JPS6142695B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は縦積みした多数枚の段ボール等の板紙
を反転しながら製函機とか印刷機に付設された送
り込み装置に機械的に供給する反転式給紙装置に
関するものである。

従来段ボール紙製造機（コルゲートマシン）の
ように表面、即ち印刷しようとする面が下向きに
なつて製造される方式にあつては、この縦積みし
た板紙を製函機等の送り込み装置に反転しながら
供給する場合は、作業者が縦積みした板紙の両側
に立ち、この板紙を複数枚ずつ持つて送り込み装
置上に裏返しながら移していた。しかしこの方法
は人手によるため作業が非能率的で人件費もかか
り、また板紙が大きくて重い場合はその反転作業
が極めて重労働であつた。また累積して、シート
状物体を一枚ずつ送り出す装置が種々開発されて
いるが、この種の装置に於ては、シート状物体を
損傷することなく且つ切れ間なく連続して一枚ず
つ引上げることができず、またシート状物体に反
りを生じている場合はこれを正確に引上げること
ができない欠点がある。

本発明はこのような欠点に鑑み、縦積みした多
数の板紙を反転して横積み状態とし、これを前側
より順次正確に且つ連続的に引上げて製函機等に
供給しようとするもので、その一実施例を図面に
基づいて説明すると、１はレール２上に進退自在
に配設した台車、３は台車１の後寄り、即ち縦積
みした板紙４の送り込み側に間隔的に配設したロ
ーラコンベア、Ａは台車１の中央部に配設した横
積みした板紙４の横送りコンベアであり、駆動軸
５と従動軸６とに前記ローラコンベア３に対応さ
せてベルト７をエンドレスに張設したものであ
る。Ｂは横送りコンベアＡとローラコンベア３と
の間に介在させた板紙４の反転装置であり、両コ
ンベアＡ，３の間に回動軸８を設け、これに複数
個のＬ形杆９の屈曲部を間隔的に固定してその横
杆９′がローラコンベア３の間隙部１０に、縦杆
９″が横送りコンベアＡの間隙１１にそれぞれ入
り込んで両コンベアＡ、３の表面よりやや沈むよ
うに構成する。尚上記Ｌ形杆９の縦杆９″は板紙
４の縦積み量に応じ伸縮し得るものである。

次にＣは台車１の前側即ち板紙４の送り出し側
に配設した傾斜コンベアであり、台車１の前側よ
り前方へ上向きに延長したフレーム１２の上端に
回転軸１３を装着してこれと前記横送りコンベア
Ａの駆動軸５とに表面に滑り防止用の凹凸を有す
る複数本のベルト１４を間隔的に張設し、このベ
ルト１４に対応させて表面に多数の吸気口１５を
有する細長いバキユーム装置１６を間隔的に並設
している。このバキユーム装置１６の吸引力は平
滑な板紙４は勿論、反りを有する板紙４もベルト
１４上に圧接させ、このベルト１４の駆動により
板紙４が引上げられる程度のものである。

尚符号１７，１９及び２０は台車１、横送りコ
ンベアＡ、傾斜コンベアＣの各駆動用モータであ
り、２１は反転装置Ｂの駆動用エアシリンダであ
る。ａ及びｂはエアシリンダ２１の駆動制御用光
電管である。

また２２は台車１上に配設した左右両ガイドレ
ール２３，２３に両側を進退自在に載置した可動
枠であり、２４は可動枠２２より間隔的に突設し
た支持板、２５は各支持板２４に装着した挾持ロ
ール２６，２６により縦向きに保持させ、且つ一
側にラツク２７を設けてこれにブレーキ付モータ
２８により正逆回転する歯車２９を噛合させた板
紙の凭掛け杆であり、３０は可動枠２２の走行用
モータ、３１は傾斜コンベアＣから送り出された
板紙４を製凾機等に付設されている送り込み装置
（図示せず）に移送する給紙用コンベアである。

