JPS6157748B2 - - Google Patents

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JPS6157748B2
JPS6157748B2 JP813878A JP813878A JPS6157748B2 JP S6157748 B2 JPS6157748 B2 JP S6157748B2 JP 813878 A JP813878 A JP 813878A JP 813878 A JP813878 A JP 813878A JP S6157748 B2 JPS6157748 B2 JP S6157748B2
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light
spontaneous polarization
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Shunichi Ishihara
Susumu Sugiura
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Canon Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、明暗パターンの情報を有した光によ
り強誘電体中に分極電荷の形で蓄積された画像情
報を、後に電気信号として取り出す方法に関する
ものである。
従来、撮像管やフアクシミリ機器のスキヤナ等
には、フオトダイオードやMOS容量素子を利用
した電荷結合デバイス(CCD)などの光電変換
素子が用いられている。しかし、これらの素子
は、画像情報を蓄積できないか、或いは、蓄積す
るには常に電圧を印加していなければならないも
のであり、又、電荷を蓄積しておくメモリ時間も
極めて短く、所定の時間の後に電気信号として取
り出すことは困難である。しかも、上記従来の光
電変換素子は、入力する画像情報を追加して蓄積
するアド・オン操作が出来ない等の欠点を有す
る。
本発明は上記欠点を解決し、常時電圧をバツク
アツプさせることなしに画像情報を蓄積でき、し
かもアド・オン操作が可能であるような蓄積部材
に蓄えられた電荷を、必要時に電気信号として読
み出す方法を提供することを目的とするものであ
る。
上記目的を達成する本発明とは、明暗パターン
を有する画像情報を自発分極として蓄積した強誘
電体層とこの強誘電体層に近接して配設されてい
る光導電層を有する画像情報の蓄積部材と、上記
強誘電体の分極状態を崩壊させる機能と画像情報
を読み出すための電極とを有する画像情報の読み
出し手段とを備えており、この読み出し手段によ
り上記強誘電体層の分極状態を崩壊させて、上記
強誘電体層に蓄積されている画像情報を上記読み
出し電極から電気信号として読み出すものであ
る。
強誘電体に画像情報を分極状態として蓄えるこ
とは一般に知られており、これを応用した例とし
て、例えば特開昭51−6726号公報には印刷方法が
述べられている。
しかし、本発明は、上記公報に記載されたよう
な、分極状態の変化によりトナー(現像粉体)を
引きつけて電気潜像を現像し、被印刷体に転写す
る印刷方法とは全く異なり、強誘電体に蓄えられ
た画像情報を電気信号として取り出し、広く撮影
管やフアクシミリ機器等に適用し得る新規な画像
情報の読み出し方法である。
本発明において、画像情報を自発分極の形で蓄
積部材に蓄える際、及び自発分極を崩壊させてこ
の蓄積部材から画像情報を読み出す際には、電
界・熱・若しくは力により上記自発分極を変化さ
せることが可能であるが、ひとつの実施例とし
て、電界により画像情報を蓄積部材に記録し、熱
によりこの画像情報を読み出す例を以下に詳説す
る。
第1図は、本発明に用いる画像情報の蓄積部材
の一例の断面図である。図において蓄積部材1は
光導電層2、強誘電体層3、導電層4の積層構造
体から成つている。このような画像情報の蓄積部
材1は、例えば強誘電体3の薄膜の片面に光導電
