JPS6211717Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、走行機体の車輪を地面に対し浮上げ
状に持ち上げるための車輪持上げ具に関する。

この種車輪持上げ具は、車輪を軸支する車軸に
棒状本体の一端部を回動不能に連結し、この車軸
の回転とともに、他端の接地支え部を車軸下方の
地面に回り込ませて、車輪を地面より浮上がらせ
ていたが、この際に、回り込み時の接地反力によ
り、大きな曲げモーメントが本体に作用して、棒
状本体が曲るような欠点が有つた。

本考案は、この様な欠点を解消することを目的
とする。

この目的を達成するために、本考案の車輪持上
げ具は、走行機体の車輪の半径よりも長い棒状本
体の長手方向の一端部に、前記車輪を支承する車
軸に嵌係止される車軸支え部を設け、他端部に接
地支え部を設け、両支え部の中間部に前記車輪の
スポークに横方向から嵌合しえる係止部を設けて
ある構成を採用したものである。

この構成によつて、棒状本体は接地支え部が地
面に接地した後これが車輪の回転に伴なつて回転
されるときは、この接地支え部に近い係止部によ
つて回転力が与えられるようになるので、車軸支
え部と接地支え部との間の長さに比べ、大幅に短
かい長さの曲げ半径で、モーメントが与えられる
こととなり、本体にかかるモーメントは小さなも
のとなつて、耐久性を大幅に向上しえるに至つ
た。

次に本考案の実施例を説明する。

第１図は本考案が対象とする走行機体の一例で
ある田植機を示す。

この田植機は、前後四輪型の走行機体１の後部
に昇降装置２を介して四条植え型の植付装置３を
連結したものである。

この走行機体１は、その後輪４，４を、轍間距
離を第４図に示すように、二条またぎ又は四条ま
たぎに変更可能とするために、長い角形車軸５，
５に後輪４，４のボス部６，６を嵌合させて取付
けられている。尚、車輪Ａと植付予定線Ａとの距
離１は少なくとも50mmは必要である。

そして、この後輪４，４の轍間距離変更のとき
の使用を例にして、車輪持上げ具の実施例を説明
する。（第３図参照） 前記後輪４の半径よりも長い棒状本体７の一端
に前記車軸５の直径より少々大き目の内幅を有す
るＵの字状の車軸支え部８を一体的に設ける。そ
して、他端には、彎曲状の接地支え部９を一体的
に設ける。そして、その中間部には、平面視コの
字状となるスポーク嵌係止部１０を設けてある。
このようにて、後輪４の変位側とは反対側一端に
おいて、前記車軸支え部８を車軸５に嵌合し、係
止部１０をスポーク１１に係止して、後輪４とと
もに、この持上げ具を回転させ、第２図実線で示
す状態にして後輪４を持ち上げるようにしてあ
る。

なお、本考案による持上げ具は、前記に限らず
前後輪の取換えや、耕耘機、トラクター等の車輪
取換えや轍間距離変更用に使用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る車輪持上げ具の実施の態様
を例示し、第１図は田植機の側面図、第２図は走
行機体の下部後部を示す側面図、第３図は持上げ
具を示す斜視図、第４図は車輪と植付装置との配
置関係を示す概略平面図である。 １……走行機体、４……後輪、７……棒状本
体、８……車軸支え部、９……接地支え部、１０
……係止部、１１……スポーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行機体の車輪の半径よりも長い棒状本体の長
   手方向の一端部に、前記車輪を支承する車軸に嵌
   係止される車軸支え部を設け、他端部に接地支え
   部を設け、両支え部の中間部に前記車輪のスポー
   クに横方向から嵌合しえる係止部を設けてある車
   輪持上げ具。