JPS6138287Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、同調素子として可変容量ダイオード
を用いFMラジオ放送とTV放送の受信可能な電
子チユーナを具備したものにおいて、FMラジオ
放送からTV放送へ切換わるときのチユーナ毎に
異なる同調電圧のばらつきを補正することを目的
とした選局装置に関するものである。

一般に、FMラジオ放送とTV放送との受信可
能な電子チユーナでは、第１図に示すように、
FMラジオバンドと、TVのVHF−LOWバンドと
は同一のバンド切換え信号モードであつて、プリ
セツト出力電圧と同調電圧との間に略正比例の関
係を有する。しかるに、FMラジオバンドとTV
のVHF−LOWバンドとの切換点ｐにおいては、
同調電圧マージンが狭く、しかもそれぞれのチユ
ーナ毎にこの点ｐの同調電圧にばらつきｘがある
ため、これを補正することが望まれていた。

本考案は、このような点に鑑みてなされたもの
で、FMラジオ放送と、テレビのVHFの切換点に
相当する電圧を自動切換えのためのコンパレート
回路にセツトしておき、プリセツト出力電圧がセ
ツトした電圧に達したとき、FMとVHF−LOW
との分離を行い。切換え指令信号を発生せしめ、
同調電圧をこの切換点で変化率を異ならせるよう
にして、分離点におけるばらつきを補正するよう
にしたものである。

以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

第２図の第１実施例を示す回路において、１
は、記憶回路を有するチヤンネル選択回路および
プリセツト電圧発生回路、２は、FMラジオ放送
バンドとテレビのVHFバンドの境界におけるプ
リセツト電圧値によりバンドを切換えるための信
号を発生するコンパレート回路、３は、切換え信
号により目的の変化率の同調電圧を発生する同調
電圧発生回路、４は電子チユーナ５においてバン
ドを切換えるのに必要なバンド切換え指令信号を
作り出すバンド切換え回路、５は、可変容量ダイ
オードを備え、同調電圧とバンド切換え信号とを
与えることによりFMラジオ放送とTV放送とを
受信できる電子チユーナである。

つぎに、この第１実施例の作用を説明する。

チヤンネル選択回路およびプリセツト電圧発生
回路１において、FMラジオ放送のチヤンネルを
選択したものとすると、そのチヤンネルに対応し
たプリセツト電圧があらわれる。このプリセツト
電圧がコンパレート回路２における設定電圧ｐに
達する前は、第３図ｂのようなFMとTVの切換
え信号すなわち、FM放送受信中であることを指
令する信号Ｂが発生している。この信号が発生し
ている間は、同調電圧発生回路３からは、第３図
ａのＡのように、従来の特性とは変化率の異なる
すなわち変化率の大きな同調電圧が出力し、これ
を電子チユーナ５の可変容量ダイオードに印加
し、同時に、バンド切換え信号発生回路４からの
切換え信号で電子チユーナ５のコイル等を切換え
てFMラジオ放送を受信する。さらに、前記指令
信号Ｂは、TVのラスターを切るような作用をす
る。

つぎに、FMラジオ放送からTV放送へ切換え
る際、プリセツト出力電圧が設定電圧ｐに達する
と、第３図ｂに示す指令信号Ｂがなくなる。その
ため、同調電圧発生回路３は、第３図ａのA′の
ように、従来の第１図の特性と同じ特性の同調電
圧を発生してこれを電子チユーナ５の可変容量ダ
イオードに印加し、同時に、バンド切換え信号発
生回路４の信号も変化して、コイル等を切換えて
VHF−LOWのみ受信する。さらに、前記指令信
号Ｂがなくなることにより受像機その他のTVの
作用を行なわせる。