本発明に係る反転式給紙装置の一実施例は上記
のような構成であるから、製凾機等への給紙用コ
ンベア２９に対し傾斜コンベアＣの上端が適当位
置に臨むように台車１を移動させた後、横送りコ
ンベアＡと傾斜コンベアＣとを駆動させ、縦積み
した板紙４を第２図に鎖線で示すようにローラコ
ンベア３上に載置する。この縦積み板紙４の前端
が光電管ａにより検知されるとエアシリンダ２１
が作動して反転装置Ｂの各Ｌ形杆９を回動させる
から縦積みした板紙４は第３図に鎖線で示すよう
に横送りコンベアＡ上に反転され横積み状態に載
置されると共に傾斜コンベアＣの下部に傾斜状態
で支持される。この横積みされた板紙は横送りコ
ンベアＡにより前方へ徐々に移送され且つ前側よ
り一枚宛またはラツプした状態で傾斜コンベアＣ
に於けるベルト１４及びバキユーム装置１６の作
用により上方へ引上げられて給紙用コンベア３１
上に反転状態、即ち縦積み板紙４に対し裏返しの
状態で送り出される。また横送りコンベアＡ上の
板紙４が少量となり、その後端が光電管ｂの位置
を通過すると、エアシリンダ２１が作動して転装
置Ｂを逆転させて原状に復帰させるから、縦積み
した新たな板紙４をローラコンベア３上に載置し
前記と同様に反転装置Ｂを作動すれば、横送りコ
ンベアＡ上の残留板紙４の後端に引続き多量の横
積み板紙４が供給され、傾斜コンベアＣによる連
続的な引上げが繰返されるのである。

次に縦積みした板紙４の枚数が少ないときは反
転装置Ｂの縦杆９″を収縮し、台車１上の左右両
ガイドレール２３，２３に載置した可動枠２２を
反転装置Ｂ寄りに後退させると共に、凭掛け杆２
５を下降させてその下端と横送りコンベアＡとの
間隔を調整した後、縦積み板紙４をローラコンベ
ア３上に供給すれば板紙４は反転装置Ｂにより横
送りコンベアＡ上に起立状態で移されると共に前
側板紙４の上端を凭掛け杆２５の下端により支持
される。この際、凭掛け杆２５は横送りコンベア
Ａと同一速度で前進するため板紙４は横積み状態
を保持しながら傾斜コンベアＣの位置まで運ば
れ、このとき凭掛け杆２５を上昇すれば、板紙４
は第３図に鎖線で示す状態となり、前記実施例の
場合と同様に順次引上げられて給紙用コンベア３
１上に送り出されるのである。

以上説明したように本発明に係る給紙装置は縦
積みされた板紙を反転装置により横送りコンベア
上に横積み状態に反転させ、横送りコンベアによ
り傾斜コンベアＣ側に移送して該コンベアＣによ
り一枚宛またはラツプした状態で引上げ、縦積み
状態に対し裏返しにして、製凾機等へ自動的に供
給するものであるから、給紙作業の人手を省略し
て人件費の節減を図ると共に作業能率の大巾な向
上を果すことができるものである。

殊に本装置に於ては、傾斜コンベアに反転装置
を直結することなく、その中間に横送りコンベア
を介在させて横送りコンベア上の横積み板紙が止
絶えることのないようにすると共に、横送りコン
ベア上にこれと同一速度で前進する凭掛け杆を設
け、この凭掛け杆の下端に横積みされた板紙の前
側を支持させて横積み状態を保ちながら傾斜コン
ベア側に正確に移動するようにしたから、製凾
機、印刷機等への板紙の供給が連続的に行なわれ
る効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る反転式給紙装置の一実施
例を示す平面図、第２図は同上実施例の側面図、
第３図は同上実施例に於て反転装置を作動した状
態を示す側面図。 １……台車、２……レール、３……ローラコン
ベア、４……板紙、Ａ……横送りコンベア、５…
…駆動軸、６……従動軸、７……ベルト、Ｂ……
反転装置、８……回動軸、９……Ｌ形杆、９′…
…横杆、９″……縦杆、１０，１１……間隙部、
Ｃ……傾斜コンベア、１２……フレーム、１３…
…回転軸、１４……ベルト、１５……吸気孔、１
６……バキユーム装置、１７，１９，２０……駆
動用モータ、２１……エアシリンダ、ａ，ｂ……
光電管、２２……可動枠、２３……ガイドレー
ル、２４……支持板、２５……凭掛け杆、２６…
…挾持ロール、２９……歯車、３０……走行用モ
ータ、３１……給紙用コンベア。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数個のＬ形杆９の屈曲部を間隔的に軸着し
   た縦積み板紙４の反転装置Ｂの前方に、上記Ｌ形
   杆の縦杆９″が表面下に嵌没するように複数本の
   ベルト７を間隔的に並設した横積み板紙の横送り
   コンベアＡを連設し、該横送りコンベアの前方に
   は板紙４を順次引上げて送り出しを行なう上向き
   の傾斜コンベアＣを接続し、且つ横送りコンベア
   の上方には上下動及び前後動可能であつて且つ該
   横送りコンベアと同一速度で前方に移動する横積
   み板紙の凭掛け杆２５を配設したことを特徴とす
   る反転式給紙装置。