JPS6166867A - 水車の調速制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は起動／停止を頻繁に行なう水力発電所に好適な
水車の調速制御装置に関する。

［発明の技術的背景とその問題点コ 水車の調速制御装置をもつ水力発電所においては、起動
時間を短縮して水車を起動させるために一度ガイドベー
ンを起動開度まで開けて水車を回転させるが、その後、
水車が定格速度に達すると。

ガイドベーンを無負荷開度まで絞り込み、定格速度制御
に移動するよう制御する。

このため、ガイドベーンを起動開度から無負荷開度まで
絞り込む時に発生する水圧上昇により鉄管にダメージを
与え機械疲労を蓄積するという問題点がある。

［発明の目的］ 本発明は、起動制御から定格速度制御に移動する時に発
生する水圧上昇を確実に抑制し得る水車の調速制御装置
を提供することを目的とする。

［発明の概要］ このため本発明は、起動制御から定格速度制御に移行す
る時、ガイドベーン開度指令信号に閉め方向変化率リミ
ッタを付加し、所定の変化率で前記のガイドベーン開度
指令信号を出力することによってガイドベーンを無負荷
開度まで所定の変化率以下で閉じることにより水圧上昇
を抑えるようにしたことを第１の特徴としている。また
更に。

速度設定信号に変化率設定器を付加し、予め設定した速
度から定格速度まで所定の変化率で速度設定信号を上昇
することにより、過速度を小さく抑えるようにしたこと
を第２の特徴としている。

［発明の実施例］ 第１図は本発明の一実施例を示したもので１本実施例の
調速制御装置は、速度設定器１．速度検出器２）加算器
３．速度制御部４．閉め方向変化率リミッタ５．接点６
．加算器７、電気−油圧変換器８、サーボモータ９１位
置検出器１０から成る。

速度設定器１は水車の定格速度を表わす基準周波数信号
Ｆｒを出力する。速度検出器２は水車の速度を検出する
もので、水車の回転数（周波数）信号Ｆを出力する。加
算器３は基周波数信号Ｆｒと水車回転数信号Ｆとの偏差
ΔＦを算力する。速度制御部４はその偏差ΔＦのＰＩＤ
演算を行ないガイドベーン開度指令信号θ１を出力する
。閉め方向変化率リミッタ５はそのガイドベーン開度指
令信号θ１が負のとき即ち閉め方向指令のとき所定変化
率以下に制限したガイドベーン開度指令信θ２を出力す
る。

信号θ１が正のときはそのまま信号０２として出力する
。接点６は起動制御から定格速度制御へ移行してβ秒後
に閉じる。加算器７はガイドベーン開度指令信号θ２と
実際のガイドベーン開度θとの偏差Δθを算出する。電
気−油圧変換器８は電気信号を油圧信号に変換する。サ
ーボモータ９はガイドベーンを開閉する１位置検出器Ｉ
Ｏはそのガイドベーン開度を検出するものである。

以上の構成で、停止状態では水車の回転数信号Ｆは零で
あるため、加算器３からは速度設定器１に設定されてい
る基準周波数信号Ｆｒがそのまま周波数偏差信号ΔＦと
して出力される。この信号ΔＦは速度制御部４で補償演
算が行なわれて、その出力はガイドベーン開度指令信号
θ１として、閉め方向変化率リミッタ５に加わる。閉め
方向変化率リミッタ５は、この信号θ１の極性が正即ち
開方向信号なので、そのまま信号θ２として出力する。

この信号θ２は加算器７で位置検出器１０の出力である
実ガイドベーン開度θと比較されるが、このときガイド
ベーンは全閉で開度零であるので、信号θ２はそのまま
信号Δθとして電気−油圧変換器８で油圧信号に変換さ
れサーボモータ９に加わる。

これにより、第２図に示すように、水車のガイドベーン
が全閉位置より徐々に開き始める。これに伴って、水車
の回転数も徐々に上昇し始める。第２１！！ｌの一点鎖
線Ａｌ１Ａ２にて示すように、更に、ガイドベーンの開
放、水車回転数の上昇が続き、やがて水車が定格速度に
達したとき、ガイドベーン開度まで絞り込み定格速度制
御に移行させる。このとき、従来は、第２図の破ａＣ＋
で示すようにガイドベーン開度を急激に絞り込んでいた
ため、破線Ｃ３で示すように水圧が大きく変動していた
。

