JPS6129450Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は長時間の使用により集塵部内に付着した
塵埃を容易且つ確実に集塵室内へ落下させるよう
にした集塵機に関する。

従来、集塵機の塵落しはケース外に設けられた
塵落しノブを定期的に叩いて集塵部に振動を与え
集塵部に付着した塵埃を落下するようにしたも
の、或いは又袋状の集塵部内に圧縮空気を吹き込
んでこの圧縮空気により同じく集塵部内に付着し
た塵埃を落下させるようにしたもの等があつた。

然し乍ら前者の塵し装置は機械的に行うもの或
いは手で叩くもの等があるが何れの場合も集塵部
が布である為振動により破損する事があり、長時
間の使用には限度があつた。

又、後者のものにおいては圧緒空気が集塵部の
全面に亘らず１個所に集中する為集塵部の端部に
付着した塵埃は落下する事なく、効率が悪い等の
欠点があつた。

本案は以上の点に鑑み考案されたもので本案に
よれば塵埃を含んだ空気を導入する吸込口、過
された空気を排出する排出口及び集塵室を有する
ケースと、このケース内に設けられた複数個の袋
状の集塵部とよりなるものにおいて、これ等集塵
部をケース内に環状に配置すると共にばねにより
ケース内に支持し且複数個の集塵部で囲まれた中
央空所の中心に各先端が上下方向に向くと共に接
線方向に配置された複数個のノズルを有する圧縮
空気吹出し部を回転自在に設けた事を要旨とする
ものである。

更に述べると本案は前記のように吸込口、排出
口及び集塵室を有するケース内に固定された複数
個の支持部に環状の枠をばねで支持し、この環状
の枠に適宜の化学繊維或いはフエルト等より形成
された複数個の袋状の集塵部を下方が開にするよ
うに懸垂し、これ等各集塵部より形成されたた中
央の空所中心部に圧縮空気吹出し部を回転自在に
支持し、この吹出し部に対し接線方向で且各先端
が夫々上下方向に向くノズルを設けたものであ
る。

このようにして集塵部に塵埃が付着して過作
用が低下した時、或は定期的に圧縮空気吹出し部
に圧縮空気を送る時は各ノズルから吹出すと共に
その反力により吹出し部が回転し、然も各ノズル
はその先端が上下方向に向いているから集塵部に
対し圧縮空気は万遍なく当り集塵部に付着した塵
埃を効率良く落下し得るものである。

以下図面に示す一実施例について本案を説明す
る。

１はケースで２はこのケースの一側の稍々下方
に設けられた塵埃を含んだ空気の吸込口、３はこ
の吸込口に対向した他側に設けられた排出口であ
る。４は集塵室でケース１の下方に設けられてい
る。

ケース内の上部近く４ケ所（図に於ては２ケ所
のみを示す。）に支持部５，６を突設する。各支
持部の上方には第２図に示すような四角の環状の
枠７を対向して設けている。この枠の各辺の中間
部には支持腕８，９，１０，１１を適宜手段で固
着し、その各両端は夫々枠の内側及び外側に突出
している。然して支持腕８，１０の外方突出端部
１２，１３が前記支持部５，６に対向するように
なつている。支持部５，６には短軸１４，１５が
植設されてなり、その先端は前記支持腕８，１０
の外方の小孔１６，１７内に嵌入している。１
８，１９はばねで支持部と支持腕間において前記
短軸１４，１５を包囲している。

然して前記のような支持部が支持部５，６に直
交するようにケース内に設けられ、前記と同様に
支持腕９，１１を支持している。

環状の枠７の各隅部及び各支持腕の内側端部下
面には夫々化学繊維或はフエルト等よりなる袋状
の集塵部２０〜２７が懸垂されている。この懸垂
手段を集塵部２４について簡単に説明する。即
ち、集塵部２４はボルト２８及びナツト２９によ
り補強部材３０を介して支持されボルト２８は上
方に延びて支持腕８の内側端部の小孔３１に嵌入
し、ナツト３２，３３で固定されているその他の
集塵部も同様に取り付けられるのでその詳細な説
明は省略する。そして各集塵部は下方が開口し、
上方は密閉されている。

