JPS6143075Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はオイルバーナの通風入口扉の開度操作
桿とノズルへの給油弁開度操作桿とを連動させ
て、一つの操作ハンドルにより燃焼を加減するよ
うにしたものである。

在来のこの種オイルバーナに於ては、送風量加
減弁の操作と送油量加減弁の操作とを別々の操作
ハンドルでこれを行つていたが、操作に手数を要
して非能率的である外、風量と送油量とは、燃焼
状況を判断して適宜その比率を調節していた関係
上、燃焼が完全に遂行されないという欠陥があつ
た。これに鑑み本考案は、上述の如く一つの操作
ハンドルで、風量加減用の操作桿と送油弁開度加
減操作桿とを同時に行うよう互に連繋させたもの
であり、且つその送油加減弁はばねを介し逃がし
弁の加圧力の加減を行う如くし、ノズルへの送油
の一部を該弁を通じ逃がすようにして送油を調節
をなすものである。更に従来のオイルバーナで
は、送油ポンプと送油量加減弁は別体に設けら
れ、又送油ポンプと送風機はそれぞれ別々のモー
タにより駆動されるようになつているが、本考案
では送油ポンプと送油量加減弁を一体化し、送油
ポンプと送風機を同一軸上に配設して同一モータ
により駆動することにより、オイルバーナ全体の
構成を簡単にして、部品点数を少くし、小型化し
たものである。以下実施例について尚詳細その要
旨を説明する。

１はオイルバーナ本体であつて、その内部にフ
アン駆動軸３７と一体に回転する遠心式の空気吸
引用フアンを内蔵し、且つ電動機２によつて駆動
され、入口部３から空気を吸い込んでノズルから
噴出する燃油と混和し、炉室内へ送り込んで燃焼
を助けるようになつている。４はスイツチボツク
ス、５は油圧計である。６は本考案の要旨をなす
通風入口扉であつて、支軸７の囲りに回動可能に
装着し、且つこの支軸上に扇形歯車８を一体的に
取付けると共に、該扇形歯車は支軸９上に固着の
小歯車１０と噛合つている。支軸９の延長上には
ねじ軸１２を装着してあり、ハンドル１３を操作
して支軸９を回動させると、該支軸上の小歯車１
０、扇形歯車８を介し通風入口扉６の開度を変え
ると共に、逃がし弁３４に於けるねじ軸１２は進
退し、これにて当て板１４を介しばね１５の加圧
力に変動を与え、ばね端部の押圧体１６を介し弾
力板１７の加圧力が変わることになり、該弾力板
の偏位に伴いノズルへの送油量の加減を行うよう
になつている。

第４図は燃油送出用のポンプケース内に於ける
油道を示す断面図であつて、Ａはトロコイド式歯
車ポンプ等の歯車ポンプと逃がし弁等の油圧調節
機構を一体に収容したポンプケースである。１
８，１９は油タンクに連通する燃油入口部であ
り、ポンプケースＡ内小室２０に入つた後、小孔
２１を経て同図断面の背後に設けられた歯車ポン
プ室（歯車ポンプは図示されず）に入り、入口部
２２、小室２３、流路２４、環状小室１１を経て
弾力板２５をばね２６の力に打勝つて押開き、出
口部２７からノズルへ送出されるし、他方歯車ポ
ンプから送出された燃油は入口部２２の手前に於
て分岐し、逃がし弁３４の入口部２８に流動して
環状の小室２９に導入され、且つ背面のばね１５
の弾力に打勝つて弾力板１７を押上げた後、流路
３０を経て歯車ポンプの駆動軸が貫通するメカニ
カルシール室３１に侵入し、更にリターンパイプ
３２，３３を経て上記燃油入口部１８，１９に連
通する導管内へ返油されるようになつている。

