JPS6129315B2

JPS6129315B2 -

Info

Publication number: JPS6129315B2
Application number: JP6080781A
Authority: JP
Inventors: Hisao Kato
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1981-04-22
Filing date: 1981-04-22
Publication date: 1986-07-05
Also published as: JPS57175682A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、搬送行程の中間部では端部よりも
増速される乗客コンベヤに用いる手摺装置に関す
るものである。

最近の乗客コンベヤは、搬送行程が長大化する
傾向にあり、この場合に乗客コンベヤに乗つてか
ら降りるまでに長時間を要する。そこで乗客コン
ベヤに乗つている時間を短縮させてサービスを向
上させる必要がある。このために、乗客コンベヤ
として、これの乗口付近では乗客が安全に乗れる
ように遅い速度で駆動し、中間部に近づくに従つ
て徐々に加速し、中間部では一定の高速で移動
し、降口に近づくと徐々に減速し、降口付近では
乗客が安全に降りられるように遅い速度で運転す
る中間高速形のものが提案されている。

また、上述のように長大化した中間高速形の乗
客コンベヤは、建物の配置あるいは地形の関係
で、必ずしも直線状とならず、乗降口付近あるい
は中間部に水平方向の曲線部を形成することがあ
る。

この発明は、上述した水平方向の曲線部をもつ
中間高速形の乗客コンベヤに設けられ、かつ手摺
片と案内子とをＶ字形となる上側、下側リンクで
連結して構成した移動手摺を、水平に配置するこ
とにより、容易に上記曲線部と対応する彎曲部を
設けることができ、かつ中間高速ステツプと対応
する速度で手摺片が確実に移動できるようにし
た、乗客コンベヤの手摺装置を提供することを目
的としている。

以下、第１図ないし第５図によつて、この発明
による乗客コンベヤの手摺装置の一実施例を説明
する。

第１図ないし第５図中、１は乗客コンベヤであ
り、この乗客コンベヤ１は乗降口２付近に水平方
向の曲線部３が形成され、中間部４が直線状に形
成されている。５はトラス、６はトラス５内に無
端状に配置された可変速すなわち中間高速ステツ
プであり、このステツプ６は、乗客コンベヤ１の
曲線部３および中間部４の曲線および直線形状に
沿い、かつ図示しない駆動機により乗降口２付近
では遅い速度で、中間部４では速い速度で循環移
動されるように構成されている。７，８は上記ト
ラス５の両側に中間高速ステツプ６の進行方向に
合せて立設された欄干であり、これらの欄干７，
８は、中間高速ステツプ６側に往路側欄干７ａ，
８ａが、乗降口２付近には反転部欄干７ｂ，８ｂ
が、往路側欄干７ａ，８ａの外側には帰路側欄干
７ｃ，８ｃがそれぞれ設けられており、また上記
往路側欄干７ａ，８ａ、反転部欄干７ｂ，８ｂお
よび帰路側欄干７ｃ，８ｃの外周部上にはガイド
７ｄ，８ｄが突設されている。９，１０は往路側
欄干７ａ，８ａおよび反転部欄干７ｂ，８ｂに沿
つて両側に立設された建物の壁、１１，１２は左
側、右側手摺であり、これらの手摺１１と１２は
ほぼ同一構造であるから、以下左側手摺１１につ
き詳述する。

