JPS6140322Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は、水分を含む砂等を輸送する前に水分
を除去しかつ所定の場所へ運送に便なる装置に関
する。 下水処理場、ごみ焼却場、浄水場、トンネル工
場等の沈砂、初沈汚泥等は砂、砂利、異物が多く
ポンプ輸送が困難であり、従来掻き揚機等により
水中から揚げスクリーン網等で水切りを行つてい
た。しかし、設備が大がかりな上水中走行機器が
多くメンテナンスも容易ではなかつた。また、砂
利異物分が多くインペラ摩耗、詰まり等の問題の
為ポンプ輸送が難しいという問題があつた。 本発明の目的は、上記沈砂、初沈等は比較的沈
降速度も早くかつ水切れも早く、ポンプ輸送と同
程度の作業性の良い輸送方法及び沈降性の良さを
利用した水切りにより簡便な設備で沈砂・初沈汚
泥等を埋立可能迄脱水する沈砂等の水切り装置を
提供するものである。 すなわち、本考案は内部に内容物放出機能を有
し真空ポンプと連通した真空−水切りタンクと、
同真空−水切りタンクに備設された内容物吸引手
段と、上澄水抜き出し手段および重力沈降水抜出
し手段と、からなることを特徴とする沈砂等の水
切り装置である。 以下、本考案の好ましい一実施例を第１図乃至
第３図に図示する実施例に基づいて説明する。 第１図乃至第３図において、１は沈砂地、２は
吸入配管、３は真空・水切りタンク、４はストレ
ーナ、５は押出しシリンダ、６は押出しプレー
ト、７は重力水抜バルブ、８は排出口開放シリン
ダ、９は排出蓋、１０は上澄水抜出管、１１は上
澄水抜出バルブ、１２は吸入バルブ、１３はセパ
レータ、１４は真空ポンプ、１５は切り替え弁、
１６はサイレンサ、１７は排水管、１８はダンプ
用シリンダである。 さらに、本実施例を詳述すれば、本実施例は、
内部に内容物ダンピング機能５，６，８，９，１
８を有し真空ポンプ１４と連通した真空タンク−
水切りタンク３と、同タンク３に備設された内容
物吸引手段、２，１２と、上澄水抜出し手段１
０，１１および重力沈降水抜出し手段７と、から
構成されている。 本実施例はこのように構成されており、まず、
排出口開放シリンダ８を閉じ上澄水抜出バルブ１
１、重力水抜バルブ７を閉として真空ポンプ１４
を作動させ、吸入バルブ１２を開として沈砂地１
より処理物を真空−水切タンク３内へ沈砂と水と
混合水を吸入する。ポンプ輸送でない為ポンプで
は輸送できないような砂利・大きな異物等も問題
なく吸入できる。真空−水切タンク３内に水が満
杯となり吸入できなくなれば真空ポンプ１４を止
めてそのまま静置しタンク３内で沈砂等粒子が沈
降するのを待つ。 通常の沈砂類であれば、30分程度で完全に粒子
と水とは分離し境界面が形成される。次に上澄水
抜出しバルブ１１を開放とし吸入バルブ１２を閉
とし上澄水抜出し管１０を調整しその吸込口を界
面近く持つて行く。 上澄水抜出し管１０はタンク３とスイベルジヨ
イントにて連結されており外部から液面計を見な
がら自由にその傾きを変え吸込口の位置を変えら
れるようになつているものである。 次に真空ポンプ１４を作動させ切り替え弁１５
を切り替え、タンク３内に内圧がかかるようにす
ればタンク３内の分離水は外部へ放出される。分
離水の放出が終れば、更に水切りを良くする為、
重力水抜バルブ７を開放し重力により水を抜く。
この為、タンク３下部は第１図に図示するような
構造で砂分流出を防ぐ為、ストレーナ４が装備さ
れている。 重力により水が更に切れた段階でダンプ用シリ
ンダ１８により、タンク３を第３図に図示するよ
うに傾け、更に排出蓋９を開き分離沈砂をダンピ
ングする。この時、タンク３内部には押出しシリ
ンダ５、押出しプレート６が装備されており、沈
砂排出のバツクアツプとなる。本工程を再度示す
と

【表】 となり上澄水抜きを行つた後更にタンク容積に
余裕が出た分再吸入も可能である。又本設備を車
輌上に乗せれば重力水抜後そのまま埋立地へ運搬
も可能である。 以上の本実施例で説明したように、本考案はポ
ンプ輸送と変らぬ作業性の良いこと、且つ砂・異
物による詰まり・摩耗がないこと、輸送設備その
物で水切りが出来ること、場合によつてはそのま
ま埋立処分地へ運搬可能という利点を有し、次の
効果を有している。 ポンプ輸送が困難な砂・砂利水分の少ない硬
く締つた物、異物、等の水切りが簡単に出来
る。 従来バキユームロータで運んでいたものも簡
単に水切りができる為輸送効率が上る。 更に水を切つた状態で運搬可能となり埋立場
での受入れが良くなる。 なお、本考案はごみ焼却場、浄水場、下水処理
場、トンネル工事現場の廃水処理などにおいて発
生する沈砂などの処理に適したものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係る一実施例であ
り、第１図はその概要系統図、第２図はその−
線矢視図、第３図はその作用説明図である。 １……沈砂地、２……吸入配管、３……真空−
水切りタンク、４……ストレーナ、５……押出し
シリンダ、６……押出しプレート、７……重力水
抜バルブ、８……排出口開放シリンダ、９……排
出蓋、１０……上澄水抜出し管、１１……上澄水
抜出バルブ、１２……吸入バルブ、１３……セパ
レータ、１４……真空ポンプ、１５……切り替え
弁、１６……サイレンサ、１７……排水管、１８
……ダンプ用シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に内容物放出機能を有し真空ポンプと連通
   した真空−水切りタンクと、同真空−水切りタン
   クに備設された内容物吸引手段と、上澄水抜出し
   手段および重力沈降水抜出し手段と、からなるこ
   とを特徴とする沈砂等の水切り装置。