JPS6141866B2 - - Google Patents
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- JPS6141866B2 JPS6141866B2 JP53133301A JP13330178A JPS6141866B2 JP S6141866 B2 JPS6141866 B2 JP S6141866B2 JP 53133301 A JP53133301 A JP 53133301A JP 13330178 A JP13330178 A JP 13330178A JP S6141866 B2 JPS6141866 B2 JP S6141866B2
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- Ceramic Products (AREA)
Description
この発明は、すぐれた靭性および耐熱耐摩耗性
を有し、特に切削工具用材料として使用するのに
適した超高圧焼結材料に関するものである。 一般に、鋳鉄などの鉄系金属材料や、アルミニ
ウム、アルミニウム合金、銅、および銅合金など
の非鉄金属材料、さらにプラスチツク、ゴム、黒
鉛、セラミツクなどの非金属材料などの切削に使
用される切削工具には、高硬度、すぐれた耐摩耗
性、靭性、および熱的化学的安定性などの特性を
備えることが要求されている。 近年、かかる要求を満足すべく、主成分がダイ
ヤモンドからなる超高圧焼結材料が提案され、前
記超高圧焼結材料は常温は勿論のこと、比較的高
温においても高硬度を有し、すぐれた耐摩耗性を
示すことから、衝撃の加わるような苛酷な条件下
での仕上げ切削工具用材料として使用されてい
る。 確かに、上記超高圧焼結材料製切削工具によれ
ば、上記鉄系金属材料や非鉄金属材料の切削に際
して、高速切削が可能となるために、構成刃先が
つきにくく、すぐれた仕上げ面が得られるという
利点がもたらされる。 このように上記従来超高圧焼結材料は、主成分
が著しく高い硬さを有するダイヤモンドで構成さ
れているために、上記鉄系金属材料や非鉄金属材
料、および非金属材料の切削に切削工具として使
用した場合に、すぐれた耐摩耗性を示すものの、
十分な靭性を備えたものではないため、この靭性
不足が原因で切削時にチツピング摩耗を起し易
く、この結果本来具備しているすぐれた耐摩耗性
を十分発揮することができず、また十分な高温耐
酸化性(耐熱性)を備えていないため、温度上昇
を伴う切削には使用することができないのが現状
である。 本発明者等は、上述のような観点から、靭性、
鉄系金属材料に対する耐反応性、高温耐酸化性
(耐熱性)、および耐摩耗性を兼ね備えた切削工具
用材料を得べく、ダイヤモンドに着目して研究を
行なつた結果、ダイヤモンド粉末に、立方晶窒化
硼素(以下CBNで示す)粉末と、周期律表の
4a、5a、および6a族金属の炭化物、並びに同4aお
よび5a族金属の窒化物および炭窒化物のうちの1
種または2種以上(以下、これらを総称して金属
の炭・窒化物という)からなる粉末とを配合した
ものを原料粉末として使用し、超高圧焼結を行な
うと、ダイヤモンド粒子同志、上記CBN粒子同
志、および上記金属の炭・窒化物粒子同志の相互
接触がなく、ダイヤモンド粒子、上記CBN粒
子、および上記金属の炭・窒化物粒子とが相互に
隣接し合い、しかもその粒界では前記各粒子を構
成する成分の拡散が生じて強固な粒子間結合が形
成されている緻密な組織の焼結材料が得られ、こ
の結果得られた焼結材料は、ダイヤモンド粒子に
よつてもたらされるすぐれた耐摩耗性と、CBN
粒子および金属の炭・窒化物粒子によつてもたら
されるすぐれた靭性および高温耐酸化性(耐熱
性)とを兼ね備えるという知見を得たのである。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたもので、容量%で、 ダイヤモンド:25〜85%、 CBN:10〜70%、 金属の炭・窒化物および不可避不純物:5〜50
%、 からなる組成を有し、かつすぐれた靭性、耐熱
性、および耐摩耗性を有する切削工具用超高圧焼
結材料に特徴を有するものである。 ついで、この発明の超高圧焼結材料において、
成分組成範囲を上述のように限定した理由を説明
する。 (a) ダイヤモンド ダイヤモンド自体は、周知のようにモース硬
さ:10、ヌープ硬さ:8000Kg/mm2以上を有し、
現存する物質中、最も高い硬さを有する物質で