１３は横断面Ｃ字状の外側レールであり、この
外側レール１３は往路欄干７ａ、反転部欄干７ｂ
および帰路側欄干７ｃの端部に沿つて無端状に配
置され、欄干７に適宜の手段で固定されている。
１４は外側レール１３と同形同大の横断面Ｃ字状
の内側レールであり、この内側レール１４は、外
側レール１３の内周側に無端状に配置され、欄干
７に適宜の手段で固定されている。外側レール１
３と内側レール１４との間隔Ｗ寸法（第５図参
照）は直線状の中間部１３ａ，１４ａでは狭く、
かつこれらが平行に配置され、乗降口２近くでは
これらに近づくに従つて両レール１３，１４の彎
曲部１３ｃ，１４ｃの間隔が広くなり、両レール
１３，１４の反転曲部１３ｂ，１４ｂでは間隔が
最も広く、かつ互に平行に配置されている。１５
は外側レール１３に係合されてこの外側レール１
３内を転動するガイドローラであり、このローラ
１５は多数が１列に配置され、軸１６がそれぞれ
突設されている。１７は上記ローラ１５の軸１６
にそれぞれ枢着された手摺片であり、手摺片１７
はかぎ形の塊状に形成され、上記ガイド７ｄ上を
移動するようにされている。１８は内側レール１
４に係合されてこの内側レール１４内を転動する
ローラからなる案内子であり、案内子１８は多数
が１列に配置され、軸１９がそれぞれ突設されて
いる。２０は上側リンク、２１は下側リンクであ
り、これらのリンク２０，２１は、長さが同一で
あり、上側、下側リンク２０，２１の一端部が上
記手摺片１７のローラ１５の軸１６に枢着され、
かつ他端部が上記案内子１８の軸１９に枢着され
て、手摺片１７の相互間に配置されている。２２
は上側、下側リンク２０，２１、これらがＶ字形
になるように上側、下側リンク２０，２１で連結
された手摺片１７および案内子１８で無端状に構
成された移動手摺である。２３は左側欄干７の直
線部の内側レール１４内周側に設置された駆動機
であり、駆動機２３は、駆動用モータ（図示せ
ず）の軸２３ａに固定された駆動用スプロケツト
２３ｂと、これと離れた位置に固設された軸２３
ｃに枢着された従動スプロケツト２３ｄとに、無
端チエーン２３ｅが巻き掛けられ、無端チエーン
２３ｅのリンクに設けられた爪２３ｆが上記案内
子１８の軸１９に係脱可能に係合して、移動手摺
２２が駆動されるように構成されている。なお、
２４は右側手摺１２の駆動機であり、この駆動機
２４は左側手摺１１の駆動機２３と反対方向に常
に駆動されるようになつている。

そして上記外側、内側レール１３，１４と共に
移動手摺２２は水平に配置され、かつ乗降口２近
くで乗客コンベヤ１の水平方向の曲線部３と対応
して水平方向の彎曲部２２ａが形成されている。

また、上記曲線部３では、中間高速ステツプ６
の中心部の角速度と同一の角速度で移動手摺２２
が駆動されるように、左側、右側手摺１１，１２
の両方とも、外側レール１３と内側レール１４と
の曲線部３と対応する彎曲部１３ｃ，１４ｃの間
隔が適切に設定されている。

次に、上述のように構成された実施例のものの
動作について説明する。上記駆動機２３のモータ
が附勢されると、駆動用スプロケツト２３ｂが回
転して無端チエーン２３ｅが移動し、これに伴つ
て爪２３ｆも移動することにより、爪２３ｆに案
内子１８の軸１９が係合して送られ、移動手摺２
２が搬送される。

そして、第５図において、駆動機２３が時計方
向に、駆動機２４が反時計方向に駆動されると、
左側、右側手摺、１１，１２の移動手摺２２が第
５図の矢印ａ方向に駆動され、乗客コンベヤ１の
直線状の中間部４では、外側、内側レール１３，
１４の間隔が狭いので、上側、下側リンク２０，
２１が広い角度のＶ字形で移動し、手摺片１７が
中間高速ステツプ６と同一の高速で駆動される。
また、乗客コンベヤ１の曲線部３では中間高速ス
テツプ６がその中心部の曲率半径Rcの円弧に沿
つて徐々に減速されると共に、左側手摺１１では
中間高速ステツプ６の曲率半径Rcより大きい曲
率半径Roの円弧に沿つて、右側手摺１２では中
間高速ステツプ６の曲率半径Rcより小さい曲率
半径Riの円弧に沿つて、それぞれ手摺片１７が
移動される。この場合に、左側、右側手摺１１，
１２の外側、内側レール１３，１４の彎曲部１３
ｃ，１４ｃの間隔が適切に反転曲部１３ｂ，１４
ｂに向つて次第に広くなるために、左側、右側手
摺１１，１２の手摺片１７は、上側、下側リンク
２０，２１のＶ字形の角度が狭くなりながら、中
間高速ステツプ６中心部の角速度と同一の角速度
で移動される。さらに、乗降口２部では左側、右
側手摺１１，１２の手摺片１７が中間高速ステツ
プ６の速度と同一の低速に減速されて、外側、内
側レール１３，１４の反転曲部１３ｂ，１４ｂに
達し、これらの部分では上側、下側リンク２０，
２１のＶ字形の角度が最も狭くなり、所定の低速
で手摺片１７が移動する。そして、左側、右側手
摺１１，１２の手摺片１７が、外側、内側レール
１３，１４の反転曲部１３ｂ，１４ｂから中間部
１３ａ，１４ａに向う場合には、上述した動作と
は逆の動作となり、反転曲部１３ｂ，１４ｂを通
過すると次第に増速し、中間部１３ａ，１４ａで
は所定の高速となり、この場合にも、中間高速ス
テツプ６の速度変化に対応してこれと同一の速度
で、手摺片１７が移動する。

