JPS6134388A - 渦流れ形ポンプ用ケ−シング部材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は合成樹脂製ポンプの製造方法に係るものである
。

〔発明の背景〕

従来の井戸ポンプ、例えば渦流れ形ポンプは、揚水機能
部を構成するケーシング、羽根車、ケーシングカバーな
どの主要部品を銅合金鋳物などで形成しているのが一般
的である。渦流れ形ポンプの特質上、羽根車と、ケーシ
ングあるいはケーシングカバーのライナ部との間隙は、
０．０５ｍｍ程度の微小に保って揚水性能を確保する必
要がある。

従って、これらの部品は精度の高い機械加工仕上が必要
で、生産性向上の障害となっていた。また、揚水により
ライナ部などに腐食を生じ、前記微小間隙の拡大による
性能低下を短期間に生ずる事もあった。

この欠点を解決するために、上記部品を合成樹脂化する
事が考えられるが、特に井戸ポンプにおいては、井戸へ
の据付初期などに揚水中に砂が混入して吸上げられるこ
とも多く、この砂によって羽根車および、羽根車と微小
間隙を保って対向するライナ面が早期に摩耗し、短期間
の運転で揚水性能の顕著な低下をきたす事が試作品にて
確認された。これを解決するために、ライナ面にステン
レス鋼などの耐食、耐摩耗性金属ライナを一体成形する
事を試みたが、合成樹脂の収縮率の差などにより、成形
中の型内でラインが動いたり変形して、試作品において
は満足できる寸法精度を得られなかった。

〔発明の目的〕

本発明は、耐食・耐摩耗性材料よりなるライナをケーシ
ング或いはケーシングカバーのライナ面に一体に合成樹
脂組成する際に寸法精度を十分に確保でき、ポンプ使用
中に水漏れ等の不都合の生じない合成樹脂製ポンプの製
造方法を提供することを目的とするものである。

〔発明の概要〕

本発明は、円盤状羽根車と微小間隙を保って対向するケ
ーシング或いはケーシングカバーのライナ面に、耐食性
、耐摩耗性材料によりなるライナを一体に合成樹脂成形
する際に、前記ライナの背面を抑圧ピン等で押圧した状
態で合成樹脂成形し、しかる後に前記押ピン等を取外し
て前記ライナの背面に設けられた穴を水密的に閉鎖した
事を特徴とする合成樹脂製ポンプの製造方法である。

かかる合成樹脂ポンプの製造方法によれば、ケーシング
或いはケーシングカバーのライナ面にライナを一体に合
成樹脂成形する際に、ライナが成形型に押圧されている
ので、合成樹脂の収縮率の差があってもライナが動くこ
とがなく、変形することもない。又、ケーシング或いは
ケーシングカバーのライナ背面に穴が設けられることに
なり、ポンプを使用すると、ポンプ室内の圧力上昇でラ
イナが変形したり、温度変化時にライナとケーシングカ
バーとの熱膨張差によってライナの周囲に生じた微小間
隙から水がしみ出す虞れがあるが、この穴を水密的に閉
鎖したので、水漏れの不都合は生じない。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を図に基づいて説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す渦流れ形ポンプのポン
プヘッドの断面図である。

合成樹脂により形成されたケーシング２とケーシングカ
バー４により、ポンプ室６が設けられ、円盤状羽根車８
が電動機軸１０によって回転され、揚水作用を行なう、
前記羽根車８の外縁部には略四半円弧状の渦室１２が複
数個形成され、この渦室１２が渦流水路１４内を吸込側
から吐出側に向って高速で回転することにより、遠心力
と流体岸擦力との相剰作用によって揚水する。また、ケ
ーシング２の中央開口１６から揚水が外部へ漏洩するの
を防止するため、軸封装置１８が電動機軸１０とケーシ
ング２との間に取付けられている。