あるが、その含有量が25容量%未満では、所望
の耐摩耗性を確保することができず、一方85容
量%を超えて含有させると、ダイヤモンド粒子
相互間の接触度合が大きくなり、耐熱性にすぐ
れ、靭性に富んだ金属の炭・窒化物粒子および
鉄系金属材料に対する耐反応性にすぐれた
CBN粒子と、ダイヤモンド粒子との強固な粒
子間結合が不十分となり、この結果靭性低下を
きたして切削時にチツピング摩耗が生じやすく
なることから、その含有量を25〜85容量%と定
めた。なお、好ましくは40〜70容量%の含有が
望ましい。 また、この発明の超高圧焼結材料の製造に際
して、原料粉末として使用されるダイヤモンド
粉末は、すぐれた焼結性を確保する目的で、平
均粒径50μm以下、一般には同10μm以下の粉
末粒径をもつものを使用するのが好ましく、さ
らに市販のメタルコートのダイヤモンド粉末を
原料粉末として使用してもよい。 (b) CBN CBNは、温度1200℃以上、圧力40Kb以上、
望ましくは温度1800℃以上、圧力60Kb以上の
条件で合成されるもので、ダイヤモンドに次ぐ
硬さ、すなわちビツカース硬さで6000〜7000
Kg/mm2を有し、かつダイヤモンドより高温まで
安定した性質をもつと共に、鉄族金属に対して
反応しにくい性質をもつ成分であるが、その含
有量が10容量%未満では、所望の高温耐酸化性
および鉄系金属に対する耐反応性を確保するこ
とができず、一方70容量%を越えて含有させる
と、相対的にダイヤモンドの含有量が少なくな
り過ぎて、前記ダイヤモンドのもつ高硬度を焼
結材料に充分反映させることができず、この結
果、耐摩耗性の低下をもたらすようになること
から、その含有量を10〜70容量%、望ましくは
30〜60容量%にする必要がある。 (c) 金属の炭・窒化物 例えば、炭化チタン(以下TiCで示す)は融
点:3147℃、微少硬さ:3000Kg/mm2(荷重100
g)、窒化チタン(以下TiNで示す)は融点:
3205℃、微少硬さ:2000Kg/mm2をそれぞれ有す
るように、金属の炭・窒化物はいずれも高融点
高硬度を有すると共に、ダイヤモンドに比して
高温における耐酸化性にすぐれた物質であり、
しかも金属の炭・窒化物には、上述のように焼
結時にダイヤモンド粒子およびCBN粒子との
間に粒界拡散を生じさせて強固な粒子間結合を
形成する作用があるほか、それ自体が焼結性に
すぐれたものであるため、ダイヤモンド粒子間
をCBN粒子と共存した状態で埋めた緻密な組
織を形成する作用があるが、その含有量が5容
量%未満では、前記作用に所望の効果を得るこ
とができず、この結果靭性低下をきたすように
なり、一方50容量%を越えて含有させると、相
対的にダイヤモンドの含有量が少なくなり過ぎ
て、ダイヤモンドのもつ高硬度を焼結材料に充
分反映することができず、この結果耐摩耗性低
下をきたすようになることから、その含有量を
5〜50容量%に定めた。 また、この発明の超高圧焼結材料の製造に際
して、原料粉末として使用される金属の炭・窒
化物粉末は微粉のものが好ましく、平均粒径10
μm以下の微細な粉末を使用するのが望まし
い。 さらに、この発明の超高圧焼結材料は、通常の
粉末治金法により、公知の超高圧高温発生装置を
使用して製造することができる。 すなわち、原料粉末としてのダイヤモンド粉
末、CBN粉末、および金属の炭・窒化物粉末を
所定割合に配合し、この配合粉末を鉄製ボールミ
ルなどの混合機において長時間混合して均質な混
合粉末とし、ついでこの混合粉末を、例えば特公
昭36−23463号公報に記載されるような超高圧高
温発生装置における鋼製あるいは高融点金属製の
容器内に封入し、圧力および温度を上げ、最高圧
力:54〜70Kb、最高温度:1400〜1800℃の範囲
内の圧力および温度に数分〜数10分保持した後、
冷却し、最終的に圧力を解放することからなる基
本的工程によつて製造することができる。 つぎに、この発明の超高圧焼結材料を実施例に
より説明する。 原料粉末として、それぞれ市販の平均粒径:3
μmを有するダイヤモンド粉末、同6μmの
CBN粉末、および0.5〜5μmの範囲内の平均粒
径を有する各種の金属の炭・窒化物粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される
配合組成に配合し、これに溶媒としてアセトンを
加え、炭化タングステン基超硬合金製のボールミ
ル中で4時間混合し、乾燥した後、直径:10mm×
