JPS621046B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、道路橋下部の補修点検その他の作
業を行なうことができる足場を備えている可搬式
仮設道路橋に関するものである。

次にこの発明を図示の例によつて詳細に説明す
る。

第１図ないし第２３図はこの発明の実施例を示
すものであつて、前後方向すなわち道路長手方向
に延長する長方形版体からなる左右１対の道路版
１８，１９の内端部が前後方向に延長する横軸２
０により枢着されて折りたたみ式仮設道路版２１
が構成され、かつ前記道路版１８，１９の外端部
は、前後方向に延長する左右の可搬式主ビーム
１，２の上部内面に固定されたブラケツト２２に
対し前後方向に延長する横軸２３により枢着さ
れ、かつ各道路版１８，１９の巾方向の中間下部
と各主ビーム１，２の下部とは、液圧シリンダ装
置からなる拡開用縦ジヤツキ２４を介して連結さ
れ、さらに各主ビーム１，２の下部の前部および
後部には、それぞれ左右１対のリンク２５の外端
部が縦軸２６により枢着され、各リンク２５の内
端部は縦軸２７により相互に連結されている。

各リンク２５の中間部と各主ビーム１，２の下
部とはほぼ水平な液圧シリンダ装置からなる拡開
用横ジヤツキ２８を介して連結され、前記道路版
１８，１９の前部および後部の外端側部分に係止
孔２９が設けられ、前記ブラケツト２２には、折
りたたみ式仮設道路版２１が水平状態に展開され
たとき前記係止孔２９に合致する係止孔３０と、
折りたたみ式仮設道路版２１が折りたたまれたと
き前記ピン孔２９に合致する係止孔３１とが設け
られ、さらに各道路版１８，１９の内端部には、
多数のアーム３２Ａ，３２Ｂが前後方向に間隔を
おいて一体に固定され、対向する各アーム３２
Ａ，３２Ｂには、折りたたみ式仮設道路版２１が
水平状態に展開されたとき合致する係止孔３３
Ａ，３３Ｂが設けられている。

各主ビーム１，２の前端内部および後端内部に
は、液圧シリンダ装置からなる伸縮式支脚３５に
おけるシリンダが収容されて固定され、かつその
伸縮式支脚３５におけるピストン杆の下端部には
座盤３６が固定され、前記折りたたみ式仮設道路
版２１が折りたたまれて各主ビーム１，２が接近
位置にある状態で、各主ビーム１，２の前端部が
共通の前部台車３７に載置されると共に、各主ビ
ーム１，２の後端部が共通の後部台車３８に載置
され、各主ビーム１，２と各台車３７，３８とは
ボルト３９により着脱自在に固定され、さらに前
記各台車３７，３８は４個のキヤスター４１を備
え、また前部台車３７は係止孔４２を有する連結
片４３を備えている。

各主ビーム１，２の外側の前部および後部の外
面に固定されたブラケツト４４には、逆Ｌ字状の
旋回支持部材３における縦腕３Ａの上部および下
部が縦軸４により枢着され、各旋回支持部材３と
主ビーム１，２とは液圧シリンダ装置からなる旋
回用駆動装置１４を介して連結され、かつ前記ブ
ラケツト４４および旋回支持部材３には、その旋
回支持部材３が主ビームに対し直角な位置まで旋
回されたとき合致する係止孔４５，４６が設けら
れ、さらに各主ビーム１，２の外側に配置された
吊り枠５の前部および後部には、前記旋回支持部
材３における横腕３Ｂの先端部が縦軸６により枢
着されている。吊り枠５の前後両端の下部には吊
り腕７の基端部が左右方向に延長する横軸８によ
り枢着され、各吊り腕７の中間部と吊り枠５の上
部とは液圧シリンダ装置からなる昇降用駆動装置
１５を介して連結されている。

各吊り腕７の基端側には、これが垂下している
とき吊り枠５の下部の係止孔４７と合致する係止
孔４８と、吊り腕７が斜め上向きに上昇されてい
るとき吊り枠５の係止孔４７に合致する係止孔４
９とが設けられ、かつ各吊り腕７の下端部には連
結金具９が左右方向に延長する横軸１０により枢
着されている。

