速度工具鋼の例は
少なく、特公昭55−6096号、「硬質合金」、特公
昭57−2142号、「炭化物を富化した高速度工具鋼
」、特開昭57−181367号、「焼結高V高速度工
具鋼とその製造方法」、特開昭58−181848号。
少なく、特公昭55−6096号、「硬質合金」、特公
昭57−2142号、「炭化物を富化した高速度工具鋼
」、特開昭57−181367号、「焼結高V高速度工
具鋼とその製造方法」、特開昭58−181848号。
「含窒化物焼結高V高速度工具鋼とその製造方法」に部
分的な開示があるのみである。
分的な開示があるのみである。
ところが、従来の技術でHRC72以上を得ようとする
と、W、Mo、V等の高価な合金元素を多量に含有させ
しめるか、TiN等の硬質物質を多量に分散させしめる
必要があり、材料が高価になる、被研削性が悪くなる、
靭性が低下する等の問題があった。例えば、特公昭57
−2142号に開示されている実施例では、HRC72
以上の超硬度が得られるのは、No、11の合金(第1
表、第2表)のみであるが、これは、W + 2 M
o量が49.7%と著しく高い合金系である。
と、W、Mo、V等の高価な合金元素を多量に含有させ
しめるか、TiN等の硬質物質を多量に分散させしめる
必要があり、材料が高価になる、被研削性が悪くなる、
靭性が低下する等の問題があった。例えば、特公昭57
−2142号に開示されている実施例では、HRC72
以上の超硬度が得られるのは、No、11の合金(第1
表、第2表)のみであるが、これは、W + 2 M
o量が49.7%と著しく高い合金系である。
また、特開昭57−181367号に開示されている実
施例でも、25%以上のVを含有させしめないとHRC
72以上の超硬度は得られていない(第2図)。
施例でも、25%以上のVを含有させしめないとHRC
72以上の超硬度は得られていない(第2図)。
さらに、特開昭58−181848号においても、15
%以上のTiNを分散させしめないとHrtC72以上
の超硬度は達成されていない。
%以上のTiNを分散させしめないとHrtC72以上
の超硬度は達成されていない。
そこで、本発明は、W、Mo、V等の合金元素、あるい
はT i N等の硬質物質の含有量が比較的少なくでも
、HRC72以上の超硬度が通常の焼入−焼もどしによ
り得られる高速度工具鋼を提供しようとするものである
。
はT i N等の硬質物質の含有量が比較的少なくでも
、HRC72以上の超硬度が通常の焼入−焼もどしによ
り得られる高速度工具鋼を提供しようとするものである
。
本発明は、Ceq=0.06Cr+0.033W +0
.063M。
.063M。
+0.2Vとするとき、 C2,0−3,5%の範囲で
、かつ、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらに
Cr3〜10%。
、かつ、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらに
Cr3〜10%。
W 1=20%、 Mo 1〜11%(ただし、18≦
W+2Mo≦24)、 V 5.6〜12%、 Co
15%以下、Si2%以下(望ましくはSi 04−2
%)、Mn1%以下(望ましくはMn0.25〜1.0
%)、残Feおよび不純物よりなる高速度工具鋼基質に
、Ti、V、Zr、Nb、Hf。
W+2Mo≦24)、 V 5.6〜12%、 Co
15%以下、Si2%以下(望ましくはSi 04−2