高さ:10mmの寸法をもつたステンレス鋼(JIS・
SUS304)製管内に詰め、真空引きしながらJIS・
P20の炭化タングステン基超硬合金製の蓋を前記
管の両側端部に溶接して密封し、ついで、これを
公知の超高圧高温発生装置に装着し、最高付加圧
力:60Kb、最高加熱温度:1450℃の条件で10分
間保持して焼結した後、冷却し、圧力解放を行な
うことによつて実質的に配合組成と同一の成分組
成をもつた本発明超高圧焼結材料1〜20、および
比較超高圧焼結材料1〜6をそれぞれ製造した。 この結果得られた本発明超高圧焼結材料1〜20
は、いずれもダイヤモンド、CBN、および金属
の炭・窒化物が均一に分散した緻密な組織をもつ
ものであつた。 なお、比較超高圧焼結材料1〜6は、いずれも
構成成分のうちの少なくともいずれかの成分含有
量(第1表に*印を付したもの)がこの発明の範
囲から外れた組成をもつものである。 つぎに、上記の本発明超高圧焼結材料1〜20、
および比較超高圧焼結材料1〜6、並びに従来公
知の主成分がダイヤモンドからなる第1表に示さ
れる組成をもつた市販の超高圧焼結材料から、切
断および研磨により切削用切刃を切出し、この切
刃を炭化タングステン基超硬合金製チツプに銀ろ
うを用いてろう付けした状態で、 被削材:FC20、 切削速度:450m/min、 切込み:0.2mm、 切削油:水溶性油使用 の条件での鋳鉄の仕上げ面加工切削試験、並びに 被削材:Al−Si合金(Si:10重量%含有)、 切削速度:700m/min、 送り:0.06mm/rev.、 切込み:0.5mm、 切削油:なし、 の条件でのAl合金の仕上げ面加工切削試験を行
ない、いずれの切削試験でも切刃の逃げ面摩耗幅
が0.2mmに達するまでの切削時間を測定した。こ
れらの測定結果を第1表に示した。 第1表に示される結果から、本発明超高圧焼結
を有し、特に切削工具用材料として使用するのに
適した超高圧焼結材料に関するものである。 一般に、鋳鉄などの鉄系金属材料や、アルミニ
ウム、アルミニウム合金、銅、および銅合金など
の非鉄金属材料、さらにプラスチツク、ゴム、黒
鉛、セラミツクなどの非金属材料などの切削に使
用される切削工具には、高硬度、すぐれた耐摩耗
性、靭性、および熱的化学的安定性などの特性を
備えることが要求されている。 近年、かかる要求を満足すべく、主成分がダイ
ヤモンドからなる超高圧焼結材料が提案され、前
記超高圧焼結材料は常温は勿論のこと、比較的高
温においても高硬度を有し、すぐれた耐摩耗性を
示すことから、衝撃の加わるような苛酷な条件下
での仕上げ切削工具用材料として使用されてい
る。 確かに、上記超高圧焼結材料製切削工具によれ
ば、上記鉄系金属材料や非鉄金属材料の切削に際
して、高速切削が可能となるために、構成刃先が
つきにくく、すぐれた仕上げ面が得られるという
利点がもたらされる。 このように上記従来超高圧焼結材料は、主成分
が著しく高い硬さを有するダイヤモンドで構成さ
れているために、上記鉄系金属材料や非鉄金属材
料、および非金属材料の切削に切削工具として使
用した場合に、すぐれた耐摩耗性を示すものの、
十分な靭性を備えたものではないため、この靭性
不足が原因で切削時にチツピング摩耗を起し易
く、この結果本来具備しているすぐれた耐摩耗性
を十分発揮することができず、また十分な高温耐
酸化性(耐熱性)を備えていないため、温度上昇
を伴う切削には使用することができないのが現状
である。 本発明者等は、上述のような観点から、靭性、
鉄系金属材料に対する耐反応性、高温耐酸化性
(耐熱性)、および耐摩耗性を兼ね備えた切削工具
用材料を得べく、ダイヤモンドに着目して研究を
行なつた結果、ダイヤモンド粉末に、立方晶窒化
硼素(以下CBNで示す)粉末と、周期律表の
4a、5a、および6a族金属の炭化物、並びに同4aお
よび5a族金属の窒化物および炭窒化物のうちの1
種または2種以上(以下、これらを総称して金属
の炭・窒化物という)からなる粉末とを配合した
ものを原料粉末として使用し、超高圧焼結を行な
うと、ダイヤモンド粒子同志、上記CBN粒子同
志、および上記金属の炭・窒化物粒子同志の相互
接触がなく、ダイヤモンド粒子、上記CBN粒
子、および上記金属の炭・窒化物粒子とが相互に
隣接し合い、しかもその粒界では前記各粒子を構
成する成分の拡散が生じて強固な粒子間結合が形
成されている緻密な組織の焼結材料が得られ、こ
の結果得られた焼結材料は、ダイヤモンド粒子に
よつてもたらされるすぐれた耐摩耗性と、CBN
