JPS6155582B2 - - Google Patents

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JPS6155582B2
JPS6155582B2 JP21306483A JP21306483A JPS6155582B2 JP S6155582 B2 JPS6155582 B2 JP S6155582B2 JP 21306483 A JP21306483 A JP 21306483A JP 21306483 A JP21306483 A JP 21306483A JP S6155582 B2 JPS6155582 B2 JP S6155582B2
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JP
Japan
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copper alloy
softened
alloy plate
age
width
Prior art date
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Expired
Application number
JP21306483A
Other languages
English (en)
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JPS60106953A (ja
Inventor
Kyotoshi Nishida
Kiichi Yamamoto
Gai Kasahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子工業用精密部品として用いられる
軟化部分を有する時効硬化性または加工硬化性銅
合金板の製造法に関するものである。
(従来技術) コンピユーターのコネクタのような電子工業用
精密部品にはばね性に優れたベリリウム銅、チタ
ン銅等の時効硬化性銅合金板やリン青銅、黄銅等
の加工硬化性銅合金板が広く用いられているが、
これらの部品は小型化を図るために曲率半径がほ
とんどゼロの状態で180゜折り曲げる180゜密着曲
げを要求されることが多く、このためには折曲部
のみを軟化させた時効硬化性または加工硬化性銅
合金板を製造する必要があるが、この種の銅合金
板を製造する方法としては特開昭48−31124号公
報に記載されているように硬化処理された銅合金
板の表面をバーナーにより加熱して軟化させる方
法と特開昭53−134712号公報に記載されているよ
うに加熱された鏝により軟化させる方法とが従来
より知られているが、前者の方法は加熱が広範囲
に及ぶため軟化部分の幅を精度良く一定に維持す
ることが不可能であり、また、後者の方法は鏝か
ら銅合金板に熱が伝導するのに時間を要するため
生産能率が悪いうえにその間に熱が銅合金板内部
で拡散して目的以外の部分まで軟化され、また、
鏝による間接加熱であるのでエネルギーの損失が
大きく、さらに、鏝が接触した銅合金の表面は酸
化変色し易いのでメツキの前処理が行いにくくな
る等種々の問題点があつた。
(発明の目的) 本発明はこのような問題点を解決して、目的と
する部分のみに精度の良い一定幅の軟化部分を有
する時効硬化性または加工硬化性銅合金板を能率
良くしかも表面酸化を生じさせることなく製造す
ることができる軟化部分を有する時効硬化性また
は加工硬化性銅合金板の製造法を目的として完成
されたものである。
(発明の構成) 本発明は時効硬化または加工硬化させた銅合金
板の所要部分の両面に電極を当接して短時間通電
してこの通電部分を溶融させることなく軟化可能
な温度に加熱して軟化させることを特徴とするも
のである。
本発明において用いられる銅合金板はベリリウ
ム銅、チタン銅、銅−ニツケル―錫合金等の時効
硬化性の銅合金板を常法により時効硬化させたも
のあるいはリン青銅、黄銅、洋白等の加工硬化性
の銅合金板を常法により加工硬化させたものであ
る。一方、この銅合金板の所要部分の両面に当接
される電極は軟化させるべき部分に等しい幅を有
するものとし、第1図に示されるようなローラー
状の移動式の電極としても固定式の電極としても
よい。電極の幅は例えば0.2〜8mm程度であり、
1〜10秒程度の短時間の通電を行なつて電極に挾
まれた銅合金板の通電部分をジユール熱により内
部発熱させる。通電時間及び電流は通電部分を瞬
間的に軟化可能な温度にまで昇温させることがで
き、しかも、通電部分を溶融させることがないよ
うに制御される。軟化可能な温度は時効硬化性の
銅合金板については過時効組織乃至は再結晶組織
を生ずる温度であつて1.8%のBeを含むベリリウ
ム銅合金では500〜800℃であり、また、加工硬化
