JPS6142412Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスーツケースの改良に関するものであ
る。

一般に、スーツケースは略同形の蓋と本体とを
開閉自在に設け、かつ曳行を行えるようにキヤス
ターと曳行用ハンドルが付設されている。しかる
に、この種スーツケースは本体が一室であるため
収納物を整理・区分けして収納できないという問
題がある。

また、曳行用ハンドルとして、ハンドル状のも
のや、棒状のものがある。しかし、前者では使用
者の身長に応じて長さを任意に調整できるが、柔
軟であるため、スーツケースの曳行方向を強制的
に定めることが困難で、バンドの曳行方向とキヤ
スターの進行方向がしばしば異なつて正確に曳行
できないことがある。また、後者では剛性を有す
るため、曳行方向を強制的に定めることができる
が、一定長であるため、使用者の身長に応じて長
さを任意に調整できず、しかもスーツケースの左
右への傾むきに対して支えきれないという問題が
ある。

そこで、安定して曳行でき、しかも長さ調整自
在になした略コ字状のハンドルを付設したものが
ある（例えば、特公昭54〜9948号、実開昭54〜
64606号）。

しかし、これらスーツケースはいずれもそのハ
ンドルが本体外部端面に付設されているため、不
使用時、特に手荷物として預けた際邪魔になるば
かりか、不体裁であり、しかも構造が複雑である
という問題がある。

本考案の目的は、本体内を仕切板で以て教室に
区画して収納物を整理・区分けして収納可能にす
ると共に、上記仕切板とフレーム間にガイドを設
け、このガイドにハンドルを嵌挿可能にして、ハ
ンドルを本体内に収納物に支障なく収納可能にし
たスーツケースを提供することにある。

上記の目的を達成するための本考案の構成を、
実施例に対応する第１〜３図を用いて説明する
と、本考案は、本体１内に仕切板８を本体長手方
向に直交する方向に垂設し、この仕切板のに対向
する本体一側部と上記仕切板８間に２枚の仕切板
９，９を、仕切板８と直交する方向に所要間隔を
おいて垂設する。また、この各仕切板９，９の上
部には２本の管状のガイド７，７を、その両端が
仕切板８と上記本体一側部の上縁に設けたフレー
ムに夫々固定されて架設する。更に上記ガイド
７，７に略コ字状のハンドル５を本体外側よりフ
レームを貫通して摺動自在に嵌挿して構成したも
のである。

以下図示の実施例に基づいて説明する。

図に於て１は所要の大きさ、形状を有するスー
ツケースの本体で、この本体１にはこれと略同形
もしくは同サイズであるが異形の蓋２をヒンジ３
を介して開閉自在に設ける。また、この本体１に
は携行用のハンドル４と曳行用（さらには縦型ス
ーツケースとする時は携行用ともなる）のハンド
ル５とを適当な位置例えば第１図の如く携行用と
曳行用とを夫々異なる二側面に設けるものであ
る。更に、本体１にはスーツケースの曳行時容易
に曳行できるようキヤスター６を具備されるが、
このキヤスターは図示の如く本体１の襠部のその
一部をくぼませて、このくぼみ内に設けたり、或
いは図示省略したが底部に設けたりするものであ
る。このキヤスターを襠部に設ける場合、スーツ
ケースの曳行は第３図に示す如く該ケースを少し
傾けて行うが、底部に設ける場合、スーツケース
を床面上に置いた状態で、キヤスター取付方向に
曳行されるものである。

上記曳行用のハンドル５は第２図に詳示する如
くパイプ又は棒状素材を用いてコ字形に屈曲形成
されたハンドル本体５ａとこの一部に設けたハン
ドルグリツプ５ｂとより成り、さらにこの所要の
長さを有するハンドル本体の平行なるロツド部を
スーツケース内に配設された管状のガイド７，７
内に摺動自在に嵌挿され、このハンドル本体がス
ーツケース外に出没するようになす。そしてこの
ハンル５を没した時スーツケース外にあまり突出
しないようにハンドルグリツプ５ｂをできるだけ
スーツケース外側面に沿わせるようにすることが
望ましい。

次に、上記ガイド７は二本平行にして本体１の
フレーム等に支持される。即ち、ガイド７，７は
その一端をフレームＦに、そして他端を本体１内
に本体長手方向と直交する方向に垂設した仕切板
８に夫々固定して架設する。また、このガイド
７，７の下部には、２枚の仕切板９，９を、上記
仕切板８と上記フレームを設けた本体一側部間に
垂設して、本体１内を数室に区画する。更に、上
記仕切板９，９及び両ガイド間に開閉自在な中蓋
１０を設ける。

尚、上記曳行用のハンドル５は妄りに出没即ち
伸縮しないようにロツク装置１１が本体フレーム
Ｆに設けられ、該ハンドルが最も没した位置と最
伸長位置及びこの両者間の任意位置で任意にロツ
ク或いはロツク解除を行うようになす。

よつて、本考案によるときは、本体内に仕切板
を配設し、かつこの仕切板とフレーム間に管状の
ガイドを架設すると共に、このガイドにハンドル
を本体外側より摺動自在に嵌挿しているため、本
体内が数室に区画され、収納物を整理・区分けし
て収納できると共に、ハンドルを本体内に収納物
に支障なく収納でき、極めて体裁がよい等の利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は開蓋した状態の概略図、第２図は要部
の外観図、第３図は曳行状態の一説明図である。 １……本体、２……蓋、３……ヒンジ、４……
携行用のハンドル、５……曳行用のハンドル、５
ａ……ハンドル本体、５ｂ……ハンドルグリツ
プ、６……キヤスター、７……ガイド、８，９…
…仕切板、１０……中蓋、１１……ロツク装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体１内に仕切板８を本体長手方向と直交する
   方向に垂設し、この仕切板に対向する本体一側部
   と上記仕切板８間に２枚の仕切板９，９を、仕切
   板８と直交する方向に所要間隔をおいて垂設する
   と共に、この各仕切板９，９の上部には２本の管
   状のガイド７，７を仕切板８と上記本体一側部の
   上縁に設けたフレーム間に架設し、更に上記ガイ
   ド７，７に略コ字状のハンドル５を本体外側より
   フレームを貫通して摺動自在に嵌挿したことを特
   徴とするスーツケース。