JPS6134598B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に圧力流体用導管をパイプ部に一
時的に連結するためのパイプ連結装置に関する。

米国特許第2080271号より知られているパイプ
連結装置は、圧力流体用導管に恒久的に連結され
る円筒形中空ケーシングまたは本体を有する。前
記ケーシングは該ケーシングに螺着された従動ナ
ツトを具備し、従動ナツトには、２個の内部ガス
ケツトと、ケーシングの内側面とケーシングの嵌
入するパイプ部の端部の外側面との間に配置され
た中間金属スリーブとが挿入されている。各ガス
ケツトは標準的な円筒形状のものであり、ゴムま
たはゴム状組成物等の弾性材料から構成されてお
り、一方、中間スリーブは従動ナツトがケーシン
グに螺着される際、各ガスケツトを収受してガス
ケツトが軸方向に移動しないようにするための凹
欠部すなわち肩部を両端部に有する。さらに、中
間スリーブの径方向の寸法は、ケーシングの内径
とケーシングに連結されるパイプ部の外径との差
に鑑みて選択される。従つて、連結した際、連結
部は密封状態となる。さらに、異なる外径を有す
るパイプ部を連結するために、標準的なケーシン
グと標準的なガスケツトとを径方向に相違する中
間スリーブと共に使用することができる。しかし
ながら、この装置においては、連結装置とパイプ
部との連結操作が複数でやつかいであるととも
に、様々な外径のパイプ部用に調節するのが容易
でなかつた。

故に、本発明の目的は、特に一時的にパイプ部
に連結するための連結操作が簡単にしてかつ迅速
にできるとともに、様々な外径を有する多くのパ
イプ部用に容易に調節可能な連結装置を提供する
ことにある。特に、この装置は、流体を密封しな
ければならないパイプ、流体容器、熱交換器、原
動機部品およびその他の物体の漏れ試験に関連し
て利用することを意図している。このような試験
においては、所定時間内に多数の物体を試験する
ことができるように、被試験物体は比較的短い時
間、加圧流体の供給を受ける。

このため、本発明による連結装置は、パイプ部
を密封状態で保持するための弾性密封スリーブを
設けた中空ケーシングと、前記密封スリーブを軸
方向に圧縮し且つ半径方向に膨脹させるため前記
中空ケーシング内を軸方向に移動可能であるとと
もに、中央溝を介して圧力流体を前記パイプ部中
にまで軸方向に供給するため導管に恒久的に連結
可能なピストンとから成り、 前記中空ケーシングは、別体のケーシング部と
前記密封スリーブとから成るユニツトを離脱可能
に有し、該ユニツトは異なつた寸法のパイプに適
合可能な半径方向の密封スリーブから成る別のユ
ニツトと容易に交換可能であり、 前記ピストンは、半径方向大径部を有するピス
トンであつて、前記大径部は該ピストンを軸方向
に移動させるための作動圧力流体に対して露出す
るピストン面を形成している。

また、このような構成により、ある外径のパイ
プ部から他の外径のパイプ部に切換える際に連結
操作が簡単でかつ迅速に行なえる他に、流体の圧
力によつて付与されて連結装置からパイプ部を軸
方向に分離しようとする力が小径パイプ部から大
径パイプ部に切換える際に大きく増大するにもか
かわらず、（軸方向の圧縮により）半径方向に膨
脹したスリーブとパイプ部の表面との間の摩擦に
よつて、軸方向の保持力は種々の外径のパイプに
関係なく略同一の高い程度に維持されるという利
点を有することが判明した。