%)、Mn1%以下(望ましくはMn0.25〜1.0
%)、残Feおよび不純物よりなる高速度工具鋼基質に
、Ti、V、Zr、Nb、Hf。
Taの窒化物、炭化物、炭窒化物の1種または2種以上
を合計で、2〜12%を均一に分散させしめることによ
り、首記の問題点を解決するものである。
を合計で、2〜12%を均一に分散させしめることによ
り、首記の問題点を解決するものである。
なお、本発明においては前記高速度工具鋼基質に後述す
るような理由により、Ni2%以下、N0.1%以下を
適宜添加する場合も考えられる。
るような理由により、Ni2%以下、N0.1%以下を
適宜添加する場合も考えられる。
本発明において、Cの含有量は最も重要な構咳要素であ
る。Cは、同時に含有されるCr、W。
る。Cは、同時に含有されるCr、W。
Mo、■とM、C,MOなどの炭化物を形成し、耐摩耗
性を付与する作用とともに、焼入硬化熱処理によりマル
テンサイト基地の硬度を高め、さらに焼もどし二次硬化
量を増す作用がある。上記の炭化物形成元素であるCr
、W、Mo、VとCが過不足なく結合して、炭化物を形
成する平衡炭素量Ceqは、次式となることが理論的に
知られている。
性を付与する作用とともに、焼入硬化熱処理によりマル
テンサイト基地の硬度を高め、さらに焼もどし二次硬化
量を増す作用がある。上記の炭化物形成元素であるCr
、W、Mo、VとCが過不足なく結合して、炭化物を形
成する平衡炭素量Ceqは、次式となることが理論的に
知られている。
Ceq=0.06(%Cr)+0.033(%W)+0
.063(%M o )+0.2(%V) 従来の高速度工具鋼においては、C含有量と平衡炭素量
Ceqの差、C−Ceqはマイナスとなるように調整さ
れている(例えばJIS 5KH59では、はぼ−0.
3、AISIM42でも−0,05)。
.063(%M o )+0.2(%V) 従来の高速度工具鋼においては、C含有量と平衡炭素量
Ceqの差、C−Ceqはマイナスとなるように調整さ
れている(例えばJIS 5KH59では、はぼ−0.
3、AISIM42でも−0,05)。
本発明において、W、Mo、V量やTiN等の分散粒子
の量が比較的少なくても、HRC72以上の超硬度が得
られ、実用性の高い高速度工具鋼を得る目的で多数の合
金系につき、実験、検討したところ、Caq = 0.
06 Cr + 0.033W + 0.063Mo
+ 0.2Vとするとき、18≦W+2MO≦24の範
囲でC−Ceqを従来のようにマイナスにせずに、0.
1≦C−Ceq≦0.6を満足するようにCを含有させ
ればよいことを新規に発見した。C−Ceqが、0.1
未満では、上述したように多量のW、Mo、V、TiN
を含有せしめないと、HRC72以上の超硬度が得られ
ない。逆にC−Ceqが、0.6を越えると、焼入硬化
熱処理時に安定な残留オーステナイトが著しく増加し、
また、残留オーステナイトの分解温度が高温側に移行す
るので、焼もどし二次硬化させても、HRC72以上の
超硬度が得られなくなる。すなわち、18≦W+2MO
≦24の範囲で、0.1≦C−Ceq≦0.6の条件で
のみ1本願の目的は達成できる。
の量が比較的少なくても、HRC72以上の超硬度が得
られ、実用性の高い高速度工具鋼を得る目的で多数の合
金系につき、実験、検討したところ、Caq = 0.
06 Cr + 0.033W + 0.063Mo
+ 0.2Vとするとき、18≦W+2MO≦24の範
囲でC−Ceqを従来のようにマイナスにせずに、0.
