JPS6196638A - 回転陽極ｘ線管装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は回転陽極Ｘ線管装置の改良に関する。

〔発明の背景〕

第４図に従来公知の回転陽極Ｘ線管装置を示す。

この第４図に沿って全体構造の概略を説明すると、回転
部材となる駆動モータロータ３の一端に陽極部材となる
陽極ターゲット１が締結され、かつ他端には軸４が締結
され、この軸４は間隔を設けて配置した２個の玉軸受５
で回転自在に支持されている。玉軸受５は軸受箱６に保
持され、この軸受箱６の一部とガラス管球８とで駆動モ
ータロータ３、陽極ターゲット１及び軸４よりなる１回
転体全体を真空状に覆い、且つ陽極ターゲット１の対向
面には陰極部材となる陰極体２が設けられ、この陰極体
２はガラス管球８内に固定されている。しかるに内部に
陰極体２及び回転する陽極ターゲット１などを組立構成
したガラス管球８を回転陽極Ｘ線管（以下Ｘ線管と称す
）と呼んでいる。このＸ線管はハウジング９内に固定さ
れる。すなわちハウジング９の側端にフレーム１３を設
け、フレ−ム・１３には押えリング１５によって支持体
１６が固定されている。この支持体１６にはＸ線管の一
端がボルト１７で締結され、まだＸ線管の他端は管支持
体１０を介してハウジング９に支持される。フレーム１
３には磁界発生装置となるモータステータ７が設けられ
、回転磁界の発生によりＸ線管の駆動モータロータ３及
びこれと一体の陽極ターゲットが高速度で回転する。Ｘ
線発生時には陰極体２と陽極ターゲット１の間に高電圧
が印加されるので全体の電気絶縁性を良くするためにか
ウジフグ９内には絶縁油１１が封入されている。

なお、１２ａはフレーム１３に、まだ１２ｂは支持体１
６に夫々設けた絶縁油１１が流入するため、の孔、１４
ａ及び１４ｂはリード線コネクタである。

このような構成において、陰極体２から陽極ターゲット
１に電子ビームが放射されると陽極ター今 ゲット１の表面から図中の矢印方向にＸ線が出る。

このとき、陽極ターゲット１の平均温度は１０００Ｃ前
後にもなるが、ガラス管球８の内部は高真空に気密保持
されているので、大半の熱は外部に放射伝熱される。し
かし、陽極ターゲット１の熱の一部は伝導によりモータ
ロータ３や軸４及び玉軸受５．軸受箱６へと伝熱される
が、このとき玉軸受５は５００Ｃ程度の高温になる。し
たがって、陽極ターゲット１１モータロータ３及び軸４
などで構成される回転体の軸心はそれぞれの要素の熱変
形や熱油がりにより、更には玉軸受５がガタの大きさの
変化により若干偏心し、機械釣下つりあいが発生する。

この不つりあいと回転体に元々存在する不つりあいによ
り、回転時は振動が増大し、特に軸系の危険速度を浦過
する場合には非常に大きな振動が発生し、回転性能の低
下のみならず玉咄受５の寿命が低下する。このため、特
開昭５７−７８７５６号では回転軸系の振動を制振させ
るために、回転陽極Ｘ線管を締結する支持体の剛性を低
くシ、かつ支持体に円柱状可動体とその外周に油が充満
した微小間隙をもたせた円筒リングで構成されるいわゆ
るオイルフィルダンパを取りつける方法が提案されてい
る。この方法は、油のスクイズ作用を利用したもので、
その制振効果は著しく良く、安定した回転特性と玉軸受
５の長寿命化に有効であるが、構造の簡略化とコスト低
下の点でなお一層の改良が求められている。

〔発明の目的〕

本発明は上記の改良点に着目し、オイルフィルムダンパ
と同程度の制振効果があり、かつ構造簡単で低コストの
割振機構を備えた回転陽極Ｘ線管装置を提供することを
目的とする。

〔発明の概要〕

本発明はオイルフィルムダンパと同様の効果を発生させ
る手段として、軸受支持体を複数枚に分割し、各重ね板
の間に粘性層又は粘弾性層を形成させるようにしたもの
である。

〔発明の実捲例〕

以下図面によって本発明の一実施例を説明する。

第１図は本発明による回転陽極Ｘ線管装置の部分断面図
で、図中第４図と同一部品には同一符号を付してその説
明を省略し、異なる部分のみ説明する。Ｘ線管は従来構
造と同一である。フレーム１３に押えリング１５で固定
される支持体は剛性が若干異なる３枚の円板１６Ａ、１
６Ｂ、１６Ｃが重ねられて構成され、各円板にはそれぞ
れ位置の異なる多数の小孔２０Ａ、２０Ｂ、２０Ｃが設
けられている。つまり、形状寸法上は従来既知の支持体
とほとんど同一である。図に示すように、ハウジング９
内には油１１が充満されているので、小孔２０Ａ、２０
Ｂ、２０Ｃから油が重ねられた各円板１６Ａ、１６Ｂ、
１６Ｃの間のせまいすきまに入り込む。不つりあいによ
りターゲット１、モータロータ３及び軸４などで構成さ
れる回転体が振動をすると、軸受箱６も振動し、これに
取りつけられている支持体である各円板１６Ａ、１６Ｂ
。