性の銅合金については加工硬化歪が除去される温
度である。なお、溶融温度にまで加熱されると材
質が凝固組織に戻つたり材料に孔が開いたりして
目的の形状が得られなくなる。このように銅合金
板の所定位置の両面に電極を当接して短時間通電
し、ジユール熱により内部発熱させる方法によれ
ば、電極の幅に対応する部分のみが内部から均一
に発熱昇温するうえ通電時間が短時間であるため
に通電部分以外に熱が伝導することがほとんどな
いので、通電部分のみを精度良く一定幅で軟化さ
せることができる。次に、本発明を図示の実施例
により詳細に説明する。
実施例 1 Be1.8%(重量%、以下同じ)、Co+Ni0.5%、
残部Cuおよび不可避的不純物からなる高力型ベ
リリウム銅合金材を厚さ0.2mm、幅30mmの条板状
の銅合金板1とし、この銅合金板1に対してミル
ハードン処理による時効硬化処理を施したうえそ
の長さ方向の2分線上の両面に第1図に示すよう
に幅4.0mm、半径100mmのローラー状の電極2,2
を140Kgの力で当接させ、この電極2,2を1.7
mm/秒の周速度で回転させつつ13000Aの電流を
2/50秒通電、1/50秒休止周期でパルス状に通電し
て通電部分を溶融させることなく約700℃に加熱
した。その後、この条板状の銅合金板1の幅方向
の硬度分布をビツカース硬度計により測定したと
ころ第4図に細線で示すとおりの結果が得られ
た。この第4図から明らかなように母材質部は
Hv300〜340であるのに対し軟化部分3はHv140
〜160であり、また、この軟化部分3の幅は電極
2の幅と等しい4.0mmであつて軟化部分3から母
材質部への変化は極めて急激で変化部の幅は約
200μmに過ぎなかつた。次に、金属組織を顕微
鏡により詳細に観察したところ、母材質部は平均
粒径20μmの時効硬化組織を有するが軟化部分3
は平均粒径1.5μmの再結晶組織を呈し、両組織
の接する部分には粒界析出が進んで硬さが連続的
に変化する部分が約200μmにわたり観察され
た。このようにして得られた軟化部分3を有する
時効硬化性銅合金板を第2図のようにプレスにて
打抜いて所定形状のコネクタ部品用素板1aと
し、次いで、その2分線上に形成された軟化部分
3aから折り曲げれば、第3図のような180゜曲
げされたばね性に優れたコネクタ部品4が得られ
た。
実施例 2 実施例1の電流のみを10000Aに変え他の条件
は同一にして銅合金板の所要部分を軟化させたと
ころ、母材質部はHv300〜350、軟化部分は
Hv140〜160で実施例1と同様の好ましい結果が
得られた。
実施例 3 実施例1の電流を8000Aに変え他の条件は同一
にして銅合金板の所要部分を軟化させたところ、
母材質部はHv310〜340、軟化部分はHv210〜250
の硬さであつた。そして、この軟化部分の金属組
織はやや粒界析出の進んだ過時効組織を呈し、曲
率半径が0.4mmの曲げ成形が可能であつた。ま
た、軟化部分から母材質部への変化部の幅は250
μm以下であつた。
実施例 4 Be0.4%、Ni1.8%、残部Cuおよび不可避的不
純物からなる高導電型ベリリウム銅合金を実施例
1と同一寸法に加工し、バツチ炉にて完全な時効
硬化処理を施した後、実施例1と同一の電極を用
いて13000Aの電流を通電した。この結果、母材
質部はHv240〜280、軟化部分はHv120〜150の曲
げ成形性に優れた銅合金板が得られた。
実施例 5 Sn8.0%、P0.3%、残部Cuおよび不可避的不純
物からなるリン青銅の条板を加工硬化処理した
後、電流を8000Aとし他の条件は実施例1と同一
として通電した。得られた銅合金板は母材質部が
Hv200〜220、軟化部分はHv70と極めて軟かくて
曲げ成形性に優れていた。また、軟化部分から母
材質部への変化部の幅は250μm以下であつた。
実施例 6 Ti3.0%、残部Cuおよび不可避的不純物からな
るチタン銅合金の条板を時効硬化処理した後、電
流を6000Aとし他の条件は実施例1と同一として
通電した。得られた銅合金板は母材質部はHv300
〜330、軟化部分はHv130〜150であり、曲げ成形
性に優れていた。
実施例 7 Ni18%、Cu56%、残部Znおよび不可避的不純
物からなるばね用洋白の条板を加工硬化処理した
後、実施例1と同一条件下で4000Aの電流を通電
した。得られた銅合金板は母材質部がHv210〜
240、軟化部分がHv100〜120であり、曲げ成形性
に優れていた。
実施例 8 Ni21%、Sn5%、残部Cuおよび不可避的不純物
からなる銅―ニツケル―錫合金の条板にミルハー
ドン処理による時効硬化処理を行つた後、実施例
1と同一条件下で6000Aの電流を通電した。得ら
れた銅合金板は母材質部がHv250〜260、軟化部