1≦C−Ceq≦0.6を満足するようにCを含有させ
ればよいことを新規に発見した。C−Ceqが、0.1
未満では、上述したように多量のW、Mo、V、TiN
を含有せしめないと、HRC72以上の超硬度が得られ
ない。逆にC−Ceqが、0.6を越えると、焼入硬化
熱処理時に安定な残留オーステナイトが著しく増加し、
また、残留オーステナイトの分解温度が高温側に移行す
るので、焼もどし二次硬化させても、HRC72以上の
超硬度が得られなくなる。すなわち、18≦W+2MO
≦24の範囲で、0.1≦C−Ceq≦0.6の条件で
のみ1本願の目的は達成できる。
Cは同時に含有されるCr、W、Mo、Vの量によって
適宜に変えるべきであることは上述したごとくである。
適宜に変えるべきであることは上述したごとくである。
後述する本発明のCr、 W、 Mo、 Vの含有量の
範囲で、かつ0.1≦C−Ceq≦0.6を満足させる
にはCは少なくとも2.0%は必要である。
範囲で、かつ0.1≦C−Ceq≦0.6を満足させる
にはCは少なくとも2.0%は必要である。
一方、上記の条件を満たしていてもC含有量が3.3を
越えると靭性の低下が著しくなるのでC含有量は2.0
−3.5%の範囲で、かツ0.1≦C−Ceq≦0.6
と限定した。さらに、Cr含有量が6%を越えて1u以
下の場合にはC含有量の下限を2.25%に限定した。
越えると靭性の低下が著しくなるのでC含有量は2.0
−3.5%の範囲で、かツ0.1≦C−Ceq≦0.6
と限定した。さらに、Cr含有量が6%を越えて1u以
下の場合にはC含有量の下限を2.25%に限定した。
Crは焼入れ硬化性を高める作用があるが、3%未満で
はこの効果が少なく、逆に10%を越えると残留オース
テナイト量が増大し焼入れ、焼き戻し硬さを下げるので
Crの含有量は3〜10%に限定した。
はこの効果が少なく、逆に10%を越えると残留オース
テナイト量が増大し焼入れ、焼き戻し硬さを下げるので
Crの含有量は3〜10%に限定した。
特に、真空焼入れなど冷却速度の遅い焼入れ炉で熱処理
してもHRC72以上の超硬度を得るためにはCrの含
有量は部を越えて10%以下が望ましい。
してもHRC72以上の超硬度を得るためにはCrの含
有量は部を越えて10%以下が望ましい。
WおよびMoは前述のととくCと結合してM、C型の炭
化物を形成し、耐摩耗性を高める作用と焼入れ硬化熱処
理時に基地中に固溶し、焼き戻し熱処理によってこれが
微細な炭化物として析出し二次硬化度を高める作用があ
る。本発明の安定してHnC72以上の超硬度を得ると
いう目的を達成するには、W 1〜20%、Mo 1〜
11%の範囲でW + 2 M 。
化物を形成し、耐摩耗性を高める作用と焼入れ硬化熱処
理時に基地中に固溶し、焼き戻し熱処理によってこれが
微細な炭化物として析出し二次硬化度を高める作用があ
る。本発明の安定してHnC72以上の超硬度を得ると
いう目的を達成するには、W 1〜20%、Mo 1〜
11%の範囲でW + 2 M 。
量が18%以上を含有せしめる必要がある。しかし、W
+ 2 M o量が24%を越えると材料が高価にな
るのみならず靭性も低下するのでW、Moの含有量はW
+2Mo量で18〜24%に限定した。なお、本発明で
は等量(原子パーセントで)のWとMOはほぼ等価の作
用を有してる。
+ 2 M o量が24%を越えると材料が高価にな
るのみならず靭性も低下するのでW、Moの含有量はW
+2Mo量で18〜24%に限定した。なお、本発明で
は等量(原子パーセントで)のWとMOはほぼ等価の作
用を有してる。
V+JW、Moと同じくCと結合して、MC型炭化物を
形成する。このMC型炭化物の硬度はHv250G−3
000とM、C型炭化物の硬度(Hv150(1〜18
00)と比較して著しく高硬度である。このためとくに
耐摩耗性を重視する工具においてはV含有量の多い高速
度工具鋼を用いると工具寿命が向上する。
形成する。このMC型炭化物の硬度はHv250G−3
000とM、C型炭化物の硬度(Hv150(1〜18
00)と比較して著しく高硬度である。このためとくに
耐摩耗性を重視する工具においてはV含有量の多い高速
度工具鋼を用いると工具寿命が向上する。
しかしながら、■含有量を必要以上に多くしても、被研
削性を悪くして研削ヤケによる低寿命を誘発し、また靭
性を低下させるだけなので1本発明においてはV含有量