物質を塗布し、他面に電極として導電性物質を塗
布して形成する。塗布する光導電物質は光の当た
らない暗中において抵抗の高い、固有抵抗値で
106Ω・cm以上のもので、加熱しても安定なもの
が良い。例えばポリビニルカルバゾール
(PVK)若しくは硫化カドミウム(CdS)、カドミ
ウムセレン(Cd−Se)、酸化亜鉛(ZnO)等の光
導電粉体を塩化ビニール樹脂、シリコーン樹脂等
の抵抗の高い物質に分散し、1〜500μ特に100μ
程度の厚さに構成したものが適している。強誘電
体薄膜としては一般に用いられる強誘電体が総て
使用可能であるが、特に自発分極の大きいもの、
例えばチタン酸バリウム(BaTiO3)、上記特開昭
51−6726号公報に記載のあるPLZTなどが良い。
第2図から第4図に、上述のような蓄積部材に
画像情報を蓄積させる方法の一例を示す。先ず強
誘電体3内部の分極状態を壊すために蓄積部材1
を輻射熱、熱伝導等により均一に加熱する。この
とき、加熱温度は強誘電体の転移温度以上であれ
ば良い。次いで第2図に示すように、コロナ放電
器5により光導電層2面を一次帯電させる。この
とき、例えば接地した導電性電極4には逆極性の
電荷が誘起する。図にはに帯電させた例を示し
たが、帯電の極性は光導電体層の光導電物質の特
性により決定されるもので例のようにのみには
限られない。また、コロナ帯電でなく、高電圧を
印加した導電性ローラを光導電層2に接触回転さ
せて帯電させるなど他の帯電方法も使用できる。
この一次帯電の後、または同時に、第3図に示す
ように明暗パターンの情報を有した光6を光導電
層2面に照射する。明暗パターンの情報を有した
光6とは、例えば電子写真複写機に於て原稿に光
を照射して得られる原稿像のようなもの、若しく
はコンピユータのアウトプツトをレーザービーム
変調や陰極線管(CRTチユーブ)へ投影するこ
となどにより得られる画像情報等を意味する。
今、このような画像情報を有した光6が光導電層
2の表面に照射されると、この光6を照射された
光導電層面の領域(以下明部Lと称す)の帯電
電荷は図のように強誘電体3との境界面近傍まで
移動する。帯電電荷が移動すると、強誘電体3に
は光6の照射前よりも強い電界がかかる。強誘電
体3はこの強い電界によつて自発分極を起こす
が、光6照射前の電界によつては分極を生じない
ように強誘電体薄膜の厚さ、光導電体層の厚さ或
いは帯電電圧などを所定の値に設定する。従つて
この強い電界により、上記光6の照射された領域
(明部L)においては、強誘電体内の自発分極の
向きが揃つて図に示すように帯電電荷を捕獲す
る。しかし、上記光6が照射されない領域(以下
暗部Dと称す)では帯電電荷の移動が起こらず、
帯電電圧が光導電体層と強誘電体層に分圧され、
強誘電体にかかる電界が弱いため、自発分極は生
じない。
次に、第4図に示すようにACコロナ放電器7
により光導電層2の表面の帯電電荷を除電する。
この除電は、光導電層表面に接地した電極例えば
接地した電極ローラを接触回転させることにより
行なつてもよい。このとき、暗部Dの帯電電荷は
アースされ、流れてなくなるが、明部Lでは、電
荷が強誘電体3中の向きの揃つた分極電荷に補獲
されているので除電されずに残る。このようにし
て明暗パターンの情報を有する光6、即ち画像情
報に応じて蓄積された電荷は、強誘電体の転移温
度以上に温度が上がらない限り自発分極が破壊さ
れず安定であるので、長時間保持され得るもので
ある。
更に他の構成の蓄積部材における画像情報の蓄
積例を第5図に示す。図において画像情報の蓄積
部材8は第1図に示した部材1の光導電層2面に
透明電極9を装着したものである。この透明電極
9は例えば光導電層表面上に酸化スズ(SnO2)、
酸化インジウム(In2O3)等を蒸着して形成する。
このようにして形成した透明電極9の表面に上述
のように一次帯電し、次いで画像情報を有する光
を照射し、その後除電して画像情報を上記蓄積部
材8に蓄積してもよく、更には先ず両電極4,9
間に電圧を印加し、次いで画像情報を有する光を