前後方向に延長する長方形の複数枚の足場板１
２Ａ〜１２Ｃが前後方向に延長する横軸５０によ
り枢着され、かつその横軸５０は隣り合う一方の
足場板に対し回動しないように一体に固定され、
隣り合う他方の足場板にはロータリアクチユエー
タからなる折りたたみ展開用駆動装置１７が固定
され、さらにその回転用駆動装置１７の出力軸に
固定されたピニオン５１が前記横軸５０に固定さ
れた従動歯車５２に噛み合わされて、折りたたみ
式足場１１が構成されている。

このように構成された折りたたみ式足場１１に
おける外側足場板１２Ａの外端部の前部および後
部には、前記連結金具９が前後方向に延長する横
軸１３により枢着され、かつその連結金具９と外
側足場板１２Ａの内側部分とは、液圧シリンダ装
置からなる足場用駆動装置１６を介して連結さ
れ、さらに内側足場板１２Ｃの内端部には係止孔
５３を有する連結片５４が一体に設けられてい
る。

次に前記実施例の折りたたみ式足場を有する可
搬式仮設道路橋をセツトする場合について説明す
る。

まずトレーラ５５の牽引金具５６に前部台車３
７における連結片４３をボルトまたはピン５７に
より連結し、次いでトレーラ５５により前記可搬
式仮設道路橋を道路橋５８上の所定位置まで牽引
搬送したのち、一方の主ビーム１と前部台車３７
および後部台車３８とを結合しているボルト３９
を取外し、かつ前記一方の主ビーム１に付属して
いる伸縮式支脚３５を伸長して、座盤３６を道路
橋５８の路面に圧接させ、その主ビーム１をこれ
に付属する伸縮式支脚３５により支持する。

次に拡開用縦ジヤツキ２４および拡開用横ジヤ
ツキ２８を伸長することにより、他方の主ビーム
２を各台車３７，３８により支持しながら前記一
方の主ビーム１から離反する方向に横移動させ
て、折りたたみ式仮設道路版２１を水平状態に展
開し、次いで折りたたみ式仮設道路版２１におけ
る各道路版１８，１９の対向端部を、係止孔３３
Ａおよび３３Ｂにわたつて挿通した止めピン５９
により固定すると共に、前記各道路版１８，１９
と各主ビーム１，２とを係止孔２９，３０にわた
つて挿通した止めピン６０により固定する。

次に前記他方の主ビーム２に付属する伸縮式支
脚３５を伸長することにより、その伸縮式支脚３
５の下端の座盤３６を道路橋５８の路面に圧接さ
せ、その主ビームをこれに付属する伸縮式支脚３
５により支持したのち、各台車３７，３８を撤去
する。

次に各伸縮式支脚３５を必要に応じ適宜伸長ま
たは短縮して各主ビーム１，２のレベルを調整し
たのち、旋回用駆動装置１４を伸長して旋回支持
部材３を約90゜旋回させることにより、吊り枠５
およびこれにより吊り腕７を介して支持されてい
る折りたたみ式足場１１を道路橋５８の側面より
も外側に突出させ、この状態で前記旋回支持部材
３と主ビーム１，２とを係止孔４５，４６にわた
つて挿通した止めピン６１により固定する。

次に昇降用駆動装置１５を伸長して吊り腕７
を、垂下位置まで回動したのち、係止孔４７，４
８にわたつて挿通した止めピン６２により吊り腕
７の上端部を吊り枠５の下部に固定する。

次に足場用駆動装置１６を短縮して、折りたた
まれている各足場板１２Ａ〜１２Ｃを垂下位置か
ら水平位置まで回動させ、次いで折りたたみ展開
用駆動装置１７を駆動して中間足場板１２Ｂおよ
び内側足場板１２Ｃを外側足場板１２Ａに対し順
次直列に並ぶ展開位置まで回動させたのち、左右
の折りたたみ式足場１１における内側足場板１２
Ｃの内端部を係止孔５４に挿通した連結ピン６３
により連結し、かつ外側足場板１２Ａと連結金具
９とをそれらの係止孔にわたつて挿通したピン６
４により固定し、さらに必要に応じ隣り合う足場
板１２Ａ〜１２Ｃをそれらの係止孔にわたつて挿
通したピン（図示を省略した）により固定する。