は15%を上限とした。一方、5.62未満では、耐摩
耗の効果が不足するのでV含有量は、5.6〜15%に
限定した。
削性を悪くして研削ヤケによる低寿命を誘発し、また靭
性を低下させるだけなので1本発明においてはV含有量
は15%を上限とした。一方、5.62未満では、耐摩
耗の効果が不足するのでV含有量は、5.6〜15%に
限定した。
Coは、基地に固溶し、焼もどし硬度、高温硬度を高め
る作用がある。しかし、多量に含有すると、靭性が著し
く低下するので、Coの含有量は、15%以下に限定し
た。
る作用がある。しかし、多量に含有すると、靭性が著し
く低下するので、Coの含有量は、15%以下に限定し
た。
Siは、脱酸を目的として、2%以下含有させるが、と
くにSLo、8〜2%の範囲では、脱酸効果の他に基地
の硬度を高める効果および耐酸化性、耐食性を高める効
果、さらにはアトマイズ作業性を向上させる効果があら
れれる。2%を越えると靭性の低下が著しくなる。
くにSLo、8〜2%の範囲では、脱酸効果の他に基地
の硬度を高める効果および耐酸化性、耐食性を高める効
果、さらにはアトマイズ作業性を向上させる効果があら
れれる。2%を越えると靭性の低下が著しくなる。
Mnも脱酸効果があり、さらに焼入性を高める作用があ
るので、1%以下含有させる。とくに、上記のSi含有
量が高い場合には、フェライトを安定化し、A工変態点
を上昇させるSiの弊害をMnによって緩和できるので
、Mn0.25〜1.0%含有させるとよい。
るので、1%以下含有させる。とくに、上記のSi含有
量が高い場合には、フェライトを安定化し、A工変態点
を上昇させるSiの弊害をMnによって緩和できるので
、Mn0.25〜1.0%含有させるとよい。
Niは、基地の靭性を高める効果があるが、2%を越え
ると、残留オーステナイト量を極度に増加させ、焼もど
し硬さが低下するので、本発明においては2%以下の含
有を許容する。なお、通常高速度工具鋼において微量の
Niが含有され、Ni0825%以下の範囲はJISで
は不純物量として扱われている。
ると、残留オーステナイト量を極度に増加させ、焼もど
し硬さが低下するので、本発明においては2%以下の含
有を許容する。なお、通常高速度工具鋼において微量の
Niが含有され、Ni0825%以下の範囲はJISで
は不純物量として扱われている。
Nは、基地の硬さを高める作用と、MC型炭化物中に固
溶して、MCN型の炭窒化物を形成して耐溶着性を高め
る作用とがある。しかし、工業的に含有できる量は、上
限が0.1%であるので、0.1%以下に限定した。な
お、高速度工具鋼において。
溶して、MCN型の炭窒化物を形成して耐溶着性を高め
る作用とがある。しかし、工業的に含有できる量は、上
限が0.1%であるので、0.1%以下に限定した。な
お、高速度工具鋼において。
通常N 0.05%程度以下は不純物量として含有され
る。
る。
Ti、V、Zr、Nb、Hf、Taの窒化物、炭化物、
炭窒化物を分散させしめると、硬さを高める効果がある
。−力木発明のごとく、C含有量が平衡炭素量(Ceq
)より、0.1〜0.6高めとなれば、焼入硬化処理時
にオーステナイト結晶粒が粗大化し、マルテンサイト組
織が粗れて、靭性が極端に低下するのが、従来の常識で
あったが、本発明によってTi、V、Zr、Nb、Hf
、Taの窒化物、炭化物、炭窒化物の1種または2種以
上を合計で、2〜12%を均一に分散させしめることに
より、この欠点を解消することができ、溶融開始温度直
下の高いオーステナイト化温度で焼入硬化処理を行なっ
ても、著しく微細な組織となることを発見した。
炭窒化物を分散させしめると、硬さを高める効果がある
。−力木発明のごとく、C含有量が平衡炭素量(Ceq
)より、0.1〜0.6高めとなれば、焼入硬化処理時
にオーステナイト結晶粒が粗大化し、マルテンサイト組
織が粗れて、靭性が極端に低下するのが、従来の常識で
あったが、本発明によってTi、V、Zr、Nb、Hf
、Taの窒化物、炭化物、炭窒化物の1種または2種以
上を合計で、2〜12%を均一に分散させしめることに
より、この欠点を解消することができ、溶融開始温度直
下の高いオーステナイト化温度で焼入硬化処理を行なっ
ても、著しく微細な組織となることを発見した。
すなわち、上記窒化物、炭化物、炭窒化物を分散させし
めることがC含有量がCeq量より高めとすることによ
