JPS6136131Y2

JPS6136131Y2 -

Info

Publication number: JPS6136131Y2
Application number: JP7714480U
Authority: JP
Priority date: 1980-06-02
Filing date: 1980-06-02
Publication date: 1986-10-20
Also published as: JPS5724965U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、冷凍装置のオン・オフに伴う損失
の改善及び起動時の特性の改善に関する。

従来のこの種装置として第１図に示すものがあ
つた。図において、１は圧縮機、２は凝縮器、３
は毛細管等の減圧装置及び４は蒸発器であつて、
これらが環状に接続されて冷凍装置を構成してい
る。なお、説明の便宜上、蒸発器４として、伝熱
管５とフイン６を有する空気冷却器を例示してあ
る。

この冷凍装置においては、蒸発器４を通過する
空気温度等が設定値を超えると圧縮機１が起動し
て冷凍運転が開始され、設定値以下になると圧縮
機１が停止して冷凍運転が休止するようオン・オ
フ制御される。圧縮機１が起動すると、こゝで圧
縮されて高温高圧となつた冷媒ガスが凝縮器２に
入り、外気あるいは冷却水等で冷却されて凝縮液
化し、減圧装置３を通つて低温低圧の冷媒となり
蒸発器４に入る。蒸発器４に入つた冷媒は伝熱管
５、フイン６を介して空気に冷熱を与えることに
より蒸発し、ガスとなつて圧縮機１に戻り再び圧
縮される。

しかし、この従来構成では、圧縮機１が停止す
ると、系内の圧力は均一な平衡圧力となるが、温
度は蒸発器４部分で最も低い為に、こゝに系内の
冷媒が液冷媒となつて滞留し、圧縮機１の起動時
にこの液冷媒が直接に圧縮機１に戻る液戻りが起
り、圧縮機１の起動時負荷が大きく、圧縮機モー
タに大きな電流が流れるという欠点があり、又上
記液冷媒の温度は蒸発器４の周囲空気温度とほゝ
同じである為に冷凍効果を発揮することなく圧縮
機１に戻るという欠点があつた。

この考案は、上記した従来のものゝ欠点を除去
する為になされたもので、冷媒容器を、蒸発器の
下部とこれより上部の適所間に、下部側には逆止
機能を持つ弁を介して又上部側には減圧装置を介
して並列的に接続することによつて、起動時にお
ける圧縮機への液戻りがなく、しかも起動直後か
ら冷却効果を得ることができる冷凍装置を提供す
ることを目的とする。

以下、この考案の１実施例を図について説明す
る。

第２図において、７は冷媒容器であつて、蒸発
器４より下方に配設され、導入配管８によつて蒸
発器４の最下部にある蒸発器出口側に接続される
と共に導出配管９によつて蒸発器４の入口側に接
続されている。冷媒容器７は蒸発器４が置かれて
いる雰囲気と同じ雰囲気中に置かれる。１０は逆
止機能を持つ弁、１１は毛細管等の減圧装置であ
つて、前者は導入配管８に挿入され、後者は導出
配管９の途中に接続されている。弁１０としては
逆止弁を図示の如く弁路方向が蒸発器４から冷媒
容器７に向くように挿入するのが簡単であるが、
電動弁を用いてもよい。なお冷媒容器７内の液冷
媒の蒸発が問題となる場合には冷媒容器７を断熱
するか若しくは蒸発器４の一部を利用して冷却す
る。

この構成では、冷凍運転は前記従来の場合と同
じである。蒸発器４を通過する空気の温度が設定
値以下となつて圧縮機１が停止すると、蒸発器４
に液冷媒が溜ろうとするが、蒸発器４の最下部と
冷媒容器７が導入配管８で接続されている為、液
冷媒が弁１０を通つて冷媒容器７に流下し、こゝ
に溜まることになる。蒸発器４の周囲の空気温度
が上記設定値以上となつて圧縮機１が起動する
と、冷媒容器７に溜つていた液冷媒は導出配管９
側に流れ、減圧装置１１で減圧されて蒸発器４を
通過する温度より低温となつた後蒸発器４に入
る。蒸発器４に流入した液冷媒は周囲空気に冷熱
を与えて蒸発し、ガスとなつて圧縮機１に戻る。

なお、第３図に示すように複数の蒸発器４が立
上り配管４ａで接続されている場合には両者の最
下部を導入配管８で冷媒容器７に接続する構成と
すればよい。又蒸発器４は空気冷却器に限定され
ることはなく、水或いはブラインなどの冷却器で
あつてもよい。なおまた、系内にアキユムレー
タ、受液器、ドライヤ等が含まれている場合にも
この考案を適用することができる。

以上の如く、この考案によれば、冷媒容器を附
加し、この冷媒容器を逆止機能を有する弁を持つ
導入配管で蒸発器の下部に接続したことによつて
冷媒運転停止時に液冷媒が冷媒容器に溜り、導出
配管で蒸発器の上部に接続してこの導出配管途中
に減圧装置を介在せしめたことによつて、起動時
には上記液冷媒が減圧、低温となつて蒸発器に流
入するから、起動時における圧縮機への液戻り、
この液戻りに起因する圧縮機の起動時負荷の増加
が無く、しかも起動直後から、液冷媒が冷却効果
を発揮して有効利用されるので、従来の場合に比
して起動特性にすぐれ、運転効率の高い冷凍装置
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷凍装置の冷媒回路図、第２図
はこの考案による冷凍装置の実施例の冷媒回路
図、第３図はこの考案の他の実施例の冷媒回路図
である。図において、４……蒸発器、７……冷媒容器、
８……導入配管、９……導出配管、１０……弁、
１１……減圧装置。なお、図中、同一符号は同一
又は相当部分を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 圧縮機、凝縮機、減圧装置及び蒸発器を有す
る冷凍装置において、冷媒容器を設け、該冷媒
容器を、逆止機能を有し該冷媒容器に向う方向
を弁路方向とする弁を具えた導入配管と、上記
減圧装置とは別の減圧装置を含む導出配管で上
記蒸発器に並列的に接続したことを特徴とする
冷凍装置。 (2) 導出配管が、蒸発器の入口側に接続されてい
ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
１項記載の冷凍装置。 (3) 導入配管が、１若しくは複数個の蒸発器の最
下部に接続されていることを特徴とする実用新
案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の冷凍
装置。 (4) 冷媒容器が他部に対して断熱されていること
を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項〜
第３項のいづれか一つの項記載の冷凍装置。 (5) 冷媒容器が蒸発器の一部で冷却されているこ
とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
〜第３項のいづれか一つの項記載の冷凍装置。 (6) 弁が逆止弁であることを特徴とする実用新案
登録請求の範囲第１項〜第５項のいづれか一つ
の項記載の冷凍装置。