歯車ポンプの駆動軸３８はフアン駆動軸３７と
同一軸線上に互に連結して配設され、モータ２に
より一体に回転駆動される。

今仮りに上記ハンドル１３を操作し、逃がし弁
３４のねじ軸１２を締め込み、且つばね１５と押
圧体１６を介し弾力板１７の加圧力を強めると、
環状の小室２９を経て弾力板１７の前面を加圧す
ることが負けて流路３０への開口が狭められるこ
とになり、リターンパイプ３２，３３への返油が
少なく、それだけ反対にノズルへの送油が増量す
ることになる。即ちこの場合は、上記ハンドル１
３の右廻りの操作によつて小歯車１０、扇形歯車
８を介し、該扇形歯車上の通風入口扉６の開度を
大にし、送風量を多量ならしめるよう連動するの
で、燃油の送出量と風量が比例し、自動的に燃料
と風量加減が行われる。又上とは反対に、ハンド
ル１３を左廻りに操作すると、逃がし弁３４のば
ね１５と押圧体１６を介し弾力板１７の加圧力が
弱まり、入口部２８、環状の小室２９を経て流動
する逃がし油は多量になつて、流路３０、メカニ
カルシール室３１、更にリターンパイプ３２，３
３に流動することになり、ノズルへの送油は減量
すると同時に、上記小歯車１０、扇形歯車８を介
し通風入口扉６の開度を小にして送風量を少量と
し、上記ノズルの送油と合致した送風を行うとい
うように、相連動して行われる点に特徴がある。

上述の如く本考案の逃がし弁３４は、ねじ軸１
２の回動により、当て板１４と押圧体１６間に介
在するばね１５の弾力加減を行い、弾力板１７に
よる逃がし通路３０の閉鎖加圧力の加減を行うよ
うになつている外、該通路開口部と環状の小室２
９とは、弾力板１７の同じ前面部に配設されてあ
るので、環状の小室２９内の油圧変動により前後
する該弾力板の偏位自体が、通路３０の開口面積
となり、逃がし燃油量が確実に調整して送油させ
ることが出来る効果がある。図中３５は圧力計取
付管、３６は指針である。

又ポンプケースＡ内に歯車ポンプと逃がし弁３
４等の油圧調節機構を一体に組み込み、これらを
互に連通する流路をポンプケース内部に設けたた
め、ポンプと油圧調節機構全体が一体に且つ小型
に構成され、更にポンプ駆動軸とフアン駆動軸を
同一軸線上に互に連結して配設し、同一モータに
より一体に駆動するようにしたため、モータが１
個ですみ、オイルバーナ全体が小型化される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置を施したオイルバーナ側
面図、第２図は同正面図、第３図は扇形歯車と小
歯車機構の平面図、第４図は本考案逃がし弁を設
けた送油ポンプケース断面図。 符号の説明、１はオイルバーナ本体、２は電動
機、３は入口部、４はスイツチボツクス、５は油
圧計、６は通風入口扉、７は支軸、８は扇形歯
車、９は支軸、１０は小歯車、１１は環状小室、
１２はねじ軸、１３はハンドル、１４は当て板、
１５はばね、１６は押圧体、１７は弾力板、１
８，１９は燃油入口部、２０は小室、２１は小
孔、２２は入口部、２３は小室、２４は流路、２
５は弾力板、２６はばね、２７は出口部、２８は
入口部、２９は環状の小室、３０は流路、３１は
メカニカルシール室、３２，３３はリターンパイ
プ、３４は逃がし弁、３５は圧力計取付管、３６
は指針。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポンプケース内に送油ポンプと油圧調節機構を
   一体に収容し、該送油ポンプの駆動軸と送風機の
   フアン駆動軸を同一軸線上に互に連結して一体に
   回転するように配設し、同一モータにより送油ポ
   ンプと送風機を同時に駆動すすると共に、該油圧
   調節機構は送油ポンプからオイルバーナのノズル
   へ連通する流路から分岐して逃がし弁を経てリタ
   ーンパイプへ連通する流路を設けると共に、該逃
   がし弁の環状小室からリターンパイプに連通する
   流路への開口部に、背面に押圧体を介しばねを圧
   接させた弾力板を配設し、該ばねを当て板を介し
   てねじ軸により支持し、該ねじ軸と同軸で一体に
   回動する支軸と、バーナの通風入口扉の支軸とを
   歯車を介して、連動して回動させるようにしたこ
   とを特徴とする通風入口扉と連動調節する逃がし
   弁を備えたオイルバーナ。