り生じる欠点をうまく補い1本発明の目的を達成させて
いる。しかし、21未満では、上記効果が少なく、一方
、12%を越えると効果が飽和するばかりでなく、被研
削性、靭性を著しく低下させるので、上記窒化物、炭化
物、炭窒化物の分散量は合計で、2〜12%に限定した
。窒化物、炭化物、炭窒化物を基質中に均一に分散させ
しめる方法としては、上記の化学組成からなる高速度工
具鋼の粉末を水、ガス、油などのアトマイズ法により製
造し、この粉末と窒化物、炭化物、炭窒化物の粉末とを
混合した後、成形、焼結するのが。
めることがC含有量がCeq量より高めとすることによ
り生じる欠点をうまく補い1本発明の目的を達成させて
いる。しかし、21未満では、上記効果が少なく、一方
、12%を越えると効果が飽和するばかりでなく、被研
削性、靭性を著しく低下させるので、上記窒化物、炭化
物、炭窒化物の分散量は合計で、2〜12%に限定した
。窒化物、炭化物、炭窒化物を基質中に均一に分散させ
しめる方法としては、上記の化学組成からなる高速度工
具鋼の粉末を水、ガス、油などのアトマイズ法により製
造し、この粉末と窒化物、炭化物、炭窒化物の粉末とを
混合した後、成形、焼結するのが。
最も、適している。なお、混合に際しては、焼結後の最
終炭素含有量を調節すること、および焼結性を向上させ
るなどの目的で、黒鉛粉末、ブラックカーボンなどの炭
素粉末を同時に添加混合するとよい、さらに、Cr、N
i、Mo、W、Cu%Co、Fe粉末の1種または2種
以上を合計で5%以下同時に混合させると、焼結性を向
上させる効果がある。
終炭素含有量を調節すること、および焼結性を向上させ
るなどの目的で、黒鉛粉末、ブラックカーボンなどの炭
素粉末を同時に添加混合するとよい、さらに、Cr、N
i、Mo、W、Cu%Co、Fe粉末の1種または2種
以上を合計で5%以下同時に混合させると、焼結性を向
上させる効果がある。
次に、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する
。
。
実施例1
第1表に示す合計14種類のベース組成からなる粉末を
水アトマイズ法によって製造した。この粉末をさらに粉
砕し、350メツシユの篩で分級した後、平均粒径1〜
10u(7)TiN、T1CN、NbC1VN粉末を第
1表に示す割合で混合した。さらに、上記粉末の酸素含
有量と等量の炭素粉末を添、前後、ボールミルを用い、
36Hr湿式混合して乾燥後、冷間静水圧プレスで、6
t/a#の圧力で成形した。この成形体を真空中120
0〜1250’Cで焼結し、その後、熱間静水圧プレス
で真密度化させた。
水アトマイズ法によって製造した。この粉末をさらに粉
砕し、350メツシユの篩で分級した後、平均粒径1〜
10u(7)TiN、T1CN、NbC1VN粉末を第
1表に示す割合で混合した。さらに、上記粉末の酸素含
有量と等量の炭素粉末を添、前後、ボールミルを用い、
36Hr湿式混合して乾燥後、冷間静水圧プレスで、6
t/a#の圧力で成形した。この成形体を真空中120
0〜1250’Cで焼結し、その後、熱間静水圧プレス
で真密度化させた。
このようにして得られた高速度工具鋼(第1表No、1
=No、14)を焼なまし後、焼入−焼もどしを行なっ
て硬さを測定した。焼入は、1200〜1260℃に加
熱したソルトバス中に浸漬後油冷し、焼もどしは、いず
れも大気中560”CX (1+1+1)llrで行な
った。焼もどし後の硬さを第1表に併記したが。
=No、14)を焼なまし後、焼入−焼もどしを行なっ
て硬さを測定した。焼入は、1200〜1260℃に加
熱したソルトバス中に浸漬後油冷し、焼もどしは、いず
れも大気中560”CX (1+1+1)llrで行な
った。焼もどし後の硬さを第1表に併記したが。
本発明鋼のNo、1〜No、11においては、いずれも
HRC72以上の超硬度が得られた。
HRC72以上の超硬度が得られた。
比較鋼N o 、 12. N o 、 13はベース
組成、硬質分散粒子含有量は本発明の範囲にあるものの
、いずれもC−Ceqが低いレベルにあるため、硬度が
本発明鋼に及ばない。
組成、硬質分散粒子含有量は本発明の範囲にあるものの
、いずれもC−Ceqが低いレベルにあるため、硬度が
本発明鋼に及ばない。
従来鋼のNo、14では、C−Ceqは、約−0,13
