JPS61246593A - 流下フイルム式蒸発装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分骨 本発明は流下フィルム式蒸発装置に関する。

従来の技術 竪型円筒状缶体内に複数の矩形中空プレート式加熱素子
を間隔をあけて設ける構成の流下フィルム式蒸発装置に
おいては、加熱蒸気供給ヘッダー。

各種サポート等が付随して設けられるのが一般的である
。したがって、缶体の径が十分な大きさを有していない
場合には、これらヘッダー等が加熱素子群の周囲端と缶
体内局面間を流れる上昇蒸発蒸気の抵抗となり、偏流が
起きて、加熱素子端部周辺の流下液フィルムが破れたり
、液飛沫の発生を促進したり、また結果的には圧力損失
も大きくなるという問題があった。

その点、特公昭４８−８４６６９に開示されるように、
加熱素子群の周囲端とこれを囲む缶体内局面間の空間が
十分にあって、加熱素子の上下左右の全周囲に何の邪魔
物もない構造とすれば、これらの問題の一部は解決でき
る。しかし、この技術に準じて大きな缶体を作ることは
、装置、建設コスト面で経済的に不利なばかりか据付空
間も大きくなり、缶体表面積も増すので放熱も増し、得
策とは言い難い。また−加熱素子面からの液飛沫同伴の
問題については当該空間を十分広くしても、それぞれの
加熱素子の間隔と加熱素子の巾の相対的寸法関係によっ
ては避けられない問題である。すなわち、加熱素子内部
（加熱側）と外部（被加熱側）がある一定の適正温度差
で運転されていても、加熱素子の間隔を狭くしてくれば
、やがては蒸発蒸気により間隔内の蒸気流速が増して液
飛沫同伴が起き、特に加熱素子の垂直両端部周辺は液膜
切れが起きる。このことは圧力損失も大きくなってしま
うため、逆に温度差を下げ、すなわち能力を下げて運転
せざるを得なくなる。このことは大きな伝熱面積を持っ
ていても十分な性能を出せないことになる。

一方米国特許２．２４７．１５２には同じ流下フィルム
式蒸発装置が示されているが、個々の加熱素子にルーバ
ーを設け、飛沫しだ液滴を再び液膜面に戻す工夫をして
いる。この特許の場合、缶体が円筒形であるため、加熱
素子の垂直端部と缶体とがつくる空間断面は弓形となっ
ている。また、本特許ではこの空間は比較的狭いと説明
文および、そのＦｉｇ　２より解釈される。しかし、ル
ーバーを個々の加熱素子に取付けるという点からして、
加熱素子自体の間隔はかなり広いと解釈され、蒸発蒸気
は、ルーバー間から排出された後加熱素子間を上昇する
のが主流となると考えられる。一方、弓形空間もあるた
め部分流として横側（水平側ベクトルを有す）の流れも
存在するしかしながら、もう一方の弓形空間（加熱素子
垂直端部側）の上部にはスチームヘッダーがあり、上部
側の空間の上昇流路を邪魔している。結局、本技術でも
缶体を小さくして経済性を上げようという考えはみられ
るものの上昇蒸気の偏流防止という点については考慮さ
れていない。

発明が解決しようとする問題点 このように、従来の流下フィルム式蒸発装置によると、
缶体内の上昇蒸発蒸気の偏流を有効に防止できないとい
う問題があった。

本発明はこのような問題を解決し、缶体内の上昇蒸発蒸
気の偏流を防止して缶体水平断面における上向き流れを
一様にできる流下フィルム式蒸発装置を提供することを
目的とする。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明の流下フィルム式蒸
発装置は、缶体内に複数のプレート式加熱素子を間隔を
あけて設け、各プレート式加熱素子の表面に液体をフィ
ルム状に流下させて蒸気を発生させる流下フィルム式蒸
発装置であって、前記複数のプレート式加熱素子の側面
適所に、缶体内の上昇蒸発蒸気の偏流を防止する整流板
を配設する構成とした。

作用 すなわち、このような構成で、整流板で缶体内の上昇蒸
発蒸気の偏流を防止する。例えば、スチームヘッダーの
下方近傍位置においてプレート式加熱素子の側面に整流
板を配設し、上昇蒸発蒸気がスチームへラダーと反対側
の空間へ導かれるようにする。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図〜第４図において、（１）は竪型円筒状缶体、（
２）はこの缶体（１）内に設けられた四つの加熱素子群
で、それぞれ多数の矩形中空プレート式加熱素子（３）
を間隔をあけて配設し、これらを一体化することによっ
て構成されている。（４）は缶体（］）内上部に設けら
れたスチームヘッダーで、各加熱素子群（２）の上部−
側面に接続されている。（５）は各加熱素子群（２）の
下端に接続されたスチームドレン管で、前記スチームヘ
ッダー（４）から各加熱素子群（２）に供給されたスチ
ームは各プレート式加熱素子（３）で利用された後、こ
のスチームドレン管（５）から外部に排薯 出される。（６）　ｉ、ｔＡ加熱素子群（２）の上端に
接続された液ディストリビュータ−で、外部から導かれ
た循環液を、各プレート式加熱素子（３）の表面に沿っ
てフィルム状に流下させる働きをなすものである。

