JPS6211350Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は液体早送り装置を具備した微量吐出
ぜん動ポンプに関する。

従来、ガイド部とローターの間に弾性チユーブ
を挿通してローターにより弾性チユーブの押しつ
ぶしと解放を行い、液体を吐出させるぜん動ポン
プは公知である。このようなぜん動ポンプに低速
回転のモータを連係すれば微量の液体を吐出させ
ることができるが、送給開始の際、液体が液体源
より弾性チユーブの全長を移動して送給されるの
で、送給に時間がかかる問題がある。

この考案は上記の問題を簡単な構造で解決しう
るぜん動ポンプを得ることを目的としている。

この考案を図面にもとづいて説明すると、第１
図および第２図において、１はハウジングであ
る。ハウジング１は円形内面を有していて一方の
開口部に軸受２を持つたモータ結合板３が固着し
ている。モータ結合板３には図示しないモータが
結合されており、このモータは駆動軸４に連係す
るものとしている。軸受２が保持した駆動軸４は
半丸状先端５を持ち、ハウジング１を貫通してい
る。そして、この駆動軸４のハウジング１外の先
端側外周には４つのリブ状突起６を持つた筒状体
７が遊嵌しており、ハウジング１内の駆動軸４の
部分には第２の筒状体８が遊嵌している。筒状体
７と第２の筒状体８はハウジング１内の駆動軸４
が貫通した円板９，１０と各別に結合しており、
円板９，１０間には自転ローラ１１を保持した８
本のピン１２が掛け渡されている。ローター１３
は上記の円板と自転ローラとピンとで形成され
る。駆動軸４と筒状体７と第２の筒状体８の同心
円上にハウジング１の前記円形内面があり、その
一部がガイド部１４となつている。このガイド部
１４とローター１３の間にローター１３により押
しつぶしと解放が行われる弾性チユーブ１５が挿
通している。筒状体７と駆動軸先端５にはキヤツ
プ状の断続操作結合具１６が着脱自在に配設され
ており、結合具１６には開口側内周に４つのあり
溝１７が、また奥部に半丸状の孔１８が設けられ
て、あり溝１７が筒状体７の突起６に、また孔１
８が駆動軸４の半丸状先端に嵌合している。１９
はふた板、２０，２０は弾性チユーブ保持部であ
る。

次に本実施例の作用につき説明すると、モータ
の回転によつて駆動軸４が回転すると、駆動軸先
端５が結合具１６の孔１８に嵌合していることに
より、結合具１６が回転する。このとき、結合具
１６のあり溝１７に筒状体７の突起６が嵌合して
いるので筒状体７も回転する。この結果、ロータ
ー１３が回転して段性チユーブ１５の押しつぶし
と解放が行われ、液体を吐出する。

液体送給開始の際、結合具１６を筒状体７から
取り去つたのち、筒状体７を手回しすると、駆動
軸４と筒状体７の結合が解かれているので、ロー
ター１３が駆動軸４に関係なく弾性チユーブ１５
の押しつぶしと解放を行う。したがつて、液体送
給開始時にモータの駆動速度より速く筒状体７を
回転させれば、弾性チユーブ１５の押しつぶしと
解放を行うローター１３が高速で動き、液体が早
送り可能となる。

第３図および第４図は断続操作結合具の他の実
施例を示すもので、筒状体７と駆動軸４先端に着
脱自在に配設されたキヤツプ状の断続操作結合具
１６が側部にねじ込まれた２つのねじ２１，２２
を持つていて、１つのねじ２１は筒状体７を押圧
し、他のねじ２２は進退自在で、駆動軸４を押圧
している。

上記のように構成されたぜん動ポンプの結合具
１６のねじ２２を送給開始の際ゆるめ、結合具１
６を手回しすると、駆動軸４と結合具１６の係合
うが解かれているので、ローター１３が駆動軸４
に関係なく弾性チユーブ１５の押しつぶしと解放
を行う。したがつて、液体送給開始時にモータの
駆動速度より速く結合具１６を回転させれば、筒
状体７および弾性チユーブ１５の押しつぶしと解
放を行うローター１３が高速で動き、液体が早送
り可能となる。

本例のように構成された結合具取付構造の場合
は操作も簡便で、結合具１６を粉失する心配もな
い。

なお、以上述べた各例において、ローターはロ
ーラが少なくとも２個備えているものであればよ
い。また、ローターは円板９，１０、ローラ１１
およびピン１２で構成できるが、前記のように第
２の筒状体８に結合した場合は、ローター１３の
回転安定性が良好となり、組み立ても簡便とな
る。

この考案は以上説明したように、モータと連係
する駆動軸をハウジングに貫通させ、ハウジング
外に延びた駆動軸の先端側筒状体７を遊嵌し、筒
状体にこの筒状体とともに回転するローターを取
付け、ローターを収容するハウジングに駆動軸の
同心円上に位置するガイド部を設け、ガイド部と
ローターの間にローターにより押しつぶしと解放
が行われる弾性チユーブを挿通し、さらに前記駆
動軸４の先端側と、この先端側に遊嵌した筒状体
とを駆動軸の動力を筒状体に断続可能に伝えうる
キヤツプ状の断続操作結合具で結合したという簡
単な構造で、液体の早送りを容易に行える効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のぜん動ポンプの断面図、第
２図は第１図Ａ−Ａ線に沿う断面図、第３図は断
続操作結合具取付構造の別例を示す断面図、第４
図は第３図Ｂ−Ｂ線に沿う断面図である。 ４……駆動軸、７……筒状体、１４……ロータ
ー、１４……ガイド部、１５……弾性チユーブ、
１６……断続操作結合具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータと連係する駆動軸４をハウジング１に貫
   通させ、ハウジング１外に延びた駆動軸４の先端
   側に筒状体７を遊嵌し、筒状体７にこの筒状体と
   ともに回転するローター１３を取付け、ローター
   １３を収容するハウジング１に駆動軸４の同心円
   上に位置するガイド部１４を設け、ガイド部１４
   とローター１３の間にローター１３により押しつ
   ぶしと解放が行われる弾性チユーブ１５を挿通
   し、さらに前記駆動軸４の先端側と、この先端側
   に遊嵌した筒状体７とを駆動軸４の動力を筒状体
   ７に断続可能に伝えうるキヤツプ状の断続操作結
   合具１６で結合してなる、微量吐出ぜん動ポン
   プ。