と低いことおよび、W+2Mo=16.4と少ないため
、TiN粒子を約1咋分散させたにもかかわらず、HR
C68,9の硬さしか得られていない。
と低いことおよび、W+2Mo=16.4と少ないため
、TiN粒子を約1咋分散させたにもかかわらず、HR
C68,9の硬さしか得られていない。
さらに、第1表中のNo、1、N002、N083、N
o。
o。
4、No、6およびNo、14の高速度工具鋼を用いて
真剣バイトを作成し、切削試験を行なった。その結果を
第1図および第2図に示す。第1図は5KD61をHR
C45に調質した被削材を高速−低送りの条件で切削し
た結果を示す図である。切削耐久寿命時間は、はぼ高硬
度の得られる高速度工具鋼の順となっており、本発明鋼
はいずれも、従来鋼より耐久寿命に優れている。
真剣バイトを作成し、切削試験を行なった。その結果を
第1図および第2図に示す。第1図は5KD61をHR
C45に調質した被削材を高速−低送りの条件で切削し
た結果を示す図である。切削耐久寿命時間は、はぼ高硬
度の得られる高速度工具鋼の順となっており、本発明鋼
はいずれも、従来鋼より耐久寿命に優れている。
第2図は、5KD61をHRC40に調質した被削材を
高速−高送りの条件で切削した結果である。この条件で
も本発明鋼は従来鋼に比較し、優れた切削耐久性を示し
ている。これは、本発明鋼が高硬度であるにもかかわら
ず、高送り条件にも耐える切刃の靭性をも有しているた
めである。
高速−高送りの条件で切削した結果である。この条件で
も本発明鋼は従来鋼に比較し、優れた切削耐久性を示し
ている。これは、本発明鋼が高硬度であるにもかかわら
ず、高送り条件にも耐える切刃の靭性をも有しているた
めである。
実施例2
化学組成が重量%で、C3,:0%、Si0.3%、M
n0.3%、 Ni 0.1%、Cr 4.1%、W2
.1%、M。
n0.3%、 Ni 0.1%、Cr 4.1%、W2
.1%、M。
10.3%、■2.1%、 Co 6.2%、 N 0
.04%の高速度工具鋼粉末を水アトマイズ法により製
造した。この粉末を機械的に粉砕して後、350メツシ
ユの篩にて分級し、44μ以下の粉末を得た。この粉末
の酸素量を分析したところ、3700PPmであった。
.04%の高速度工具鋼粉末を水アトマイズ法により製
造した。この粉末を機械的に粉砕して後、350メツシ
ユの篩にて分級し、44μ以下の粉末を得た。この粉末
の酸素量を分析したところ、3700PPmであった。
次に、上記粉末94.13′%と平均粒径1.6μのZ
rN粉末2%、平均粒径3.6μのHfC粉末2%と上
記高速度工具鋼粉末の表面酸化物を還元する目的で。
rN粉末2%、平均粒径3.6μのHfC粉末2%と上
記高速度工具鋼粉末の表面酸化物を還元する目的で。
0.37%の黒鉛粉末と焼結性を向上する目的で1.5
0%のCO粒粉末粒径1.2μ)をボールミルにいれて
湿式混合を行なった。この混合粉を乾燥後、5t/ t
iの圧力でプレス成形し、つづいて真空中1220℃×
28rの焼結を行なった。焼結後の比重は、はぼ真密度
に達していた。なお、焼結後の材料の炭素含有量は、3
.39%、酸素含有量は、420PPmであった。
0%のCO粒粉末粒径1.2μ)をボールミルにいれて
湿式混合を行なった。この混合粉を乾燥後、5t/ t
iの圧力でプレス成形し、つづいて真空中1220℃×
28rの焼結を行なった。焼結後の比重は、はぼ真密度
に達していた。なお、焼結後の材料の炭素含有量は、3
.39%、酸素含有量は、420PPmであった。
このようにして得た焼結体を焼なまし後、1210”C
−560℃X (1+1+1)Hrの条件で焼入−焼も
どしを実施したところHRC72、6の硬さが得られた
。
−560℃X (1+1+1)Hrの条件で焼入−焼も
どしを実施したところHRC72、6の硬さが得られた
。
以上に述べた如く、本発明の高速度工具鋼は、W、Mo
、V等の合金元素あるいは、TiN等の硬質物質の含有
量が比較的少なくてもHRC72以上の超硬度が通常の
焼入−焼もどしで得られ、優れた切削耐久性を有する切
削工具材として最適なものである。
、V等の合金元素あるいは、TiN等の硬質物質の含有
量が比較的少なくてもHRC72以上の超硬度が通常の
焼入−焼もどしで得られ、優れた切削耐久性を有する切
削工具材として最適なものである。
!図面の簡単な説明?
