JPS6135897A - 廃スラツジ排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明はスラリー状で廃スラッジを貯蔵しているタンク
からスラッジを排出移送する装置に関する０ ［発明の技術的背景とその問題点］ 廃スラッジの貯蔵や移送の問題は各種産業分野において
重要な問題であるが、原子力産業においては特に種々の
問題を含んでいる。例えば原子力発電プラントでは、高
度な水浄化処理を行なうため使用済みのフィルター材や
イオン交換樹脂が大量に廃棄物として発生する。これら
は放射性廃棄物であるので、他の産業分野で発生する廃
スラッジよりも取り扱いが難しく、装置や運転方法に高
度の信頼性が要求される。通常これらの廃スラッジは放
射能を減衰させるために貯蔵タンクに貯蔵され、放射能
が減衰すると貯蔵タンクから排出されて処理装置に移送
される。この貯蔵期間は通常かなりの期間にわたるため
、貯蔵タンク内で廃スラッジが液体、非液体に分離し、
均一なスラリー濃度とはならないので、貯蔵タンクから
これらのスラッジを排出して移送するには種々の困難を
伴なう。

従来の廃スラッジ貯蔵タンクから廃スラッジを排出する
方法としては、例えば第３図および第４図に示すような
方法がある。

第３図は従来の廃スラッジ排出装置を示す概略の系統図
である。内”部に廃スラッジを貯蔵した貯蔵タンク１と
その外側にスラッジ移送ポンプ３が設けられている。貯
蔵タンク１に貯蔵された廃スラッジは、長期間の貯蔵に
よりタンク底部に沈降した廃スラッジ非液体部２ｂと、
上部の上澄水からなる廃スラッジ液体部２ａに分離する
。この２ａおよび２ｂの各々に上澄水排出ノズル５ａＩ
およびスラッジ排出ノズル５ｂ’がそれぞれ配置され、
５８′および５ｂ’は各々貯蔵タンク１を貫通する配管
５ａ、５ｂに接続され、弁４ａ、４ｂを介して貯蔵タン
ク１外で配管５に合流し、移送ポンプ３の吸込側に接続
されている。また、移送ポンプ３の吐出側は弁７を有す
る配管６が設けられている。配管６より分岐した配管１
０は貯蔵タンク１外に弁８を有し、貯蔵タンク１内の廃
スラッジ非液体部２ｂに開口部を有している。前記開口
部には攪拌ノズル９が取り付けられている。

上記装置におけるスラッジの排出、移送方法は次のよう
になる。まず弁４ａと弁８を開とし、弁４ｂと弁７を閉
として移送ポンプ３を起動すると、廃スラッジ液体部２
ａより上澄水が排出ノズル５８′より弁４ａを経て配管
５に流れ、移送ポンプ３で加圧された後、配管１０を経
てその先端の攪拌ノズル９より排出される。これによっ
て貯蔵タンク１内の廃スラッジは攪拌され、これを一定
時間続けることによって廃スラッジは均一なスラリー濃
度に混合される。次に弁４ａおよび弁８を閉じ、弁４ｂ
および弁７を開けて配管６より廃スラッジは移送される
。

しかしながら上記方法には次のような問題点がある。す
なわち、攪拌段階、移送段階において、ある一定値以下
のスラリー濃度でないと移送ポンプ３あるいは配管内で
詰まりが生じ、攪拌あるいは移送ができなくなる恐れが
ある。また、移送ポンプ３あるいは配管内で詰まりが生
じた場合、廃スラッジはまだ高放射能であると考えられ
るので、その補修作業はかなり困難になることが予想さ
れる０ 次に、第４図は従来の他のスラッジ排出装置を示す概略
縦断面図である。貯蔵タンク１１の天井部には攪拌専用
の水中ポンプ１２を出入するためのマンホール１３が設
けである。１５は攪拌機の昇降時のガイドとなる案内軌
条で、攪拌機がこの案内軌条に接し力から安定した昇降
を行なうことおよび攪拌運転時の横振れ防止することを
目的としている。

