JPS6124014Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は農用トラクターに於ける作業機の運搬
装置に係るものである。

（従来技術） 第１図は公知例である。

Ａは作業機であり、通常はＰ点にトラクターＤ
が位置し、矢印Ｂの如く牽引して整地する。この
作業機Ａは、横長形状のため、そのまま路上走行
することは出来ない。路上走行時は作業機を長手
方向に取付け、矢印Ｃ方向に牽引する。Ｅは路上
走行を可能にするための転向車輪であり、作業機
Ａの前側に取付けられる。

（考案が解決しようとする問題点） 第１図公知例の欠点は、傾斜路の走行が不能の
点である。傾斜路とは坂道のことではなく、走行
方向に対して左右側に傾斜している道のことであ
る。

一般道路は、車輌の走行を容易にする目的で、
右カーブの部分は右側が僅かに低く形成され、左
カーブは左側が低く形成されている。この部分を
走行すると、重量大なる後端Ｆは、低い側に自重
で移動し、作業機１が曲つて走行できない。

（問題を解決するための手段） よつて工夫した本件考案は、トラクター６の後
部に作業機１を連結し、前記作業機１の前側部分
には転向車輪２を着脱自在に取付け、前記作業機
１の後側部分両側に不転向車輪８，８を着脱自在
に取付け、前記転向車輪２の支持金具１０および
前記不転向車輪８，８の支持金具１４，１４には
それぞれ切欠部１３，１５を形成し、該切欠部１
３，１５にスタンド金具１６を着脱自在に取付け
てなる農用トラクターに於ける作業機の運搬装置
の構成とし、前記した欠陥を防止すると共に、あ
わせて、格納中、車輪空気の抜けを防止したもの
である。

（実施例） 本考案の一実施例を図面により説明すると、１
は作業機であり、作業するときは矢印イ方向に牽
引する。前記作業機１の左右側（長手方向）のト
ラクター６に結合する側には着脱自在の転向車輪
２を取付ける。３は作業機１に対して着脱自在で
ある取付枠である。４はトラクター６の後部に取
付けた横杆であり、横杆４の中央部５に取付枠３
の前端を軸止する。

７はリンクで、油圧機構により上下動する。

前記作業機１の後側には不転向車輪８，８を、
作業機１を跨ぐように取付ける。不転向車輪８，
８は着脱自在の取付枠９の両端に取付けられる。

しかして、前記転向車輪２は、第５図に示した
支持金具１０に支持されている。支持金具１０は
取付枠３に対して水平回動自在の垂直軸１１と、
これに取付けた型状の支持体１２とにより形成
されるが、支持体１２には切欠部１３が形成され
る。又不転向車輪８，８の支持金具１４，１４に
も、それぞれ切欠部１５，１５を形成し、該切欠
部１３，１５，１５には第７図に示したスタンド
金具１６を取外し自在に取付ける。なお、図中１
７はネジ部、１８はナツト１９は座金である。

（作 用） 次に作用を述べる。

本考案は上述の構成のため、取付枠３および取
付枠９は取外けず、トラクター６により作業機１
を矢印イ方向に牽引すると、一般圃場の整地など
をなしうる。

しかして、圃場への往復移動時は、取付枠３を
作業機１の前側（左右側の片側）に取付け、取付
枠９を作業機１の後側にそれぞれ取付け、取付枠
３に転向車輪２を取付枠９に不転向車輪８，８を
取付ける。すると、人手で誘導しうる状態にらる
から、人手で誘導して近傍に位置させたトラクタ
ー６の後部に結合する。次に、トラクターの油圧
機構を操作し、リンク７により転向車輪２を持ち
上げ、後部二輪のみの状態とする。

したがつて、転向車輪２の取付けられているト
ラクター６は接続部分は持ち上げられ、また、ト
ラクター６より遠い側の部分は複数の不転向車輪
８，８を取付けてあるので、道路が左右側に傾斜
していても、後部が低い側にずれるという欠陥を
生じない。

しかして作業を終了して納屋に格納する場合
は、リンク７より外すと三輪の形態となるので、
人力により所望の位置まで転がして運搬し、所望
の位置に至つた場合は、別途用意されているスタ
ンド金具１６を取付ける。

即ち、スタンド金具１６のネジ部１７ナツト１
８を下降させて座金１９を嵌めたのち、ネジ部１
７を各車輪２，８，８の支持金具１０，１４，１
４に形成されている切欠部１３，１５，１５にそ
れぞれ嵌め込み、ナツト１８を回転させるとジヤ
ツキを用いないでも上動させうる。

このように上動させておくと、作業機１の重量
をスタンド金具１６で支受し、車輪２，８，８の
空気抜けを防止できる。

（効 果） 前記したように、公知例は、傾斜路の走行が不
能の点であつた。

しかるに本件考案は、トラクター６の後部に作
業機１を連結し、前記作業機１の前側部分には転
向車輪２を着脱自在に取付け、前記作業機１の後
側部分両側に不転向車輪８，８を着脱自在に取付
け、前記転向車輪２の支持金具１０および前記不
転向車輪８，８の支持金具１４，１４にはそれぞ
れ切欠部１３，１５を形成し、該切欠部１３，１
５にスタンド金具１６を着脱自在に取付けてなる
農用トラクターに於ける作業機の運搬装置の構成
としたから、 イ トラクター６への取付容易。

ロ 傾斜路走行可能。

ハ 格納中、車輪空気抜け防止。

の効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は公知例の欠陥を示す平面図、第２図は
本考案の概略平面図、第３図は全体の平面図、第
４図は背面図、第５図は転向車輪の取付用支持金
具の斜視図、第６図は不転向車輪の取付用支持金
具の斜視図、第７図はスタンド金具の全体斜視
図、第８図は座金の斜視図である。 符号の説明、１……作業機、２……転向車輪、
３……取付枠、４……横杆、５……中央部、６…
…トラクター、７……リンク、８……不転向車
輪、９……取付枠、１０……支持金具、１１……
垂直軸、１２……支持体、１３……切欠部、１４
……支持金具、１５……切欠部、１６……スタン
ド金具、１７……ネジ部、１８……ナツト、１９
……座金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラクター６の後部に作業機１を連結し、前記
   作業機１の前側部分には転向車輪２を着脱自在に
   取付け、前記作業機１の後側部分両側に不転向車
   輪８，８を着脱自在に取付け、前記転向車輪２の
   支持金具１０および前記不転向車輪８，８の支持
   金具１４，１４にはそれぞれ切欠部１３，１５を
   形成し、該切欠部１３，１５にスタンド金具１６
   を着脱自在に取付けてなる農用トラクターに於け
   る作業機の運搬装置。