JPS6129408B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフアースナ組立体に関し、特に支持パ
ネルに盲取付け（blind attachement）するよう
になされた２部品フアースナ組立体に関する。

ある車輛構成部品を支持パネルに組付けるに当
つては、支持パネルにその露出側から容易且つ経
済的に取付けられうるいわゆる盲フアースナを用
いることが必要である。ある適用例において常用
される１つのかかる盲フアースナは1955年３月22
日にウイリアム・Ａ・ベツドフオード・ジユニア
に発行された「締付装置」と題する米国特許
2704680号に示される型式のものである。この型
式の盲締付装置は取付用クリツプに固定された頭
付きボルトを含むことによりボルトは取付用クリ
ツプにより所定厚さの穴付き支持パネルに固定さ
れうるものである。

本発明は開口付き支持パネルに盲適用するため
のフアースナ組立体であつて頭付きボルト用の取
付用クリツプがボルトと取付用クリツプの双方の
支持パネルへの向上した保持ボルトの頭部の下で
の増大した支持を与えて頭部が支持パネルを介し
て引張られるのを防止するようにした改良された
フアースナ組立体を提供し、しかもなお頭付きボ
ルト用の取付用クリツプが所定範囲のパネル厚さ
にわたつて種々の厚さの支持パネルと併用されう
るようにする組立体を提供するものである。

以下に図面を参照しつつ本発明の好ましい実施
例の数例を例示的に説明する。

まず第１図および第２図を参照するに、第１図
に示した組立体を与えるように支持パネル１１に
固定されるようになされたフアースナ組立体１０
が示されている。

一部分のみ示されている支持パネル１１は例え
ば、他の構成部品が取付けられるべき車体組立体
の構成部品であつてよい。第２図に最も良く示さ
れているように、支持パネル１１は図示の実施例
ではほぼ正方形状の適当な開口１２と、該開口に
連結して鍵穴形開口を画成するスロツト１４とを
そなえている。支持パネル１１は、車体に用いら
れるごとく、第１図および第２図に関して盲下面
１５と、組立者に接近できる上面１６とを有して
いる。

フアースナ組立体１０はボルト２０および取付
用クリツプ３０を含み、ボルト２０は例えば後述
のようにして取付用クリツプ３０に適当に固定さ
れることによりこれら２要素のユニツト組立体を
与える。

ボルト２０は頭部２１を有しそこから第１図に
示すごとく雄ねじ山付きシヤンク２２が延びてい
る。図示の実施例においては、ボルト２０はまた
シヤンク上にそのねじ山付きシヤンク２２部分と
頭部２１との間に配置された正方形肩部２３をそ
なえている。肩部２３の平部間の距離は頭部２１
の外径よりも小さくねじ山付きシヤンク２２の外
径よりは大きい。

第１図、第３図および第４図に最も良く示され
ているように、肩部２３は所定の軸方向大きさを
有し後に明らかとなる目的のために頭部２１とは
反対側のその端部にストツパ部材２４をそなえて
おり、図示の実施例においては４個のかかるスト
ツパ部材２４が示されている。ボルト２０の頭部
２１の外径はスロツト１４の幅よりも大きいが開
口１２よりは実質的に小さくてそれを介してボル
ト頭部２１の挿入を許すようになされている。後
に明らかとなるように少なくとも頭部２１に隣接
するボルトのシヤンク部分はスロツト１４内に摺
動自在に受容されるように適切な大きさになされ
ている。図示の構成では、この部分がボルトに組
付けられる支持パネル１１に対するボルト２０の
相対回転を防止するのを助けるように肩部の対向
平部がスロツト１４内に受容されるような大きさ
になされた肩部２３となるものである。

ばね鋼等の適当な弾性材料で作られた取付用ク
リツプ３０は、第１図、第２図、第４図および第
５図に最も良く示されているごとく、基部３１
と、端部３３および該端部３３を基部３１に互い
に離隔関係に相互連結するウエブ３４を含む上向
き端部３２と、基部３１に対し所定の離隔関係を
それに上位するように位置するスロツト付き折曲
げ部３５とを含む。

基部３１は支持パネル１１の開口１２の幅より
は小さいがスロツト１４の幅よりは大きい幅を有
することによりこの基部は開口１２を貫通するが
スロツト１４を貫通しないようになされている。

基部３１はその両端の中間に、ボルト２０が取
付用クリツプ３０に対して相対回転しないように
適当に保持されるような仕方でボルト２０の肩部
２３を受容するように所定の大きさおよび形状を
有する適当な開口３６をそなえている。第１図お
よび第２図に見られるごとく、ボルト２０は、例
えば、開口３６を包囲する基部３１をボルト頭部
２１の軸受面とストツパ部材２４との間に挾持せ
しめることにより取付用クリツプ３０の基部３１
に適当に固定される。ストツパ部材２４は例えば
肩部２３の自由端隅を裾込んでボルト２０を取付
用クリツプ３０に取付けることにより形成され
る。しかし他の適当な手段を用いてボルトを取付
用クリツプに固定してもよいことは明らかであろ
う。