本発明の装置の一実施例を示す図面を参照し
て、以下に本発明を詳細に説明する。

第１図ないし第３図に示すパイプ連結装置は、
好ましくはアルミニウム、鋼等の金属からなり、
一端に端壁２と他端に内ねじ３とを有する円筒状
の中空ケーシング１を包含する。本発明による
と、夫々所望の寸法を有する環状の密封スリーブ
４ａ，４ｂ，４ｃは、ケーシング１内に、すなわ
ち、外ねじ６によつてケーシング１の内ねじ３に
離脱可能に螺着される別体の円筒状ケーシング部
５内に交換可能に配設されている。また前記ケー
シング部５と密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃとは
１ユニツトとして中空ケーシング１に離脱可能に
取り付けられている。密封スリーブ４ａ，４ｂ，
４ｃは天然ゴムあるいは合成ゴム等の弾性材料か
らなり、２枚の剛性を有する環状座金すなわち環
状プレート７ａ，８ａ，７ｂ，８ｂ，７ｃ，８ｃ
の間に配設されている。前記環状プレート７ａ，
８ａ，７ｂ，８ｂ，７ｃ，８ｃの外径は本質的に
密封スリーブの外径に対応するが、該環状プレー
トの内部は密封スリーブの内径より多少大きくな
つている。ケーシング部５の自由端すなわち外端
近傍に配置された外端環状プレート８ａ，８ｂ，
８ｃはケーシング部の内端肩部すなわちフランジ
９に座着し、一方、密封スリーブ４ａ，４ｂ，４
ｃの反対側端部に配置された内端環状プレート７
ａ，７ｂ，７ｃはケーシング部内を軸方向に移動
することができる。

パイプ連結装置をパイプ部１０ａ，１０ｂ，１
０ｃの端部に嵌合した時に、密封スリーブ４ａ，
４ｂ，４ｃを軸方向に圧縮するとともに半径方向
に膨脹させるため、ピストン１１は前記ケーシン
グ１内を軸方向に移動可能となつている。密封ス
リーブ４ａ，４ｂ，４ｃが前述のように半径方向
に膨脹することによりパイプ連結装置とパイプ部
１０ａ，１０ｂ，１０ｃとは密封状態に連結され
る。ピストン１１は、端壁２の開口を軸方向に貫
通して突出しかつ端壁２の開口を形成する表面の
環状溝に挿入されたＯ−リング等のシールリング
１３（第１図）によつて端壁に対して密封されて
いる小径部１２を一端に有する。円筒状の中央溝
１４はピストン１１の一端から他端へ該ピストン
を軸方向に貫通して延びる。突出する小径部１２
において、パイプ取付具１５が中央溝１４の外端
部のねじに恒久的に螺着されて、前記溝１４と密
封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃの中央の中空空間と
がパイプ取付具１５に連結された導管１６と連通
する。導管１６は、気体または液体の加圧流体を
供給する流体源（図示せず）に連結された可撓性
チユーブまたはホースであることが好ましい。

ピストン１１の半径方向に拡大された大径部
は、ピストンそのものを構成しかつ、ピストン１
１の外面と、ピストンシールリング１７の片側
（第１図の左側）の中空ケーシング１および端壁
２の内側面との間に形成された環状空間に存在す
る流体の圧力によつて作動される。ピストン１１
を密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃの方へ軸方向に
移動して、密封スリーブを軸方向に圧縮し、この
軸方向圧縮力により該スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃ
がパイプ部１０ａ，１０ｂ，１０ｃの外面に対し
て半径方向内方に膨脹するように、導管１８と端
壁２の入口１９を介して、所望の作動圧力流体が
環状空間に付加される。この結果、流体密シール
と摩擦係合が提供され、パイプ連結装置は、加圧
流体により及ぼされるパイプ部１０ａ，１０ｂ，
１０ｃを軸方向に分離しようとする力に抗して、
パイプ部を強固に保持する。

本発明によるパイプ連結装置の重要な利点は、
別の外径のパイプ部と連結しようとする場合は、
ケーシング部５と密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃ
のみを［夫々、プレート７ａ，８ａ，７ｂ，８
ｂ，７ｃ，８ｃを含む］１ユニツトとしてケーシ
ング１から取り外して別のユニツトと交換すれば
よいのでパイプ部１０ａ，１０ｂ，１０ｃとして
図示されたかなりの範囲のパイプ部外径に対し
て、同一のケーシング１、ピストン１１および導
管１５，１６および１８，１９を使用できる利点
にある。

さらに、密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃとパイ
プ部１０ａ，１０ｂ，１０ｃとの間の摩擦による
パイプ部の保持力は、導管１６から流れる圧力流
体によつて付与されパイプ部１０ａ，１０ｂ，１
０ｃを軸方向に分離しようとする力に都合よく調
和することが試験により明白になつた。すなわ
ち、パイプ部の外径（および密封スリーブの径）
がかなり大径の範囲内で増加しても、保持力は増
加する。これは、スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃがパ
イプの端部の周囲を握持し続ける最大作動圧力と
パイプ部の外径との関係を示す、第４図の線図に
示されている。径範囲D₁（15〜35mm）、特に範囲
D₂（20〜30mm）内において、曲線は比較的平
坦、すなわち、最大作動圧力はパイプ部の外径と
は基本的に無関係となつている。従つて、導管１
８および入口１９を介してピストン１１を作動す
る流体、特に空気の作動圧力を一定にして使用す
ることが可能となる。