つぎに、第４図は第２実施例を示すもので、こ
の例ではFMラジオ放送とVHF−LOW放送との
分離のみならず、AMラジオ、FMラジオ、VHF
−LOWの３つのバンドの分離を行うようになつ
ている。すなわち、この第４図において、１はチ
ヤンネル選択およびプリセツト電圧発生回路、２
はラジオ放送とTV放送とのバンドを切換える信
号を発生するコンパレート回路、３は第５図ａに
示すような同調電圧を発生する回路、４はTV放
送のバンドであるVHF−LOW、VHF−HIGHお
よびUHFを切換える指令信号を作り出す回路、
６はラジオ放送のうちAMとFMとのバンド切換
え指令信号を作り出す回路、５_１，５_２，５_３は
TV放送用、FM放送用およびAM放送用をそれぞ
れ受信できる電子チユーナである。

このような回路構成において、ラジオ放送と
TV放送との分離については、前記第１実施例と
全く同一である。

つぎに、AMとFMとの切換え時には、チヤン
ネル選択およびプリセツト出力電圧発生回路１か
らの信号により、コンパレート回路２ではラジオ
放送であることを指令する信号があらわれ、ま
た、AMとFMのバンド切換え回路６からは、AM
またはFMに対応した信号があらわれる。そのた
め、Ｂ電源のスイツチングでFM電子チユーナ５
_２またはAM電子チユーナ５_３のいずれかに切換
わり、かつ同調電圧発生回路３からは、第５図ａ
のA₁またはA₂のような同調電圧が印加される。
このラジオ放送受信時には、第５図ｂのＢのよう
な指令信号があらわれるので、この指令信号Ｂで
受像機のラスターを切る等の指令をすることは第
１実施例と同様である。なお、この第５図では、
TV用電子チユーナ５_１、FM放送用電子チユー
ナ５_２およびAM放送用電子チユーナ５_３を別個
にした場合を説明したが、第２図のように一体化
したものであつてもよい。

本考案は上述のように構成したので、テレビ放
送のみならず、FMラジオ放送を含めたオートバ
ンド機能をもち、操作性が向上し、また、各バン
ド切換え時にそれぞれ必要な共通な回路をできる
限り省略でき、また、切換え指令信号を発生する
ことによつて、ボリユームを回すなどのように連
続的な可変だけでも切換えでき、さらに、メータ
レンジのフルスケール化も可能となる。FMラジ
オ放送受信時には、部分的に同調電圧を補正する
ため回路構成も簡単で、かつテレビ放送特有のラ
スターを消すなどの操作が自動的に行なえるなど
のすぐれた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のプリセツト出力電圧に対する同
調電圧の特性図、第２図は本考案による選局装置
の第１実施例のブロツク図、第３図は第１実施例
の選局装置の特性図、第４図は本考案による選局
装置の第２実施例の選局装置のブロツク図、第５
図は第２実施例の選局装置の特性図である。 １……チヤンネル選択およびプリセツト出力電
圧発生回路、２……コンパレート回路、３……同
調電圧発生回路、４……バンド切換え回路、５，
５_１，５_２，５_３……電子チユーナ、６……バン
ド切換え回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 互いに近接するFMラジオ放送バンドとテレ
   ビのVHFバンドとを受信可能な電子チユーナ
   を具備し、FMラジオ放送バンドとテレビの
   VHFバンドの間でチヤンネルプリセツト出力
   電圧を順次可変することによつて略正比例して
   一連に変化する同調電圧を得るようにした選局
   装置において、FM放送バンドとテレビのVHF
   バンドの境界におけるチヤンネルプリセツト出
   力電圧でバンド切換え信号を出力するコンパレ
   ート回路と、このコンパレート回路の出力信号
   の有無でプリセツト出力電圧を変化率の異なる
   同調電圧に変換して出力する同調電圧発生回路
   と、前記コンパレート回路の出力信号の有無に
   より前記電子チユーナのバンドを切換えるため
   のバンド切換え指令信号を出力するバンド切換
   え回路とからなることを特徴とする選局装置。 (2) コンパレート回路は、FMラジオ放送バンド
   への切換え指令信号によりテレビのラスターを
   遮断する機能を具備してなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の選局装置。