したがつて、この実施例の手摺装置では、乗降
口２で中間高速ステツプ６に乗つた乗客は、近く
の手摺片１７を握れば、降りるまで手摺片１７を
握り替える必要がなく安全である。

なお、上述した実施例では、乗降口付近に曲線
部を有する乗客コンベヤについて説明したが、こ
の発明は、中間部に曲線部を有し、必要に応じて
この曲線部で減速する乗客コンベヤにも、ほぼ同
様にして適用できる。

また、上述した実施例では外側レールの内周側
の全体に内側レールを無端状に設けたが、この発
明は反転曲部およびこれに近い曲線部あるいは曲
線部に近い外側レールとの間隔が変化する部分の
みからなる内側レールを外側レールの直線状の中
間部に接続し、案内子を手摺片と共に外側レール
の中間部に係合させて、この中間部では上側、下
側リンクを一直線にして移動させるようにしても
よい。

以上説明したとおり、この発明は、外側レール
に移動可能に係合された手摺片と、内側レールま
たはこれと外側レールに移動可能に係合された案
内子とを、上側、下側リンクによつて連結して、
無端状の移動手摺を構成し、この移動手摺を水平
に配置したことにより、乗客コンベヤの水平方向
の曲線部と対応させて容易に移動手摺に水平方向
の彎曲部を設けることができると共に、中間高速
ステツプの移動速度に対応させて手摺片の移動を
欄干の端部では低速に、中間部では高速にするこ
とも容易にでき、構成が比較的簡単でありながら
乗客を安全に保つことができるという効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による乗客コンベ
ヤの手摺装置を示す一部を断面した概略平面図、
第２図は第１図の−線に沿う概略側断面図、
第３図は第１図の−線矢視正面図、第４図は
第２図の−線に沿う拡大断面図、第５図は乗
降口付近の左側、右側手摺の構成説明用平面図で
ある。１……乗客コンベヤ、３……曲線部、４……中
間部、１１，１２……左側、右側手摺、１３，１
４……外側、内側レール、１３ｂ，１４ｂ……反
転曲部、１３ａ，１４ａ……中間部、１３ｃ，１
４ｃ……彎曲部、１７……手摺片、１８……案内
子、２０，２１……上側、下側リンク、２２……
移動手摺、２３，２４……駆動機。なお、図中同
一符号は同一部分を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

１欄干の長手方向に沿つて無端状に形成しかつ
欄干の端部に反転曲部を設けた外側レールと、こ
の外側レールの内周側に設け、かつ、外側レール
の反転曲部と最も離れた反転曲部およびこの反転
曲部から中間部側に行くに従つて外側レールに近
づく部分、さらに外側レールの中間部と平行な中
間部に連続して無端状に形成し、または上記外側
レールに近づく部分から外側レールの中間部の一
部に接続した内側レールと、上記外側レールに移
動可能に係合して１列に配置した手摺片と、上記
内側レールまたはこれと外側レールの直線部に移
動可能に係合して１列に配置した多数の案内子
と、上記手摺片と案内片とに両端部がそれぞれ枢
着されかつ外側および内側レールの反転曲部に手
摺片および案内子が係合した部分で手摺片への枢
着部間が幅の狭いＶ字形となる上側、下側リンク
を備え、これらのリンクで手摺片および案内子を
無端状に連結して移動手摺も構成すると共に、移
動手摺を水平に配置し、かつ移動手摺に乗客コン
ベヤの水平方向の曲線部に対応する水平方向の彎
曲部を形成したことを特徴とする乗客コンベヤの
手摺装置。