本質的に、本発明によるパイプ連結装置は、ピ
ストン１１が中空ケーシング５から突出する部分
を具備し、一方、密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃ
はケーシング部５の外端部とピストンの突出部の
外部リングフランジすなわちカラーとの間に挿入
してもよい。

さらに、ケーシングに対するケーシング部の交
換可能な取付けは、勿論、ねじ以外の手段、例え
ばバヨネツト取付け、スナツプ式ロツク装置等に
よつて達成することができる。

密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃもまたピストン
に付加された圧力以外の方法、例えば手動にて操
作されるレバー機構によつて圧縮されてもよい。

さらに、第１図から３図までに示す実施例のケ
ーシング部のねじ３，６をねじ６がねじ３に一部
だけ螺着し、一方、ピストン１１がケーシング部
５の内側端面２１と共働する停止面２０を具備す
ることによりピストン１１の停止手段を形成する
ように、使用することも可能である。所望によ
り、より高い作動圧力を使用し、密封スリーブ４
ａ，４ｂ，４ｃの半径方向の膨脹を、ケーシング
についてケーシング部５を軸方向に調節すること
により制御することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるパイプ連結装置と、該装
置に連結されるパイプ部の端部の軸線断面図、第
２図は第１図に対応するものの、第１図より大径
のパイプ部に嵌合するより大きい内径の弾性スリ
ーブを有するケーシング部をもつ装置を示し、第
３図は第１図および第２図に対応するものの、よ
り大きい径に適合する装置を示し、第４図は本発
明の基本的な利点を示す線図である。 １，５：中空ケーシング、４ａ，４ｂ，４ｃ：
弾性密封スリーブ、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ：パ
イプ部、１１：ピストン、１４：中央溝、１６：
導管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 導管１６をパイプ部１０ａ，１０ｂ，１０ｃ
   に連結するためのパイプ連結装置であつて、 前記パイプ部１０ａ，１０ｂ，１０ｃを密封状
   態で保持するための弾性密封スリーブ４ａ，４
   ｂ，４ｃを設けた中空ケーシング１，５と、前記
   密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃを軸方向に圧縮し
   且つ半径方向に膨脹させるため前記中空ケーシン
   グ１，５内を軸方向に移動可能であるとともに、
   中央溝１４を介して圧力流体を前記導管１６から
   前記パイプ部１０ａ，１０ｂ，１０ｃ中にまで軸
   方向に供給するため前記導管１６に恒久的に連結
   可能なピストン１１とから成り、 前記中空ケーシング１，５は、別体のケーシン
   グ部５と前記密封スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃとか
   ら成るユニツト５，４ａ，４ｂ，４ｃを離脱可能
   に有し、該ユニツト５，４ａ，４ｂ，４ｃは異な
   つた外径のパイプ部に適合可能な内径の密封スリ
   ーブから成る別のユニツトと容易に交換可能であ
   り、 前記ピストン１１は、大径部を有し、前記大径
   部は該ピストン１１を軸方向に移動させるための
   作動圧力流体に対して露出するピストン面を形成
   していることを特徴とするパイプ連結装置。 ２ 前記ユニツト５，４ａ，４ｂ，４ｃは前記ス
   リーブ４ａ，４ｂ，４ｃの軸方向両端に挿入され
   た１対の剛性環状プレート７ａ，８ａ，７ｂ，８
   ｂ，７ｃ，８ｃを有し、各前記環状プレート７
   ａ，８ａ，７ｂ，８ｂ，７ｃ，８ｃの外径は前記
   スリーブ４ａ，４ｂ，４ｃの外径に対応すること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のパイプ
   連結装置。 ３ 前記ユニツト５，４ａ，４ｂ，４ｃの前記ケ
   ーシング部５はねじ３，６を介して前記ケーシン
   グ１に螺着されており、前記ピストン１１および
   前記ケーシング部５は、ピストン１１停止手段を
   形成している共働面２０，２１を有することを特
   徴とする特許請求の範囲第１項または第２項記載
   のパイプ連結装置。