１６は案内軌条用サポートで、この案内軌条と槽壁とを
連絡して接続固定している。１７は電源ケーブル１８の
巻取機で、攪拌機の巻上機１４に連係して作動し、電源
ケーブル１８を巻回巻戻しするものである０ 上記第４図の装置（：よる運転方法は次のとうりである
。水中攪拌ポンプは貯蔵タンクには固定せず、常時は槽
外に巻上げておき、作業時のみ槽内に吊り下げ、スラッ
ジ堆積層上部にある上澄み母液を攪拌して、その上澄み
母液の流れによってスラッジ堆積層の上層部から逐次堆
積層を崩しながら母液との攪拌混合を行ない固形物を浮
遊させて、その攪拌混合の進行に伴なってポンプのイン
ペラの回転方向を正転、逆転などしながら次第に下降さ
せていく。固体の堆積層が上澄み母液に対して多く、移
送可能な濃度にまで攪拌が不可能な場合には、攪拌の結
果得られた上澄み母液とのわずかな混合部分をまずポン
プで吸引排出し、スラッジの堆積層の減少分だけ攪拌機
を下降し、同時に適宜注水して再び攪拌する。これを反
復して攪拌機が貯′ｉＩｔ檜の下底に達するまで有効攪
拌をつづける０この方法によれば貯蔵タンク内のスラッ
ジを確実に攪拌して排出することが可能でおるが、現状
の貯蔵タンクの容量は数百立米にも達しているので、こ
の貯蔵槽全体を攪拌するためには莫大なエネルギーを要
する。

［発明の目的］ 本発明は上記情況に対処してなされたもので、わずかの
設備スペースで、かつわずかのエネルギーにより、廃ス
ラッジ貯蔵タンクから廃スラッジを排出移送することを
目的とするものである。

［発明の概要］ 本発明は廃スラッジ貯蔵タンクから廃スラッジを排出す
る装置に係わり、排出口を有する廃スラッジ貯蔵タンク
、該貯蔵タンク内に挿入されていて該排出口付近に開口
部を有する移送媒体注入用パイプ、該排出口から廃スラ
ッジを排出させるため該排出口に接続された排出移送用
配管、および該排出移送用配管に接続された逆洗用配管
より構成されていることを特徴とするものである。

［発明の実施例］ 本発明の装置の一実施例を図面によって説明する０ 第１図は本発明の一実施例を示す装置の概略説明図であ
る。スラッジ２１および上澄液３３を貯蔵しているスラ
ッジ貯蔵タンク２２には排出口器が設けられ、該排出口
％付近に開口している移送媒体注入用ノズル冴がタンク
２２内に挿入されている。また排出口器に接続されてい
る排出移送用の配管δには逆洗用配管あが接続され、配
管２５には弁２７゜銘がまた配管２６には弁２９が設け
られている。

この装置を使ってスラッジの排出移送を行なうには、ま
ず合弁２７．２８．２９を閉とし、移送媒体注入用ノズ
ル別から移送媒体３１を注入する０この操作によりタン
ク内の排出口ｎ付近のスラッジ層は局部的に攪拌状態園
となる。次に弁２７および２９を開とし、弁部を閉とし
て、逆洗用配管２６から移送媒体３２を注入して排出移
送用配管５を逆洗する０この時貯蔵タンク２２内の排出
口お付近はすでに局部的に攪拌状態となっているので、
この逆洗操作は大きな配管抵抗を受けずに実施すること
ができる。このようにして貯蔵タンク２２内の排出口ｎ
付近と排出移送管５を移送媒体が十分に流通できる状態
にしておいてから、弁部を閉にすると共（二弁２８を開
として排出移送用ポンプ３４を起動してスラッジの排出
移送を開始する。以上の操作を以下に要約する。