第1図、第2図は本発明鋼および従来鋼から作製した真
剣バイトによる切削試験の結果を示す図である。
剣バイトによる切削試験の結果を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Ceq=0.06Cr+0.033W+0.063
Mo+0.2Vとするとき、C2.0〜3.5%の範囲
で、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらにCr
3〜10%、W1〜20%、Mo1〜11%(ただし、
18≦W+2Mo≦24)、V5.6〜15%、Co1
5%以下、Si2%以下、Mn1%以下、残Feおよび
不純物よりなる高速度工具鋼基質にTi、V、Zr、N
b、Hf、Taの窒化物、炭化物、炭窒化物の1種また
は2種以上を合計で、2〜12%を均一に分散させしめ
たことを特徴とする超硬度高速度工具鋼。 2 Ceq=0.06Cr+0.033W+0.063
Mo+0.2Vとするとき、C2.0〜3.5%の範囲
で、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらにCr
3〜10%、W1〜20%、Mo1〜11%(ただし、
18≦W+2Mo≦24)、V5.6〜15%、Co1
5%以下、Si2%以下、Mn1%以下、Ni2%以下
、残Feおよび不純物よりなる高速度工具鋼基質にTi
、V、Zr、Nb、Hf、Taの窒化物、炭化物、炭窒
化物の1種または2種以上を合計で、2〜12%を均一
に分散させしめたことを特徴とする超硬度高速度工具鋼
。 3 Ceq=0.06Cr+0.033W+0.063
Mo+0.2Vとするとき、C2.0〜3.5%の範囲
で、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらにCr
3〜10%、W1〜20%、Mo1〜11%(ただし、
18≦W+2Mo≦24)、V5.6〜15%、Co1
5%以下、Si2%以下、Mn1%以下、N0.1%以
下、残Feおよび不純物よりなる高速度工具鋼基質にT
i、V、Zr、Nb、Hf、Taの窒化物、炭化物、炭
窒化物の1種または2種以上を合計で、2〜12%を均
一に分散させしめたことを特徴とする超硬度高速度工具
鋼。 4 Ceq=0.06Cr+0.033W+0.063
Mo+0.2Vとするとき、C2.0〜3.5%の範囲
で、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらにCr
3〜10%、W1〜20%、Mo1〜11%(ただし、
18≦W+2Mo≦24)、V5.6〜15%、Co1
5%以下、Si2%以下、Mn1%以下、Ni2%以下
、N0.1%以下、残Feおよび不純物よりなる高速度
工具鋼基質にTi、V、Zr、Nb、Hf、Taの窒化
物、炭化物、炭窒化物の1種または2種以上を合計で、
2〜12%を均一に分散させしめたことを特徴とする超
硬度高速度工具鋼。 5 Ceq=0.06Cr+0.033W+0.063
Mo+0.2Vとするとき、C2.0〜3.5%の範囲
で、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さらにCr
3〜10%、W1〜20%、Mo1〜11%(ただし、
18≦W+2Mo≦24)、V5.6〜15%Co15
%以下、Si2%以下、Mn1%以下、Ni2%以下、
N0.1%以下、残Feおよび不純物よりなる高速度工
具鋼、あるいはNi2%以下、N0.1%以下を適宜添
加した高速度工具鋼のアトマイズ粉末を88〜98%と
、Ti、Zr、V、Nb、Hf、Taの窒化物、炭化物
、炭窒化物の1種または2種以上を合計で2〜12%を
均一に混合した後、成形、焼結してなる特許請求の範囲
第1項〜第4項のいずれか記載の超硬度高速度工具鋼。 6 Ceq=0.06Cr+0.033W+0.063
Mo+0.2Vとするとき、C2.25〜3.5%の範
囲で、かつ、0.1≦C−Ceq≦0.6を満足し、さ
らにCr6%を越えて10以下である特許請求の範囲第
1項〜第5項のいずれか記載の超硬度高速度工具鋼。 7 Si0.8〜2%、Mn0.25〜1.0%である
特許請求の範囲第1項〜第6項のいずれか記載の超硬度
高速度工具鋼。 8 焼入れ−焼き戻し後の硬さがH_RC72以上であ
る特許請求の範囲第1〜7項のいずれか記載の超硬度高