粒子および金属の炭・窒化物粒子によつてもたら
されるすぐれた靭性および高温耐酸化性(耐熱
性)とを兼ね備えるという知見を得たのである。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたもので、容量%で、 ダイヤモンド:25〜85%、 CBN:10〜70%、 金属の炭・窒化物および不可避不純物:5〜50
%、 からなる組成を有し、かつすぐれた靭性、耐熱
性、および耐摩耗性を有する切削工具用超高圧焼
結材料に特徴を有するものである。 ついで、この発明の超高圧焼結材料において、
成分組成範囲を上述のように限定した理由を説明
する。 (a) ダイヤモンド ダイヤモンド自体は、周知のようにモース硬
さ:10、ヌープ硬さ:8000Kg/mm2以上を有し、
現存する物質中、最も高い硬さを有する物質で
あるが、その含有量が25容量%未満では、所望
の耐摩耗性を確保することができず、一方85容
量%を超えて含有させると、ダイヤモンド粒子
相互間の接触度合が大きくなり、耐熱性にすぐ
れ、靭性に富んだ金属の炭・窒化物粒子および
鉄系金属材料に対する耐反応性にすぐれた
CBN粒子と、ダイヤモンド粒子との強固な粒
子間結合が不十分となり、この結果靭性低下を
きたして切削時にチツピング摩耗が生じやすく
なることから、その含有量を25〜85容量%と定
めた。なお、好ましくは40〜70容量%の含有が
望ましい。 また、この発明の超高圧焼結材料の製造に際
して、原料粉末として使用されるダイヤモンド
粉末は、すぐれた焼結性を確保する目的で、平
均粒径50μm以下、一般には同10μm以下の粉
末粒径をもつものを使用するのが好ましく、さ
らに市販のメタルコートのダイヤモンド粉末を
原料粉末として使用してもよい。 (b) CBN CBNは、温度1200℃以上、圧力40Kb以上、
望ましくは温度1800℃以上、圧力60Kb以上の
条件で合成されるもので、ダイヤモンドに次ぐ
硬さ、すなわちビツカース硬さで6000〜7000
Kg/mm2を有し、かつダイヤモンドより高温まで
安定した性質をもつと共に、鉄族金属に対して
反応しにくい性質をもつ成分であるが、その含
有量が10容量%未満では、所望の高温耐酸化性
および鉄系金属に対する耐反応性を確保するこ
とができず、一方70容量%を越えて含有させる
と、相対的にダイヤモンドの含有量が少なくな
り過ぎて、前記ダイヤモンドのもつ高硬度を焼
結材料に充分反映させることができず、この結
果、耐摩耗性の低下をもたらすようになること
から、その含有量を10〜70容量%、望ましくは
30〜60容量%にする必要がある。 (c) 金属の炭・窒化物 例えば、炭化チタン(以下TiCで示す)は融
点:3147℃、微少硬さ:3000Kg/mm2(荷重100
g)、窒化チタン(以下TiNで示す)は融点:
3205℃、微少硬さ:2000Kg/mm2をそれぞれ有す
るように、金属の炭・窒化物はいずれも高融点
高硬度を有すると共に、ダイヤモンドに比して
高温における耐酸化性にすぐれた物質であり、
しかも金属の炭・窒化物には、上述のように焼
結時にダイヤモンド粒子およびCBN粒子との
間に粒界拡散を生じさせて強固な粒子間結合を
形成する作用があるほか、それ自体が焼結性に
すぐれたものであるため、ダイヤモンド粒子間
をCBN粒子と共存した状態で埋めた緻密な組
織を形成する作用があるが、その含有量が5容
量%未満では、前記作用に所望の効果を得るこ
とができず、この結果靭性低下をきたすように
なり、一方50容量%を越えて含有させると、相
対的にダイヤモンドの含有量が少なくなり過ぎ
て、ダイヤモンドのもつ高硬度を焼結材料に充
分反映することができず、この結果耐摩耗性低
下をきたすようになることから、その含有量を
5〜50容量%に定めた。 また、この発明の超高圧焼結材料の製造に際
して、原料粉末として使用される金属の炭・窒
化物粉末は微粉のものが好ましく、平均粒径10
μm以下の微細な粉末を使用するのが望まし
い。 さらに、この発明の超高圧焼結材料は、通常の
粉末治金法により、公知の超高圧高温発生装置を
使用して製造することができる。 すなわち、原料粉末としてのダイヤモンド粉
末、CBN粉末、および金属の炭・窒化物粉末を
所定割合に配合し、この配合粉末を鉄製ボールミ
ルなどの混合機において長時間混合して均質な混
合粉末とし、ついでこの混合粉末を、例えば特公
昭36−23463号公報に記載されるような超高圧高