照射して、その後両電極4,9を接地しても画像
情報を蓄積することが可能となる。また透明電極
9はネサガラスをグリセリンで光導電層面に貼り
合わせて形成してもよい。更に強誘電体が透明な
物質(例えばPLZT)の場合には導電層4を透明
電極にし、この面に光を照射してもよい。尚、1
度画像情報を蓄積した後、更に一次帯電若しくは
電圧印加し、画像情報を有する光を照射次いで除
電することにより画像情報の付加(アド・オン)
が可能となる。
本発明は、このようにして蓄積部材に蓄積され
た画像情報を、上記部材を加熱して自発分極を崩
壊させることにより電気信号として読み出すもの
である。以下、この読み出し方法について図面に
基づいて詳説する。
第6図は画像情報を電気信号として読み出す方
法の原理を説明する図である。一般に知られてい
るように強誘電体に強電界により生じた自発分極
は、その後電圧を印加し続けなくとも保持され、
また印加電圧を0にした後では電極間を短絡して
も、光を照射しても消えずに残る。この状態から
画像情報を電気信号として取り出すためには、自
発分極を何らかの方法で崩壊させればよい。とこ
ろで強誘電体は一般にある転移温度(例えば
BaTiO3では約120℃、PLZTの場合には、Laの濃
度及びZr/Tiの固溶比の変化により、室温から
200℃程度)以上に加熱すると自発分極が消失す
ることが知られている。本発明は、この加熱によ
り強誘電体の分極状態を壊わし、このとき流れる
電流を電気信号として検知するものである。
この加熱のため、第6図に示すように蓄積部材
1に例えば加熱板10等の加熱源を接触させ、強
誘電体3を転移温度以上に熱し自発分極を図の矢
印の如く崩壊させる。すると、導電性電極4と光
導電層2面に設けた電極11との間に電流が流れ
る。しかし、予め画像情報を有する光が照射され
ていない暗部には自発分極が生じていないので電
流は流れない。またこの際、光源12により光導
電層2を導電状態にすると、一層電流が流れ易く
なる。このとき電極11は透明電極であることが
望ましい。勿論第5図に示した構成の蓄積部材8
を上記と同様に加熱し、これに光を照射すること
により電気信号を読み出すことができる。しかし
ながら、このような蓄積部材1及び8に全面加熱
と同時に全面露光すると、蓄積されていた電荷が
一度に流れ出してしまつて具合が悪い。そこで蓄
えられた画像情報を電気信号として順次取り出す
(読み出す)ために、例えば強誘電体に沿つて電
極、加熱源若しくは光源の3要素の内のどれか1
つを線状に走査若しくは面状に走査することによ
り、またはこれら3要素を組み合わせて走査する
ことにより、蓄えられた画像情報を電気信号とし
て逐次読み出すことが可能となる。以下、この走
査の違いによる画像情報の読み出し方法を実施例
の図面に基づいて詳細に説明する。
第7図は固設された多数個の加熱源を作動する
ことにより上記蓄積部材を実質的に走査して画像
情報を読み出す例を示したものである。蓄積部材
には、例えば第5図に示した4層からなる構成の
ものを用い、導電層4面には発熱体13を多数取
り付け、各発熱体間は電気絶縁性及び断熱性の高
い絶縁物14により絶縁する。また、夫々の発熱
体13には端子15を設け、これらの各端子15
には上記発熱体13を作動させるスイツチ用の駆
動トランジスタ16を設ける。そして、このトラ
ンジスタ16の入力信号端17に順次パルス信号
を入力して駆動トランジスタ16を作動させ、発
熱体13に電源18により電圧を印加して、これ
を発熱させ、蓄積部材を順次加熱走査する。電源
18の電圧は、発熱体13の材質及び強誘電体3
の転移温度によつて異なるが、大凡5〜20Vであ
る。
次に、上述の加熱走査による画像情報の読み出
し方法の更に具体的な実施例について説明する。
強誘電体3にはPLZTの薄膜を用いた。これ
は、PbO、ZrO2、TiO2及びLa2O3の粉末を
Pb0.93La0.07(Zr0.7Ti0.3)O3の化学式になるよう
に秤量し、混合したのち約1000℃で3時間仮焼し