前記実施例においては、折りたたみ式足場１１
を各主ビーム１，２の外側に設けているが、道路
橋の片側のみの保守、点検、補修等の作業を行な
う場合は、一方の主ビームの外側にのみ折りたた
み式足場を設けてもよく、また前記実施例におい
て、相互に枢着された２つの部材を回動しないよ
うに固定する手段および左右の折りたたみ式足場
１１における内側足場板１２Ｃの内端部を相互に
連結する手段としては、ピンに代えてボルトその
他の任意の固定手段を採用してもよい。

第２４図に示すように、主ビーム１，２を前後
複数に分割して前後の分割主ビームを連結ピン６
５および連結ボルト６６により連結してもよく、
また折りたたみ式足場１１を構成する足場板の数
は２枚であつてもよくまたは４枚以上であつても
よい。さらにまた、伸縮式支脚３５を主ビーム
１，２の中間部にも設けてもよい。

第１発明を実施する場合、足場として非折りた
たみ式のものを使用してもよく、またその非折り
たたみ式足場を吊り腕７の先端部に対し前後方向
に延長する支軸により回動自在にかつ水平状態で
ピン等により係止可能に取付けてもよい。

第２５図ないし第２７図はアプローチ部の可搬
式仮設道路橋を示すものであつて、主ビーム
１′，２′の前後両側の下部に、支持アーム６７の
基端部が左右方向に延長する横軸６８により枢着
され、かつその支持アーム６７の先端部には車輪
６９が取付けられ、さらにその支持アーム６７
は、ロータリーアクチユエータまたはモータによ
り回転されるウオーム歯車機構により回動される
か、あるいは支持アーム６７の中間部と主ビーム
１′，２′とを連結する液圧式ジヤツキまたはねじ
式ジヤツキ（図示を省略した）により回動される
ように構成され、前後の支持アームの角度を調節
することにより主ビーム１′，２′の傾斜角を調節
できるように構成され、また各主ビーム１′，
２′の間には、前記実施例の場合と同様な折りた
たみ式道路版１８′，１９′および左右方向伸縮機
構が設けられている。

折りたたまれているアプローチ部の可搬式仮設
道路を拡開する場合は、例えば一方の主ビームを
左右方向に走行できる仮設台車により支承した状
態で、拡開用横ジヤツキ２８および拡開用縦ジヤ
ツキ（図示を省略した）を伸長して、主ビーム
１′，２′の間隔を最大限に拡大させると共に折り
たたみ式仮設道路版２１′を展開し、次いで前記
仮設台車を撤去すればよい。