しかし、本実施例の場合には、閉め方向変化率リミッタ
５によりガイドベーン開度指令信号θ菫が閉め方向に変
化するとき、その変化率が所定値以下に制限されるため
、実際のガイドベーン開度は一点鎖線Ａ１のように徐々
に閉じ、この結果、水圧変動も一点鎖線Ａ３に示すよう
に抑制される。

更に、ガイドベーン開度指令信号０１の極性が正から負
に変ったことを図示せぬ装置で監視して、定格速度制御
に完全に移行し終える時点即ち定格速度制御開始からβ
秒後に接点６を閉じることにより、以後は速度設定器１
の速度指令にガイドベーン開度は即応して応答性良く水
車回転数を追従させることができる。

なお、上記閉め方向変化率リミツタ５自体は。

例えば、第３図に示すように加算器５１、リミッタ５２
）積分器５３．極性弁別器５４を用いる等して簡単に構
成することができる。即ち、加算器５１にて信号θ１と
信号θスの偏差をとり、その偏差をリミッタ５２を通し
て積分器５３に加えて積分することにより、変化率が所
定値以下に制限された信号θ２が得られる。また、信号
θ１が正のときは極性弁別器５４を介してそのまま信号
０２として出力される。

これに尖り、信号θ１が負のときのみ変化率を所定値以
下に制限する閉め方向変化率リミッタ５が得られる。ま
た、接点６を閉する装置は極性弁別器と時限リレーを組
み合せるだけで簡単に得られる。

ところで、上記実施警では、第２図の一点鎖線ＡＩに示
すように、ガイドベーンを全閉状態から水車が定格速度
に達するまで、はぼ一定の割合で開いて行き、水車が定
格速度に達したのちは一定の割合で閉めて行くため、水
車回転数Ｆが一点鎖４１１Ａｚに示すように定格速度を
超え、過速度になる不具合があった。

しかし、このような不具合は第４図に示すように、速度
設定器１から出力される基準周波数信号Ｆｒを変化率設
定器１１を通して出力することにより。

防止することができた。即ち、第４は本発明の他の実施
例を示したもので１図中、第１図と同一符号は同一また
は相当部分を示す、変化率設定器１１は速度設定器１か
ら定格速度である基べり周波数信号Ｆｒを入力して初期
設定速度まではそのまま出力するが、その後は一定変化
率で定格速度まで上昇させる信号Ｆｒ’　を出力するも
のである。この変化率設定器１１を設けることにより、
ガイドベーン開度θは第２図の実線Ｂ１で示すように変
化し、先の実施例より小さい開度で水車は定格速度に達
する。

この結果、水車回転数Ｆは実線Ｂ２で示すように過速度
することなく定格回転数に達する。勿論、このときの水
圧変動も先の実施例より多少小さくなった。

以上の説明から判るように、水圧変動を抑えるという点
では先の実施例でも充分であるが、更に水車の過速度を
抑えるという点では後の実施例の方がより適切であると
言える。

［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、水車の起動制御から定格
速度制御に移行するとき発生する水圧上昇を小さく抑え
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る水車調速制御装置のブ
ロック構成図、第２図は水車の起動制御から定格速度制
御移行時における各部状態量のタイムチャート、第３図
は第１図の閉め方向変化率リミッタの一例を示す構成図
、第４図は本発明の他の実施例を示す水車調速度制御装
置のブロック構成図である。 １　・・速度設定器、２・・・速度検出器、３，７・・
・加算器、４・・・速度制御部、５・・・閉め方向変化
率リミッタ、６・・・接点、８・・・電気−油圧変換器
１．９・・・サーボモータ、１０・・・位置検出器、１
１・・・変化率設定器。 第１図 第４図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）水車の速度を調整するための速度指令信号を出力
   する速度調整器と、水車の回転速度を検出する速度検出
   器と、前記速度調整器から出力される速度指令信号と前
   記速度検出器から出力される回転速度信号との偏差に応
   じたガイドベーン開度指令信号を出力する速度制御器と
   を備え、その速度制御器出力に応じてガイドベーン開度
   を制御することにより、水車の回転速度を速度指令に追
   従させる水車の調速制御装置において、前記速度制御器
   の出力側に、前記ガイドベーン開度指令信号が閉め方向
   に変ったときのみそのガイドベーン開度指令信号の変化
   率を所定値以下に制限する閉め方向変化率リミッタを付
   加したことを特徴とする水車の調速制御装置。
2. （２）特許請求の範囲第１項記載において、前記速度調
   整器の出力側に、前記速度指令信号を予め設定した速度
   から定格速度まで所定の変化率で上昇させる変化率設定
   器を付加したことを特徴とする水車の調速制御装置。