て、その後これを粉砕し、出来た粉を再び約1100
℃に加熱して2000psiの圧力で16時間ホツトプレ
スする。これにより透明なPLZTのセラミツクを
得るものである。このセラミツクの両面を研摩
し、厚さが300μの薄膜を作つた。因にこの組成
のPLZTの転移温度は約80℃、室温での光の透過
率は約60%である。
このPLZTの薄膜の片面に真空蒸着法により
1000Å程度のアルミニウム(Al)蒸着膜を付け
た。更に他面にはポリビニルカルバゾール
(PVK)にトリニトロフレオレノンを添加した光
導電膜を20μの厚さに塗布した。この塗布面に更
に酸化スズ(SnO2)を蒸着させて透明電極を作つ
た。
一方、発熱体13間を熱的に並びに電気的に絶
縁する部材としてガラス板を用い、このガラス板
に1mm当たり10個の間隔でフツ化水素(HF)エ
ツチング法により数10μの穴を開け、発熱体13
として臭化ジルコン(ZrBr)を、また端子15
としてAlを蒸着法でこのガラス板の穴の中に付
着させた。更にこのガラス板の両面を研摩し、臭
化ジルコン(ZrBr)の露出する面をAl電極4面
にエポキシ樹脂系の接着剤により接着し、他面の
Al端子15からリード線15aを取り出して駆
動トランジスタ16に接続した。
この様にして作成した画像情報の読み出し手段
を、先ず駆動トランジスタ16の入力信号端17
にパルス信号を入れて上記トランジスタをONさ
せ、発熱体13に対し電源18(直流20V)から
電流を流して発熱させ、強誘電体PLZTを加熱し
て自発分極を崩壊させ初期状態にした。次いで透
明電極9とAl電極4との間に1000Vの電圧を印加
し、その後明暗パターンの画像情報を有する光を
透明電極側より照射して、次いで両電極をアース
して画像情報を蓄積した。
このようにして画像情報が記録された蓄積部材
の両電極4,9間に電流計19(商品名ケースレ
ー610Cエレクトロメータ)を接続し、入力信号
端17に順次パルス信号を入れて駆動トランジス
タ16を逐次ONし、ZrBrから成る発熱体13を
発熱させて強誘電体3を加熱走査すると共に、ハ
ロゲンランプ等の光源12より光を照射したとこ
ろ、強誘電体3の自発分極が生じて電荷が蓄えら
れている所(即ち明部L)を走査した時には約
0.3μAの電流が検知され、これに対し、自発分
極が生じていない暗部Dでは検知電流は0.01μA
以下であつた。
この時、光源12による光の照射がなくても画
像情報を読み出すことは可能である。また、光源
12を発熱体13の走査と同期して移動させても
同様に電気信号を読み出すことができる。
このように発熱体13を順次作動させ、これに
より蓄積部材を走査する方法によれば、強誘電体
3の内この発熱体により加熱された部分のみ分極
状態が崩壊し、画像情報に対応した電気信号を確
実に読み出すことが可能となる。
尚、サーマルヘツドのような単体より成る発熱
体を電極4若しくは9面に近接又は接触させて移
動させても上記と同様な結果を得られる。
次いで電極を走査する画像信号の読み出し方法
について以下に説明する。
第8図にそのような電極走査式の読み出し方法
の実施例を示す。図の強誘電体3には上述の
PLZT薄膜を用い、この薄膜の片面にAlを蒸着し
て電極4とした。更に、上記薄膜の他方の面には
ホトレジストを硬化させることにより0.1mm間隔
に網目を形成した絶縁性マスク20(例えばウエ
イコート・ハントケミカル社製酸化ゴム系ネガレ
ジスト)を載せ、ポリビニルカルバゾールにトリ
ニトロフレオレノンを添加した光導電物質を上記
網目中に塗布し、光導電層21を形成した。更に
この網目中の光導電層21の表面に酸化インジウ
ム(InO3)のセラミツクターゲツトを酸素中で高
周波スパツタ(RFスパツタ)することにより約
500Åの厚さの透明電極22をコーテイングし
た。こうして0.1mm間隔で2次元的に配列した電
極22からリード線23を取り出し、トランジス
タ24に接続してスイツチ回路を構成し、更に電
気信号の出力端子25を設けた。この端子25と