Ｉ）局部攪拌・・・スラッジ貯蔵タンク内の移送注入用
ノズルから移送媒体を注入して排出口付近を局部的に攪
拌する。

１ｉ）逆洗・・・逆洗用配管より移送媒体を排出移送配
管へ注入して、この注入部から排出口までを逆洗する。

１１１）排出移送・・・逆洗用の移送媒体の注入を停止
し、スラッジ移送ポンプを起動してスラッジの移送を開
始する。

上記（二おいて１）の工程の移送媒体の注入流量は、排
出口器が攪拌領域に入る程度でよい。この状態で運転を
続ければ、貯蔵タンク２２内のスラッジ２１は逐次その
堆積層が崩壊し、次々と攪拌領域３０内に入ってくるの
で、最終的にほとんどのスラッジを排出移送できる。

また、この貯蔵タンクの形状を逆円錐状にして、その逆
円錐の頂点の位置に排出用の配管を設置しかつ円錐の母
線の角度を水中でのそのスラッジの安息角Ｉ：等しいか
あるいはそれ以上の大きさになるよう（ニしておけば、
スラッジ貯蔵タンク２２内のスラッジはほぼ完全に排出
することができる。

さら４：、ノズルＵからの移送媒体注入流量を調整する
ことで、排出移送配管２５へ出ていくスラッジの濃度を
コントロールすることも可能である。

なおスラッジの性状によっては配管５を逆洗する操作は
省略することが可能である。

次に本発明装置を使ってスラッジを排出移送した例を示
す。

スラッジ貯蔵タンクは直径１ｍ、高さ４　ｍの円筒平底
タンクを使用し、これに固形分として粒状イオン交換樹
脂を約３００を投入した。移送媒体としては市水を用い
た。スラッジ貯蔵タンク内の移送媒体注入用のノズルの
口径は１５ｍで、注入流量は１ｎ？／ｈｒである。排出
移送ポンプの容量Ｆｉ２ＴＩＶｈｒ、であり、排出移送
配管の口径は２５ｍである。この装置によって前記手順
通りの操作をしたところ、貯蔵スラッジは問題なく排出
移送でき、この時のスラッジの排出濃度は見掛けの濃度
で約６０ｑ６であった。

次に移送媒体注入用ノズルからの注入流量を極々変化さ
せて、それに伴なうスラッジの排出濃度の変化を詞ぺた
。結果は第２図に示すとおりである。第２図から明らか
なように、移送媒体の注入流量を変えることで、排出す
るスラッジの濃度をコントロールすることができる。

上記スラッジを従来の第３図で示す方法（二より排出さ
せた場合、攪拌に必要な流量は約ＩＱｎ？／ｈｒであり
、本発明の装置がわずかな注入流量でスラッジを排出さ
せうろことがわかる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の装置は極めて簡単な構造
のものであり、本発明の装置を使うことによって簡単な
操作で確実に、しかも濃度コントロールしながら貯蔵タ
ンク内の廃スラッジを排出移送させることができる。本
発明の装置はこのような長所を有するので、特に放射性
廃スラッジの排出移送に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置の一実施例を示す概略説明図、第
２図は本発明の装置による移送媒体注入流量と排出スラ
ッジ濃度との関係を示すグラフ、第３垣および第４図は
それぞれ従来のスラッジ排出移送装置の概略説明図であ
る。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）排出口を有する廃スラッジ貯蔵タンク、該貯蔵タ
   ンク内に挿入され該排出口付近に開口部を有する移送媒
   体注入用ノズル、該排出口に接続された廃スラッジ排出
   移送用配管および該排出移送用配管に接続された逆洗用
   配管より構成されていることを特徴とする廃スラッジ排
   出装置。
2. （２）廃スラッジ貯蔵タンクは少なくともその下部が逆
   円錐形であり、排出口がその頂点に位置している特許請
   求の範囲第１項記載の廃スラッジ排出装置。
3. （３）廃スラッジ貯蔵タンクは平底タンクまたは鏡底タ
   ンクである特許請求の範囲第１項記載の廃スラッジ排出
   装置。
4. （４）移送媒体注入用ノズルの口径が１５ｍｍであり、
   廃スラッジ排出移送用配管の口径が２５ｍｍである特許
   請求の範囲第１項記載の廃スラッジ排出装置。