１６Ｃも振動をする。しかるに、各円板の剛性が異なる
ことと円板外周が押えリング１５で単に押えつけられて
いるので、各円板は周方向、半径方向等に相対振動が生
じる。したがって、円板の間のすきま内の油は振動に呼
応して周方向及び半径方向等に移動し、更に小孔２０Ａ
、２０Ｂ、２０Ｃにおいては油が呼吸作用をする。これ
らの油の運式の支持体構造について陽極ターゲット１の
半径方向の打撃による減衰自由振動を実測した。第３図
はターゲット１の半径方向を１回打撃したときのターゲ
ット１の振動の減衰状況を実測し比較した図である。図
に示すように、１枚方式の支持体→ｄ造（Ｉ）では振動
が長く持続するが、本発明による構造（Ｉｔ）では振動
は短時間に減衰することを示しており、この減衰の程度
はスクイーズフイルムダンパを円板１枚方式の支持体構
造に取りつけだ場合の減衰と同程度でおる。なお、粘弾
性層としてはで主剤 市販のエポキシ樹脂接着剤より硬化剤を若干多めに混合
したものを用いた。減衰の大小は自由振動波形において
相隣り合う振幅の比の自然対数で算定される対数減衰率
δで表わされることが多い。

すなわち、 δ＝　Ｌ　−（Ａｔ　／　Ａ２　　） （ただしＡｔ　＞Ａ２　） 掃 危険速度通過時のターゲット１の共振像幅は一般に対数
減衰率δに逆比例しているので、比（Ａｔ／Ａ２）の大
きい本発明の構造においては危険速動に基づく油の粘性
摩擦により、振動エネルギは熱エネルギに変換されて消
失し、制振される。

この油の割振作用により回転体から軸受箱６に伝達され
た振動は効果的に抑制され、したがって不つｂｓいによ
るターゲット１などの回転体の振動も低減され、更に玉
軸受５のガタなどに起因する不安定振動も防止できるの
で、玉軸受５に作用する振動的荷重もまた軽減される。

この場合、円板の重ね枚数が多いほど油による制振効果
も大きくなる。

第２図は本発明の他の実施例を示すものであり、重ね合
わされた２１Ａ、２１Ｂ、２１Ｃの各円板の間に粘弾性
層２２Ａ、２２Ｂ’５１−設けたもので、各円板の相対
振動により粘弾性層２２Ａ、２２Ｂにすり変形を起こさ
せ、粘弾性層２２Ａ、２２Ｂの内部摩擦により振動エネ
ルギを吸収させるようにしたものである。本実施例では
油を用いなくても前述の実施例の場合と同等の割振効果
が得られる。本構造の作用効果を確認するために、従来
の円板１枚方式の支持体構造と、本発明の複数枚方度通
過時の振幅を著しく低減できる。

本発明によれば、軸受箱の割振体として軸受箱を支持し
ている支持体を輪切り的に分割して重ね合せて溝成形成
できるので、従来既知の支持体の形状寸法を大幅に変え
ることなく、また他に付加物を必要しないことによる構
造簡単で安価な制振構造を内蔵した軸受箱の支持体が実
現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明による回転陽極Ｘ線管装置の
各実施例の部分断面図、第３図は従来構造及び本発明に
おける構造の減衰自由振動波形の元板を示す説明図、第
４図は従来の回転陽極Ｘ線管装置を示す縦断面図である
。 １・・・１４　！ターゲット、３・・・モータロータ、
４・・・軸、訃・・玉軸受、６・・・軸受箱、１１・・
・絶縁油、１６・・・支持体、１６Ａ〜１６Ｃ・・・円
板、２０Ａ〜２０Ｃ・・・小孔、２１Ａ〜２１Ｃ・・・
円板、２２Ａ、２２Ｂ茅１　目 ／２ａ 茅２　目 ｉｔη 茅３　凹 Ｊ３ｉ？ｙｆｌ−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、陰極部材と対向配置した陽極部材と、この陽極部材
   と一体構成の回転部材と、回転部材を回転自在に支持す
   る軸受装置と、この軸受装置の一部と容器とで上記部材
   を覆い真空状に構成した回転陽極Ｘ線管と、回転陽極Ｘ
   線管を密閉容器内に支持し、かつこの密閉容器に設けた
   回転部材の磁界発生装置とによりなる回転陽極Ｘ線管装
   置において、回転陽極Ｘ線管の外部で前記軸受装置を装
   着した円板が複数枚の円板を密着して重ねて構成されて
   いることを特徴とする回転陽極Ｘ線管装置。 ２、複数枚の円板がその面に多数の貫通する小孔を有し
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の回
   転陽極Ｘ線管装置。 ３、複数枚の円板を円板と円板の間に粘弾性材を塗布し
   て接着して一体化することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の回転陽極Ｘ線管装置。