電極4から取り出した端子26との間に1MΩの
抵抗Rを挿入し、両端子をオシロスコープに接続
した。
このように構成した蓄積部材の透明電極22側
に電源電圧+6KVのコロナ帯電器により帯電を行
ない、光導電層21表面の電位を1000Vにした。
次いで100uxの光を1秒間原稿に照射し、その
反射光を1秒間透明電極22側から蓄積部材に当
てた。その後暗中で接地したゴムローラにより光
導電層表面の残留電荷を除電した。
このようにして画像情報が記録された強誘電体
3を赤外線ランプ27の輻射熱により100℃に加
熱した。更に透明電極22側から光を当てて2次
元的に配列されたこの透明電極22を、トランジ
スタ24の信号入力端子28に順次パルス信号を
入れて、このトランジスタ24を逐次ONするこ
とにより蓄積されていた電荷を電気信号として連
続的に取り出した。この結果、オシロスコープに
は電荷が蓄積されていた部分(明部L)を走査し
た時には約3V、蓄積されていなかつた部分(暗
部D)を走査した時には約0.01Vの電圧が測定さ
れた。
このように電極22を飛び飛びにドツト状に配
置し、これに接続されたスイツチングトランジス
タ24を順次作動させることにより、蓄積部材を
一次元に或いは2次元に走査して画像情報を読み
出すことができる。更にこのように蓄積部材を構
成すると、電極22から取り出したリード線23
の夫々に端子を設け、蓄積部材を全面加熱する、
又は全面加熱と同時に全面露光することにより蓄
積されていた画像情報を瞬時に並列に電気信号と
して取り出すことができる利点がある。
なお、加熱は電極4若しくは電極22のどちら
に面する側から行なつてもよく、また、電極4に
電圧を印加して電極4の発するジユール熱によつ
て強誘電体3を転移温度以上に加熱しても良い。
更に強誘電体にPLZTの如く光の透過性のある部
材を用いるならば、電極4をネサガラス、SnO2
の蒸着等による透明電極に構成し、この透明な電
極4の側から光を照射してもよい。更に又、赤外
線に対する感度の高い光導電物質を用いるなら
ば、赤外線ランプ等により強誘電体に輻射熱を供
給すると共にランプの光で光導電層を導通させる
ことができる。上述の実施例においては、光源1
2により蓄積部材の全面露光する例を示したが、
電極22の走査に同期してスポツト状に集光した
光を走査しても同様の結果が得られる。
次に光源を走査する画像情報に読み出し方法に
ついて以下に詳説する。
第9図はレーザー光線を用いて画像情報を読み
出した例を示す説明図である。図において強誘電
体3には上述のPLZT薄膜を用い、片面に真空蒸
着法により1000Å程度の厚さにアルミニウム
(Al)を蒸着して導電層電極4とした。強誘電体
3の薄膜の他方の面にはポリビニルカルバゾール
にトリニトロフレオレノンを添加した光導電物質
を20μの厚さに塗布し、光導電層2を形成した。
このようにして出来た第1図に示したものと同様
な画像情報の蓄積部材に、先じ述べた方法により
画像情報を蓄積した。その後光導電層2面にグリ
セリンを薄く塗布したネサガラス29を貼り合わ
せ、透明電極部分29aからAl箔でリード線3
0を取り出し、これと電極4との間にケースレー
610Cエレクトロメータ(商品名)19を接続し
た。次いで、ネサガラス面にレーザービーム発生
源31より径0.1mm、出力1Wの炭酸ガス(CO2
レーザビーム31aを照射し、走査ミラー31b
を図の矢印方向に走査した。その結果上述の実施
例の場合と同様に自発分極が生じて画像情報が蓄
積されている所(即ち明部L)を走査した時には
約0.3μA、暗部Dでは0.01μA以下の電流を検
知した。
このように画像情報の蓄積部材の走査に出力の
大きいレーザービームを用いると、光学走査と共
に熱走査が同時に行なえ、熱せられた部分のみの
信号を確実に得ることができる。また、発熱体や
電極を網目の隙間にドツト状に配置して走査する
方法とは異なり、画像情報を分割することなく連
続的に読み出すことができ、しかもビームの径を
更に絞ることにより走査密度を高くして情報を細