図示のごとく、基部３１の自由端はまた下向き
先導縁３７をそなえることにより、後述の方法で
取付用クリツプの支持パネル１１への組付けを容
易ならしめるべくカム表面を与える。

取付用クリツプ３０の端部３３は該取付用クリ
ツプ３０が第１図に示したごとく支持パネル上の
設置位置にある時に端部３３の自由端部が開口１
２に隣接する支持パネル１１の表面１６に衝合す
るように所望に応じて開口１２の縦方向長さより
大きい所定の長さを有する。端部３３は、その自
由端にごく近接する個所においては、図示の弧状
形状のごとくに適当に穴をあけられ且つ懸下タブ
３８を与えるように変形せしめられることによ
り、それは取付用クリツプ３０が第１図に示した
ごとく支持パネルに設置される時に開口１２内は
きつちり嵌まり込んでスロツト１４と実質的に対
向する個所においてパネル縁１７に衝合するよう
になされている。

折曲げ部３５は第１図および第２図に示すごと
くボルト２０を越えて延びるように折曲げ部３５
の取付端から好ましくはその自由端にごく近接し
た個所まで延びる縦方向スロツト４０をそなえて
いる。折曲げ部３５は、第１図に最も良く見られ
るごとく、スロツト１４に隣る支持パネル１１の
上面１６に衝合するように適当な幅と縦方向大き
さを有する。従つて、図示のごとく、スロツト４
０もそれを介してボルト２０のねじ山付きシヤン
ク２２が自由に通過しうるように適切な大きさに
なされている。

次に第３図において、例えばばね鋼製の板金素
材５０が示されており、これから取付用クリツプ
３０は製作されうるものである。図示の実施例で
は、素材５０は矩形の第１部分５１と、これと一
体的でより大きなほぼ矩形の第２部分５２とを含
む。

部分５２には縦方向に延び並行離隔した開口５
５が形成され、該開口は半円形の開口５６により
部分５２の自由端の近傍で相互連結されることに
より、事実上、端部３３の外側境界および取付用
クリツプ３０の折曲げ部３５におけるスロツト４
０の内側境界を画成する。加えて部分５２はタブ
３８の形成を許すように適当な弧状の、好ましく
は半円形の、開口５７をそなえている。

部分５１も好ましくはその平坦なバンク形態に
あるうちはボルト２０の肩部２３を受容するため
に図示の正方形状のごとき適当な形状および大き
さの開口３６をそなえている。

部分５１および５２上のそれぞれの折曲げ線６
０，６１はウエブ３４の両端縁、従つて基部３１
および端部３３のそれぞれの内端を画成する。こ
れらの折曲げ線６０，６１は取付用クリツプ３０
が使用されるべき支持パネル１１の最大厚さにほ
ぼ対応するように所定距離だけ離隔せしめられて
いる。

素材５０から取付用クリツプ３０を製作するた
めには、素材を折曲げ線６０，６１において折り
たたむかまたは折り曲げることによりウエブ３４
を形成し従つてその両側に基部３１と端部３３を
画成することは今や明らかであろう。第１図、第
２図、第４図および第５図に示した実施例におい
ては、ウエブ３４は基部３１と端部３３の双方に
対して例えば約45゜の角度で適当に傾斜せしめら
れることにより、これらの部分は与えられたパネ
ル厚さに対して所望に応じて互いに離隔関係に適
当に位置せしめられる。あるいはまた。第６図に
示すごとき第２の実施例−該第２の実施例におい
てさきの実施例と同様な部分は同一の番号を有し
要なる部分には′を付してある−においては、連
結ウエブ３４′は取付用クリツプ３０′のこの別の
実施例では側部から見た場合にＳ形の形状に形成
される。好ましくは、両実施例において、第５図
および第６図に見られるごとく、基部３１および
端部３３は後に明らかとなる目的のために取付用
クリツプの形成された通りの形状においては互い
に向けて僅かに傾斜している。

加えて、部分５２の外側区分、即ち、開口５
５，５６より外側の区分は取付用クリツプ３０の
折曲げ部３５を与えるように素材部分５１上に折
り返される。好ましくは、折曲げ部３５を画成す
るこの区分はその自由端において基部３１に向け
てある角度をもつて傾斜するように基部３１に向
けてその上に充分に折曲げられる。この初期折曲
げの結果、基部３１と折曲げ部３５との自由端間
の距離は、第５図に最も良く見られるごとき製作
されたままの状態においては、取付用クリツプ３
０が用いられる支持パネル１１の所定の厚さ大き
さ範囲における支持パネル１１の最大厚さよりも
小さい。