この発明によれば、足場を主ビームの側面に近
接させて支持している可搬式仮設道路橋を、折り
たたみ状態で道路橋５８上の所定位置まで搬送し
て道路版をセツトしたのち、旋回用駆動装置１４
により旋回支持部材３を約90゜旋回して、足場を
道路橋５８の側面よりも外側に突出させ、次いで
昇降用駆動装置１５により吊り腕７を回動して足
場を下降させることにより、主ビームの側面に近
接するように引込まされていた足場を、可搬式仮
設道路橋を支持部として利用して、簡単な機構に
より道路橋５８の側方下部まで容易に繰り出すこ
とができ、かつ前記の動作と逆の順序で各部を動
作させることにより、足場を再び主ビームの側面
に近接するように引込ませて嵩張らないようにす
ることができ、また折りたたみ式足場１１を前述
のようにして道路橋５８の側方下部まで繰り出し
たのち、足場用駆動装置１６により外側足場板１
２Ａをほぼ水平な位置まで回動すると共に、折り
たたみ展開用駆動装置１７によつて他の足場板を
展開することにより、可搬式仮設道路橋を支持部
として利用して道路橋５８の下部に足場を容易に
設置することができ、また前記の動作と逆の順序
で各部を動作させることにより、折りたたみ式足
場１１を折りたたんで主ビームの側面に添設して
嵩張らないように納めることができ等の効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第２２図はこの発明の一実施例を
示すものであつて、第１図は折りたたみ式足場を
有する可搬式仮設道路橋を道路橋上の所定位置に
搬送した状態を示す一部縦断側面図、第２図はそ
の一部縦断正面図、第３図は第１図の一部を拡大
して示す一部縦断側面図、第４図は第３図に示す
部分を上から見た平面図、第５図は拡開用横ジヤ
ツキによる拡巾機構および旋回支持部材の旋回機
構を示す平面図、第６図は左右の道路版の連結部
を示す正面図、第７図は左右の道路版を水平状態
に展開して固定した状態を示す正面図、第８図は
主ビームに対する道路版の取付部を示す正面図、
第９図は主ビームに対し道路版を図示した状態を
示す正面図、第１０図は主ビームに対し旋回支持
部材を固定した状態を示す一部縦断正面図、第１
１図は台車と主ビームとのピン結合状態を示す一
部縦断側面図、第１２図は吊り枠と吊り腕との連
結部を示す側面図、第１３図は吊り枠により吊り
腕を介して折りたたみ式足場を支持している状態
を示す一部切欠側面図、第１４図は主ビーム間隔
を拡大させている状態を示す一部縦断正面図、第
１５図は旋回支持部材を旋回して折りたたみ式足
場を道路橋の外面よりも外側に配置した状態を示
す平面図、第１６図は吊り腕を垂下させて折りた
たみ式足場を下降した状態を示す側面図、第１７
図は垂下した吊り腕を吊り枠に固定した状態を示
す正面図、第１８図は内側足場板の内端側部分を
示す正面図、第１９図は折りたたみ式足場を展開
した状態を示す正面図、第２０図はその一部を示
す平面図、第２１図はこの発明の折りたたみ式足
場を有する可搬式仮設道路橋の展開セツトを完了
した状態を示す一部縦断正面図、第２２図はアプ
ローチ部の可搬式仮設道路橋を付加した状態を示
す概略平面図、第２３図はその概略側面図であ
る。第２４図は主ビームを前後複数の分割主ビー
ムにより構成した例を示す一部縦断側面図、第２
５図はアプローチ部の可搬式仮設道路橋を示す平
面図、第２６図はその側面図、第２７図はその拡
大正面図である。 図において、１および２は可搬式主ビーム、３
は旋回支持部材、４は縦軸、５は吊り枠、６は縦
軸、７は吊り腕、８は横軸、９は連結金具、１０
は横軸、１１は折りたたみ式足場、１２Ａは外側
足場板、１３は横軸、１４は旋回用駆動装置、１
５は昇降用駆動装置、１６は足場用駆動装置、１
７は折りたたみ展開用駆動装置、１８および１９
は道路版、２１は折りたたみ式仮設道路版、２４
は拡開用縦ジヤツキ、２５はリンク、２８は拡開
用横ジヤツキ、３５は伸縮式支脚、３７は前部台
車、３８は後部台車、５５はトレーラ、５８は道
路橋である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 仮設道路版を支持する可搬式主ビームに、そ
   の外側において前後方向に間隔をおいて配置され
   た旋回支持部材３の基端部が縦軸４により枢着さ
   れ、前記主ビームの外側に配置された吊り枠５に
   は前記旋回支持部材３の先端部が縦軸６により枢
   着され、前記吊り枠５の前部および後部には吊り
   腕７の基端部が左右方向に延長する横軸８により
   枢着され、各吊り腕７の先端部により足場が支持
   されていることを特徴とする足場を有する可搬式
   仮設道路橋。 ２ 仮設道路版を支持する左右の可搬式主ビーム
   １，２に、その外側において前後方向に間隔をお
   いて配置された旋回支持部材３の基端部が縦軸４
   により枢着され、各主ビーム１，２の外側に配置
   された吊り枠５には前記旋回支持部材４の先端部
   が縦軸６により枢着され、各吊り枠５の前部およ
   び後部には吊り腕７の基端部が左右方向に延長す
   る横軸８により枢着され、各吊り腕７の先端部に
   は連結金具９が左右方向に延長する横軸１０によ
   り枢着され、左右両側の折りたたみ式足場１１に
   おける外側足場板１２Ａの外端の前部および後部
   には、前記連結金具９が前後方向に延長する横軸
   １３により枢着され、前記旋回支持部材３は旋回
   用駆動装置１４により旋回されるように構成さ
   れ、前記吊り腕７は昇降用駆動装置１５により昇
   降回動されるように構成され、前記外側足場板１
   ２Ａは足場用駆動装置１６により回動されるよう
   に構成され、さらに折りたたみ式足場における隣
   り合う足場板は折りたたみ展開用駆動装置１７に
   より折りたたみまたは展開駆動されるように構成
   されていることを特徴とする足場を有する可搬式
   仮設道路橋。