かく読み出すことが可能である。尚、レーザービ
ーム31aを電極4面に沿つて照射し、走査して
も良い。
次に光源を走査して画像情報を読み出す他の実
施例を第10図に示す。図において用いた蓄積部
材及び電流計は第9図の実施例で用いたものと同
じである。この蓄積部材に上述のように蓄積部材
を蓄積した後、電極4面から加熱板10により強
誘電体3を100℃に加熱した。更にネサガラス2
9面に500W出力のハロゲンランプ32をレンズ
33により直径0.1mmのスポツトに集光させた光
34を照射し、矢印方向に走査したところ、暗部
Dでは0.01μA以下、明部Lでは加熱板10によ
り全面加熱を受けた際流れ出した分だけ少なく約
0.2μAの電気信号が検知された。
このように電極と加熱源とを固定し、ハロゲン
ランプ32等の光源を走査する方法は装置が簡単
で、しかも電気信号を分割することなく連続に読
み出すことのできる利点がある。
尚、ハロゲンランプの代わりに直径100μにに
絞つた出力20mWのヘリウムネオン(He−Ne)
レーザー光をネサガラス29面に照射し、蓄積部
材を走査したところ、上記と同様な結果を得るこ
とができた。強誘電体3にPLZTなど光の透過性
のある物質を用い、電極4を透明電極にすること
により、電極4側からハロゲンランプ光、レーザ
ー光等を照射し得ることは勿論である。
以上実施例に示した方法により読み出された電
気信号は、一般のフアクシミリ機器等に於ける光
学的走査、光電変換によるものと同様に処理され
る。
第11図に本発明を適用した画像情報信号の伝
達装置の一実施例を示す。
図に於いて、第9図に示したようにレーザービ
ームを走査させることにより読み出した電気信号
は、増幅器35で増幅され、分配器36により伝
送出力回路37及びモニター38に送られる。伝
送出力回路37より送出された画像情報信号は、
遠隔地にて受信し、画像を再現することができ
る。一方、モニター38に送られた信号は、査査
ミラー31bの移動を制御する走査制御回路39
により、上記ミラー31bの走査と同期して
CRT等のモニターに映し出される。
以上、実施例において詳細に説明したように、
本発明は画像情報を自発分極の形で蓄積した強誘
電体層を有する画像情報の蓄積部材から、加熱
源、電極、及び光源の3要素からなる読み出し手
段により画像情報を電気信号として瞬時に並列に
読み出すか、或いは3要素の内1つ又は2つ以上
を組み合わせて走査(スキヤン)することによ
り、画像情報を連続的に読み出す方法に関するも
のである。この明細書においてはいくつかの実施
例について具体的に述べたが、読み出し手段の3
要素を固定するか走査するかの違いによつて9種
類の読み出し方法のヴアリエーシヨンが可能とな
ることが容易に理解できよう。また、読み出し時
に光源により画像情報の蓄積部材に光を照射する
ことは必ずしも必要なことではなく、強誘電体の
両面に電極を配し、これを加熱して分極状態を変
化させて電気信号を読み出すことが可能である。
更に、画像情報を蓄積するには上述のように光導
電層を介して強誘電体にかかる電界の強さを変え
ることの他に、熱若しくは力を強誘電体に加える
ことによつても画像情報を蓄えることが可能であ
る。同様に、読み出しに際しては、電界若しくは
力の作用を利用し得るものである。
以上、本発明は画像情報を変換して電気信号と
して取り出す際に、画像情報を強誘電体に自発分
極の形で蓄積したから、強誘電体の転移温度以上
に熱するか或いは強電界をかけない限り、蓄積さ
れた画像情報は明るい所でも消えずに保持され、
持ち運んだり、また上述したものと同様のプロセ
スをくり返すことにより更に他の情報を付け加え
て蓄積できる等の利点を有する。またこの強誘電
体を有する蓄積部材から、読み出し手段により上
述の方法で任意の時間の後に必要に応じて画像情
報を電気信号として読み出し得る効果がある。従
つて本発明の画像情報の読み出し方法を用いて、
フアクシリミリ機器や撮像装置等様々な機器に適
用することが可能である。
