JPS6139580B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、循環式風呂装置における熱効率を向
上し、風呂釜の冷却による放熱を防止することを
目的とするものである。

従来風呂装置は、上下２本の循環管で浴槽と風
呂釜熱交換器を連結し、熱交換器が加熱された時
に生ずる密度差を利用して浴水を循環させる自然
循環方式によるものが多い。しかしながらこのよ
うな方式では、循環水量が小さいために熱効率が
悪いことや、非加熱時、特に風呂釜を外部におく
外釜式などの風呂釜が冷却されるような場合合に
は、風呂釜が放熱器の役目をなして、風呂釜内の
水温が浴槽内水温より低くなり、加熱時と逆方向
の循環が行なわれ、それ故浴水の放熱損失が非常
に大きくなる。このような放熱損失を防止する方
法としては、風呂釜の排気筒を非加熱時には閉そ
くする方法や、循環管内部に逆止弁、逆止フロー
ト弁、仕切板等を設けて、逆循環を遮断する方法
などがあるが、これらの方法は、冷却時の放熱損
失は防止するが、熱効率を増加させることはでき
ない。また熱効率を増加させるために強制循環を
行なわせる方式があり、これにより、機械的手段
例えばポンプ等を用いる方法や、密度差を大きく
する例えば気泡を循環管に吹込む方法などがある
が、機械的手段による場合その電気的絶縁の問題
等があり強制循環用の手段としてはあまり好まし
くない。一方気泡を吹き込む従来例では、密度差
は大きくとれるが、密度の小さい領域の高さが大
きくとれないために循環水量を多くとれないだけ
でなく、前記の放熱損失を防止することはできな
かつた。

そこで本発明は上記のような従来の欠点をエア
リフトポンプによる水位上昇効果を利用して改善
したものである。

以下図面の実施例を用いてその構成を説明す
る。図において、１は浴槽であり、浴槽内には浴
水２が満されている。浴槽１は吸込循環管３によ
り風呂釜本体４に連結される。浴水は、風呂釜本
体４に設けられた架台５上のエアリフトポンプ６
の空気吐出口７から吐出された圧縮空気を電気的
絶縁材例えばビニールパイプなどにより、エアノ
ズル８の入口９に導き主吐出循環管１０内にエア
ノズル８より送気することにより、主吐出循環管
１０内で気液混相流１１となり、その密度差によ
り、主吐出循環管１０内を上昇し、主吐出循環管
１０の浴槽水面より上部の位置で気液混相流１１
を分岐させ、水溜室１４内に給水し、浴槽水面と
水溜室１４内の水面との位置落差により副吐出循
環管１２を通り、浴槽１内に設けられた吐出口１
３より浴槽１に吐出される。このようにして、浴
水は矢印の如く循環するものである。

また第２図に示すのは、主吐出循環管１０の上
部に水溜室１４を設けて、その水溜室１４に副吐
出循環管１２を主吐出循環管１０の上端より下部
に位置させるように構成させて、主吐出循環管１
０の上端より吹上げられた気液混相流１１を水溜
室１４に落下させ、その際に気泡を除去すること
ができる構造としている。

上記のような構成とすることにより本発明は次
のような効果を有するものである。 本発明に
おいては、循環方式としてエアリフトポンプ
（エアリフトポンプによる水位上昇作用）作用
を用い、その作用により上昇した水位と浴槽水
面との水位差を利用して浴水を循環させる方式
としており非加熱時つまりエアリフトポンプの
運転を中止した場合には主吐出循環管の上端を
大気に開放しているのでその水位が浴槽水面と
同位置まで低下し、それにより、循環経路は完
全に遮断される。それ故、風呂釜が冷却される
ことにより発生した逆循環を防止することがで
き、非加熱時の放熱損失を防止できるものであ
る。

また、本発明は上記のようなエアリフトポンプ
を利用して強制循環を行なわせているために、循
環水量を大きくとることができ、それ故に熱効率
が増加する。副吐出循環管の浴槽への吐出口を浴
槽水面より下に設けているために、吸込循環管の
吸込口と吐出口の穴を既設風呂装置の穴で使用で
き風呂装置を簡単に改良できるものである。

さらに、第２図に示すように、主吐出循環管
の周囲に水溜室を設け且つ、その水溜室に副吐
出循環管を主吐出循環管の上端よりも低い位置
に位置させることにより、主吐出循環管から噴
出された気液混相流は一度大気に開放されて、
気泡が破れ、それ故副循環管内は気泡を含まな
い循環浴水となり、気泡が存在する時にうける
副吐出循環管内での密度差による逆の流れの影
響を除き、その流れを容易にすることができ
る。

また浴水に石けんが含まれていた場合、気液
混相流の撹拌によつて石けん泡が生じ、浴水に
石けん泡が生じ利用者に不快感を与えるが、こ
の石けん泡も気泡と同様にして大気開放するこ
とにより除去することができる。

以上のように、非加熱時の逆循環作用による放
熱損失を防止するとともに、熱効率を増加させ、
且つ、既設風呂装置も簡単に改良でき、省エネル
ギの面で多大の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における風呂装置の全
体構成図、第２図は主吐出循環管上部に水溜室を
設けた場合の吐出循環管経路の断面図である。 １……浴槽、６……エアリフトポンプ、１０…
…主吐出循環管、１２……副吐出循環管、１４…
…水溜室。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ エアリフトポンプを用いた循環式風呂装置に
   おいて、大気開放面を浴槽水面より上に設けた主
   吐出循環管と、この主吐出循環管より噴出された
   循環水を副吐出循環管に導く水溜室と、この水溜
   室からの循環水を浴槽水面より高い位置から浴槽
   内に供給し、かつ、前記主吐出循環管の上端より
   下部に設けた前記副吐出循環管を備え、前記副吐
   出循環管の浴槽への吐出口は浴槽水面より下に設
   けたことを特徴とする循環式風呂装置。