JPS6142845Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型プリンタに係わり、特に活字輪の
内部から活字部にインパクト力を与えて印字を行
う形式の小型プリンタにおける活字ベルトに関す
る。

本考案の一例のプリンタを第１図に示す。

図において、活字ベルト１を円筒状の基台２に
巻装して活字輪１２を構成する。活字ベルト１
は、第２図に示すように、全体が一体成型され、
その表面に干鳥状の活字部１ａ、その下に活字基
台部１ｂを有し、それに対応して裏側に突出部１
ｃを設けている。

突出部１ｃは、第１図の基台２の複数個の孔２
ａにそれぞれ嵌合される。孔２ａ同士の間隔は突
出部１ｃ同士よりも大きく設定され、ベルト１は
円周方向に張力を有して嵌合される。第１図に示
すように、この基台２の内部には印字ハンマーＨ
が配置されており、また、この活字ベルト１の活
字部１ａには不図示のインクローラーのインクが
塗布される。活字ベルトの活字部１ａに対向した
位置には印字用紙３とプラテン４が設けられてい
る。以上のような構成において、不図示のモータ
ーによつて活字輪は回転され、突出部１ｃとハン
マーＨが正対したときに活字輪は停止し、ハンマ
ーＨの移動により突出部１ｃをたたき、活字部１
ａを印字用紙３に圧接して印字する。この際、活
字部１ａの同一活字の隣接桁は干鳥状にずらして
配設され、同一行内及び同一桁内の隣接活字へは
１活字分の余裕が有るので活字の突出が容易で引
張応力は小さくて済む。

第３図は第２図の活字ベルト１の断面図であ
る。第３図に示す如く、活字ベルト１は平面状の
一定の厚さt₁を持つたベルト部１ｄにそれぞれ活
字部１ａ、活字基台部１ｂ、突出部１ｃが複数個
形成されている。

更に活字ベルト１の活字基台部１ｂをつなぐベ
ルト部１ｅは肉薄部で形成され、ベルト部１ｄの
厚さt₁とベルト部１ｅの厚さt₂とにはt₂＜t₁の関係
を有させる。即ち、活字ベルト１のベルト部１ｄ
に肉薄部分１ｅを設ける。

第４図は本考案の作動状態を説明する図であ
る。図において、例えば活字ａ１を突出させると
き、活字ａ２，ａ３もわずかに持ち上がるが、そ
れと同時に活字ａ４，ａ５，ａ６，ａ７も持ち上
がろうとする。今、前後左右をつなげるベルトを
例えば同じ厚さt₁にすると活字ａ２，ａ３が持ち
上げられる力F₁と活字ａ４，ａ５，ａ６，ａ７
が持ち上げられる力F₂と比べた場合、活字ａ１
と活字ａ２の間の距離_１と活字ａ１と活字ａ４
の間の距離_２が異なるため、活字ａ２の方が少
ない持ち上がり力で済む。

結果的に言えば、前後左右のベルト厚を同じt₁
にすると_１方向の力より_２方向の力の方が大
きくなる。又、_３の距離も決まつているので、
少ないエネルギーで突出させるためには、極力
_２方向の力の影響をとり除かなければならない。
そこでベルト厚t₂をt₁よりも小さくし、即ち左右
方向のベルト厚を肉薄にして力の影響をとり除
く。

また、上下_１，_４の方向には肉厚部分１ｄ
があるので、インパクト時の活字のゆれが少なく
好ましい。

上述の如く、本考案は簡単な構造を活字ベルト
に施することにより、極めて少ない印字エネルギ
ーで良好な印字を可能にしたものであり、実用上
非常に有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例の小型プリンタを示す
図、第２図はその活字ベルトの裏面から見た斜視
図、第３図は第２図の断面図、第４図は活字ベル
ト正面図である。 １……活字ベルト、２……基台、１ｃ……肉薄
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 活字ベルトを基台に巻装し、前記基台内のハ
   ンマーにより前記活字ベルトの活字を突出させ
   る小型プリンタにおいて、 前記活字ベルトの前記基台の円周方向に配列さ
   れた活字を連結する部分を等厚t₁とし、かつ各
   桁間に前記t₁より小さいt₂の肉薄部を円周方向
   に設けたことを特徴とする小型プリンタ。 (2) 前記活字ベルトは前記活字を干鳥状に配列し
   たことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の小型プリンタ。