尚、実施例の強誘電体にはPLZTを用いた例を
示したが、この他に強誘電体として上記PLZTの
他のチタン酸バリウム(BaTiO3)、トリグリシン
サルフエイト(TGS)等の単結晶若しくは
BaTiO3、チタン酸鉛(PbTiO3)等のセラミツク
を用いた時には同様な結果を得られるが、燐酸水
素カリウム(KH2PO4)ロツシエル塩NaK
(C4H4O6)・4H2Oを用いた時には余り良い結果が
得られないことが確かめられた。
また実施例ではポリビニルカルバゾールにトリ
ニトロフレオレノンを添加して光導電層を形成し
た例を示したが、この他に、CdS、CdSe、ZnO
の粉末とシリコン樹脂(例えば信越化学社製
KR255)を重量比1:1に混ぜ合わせたものを用
いた時にも同様な結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は画像情報の蓄積部材の拡大断面図。第
2図から第4図は第1図の蓄積部材に画像情報を
蓄積する方法の1例を示す説明図。第5図は他の
構成による蓄積部材の拡大断面図。第6図は画像
情報を電気信号として読み出す原理を示す説明
図。第7図は加熱源を走査して電気信号を読み出
す例を示した説明図。第8図は電極を走査して電
気信号を読み出す例を示した説明図。第9図はレ
ーザービームを走査して電気信号を読み出す例を
示した説明図。第10図は光源をスポツト状に集
光させて走査し電気信号を読み出す例を示した説
明図。第11図は本発明を適用した伝送装置の一
実施例を示す説明図。 図において、1,8は画像情報の蓄積部材、2
は光導電層、3は強誘電体層、4は導電性電極、
5,7はコロナ放電器、6は明暗パターンの情膜
を有する光、9,11は電極、10は加熱源、1
2は光源、13は発熱体、16は駆動トランジス
タ、19は電流計、21はドツト状に形成した光
導電層、22は光導電層21上にコーテイングし
た電極、29はネサガラス、31はレーザービー
ム発生源、32はハロゲンランプ、Lは明暗パタ
ーンの情報を有する光6が照射されて自発分極が
生じた領域(明部)、Dは自発分極の生じていな
い領域(暗部)を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 強誘電体層を中に挟んで配設された導電層と
    光導電層間に電圧を印加し、この状態で上記光導
    電層に光画像を露光することにより上記強誘電体
    層に上記光画像に対応する自発分極パターンを形
    勢せしめ、この自発分極パターンを強誘電体層の
    加熱走査により逐次崩壊させ、その際上記導電層
    と上記光導電層に重ねられた電極との間に流れる
    電流を画像信号として取り出す画像情報の読み出
    し方法。 2 強誘電体層を中に挟んで配設された導電層と
    光導電層間に電圧を印加し、この状態で上記光導
    電層に光画像を露光することにより上記強誘電体
    層に上記光画像に対応する自発分極パターンを形
    勢せしめ、この自発分極パターンを強誘電体層の
    加熱により崩壊させるとともに上記光導電層を光
    走査し、その際上記導電層と上記光導電層に重ね
    られた電極との間に流れる電流を画像信号として
    取り出す画像情報の読み出し方法。 3 強誘電体層を中に挟んで配設された導電層
    と、多数の微小光導電層ドツトを2次元的に配列
    してなる光導電層間に電圧を印加し、この状態で
    上記光導電層に光画像を露光することにより上記
    強誘電体層に上記光画像に対応する自発分極パタ
    ーンを形成せしめ、この自発分極パターンを強誘
    電体層の加熱により崩壊させ、その際上記微小光
    導電層の各々に重ねられた微小電極を逐次電気的
    に走査し、各微小電極と上記導電層との間に流れ
    る電流を画像信号として取り出す画像情報の読み
    出し方法。
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