流下せしめられた循環液は流下の途中で前記スチームの
熱によって一部蒸発し、蒸発しなかったものは缶底に設
けられた循環液出口（７）から取出されて循環ポンプ（
８）を介して再び前記液ディストリビュータ−（６）に
導かれる構成とされている。（９）は缶体（１）内を前
後に二分割する仕切板で、加熱素子群（２）の上端にま
で達する高さを有し、所定位置に前後の部屋を連通ずる
開孔αＱが形成されている。（ロ）は缶体（１）自車端
部に設けられたデミスタ−１（６）は缶体（１）の最上
端に設けられた蒸気出口である。そして、（至）は本発
明の特徴とする各加熱素子群（２）の側面適所に配設さ
れた整流板で、本実施例においてはその断面形状が偏平
コの字形に構成され、各加熱素子群（２）の下部内側面
と中間部外側面に配設されている。したがって、上昇蒸
発蒸気Ｑ４はこれら整流板（至）によって加熱素子群（
２）の外側あるいは内側に導かれるとともに一部は側方
にも導かれ、スチームヘッダ−（４）にダイレクトに当
って偏流を起こすようなことはない。

なお、第５図〜第７図に示すように整流板（至）と最外
部のプレート式加熱素子（３）の隙間にできる面積囚と
、各プレート式加熱素子（３）の間隔の和でできる面積
０３）とが２Ａ＜Ｈの関係になるよう図られている。こ
れは十分な整流効果を得るためであり、第７図に示すよ
うに、整流板（２）の山部と加熱素子群（２）の垂直端
部間の間隔（Ｓ）は、上記条件を満たす範囲内で適宜調
整される。

このような構成で、各加熱素子群（２）のプレート式加
熱素子（３）に循環液がフィルム状に流下せしめられる
と、プレート式加熱素子（３）内を流れるスチーム熱に
よりその一部が蒸発し、蒸気Ｑ４となる。

そして、この蒸発蒸気α→は缶内を上昇することになる
が、加熱素子群（２）の下部から蒸発したものは第４図
に示すように加熱素子群（２）の外側へ、加熱素子群（
２）の中間部から蒸発したものは第８図に示すように加
熱素子群（２）の内側および側方へ、加熱素子群（２）
の上部から蒸発したものは第２図に示すように加熱素子
群（２）の外側へとそれぞれ整流板（至）によって導か
れ、もって偏流が防止されることになる。すなわち、缶
内水平断面における上昇蒸発蒸気α尋の上向きの流れが
一様に保持される。

第８図〜第１０図に、缶体内に一つの加熱素子群を設け
る構成の流下フィルム式蒸発装置に本発明を適用した例
を示す。この場合は、図からも明らかなように、スチー
ムヘッダー（４）が缶体（１）上部において上昇蒸発蒸
気ａ４の流路の一側を塞ぐ状態である。したがって、加
熱素子群（２）の側面適所に空間面積に応じた整流板（
至）を配設し、上昇蒸発蒸気Ｑ４の偏流を防止する。図
中、前記実施例と同一構成のものは同一番号を付してい
る。

発明の効果 以上本発明によれば、次の効果を得ることができる。

１、缶体内の上昇蒸発蒸気の偏流を防ぎ、加熱素子端部
の局部的液膜切れや飛沫の同伴を防止することができる
。

２、加熱素子群と缶体とで形成される空間流路での上昇
蒸気の圧損を低下できる。

３、缶径が小でも整流板の垂直長さ、数量などを自由に
選定して上記１．２の効果が得られ、最高効率で蒸発装
置が使用できる。

４、上記によりコンパクトで性能の優れた経済性の高い
流下フィルム式蒸発装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は第１実施例に
おける流下フィルム式蒸発装置の縦断面図、第２図は第
１図のＡ−Ａ断面図、第８図は第１図のＢ−Ｂ断面図、
第４図は第１図のＣ−Ｃ断面図、第５図、第６図、第７
図はそれぞれ整流板の取付は要領を説明するためのもの
で、第５図は側面図、第６図は正面図、第７図は平面図
、第８図は第２実施例における流下フィルム式蒸発装置
の縦断面図、第９図は第８図のＤ−Ｄ断面図、第１０図
は第８図のＥ−Ｅ断面図である。 （１）・・・缶体、（３）・・・プレート式加熱素子、
α１・−・整流板、Ｑ４・・・上昇蒸発蒸気

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、缶体内に複数のプレート式加熱素子を間隔をあけて
   設け、各プレート式加熱素子の表面に液体をフィルム状
   に流下させて蒸気を発生させる流下フィルム式蒸発装置
   であつて、前記複数のプレート式加熱素子の側面適所に
   、缶体内の上昇蒸発蒸気の偏流を防止する整流板を配設
   したことを特徴とする流下フィルム式蒸発装置。