従つて基部３１および折曲げ部３５は取付用ク
リツプ３０の支持パネル１１への取付けと共に基
部３１と折曲げ部３５との自由端が支持パネル１
１の両面即ち表面１５，１６に摩擦係合するよう
にＵ字形状のばねクリツプを画成するようにまず
形成される。加えて、基部３１と端部３３は製作
された通りに互いに向けて傾斜しているから、こ
れらの部分も支持パネル１１の両面を摩擦的に把
持するように作用する。

フアースナ組立体１０を支持パネル１１に組付
けるには、ボルト２０を取付けた取付用クリツプ
３０の基部３１を開口１２（第２図参照）を介し
て挿入し、次いで第２図に関して左方へと横方向
に動かし、ボルトの肩部２３がスロツト１４内へ
と入るようにする。基部３１を開口１２内へ挿入
する際に、折曲げ部３５の先導縁は支持パネル１
１の上面１６と係合せしめられることにより基部
３１に対するこの折曲げ部３５の離隔した相対変
位を行なわせ、ボルト２０のシヤンクが支持パネ
ル１１のスロツト１４の端におけるパネル縁１８
に隣接位置する第１図示の位置へとフアースナ組
立体が移動するのを許す。このようにしてフアー
スナ組立体１０が第１図示位置へと動かされるに
つれて、タブ３８は開口１２内にきつちり嵌まり
込みその自由端がパネル縁１７に衝合する。

基部３１と折曲げ部３５とにより与えられるば
ねクリツプ配置および基部３１と端部３３とによ
り加えられる付勢力はフアースナ組立体１０を支
持パネル１１にしつかりと保持する作用をなすと
同時にその取付用クリツプ３０がより広い範囲の
支持パネル厚さをもつて用いられるのを可能とす
る。もちろんこれは比較的大きな範囲の支持パネ
ル厚さに対して盲フアースナ組立体として用いる
に必要とされる部品の個数の減少を可能とするも
のである。

加えて、取付用クリツプ３０の基部３３１をボ
ルト２０の頭部２１と支持パネルの底面１５との
間に配置せしめたことにより、支持パネル１１に
対するボルト頭部２１の有効軸受表面が実質的に
増大する。

【図面の簡単な説明】

第１図は例えば車体の一部のための支持パネル
に本発明の一実施例に係るフアースナ組立体を固
定せしめたものの一部の側立面図、第２図は第１
図に示した組立体を得るために支持パネルに組付
けられるための位置において第１図のフアースナ
組立体を示す分解斜視図、第３図は第１図および
第２図のフアースナ組立体の取付用クリツプ自体
を製作するための板金素材の上面図、第４図は本
発明に係るフアースナ組立体の取付用クリツプ自
体の上面図、第５図は好ましい実施例に係る第４
図の取付用クリツプ自体の側立面図、第６図は本
発明に係る取付用クリツプの第２実施例の一部の
拡大側立面図である。 主要部分の符号の説明、１１……支持パネル、
１２……支持パネル貫通開口、１４……支持パネ
ルスロツト、２０……ボルト、３０，３０′……
取付用クリツプ、３１……基部、３２，３３……
上向き端部、３４，３４′……ウエブ、３５……
折曲げ部、３６……基部貫通開口、３８……タ
ブ、４０……折曲げ部スロツト開口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 貫通開口と、該貫通開口から延びるスロツト
   とを有する支持パネルと併用するためのフアース
   ナ組立体であつて、一端に前記スロツトよりも幅
   広い頭部をそなえたねじ山付きシヤンクを有する
   ボルトと、取付用クリツプとを含むフアースナ組
   立体において、 前記取付用クリツプは弾性材料より成り、前記
   貫通開口を通過するが前記スロツトよりも幅広の
   寸法を有し、前記スロツトの近傍の支持パネルの
   一側に当接可能である基部と；ウエブによつて前
   記基部に連結されて前記パネルと対向する側に位
   し、前記スロツトに対向する位置において前記貫
   通開口を画する支持パネル縁部に当接すべく延び
   るタブを有する上向き端部と；前記基部から該基
   部をわたつて延びるスロツト開口を有し、前記基
   部と対向する前記支持パネルの一側に当接する折
   曲げ部と；を含み、前記基部は前記スロツト開口
   と整合する貫通開口を有しており、 前記ボルトは、前記ねじ山付きシヤンクが前記
   基部の貫通開口と前記折曲げ部のスロツト開口と
   を貫通して延びるように位置せしめられ、これに
   より前記頭部が前記取付用クリツプの折曲げ部と
   対向する前記基部の一側に当接すべく位置せしめ
   られるようにしたことを特徴とするフアースナ組
   立体。