速度工具鋼。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18155585 | 1985-08-19 | ||
JP60-181555 | 1985-08-19 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62124259A true JPS62124259A (ja) | 1987-06-05 |
JPH0569911B2 JPH0569911B2 (ja) | 1993-10-04 |
Family
ID=16102830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14642686A Granted JPS62124259A (ja) | 1985-08-19 | 1986-06-23 | 超硬度高速度工具鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62124259A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5814283A (en) * | 1995-11-09 | 1998-09-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Exhaust purifier of internal combustion engine |
JP2000202548A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-07-25 | Sanyo Special Steel Co Ltd | 熱間プレス用クラッド金型およびその製造方法 |
JP2017514016A (ja) * | 2014-04-14 | 2017-06-01 | ウッデホルムス アーベーUddeholms Ab | 冷間加工工具鋼 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5798682A (en) * | 1995-11-21 | 1998-08-25 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Synchronous cable coupling device of flyback transformer |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5240410A (en) * | 1975-09-27 | 1977-03-29 | Hitachi Ltd | Tool steel |
JPS61146427A (ja) * | 1984-12-18 | 1986-07-04 | Inoue Japax Res Inc | 流体ジエツト加工装置 |
-
1986
- 1986-06-23 JP JP14642686A patent/JPS62124259A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS61146427A (ja) * | 1984-12-18 | 1986-07-04 | Inoue Japax Res Inc | 流体ジエツト加工装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017514016A (ja) * | 2014-04-14 | 2017-06-01 | ウッデホルムス アーベーUddeholms Ab | 冷間加工工具鋼 |
JP2018159133A (ja) * | 2014-04-14 | 2018-10-11 | ウッデホルムス アーベーUddeholms Ab | 冷間加工工具鋼 |
US10472704B2 (en) | 2014-04-14 | 2019-11-12 | Uddeholms Ab | Cold work tool steel |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0569911B2 (ja) | 1993-10-04 |
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