温発生装置における鋼製あるいは高融点金属製の
容器内に封入し、圧力および温度を上げ、最高圧
力:54〜70Kb、最高温度:1400〜1800℃の範囲
内の圧力および温度に数分〜数10分保持した後、
冷却し、最終的に圧力を解放することからなる基
本的工程によつて製造することができる。 つぎに、この発明の超高圧焼結材料を実施例に
より説明する。 原料粉末として、それぞれ市販の平均粒径:3
μmを有するダイヤモンド粉末、同6μmの
CBN粉末、および0.5〜5μmの範囲内の平均粒
径を有する各種の金属の炭・窒化物粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される
配合組成に配合し、これに溶媒としてアセトンを
加え、炭化タングステン基超硬合金製のボールミ
ル中で4時間混合し、乾燥した後、直径:10mm×
高さ:10mmの寸法をもつたステンレス鋼(JIS・
SUS304)製管内に詰め、真空引きしながらJIS・
P20の炭化タングステン基超硬合金製の蓋を前記
管の両側端部に溶接して密封し、ついで、これを
公知の超高圧高温発生装置に装着し、最高付加圧
力:60Kb、最高加熱温度:1450℃の条件で10分
間保持して焼結した後、冷却し、圧力解放を行な
うことによつて実質的に配合組成と同一の成分組
成をもつた本発明超高圧焼結材料1〜20、および
比較超高圧焼結材料1〜6をそれぞれ製造した。 この結果得られた本発明超高圧焼結材料1〜20
は、いずれもダイヤモンド、CBN、および金属
の炭・窒化物が均一に分散した緻密な組織をもつ
ものであつた。 なお、比較超高圧焼結材料1〜6は、いずれも
構成成分のうちの少なくともいずれかの成分含有
量(第1表に*印を付したもの)がこの発明の範
囲から外れた組成をもつものである。 つぎに、上記の本発明超高圧焼結材料1〜20、
および比較超高圧焼結材料1〜6、並びに従来公
知の主成分がダイヤモンドからなる第1表に示さ
れる組成をもつた市販の超高圧焼結材料から、切
断および研磨により切削用切刃を切出し、この切
刃を炭化タングステン基超硬合金製チツプに銀ろ
うを用いてろう付けした状態で、 被削材:FC20、 切削速度:450m/min、 切込み:0.2mm、 切削油:水溶性油使用 の条件での鋳鉄の仕上げ面加工切削試験、並びに 被削材:Al−Si合金(Si:10重量%含有)、 切削速度:700m/min、 送り:0.06mm/rev.、 切込み:0.5mm、 切削油:なし、 の条件でのAl合金の仕上げ面加工切削試験を行
ない、いずれの切削試験でも切刃の逃げ面摩耗幅
が0.2mmに達するまでの切削時間を測定した。こ
れらの測定結果を第1表に示した。 第1表に示される結果から、本発明超高圧焼結
【表】
【表】
材料1〜20は、いずれも市販の超高圧焼結材料に
比して、著しくすぐれた靭性および耐熱性を有
し、かつこれと同等のすぐれた耐摩耗性を有する
ので、きわめて長い切削時間を示すのに対して、
市販の超高圧焼結材料は、靭性および耐熱性不足
が原因で比較的短かい切削時間しか示さないこと
が明らかである。 また、比較超高圧焼結材料1〜6に見られるよ
うに、構成成分のうちの少なくともいずれかの成
分含有量でもこの発明の範囲から外れると、靭
性、耐熱性、および耐摩耗性のうちの少なくとも
いずれかの性質が劣つたものになるので、所望の
切削性能を示さず、比較的短時間の切削時間しか
示さないものである。 上述のように、この発明の超高圧焼結材料は、
すぐれた靭性、耐熱性(高温耐酸化性)、および
耐摩耗性を兼ね備えているので、特に切削工具用
材料として使用した場合にすぐれた切削性能を発
揮するのである。
比して、著しくすぐれた靭性および耐熱性を有
し、かつこれと同等のすぐれた耐摩耗性を有する
ので、きわめて長い切削時間を示すのに対して、
市販の超高圧焼結材料は、靭性および耐熱性不足
が原因で比較的短かい切削時間しか示さないこと
が明らかである。 また、比較超高圧焼結材料1〜6に見られるよ
うに、構成成分のうちの少なくともいずれかの成
分含有量でもこの発明の範囲から外れると、靭
性、耐熱性、および耐摩耗性のうちの少なくとも
いずれかの性質が劣つたものになるので、所望の
切削性能を示さず、比較的短時間の切削時間しか
示さないものである。 上述のように、この発明の超高圧焼結材料は、
すぐれた靭性、耐熱性(高温耐酸化性)、および
耐摩耗性を兼ね備えているので、特に切削工具用
材料として使用した場合にすぐれた切削性能を発