前記吸込口２の上方でケース１内に周縁が密着
した支持枠３４を設けて居り、この支持枠には
夫々の集塵部の開口に対向した開口部３５，３６
（２ケ所のみを図示）を有する。これ等開口部は
上方の立上り部３７，３８を有し、この立上り部
の外周を各集塵部の開口内周に密着している。

第１図においては説明の都合上集塵部を２４，
２６の２ケのみ示した。

３９は圧縮空気の吹出し部で工場内で使用され
ている圧縮空気は圧縮機より得られる圧縮空気を
パイプ４０を介して導いている。この圧縮空気吹
出し部３９は円形に形成されているその下端には
室４１を設け、この室の四方に室に対して接線方
向で且上下方向に向いた４本のノズル４２，４
３，４４（３ケ所のもを図示）を突出している。

パイプ４０に対し吹出し部３９は軸受４５，４
６で支持され、吹出し部３９はパイプ４０に対し
回転し得るようになつている。

４７はブロワで一方は前記排出口３に、又他方
は排出グリル４８に接続されている。４９はブロ
ワ駆動用のモータを示す。

モータ４９の軸の一端にはプーリ５０が、又ブ
ロワ４７の軸の一端にもプーリ５１が設けられ、
各プーリ間にはベルト５２が掛けまわされてい
る。

本案は以上のように構成されているから、今モ
ータ４９が回転してプーリ５０、ベルト５２、プ
ーリ５１を介してブロワ４７が回転すると、塵埃
を含んだ空気は吸込口２よりケース１内に吸込ま
れ、この空気は支持枠３４の開口部３５，３６を
介して集塵部２４，２６に至り過されて排出口
３よりブロワ４７を経て排出グリル４８より排出
される。このようにして塵埃を含んだ空気は徐々
に過され室内の空気は清浄化される。然して各
集塵部の内壁には塵埃が付着し、甚しい時は過
不能となる。

この時パイプ４０を介して前記のように圧縮空
気を圧縮空気吹出し部３９内に導く。この圧縮空
気は吹出し部３９の室４１に導入され各ノズル４
２，４３，４４から噴出する。この圧縮空気の噴
出により圧縮空気吹出し部３９はその反作用によ
り軸受４５，４６を介してパイプ４０のまわりに
回転する。このように各ノズルが回転し乍ら圧縮
空気を噴出し、然も各ノズルは上下方向に向いて
いるので圧縮空気は万遍なく各集塵部に当り各集
塵部内に付着した塵埃を各開口部より下方に落下
させる。

塵埃が集塵部より落下すると、下方の集塵部に
溜り所定量集塵が溜ると公知のように外部へ取り
出すものである。

圧縮空気による集塵部に付着した集塵の除去作
用中集塵部はばね１４，１５の弾力により揺動し
て更に集塵除去効率は上昇するものである。

このようにして集塵が除去されると圧縮空気の
供給は停止し、集塵部に付着した集塵の除去作用
を停止する。然して以上の説明では環状の枠７は
四角形で示したが、本案はこれに限定されるもの
ではない。

以上のように本案による時は極めて容易且確実
に集塵部内に付着した集塵を集塵室内へ落下する
事が出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案集塵機の一実施例の一部を切欠し
た側面図、第２図は集塵部を取り付ける環状の枠
の平面図で第３図は圧縮空気吹出し部の要部の縦
断面図である。 １…ケース、２…吸込口、３…排出口、４…集
塵室、１８，１９…ばね、２０〜２７…集塵部、
４２，４３，４４…ノズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 塵埃を含んだ空気を導入する吸込口、過され
   た空気を排出する排出口及び集塵室を有するケー
   スと、このケース内に設けられた複数個の袋状の
   集塵部とよりなるものにおいて、これ等集塵部を
   ケース内に環状に配置すると共にばねによりケー
   ス内に支持し且複数個の集塵部で囲まれた中央空
   所の中心に各先端が上下方向に向くと共に接線方
   向に配置された複数個のノズルを有する圧縮空気
   吹出し部を回転自在に設けてなる集塵機。