JPS6144631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、採取海苔原藻はそのまま混成機に供給さ
れ、さらに海苔抄機に供給するものであつた、即
ち採取状態のままミンチ機を経て洗浄機にかけら
れ水と混合して抄機の原料タンクに供給されたた
め、抄製海苔は採取海苔原藻の状態のままの品質
に抄製されて了い、抄製海苔の品質は採取海苔原
藻に左右されるものであつた。

本案は採取海苔原藻そのものの品質を改良した
上で従来の混成機に供給し抄製海苔の品質を改良
することを目的とするものであつて、円筒形有底
容器１の上部機枠２に水平方向公転腕３，３を直
立駆動軸４に設け、同腕３，３の先端部に設けた
直立回転軸５に水平方向自転腕６を設け、同自転
腕６の先端部に下向撹拌杆７を設け、上記両軸
４，５を調車又は鎖車８，９及びこれに掛回した
運動紐又はチエン１０によつて接続し、かつ上記
容器１に冷媒流通管１１を接続してなる海苔品質
改良機を特徴とするものである。

上記容器１は方形機台２′上に載置し、底板１
２に不純物出口１３を設ける。機枠２は容器１の
上端縁に直径部分に架設され、その中央部に減速
機１４を設け、その出力軸即ち直立駆動軸４に中
空の水平方向公転腕３，３の基部を設ける。この
公転腕３，３は１個又は複数個であつても差支え
ない。上記両軸４，５にはそれぞれ鎖車８，８
（調車であつても差支えない）を設け、それに連
動チエン１０（上記調車には紐又はベルト）を掛
回すものである。そしてこの容器１の内周面に沿
つて冷却器１５の冷媒流通管１１を配設する。冷
媒流通管１１は容器１に収容した海水及び海苔原
藻を５〜７℃に保持するものであつて冷媒には冷
水を用いるが冷凍サイクルによるフレオンガス等
であつても差支えない。尚図中１６で示すものは
原動機、１７は原動機１６と減速機１４とを接続
するＶベルトである。

従つて上記容器１内に海水及び採取海苔原藻１
８を投入し、上記流通管１１に冷媒を流通させて
海水及び原藻１８を５〜７℃（低温）に保持し、
その状態で公転腕３，３を回動させるとそれに伴
つて自動腕６も自転しながら容器１の内周面に沿
つて公転し、海水及び原藻１８を約15〜20時間撹
拌するものである。容器１内の海水中の原藻１８
には青い部分と赤い部分とがあつて青い部分の多
いもの程品質は良いし、柔かい原藻程品質は良好
である。そして容器１内の海水及び原藻１８が５
〜７℃では海苔の菌が生存し死滅することがなく
上記撹拌によつて増殖して原藻１８の赤い部分を
青くする作用があることが判明した。

本案は上述のように構成したので採取海苔原藻
１８を低温の海水と繰に撹拌し得て同原藻１８へ
の海苔の菌の附着量が向上するため、原藻の色、
つや及び柔軟性が向上し、味、風味が均等で品質
の向上を計ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の海苔品質改良機を示す平面図、
第２図は同機の縦断面図、第３図は公転腕の内部
の縦断面図、第４図は海苔原藻図である。 １……円筒形有底容器、２……上部機枠、３…
…水平方向公転腕、４……直立駆動軸、５……直
立回転軸、６……水平方向自転腕、７……下向撹
拌杆、８，９……鎖車、１０……チエン、１１…
…冷媒流通管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒形有底容器１の上部機枠２に水平方向公転
   腕３，３を直立駆動軸４に設け、同腕３，３の先
   端部に設けた直立回転軸５に水平方向自転腕６を
   設け、同自転腕６の先端部に下向撹拌杆７を設
   け、上記両軸４，５を調車又は鎖車８，９及びこ
   れに掛回した連動紐又はチエン１０によつて接続
   し、かつ上記容器１に冷媒流通管１１を接続して
   なる海苔品質改良機。