また、羽根車８の側面と対向するケーシング２およびケ
ーシングカバー４のライナ面２Ａ、４Ａには、ステンレ
ス鋼などの耐食性材料よりなるライナ２０，２２が一体
に合成樹脂成形されると共に、羽根車８との間隙を微小
に保つ如くに構成されている。

前記ライナ２２は、第２図に示す如くに、中央に穴２２
Ａを有する蓋形状を呈し、外周縁部２２Ｂの端部２２Ｇ
は外方に広がる如くに形成されている。

第３図は、第１図に示すケーシングカバー４の合成樹脂
成形状態を示す。固定型２４の中央突部２４Ａに装着さ
れたライナ２２は、可動型２６に備えられた抑圧ピン２
６Ａによって固定型２４側に押圧されている。次いで、
固定型２４に設けられたゲート２４Ｂから高圧の溶融樹
脂が射出されて、ケーシングカバー４がライナ２２と共
に一体成形される。型から取出したケーシングカバー４
のライナ２２の背面には、前記押圧ピン２６Ａによる穴
４Ｂが必然的に開口する。この状態でケーシングカバー
４をポンプに使用すると、ポンプ室６内の圧力上昇で変
形した時や、温度変化時に全翼製ライナ２２ど合成樹脂
製ケーシングカバー４Ｄ熱膨張差によって、ライナ２２
の周囲に生じた微小間隙から水がしみ出し、前記穴４Ｂ
を通じてポンプ室外部へ漏洩するなどの不具合を生ずる
。

この不具合を解決するため、本実施例では第４図、第５
図に示すように、前記穴４Ｂの開口４Ｃに、合成樹脂製
栓体３０を超音波溶着したものである。

すなわち、第４図に示す様に、受台３２と振動伝達体３
４との間に前記ケーシングカバー４と栓体３０を挾持押
圧し、２０ＫＨｚ程度の超音波振動を加える。すると、
前記ケーシングカバー４の開口４０部と栓体３０との間
に生じる振動摩擦熱によってお互いに融合するため、第
５図の如くに一体に溶着されて、前記穴４Ｂは水密的に
閉鎖される。

上述の如く、ライナ面４Ａに金属製ライナ２２を一体成
形したケーシングカバー４と同様に、ケーシング２にも
ライン２０を一体成形すると、耐摩耗性ライナ面２Ａ、
４Ａを有する合成樹脂製ポンプが提供できる。上述のラ
イン２２の背面側の穴４Ｂは、栓体３０を超音波溶着に
て閉鎖したが、別体の弾性バッキングを介して栓体を穴
４Ｂに螺着して水密性を確保する事も可能である。

〔発明の効果〕

本発明は耐食性材料よりなるライナの背面を抑圧ピンな
どで成形型内面に押付けてケーシングあるいはケーシン
グカバーを合成樹脂成形し、ライナ背面に生じた穴を栓
体で水密的に閉鎖することにより、耐摩耗性、耐食性に
優れ、しかも寸法精度を確保でき、水漏れ等の不都合の
ない合成樹脂製ポンプを提供することができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す合成樹脂製渦流れ形
ポンプの断面図、第２図は、第１図のライナの斜視図、
第３図は、第１図のケーシングカバーの合成樹脂成形状
態図、第４図、第５図は第１図のケーシングカバーの超
音波溶着状態を示す部分断面図である。 ２・・・ケーシング、４・・・ケーシングカバー、８・
・・羽根車、２Ａ・・・ライナ面、４Ａ・・・ライナ面
、４Ｂ・・・穴、２０・・・ライナ、２２・・・ライナ
。 弔３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、円盤状羽根車と微小間隙を保つて対向するケーシン
   グ或いはケーシングカバーのライナ面に、耐食性、耐摩
   耗性材料によりなるライナを一体に合成樹脂成形する際
   に、前記ライナの背面を押圧ピン等で押圧した状態で合
   成樹脂成形し、しかる後に前記押ピン等を取外して前記
   ライナの背面に設けられた穴を水密的に閉鎖した事を特
   徴とする合成樹脂製ポンプの製造方法。