JPS6212070Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、扉外表面部に形成した凹部に飾り
縁を突出させないように取付けた飾り縁付き扉に
関する。

従来、扉に高級イメージを持たせるために、扉
の外表面部に飾りを浮き彫りにすることが行なわ
れていた。しかし、このような構成の飾り付き扉
では、飾り部分と扉とが同材質で一体に形成され
ているため、飾り部分と扉との間に色彩の変化を
つけにくいだけでなく、飾り部分と扉との組合せ
を自由に変えることができなかつた。また、扉外
表面より突出している飾り部分は、扉の保管、梱
包、および運搬時の重ね合せを不安定にして損傷
を受け易くするとともに、重ね合せに広いスペー
スを要する不都合があつた。

この考案は、上記不都合を解消することができ
る飾り縁付き扉の提供を目的とするものである。

実施例について説明すれば、第１図と第２図は
この考案を両端部に框を有する両面フラツシユド
アに適用した場合を示す。１は扉Ｄの左右両端部
縦方向に沿つて位置する外枠で、該外枠１，１に
対向して扉Ｄの框２，２が形成され、その折曲げ
フランジ部３，３が扉Ｄの内部鋼板４に当接して
いる。扉Ｄの外表面部を構成する扉本体外板５は
框２，２との間にそれぞれ凹部６，６を形成する
ように凸形に折曲げる。７は扉Ｄの外表面部の凹
部６に、凹部６から突出しないように取付けられ
た飾り縁で、該飾り縁７の取付けは、扉本体外板
５の折り曲げ端面８の部分に、飾り縁７の折り曲
げ端面９の部分をリベツト１０等により固着して
行なう。第２図においては、飾り縁７の上端面
は、框２と扉本体外板５の外表面より若干落ち込
んだ状態で取付けられている場合を示している
が、飾り縁７の上端面は、框２と扉本体外板５の
外表面より突出しなければ、これらの外表面と同
じ高さになるように取付けてもよい。

１１は框２の折り曲げフランジ部３に貼付けら
れたバツクアツプ材、１２は扉本体外板５の内壁
面に接着されたハニカムコアのような非圧縮性の
断熱材である。扉本体外板５の内部鋼板４への取
付けは、扉本体外板５の折り曲げ端面８，８の部
分に飾り縁７，７を先に取付けたのち、扉本体外
板５の折り曲げフランジ部１３に接着剤を塗布し
てバツクアツプ材１１の上端面に押圧接着しなが
ら、そのクツシヨン性を利用して断熱材１２の端
面を内部鋼板４に接着剤により確実に接着して行
なう。框２と飾り縁７との間の隙間１４は、飾り
縁７を取付けた扉本体外板５を内部鋼板４に取付
ける必要上設けられたもので、扉本体外板５の折
り曲げ端面８と飾り縁７との間の隙間１５は、扉
Ｄを外側から眺めたときの意匠的効果を良くする
ために、隙間１４と同一寸法になるように飾り縁
７に形成したものである。

上記実施例においては、扉本体外板５を断熱材
１２を介して接着剤で取付ける場合を示したが、
扉本体外板５を飾り縁７とともに框２の端面部分
に設ける図示しない孔から挿通するネジ等により
框２の端面部分に固着してもよい。

このように飾り縁７を扉Ｄの框２，２間に取付
けられる扉本体外板５の折り曲げ端面８，８の部
分にリベツト１０等により固着すれば、飾り縁７
の材質を扉本体外板５の材質と無関係に自由に取
り替えることができるため、飾り縁７と扉本体外
板５との間に色彩の変化がつけ易くなるととも
に、１つの扉本体外板５に各種の飾り縁７を容易
に組み合せることができる。

また、扉本体外板５の凹部に取付けられる飾り
縁７は、扉Ｄの外表面より突出していないから、
保管、梱包、および運搬時に扉Ｄを安定した状態
で積重ねることができ、積重ねに要するスペース
を少なくして経費の節減をはかるとともに、飾り
縁７が損傷を受けないようにすることができる。

第３図はこの考案の他の実施例を示すもので、
両端部に框２を有する片面フラツシユドアの扉本
体外板５の部分に凹部６を形成し、該凹部６に例
えば断面コ字状の飾り縁７を扉本体外板５の内側
からポツプリベツト１６等により固着した場合を
示す。

このように飾り縁７を扉本体外板５の凹部６
に、扉本体外板５の表面より突出しないよう内側
からポツプリベツト１６により固着した場合、先
の実施例について述べたと全く同様の作用効果を
奏することができる。

以上説明したことから明らかなように、この考
案は、扉本体と別個に形成した飾り縁を扉本体外
表面部に設けた凹部に、扉外表面から突出しない
ように取付けたものであるから、飾り縁と扉本体
とに材質や色彩について変化がもたせ易くなると
ともに、扉本体に対する飾り縁の組み合せをも容
易に変更することができる。また、扉の積重ね時
に飾り縁が扉外表面に接触しないから、扉の積重
ねを安定した状態で飾り縁に損傷を与えず行なう
ことができ、扉の保管、梱包、および運搬に要す
る経費を節減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の断面平面図、第
２図は同要部拡大断面平面図、第３図は他の実施
例を示す一部断面平面図である。 ２……框、５……扉本体外板、６……凹部、７
……飾り縁、８……折り曲げ端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 片面または内部空間に外板と平行な仕切り芯板
   が設けられていない両面フラツシユドアにおい
   て、鋼板製の扉本体外板の表面、または框の内側
   端面とこれに対向する外板の端面との間に凹部を
   設け、この凹部に扉本体外板と別個に形成された
   飾り縁を扉表面部分から突出しないように取付け
   たことを特徴とする飾り縁付き扉。