分がHv90〜110であり、曲げ成形性に優れてい
た。
比較例 Be1.8%、Co+Ni0.5%、残部Cuからなるベリ
リウム銅合金材を実施例1と同一寸法の条板状の
銅合金板とし、その表面に電気炉中で900℃10分
間均熱した4×50×50mmのステンレス鋼製の鏝の
4×50mmの矩形面を接触させた。この際、鏝の1
回の接触時間を5秒とし、再加熱と接触とを繰返
して同一部分に累計で60秒間接触させた。その
後、接触部と直交する方向の硬度分布をビツカー
ス硬度計により測定したところ、第4図に比較例
1として太線で示すとおりの結果が得られた。実
施例1の結果に比較して硬度分布がなだらかな勾
配を示し、軟化部分の幅は2mmに満たず軟化部分
から母材質部への変化部の幅は2.5mmであつて実
施例1の変化部の幅が200μmであるに対して10
倍以上の値を示した。また、実施例1〜8におい
ては銅合金板の表面に酸化変色が生じなかつたの
に対し、本比較例のものは表面の酸化変色が著し
かつた。また、幅4mmの軟化部分を得るため鏝の
接触面を8×50mmに拡大した結果は第4図に比較
例2として破線で示すとおりであり、軟化部分の
幅は4mmに達したがその外側の変化部の幅はやは
り2.5mmとなり、表面の酸化変色も著しかつた。
(発明の効果) 本発明は以上の説明からも明らかなように、銅
合金板の所要部分のみに精度の良い一定幅の軟化
部分を有する時効硬化性または加工硬化性の銅合
金板を表面酸化を生じさせることなく容易に製造
することができるものであり、その精度は従来の
鏝による方法の10倍以上であつて、折曲部のみを
適確に軟化させることにより180゜密着曲げが可
能となり、しかも、全体として優れたばね性を備
えたものとなつて電子工業用その他各種の精密部
品を作成することができる。しかも、本発明は短
時間の通電による銅合金板の内部発熱を利用する
ものであるから、生産能率及びエネルギー効率が
良い利点もあり、従来のこの種の軟化部分を有す
る時効硬化性または加工硬化性銅合金板の製造法
の問題点を解決したものとして産業の発展に寄与
するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の実施例の工程を示す
斜視図、第3図は本発明の工程を経て製造された
コネクタ部品の斜視図、第4図は本発明の実施例
1と比較例1、比較例2によつて得られた銅合金
板の硬度分布を示すグラフである。 1:銅合金板、2:電極、3:軟化部分。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 時効硬化または加工硬化させた銅合金板の所
    要部分の両面に電極を当接して短時間通電してこ
    の通電部分を溶融させることなく軟化可能な温度
    に加熱して軟化させることを特徴とする軟化部分
    を有する時効硬化性または加工硬化性銅合金板の
    製造法。
JP21306483A 1983-11-11 1983-11-11 軟化部分を有する時効硬化性または加工硬化性銅合金板の製造法 Granted JPS60106953A (ja)

Priority Applications (1)

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JP21306483A JPS60106953A (ja) 1983-11-11 1983-11-11 軟化部分を有する時効硬化性または加工硬化性銅合金板の製造法

Applications Claiming Priority (1)

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JPS60106953A JPS60106953A (ja) 1985-06-12
JPS6155582B2 true JPS6155582B2 (ja) 1986-11-28

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JP21306483A Granted JPS60106953A (ja) 1983-11-11 1983-11-11 軟化部分を有する時効硬化性または加工硬化性銅合金板の製造法

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JPS62274581A (ja) * 1986-05-23 1987-11-28 山一電機工業株式会社 電気端子とその製法

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JPS60106953A (ja) 1985-06-12

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