揮するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ダイヤモンド:25〜85%、 立方晶窒化硼素:10〜70%、 周期律表の4a、5a、および6a族金属の炭化物、
並びに同4aおよび5a族金属の窒化物および炭窒化
物のうちの1種または2種以上:5〜50%、 からなる組成(以上容量%)を有することを特徴
とする靭性および耐熱耐摩耗性のすぐれた切削工
具用超高圧焼結材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13330178A JPS5562854A (en) | 1978-10-31 | 1978-10-31 | Heattresisting and abrasionnresisting superpressure sintering material with tenacity |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13330178A JPS5562854A (en) | 1978-10-31 | 1978-10-31 | Heattresisting and abrasionnresisting superpressure sintering material with tenacity |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5562854A JPS5562854A (en) | 1980-05-12 |
JPS6141866B2 true JPS6141866B2 (ja) | 1986-09-18 |
Family
ID=15101451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13330178A Granted JPS5562854A (en) | 1978-10-31 | 1978-10-31 | Heattresisting and abrasionnresisting superpressure sintering material with tenacity |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5562854A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63302181A (ja) * | 1987-06-02 | 1988-12-09 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | エンジン始動時の筒外バ−ニング防止装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4922925A (ja) * | 1972-06-19 | 1974-02-28 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3744982A (en) * | 1971-05-20 | 1973-07-10 | Gen Electric | Method of making boron-alloyed diamond compacts and beryllium-alloyed cubic boron nitride compacts |
-
1978
- 1978-10-31 JP JP13330178A patent/JPS5562854A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4922925A (ja) * | 1972-06-19 | 1974-02-28 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63302181A (ja) * | 1987-06-02 | 1988-12-09 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | エンジン始動時の筒外バ−ニング防止装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5562854A (en) | 1980-05-12 |
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