JPS6123679Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、羽根車側板に取付けて側板の剛性
度を大きくし、側板の固有振動数を高くするため
の補強リングに関するものである。

従来の羽根車の一例を第１図、第２図、第３図
に示す。図において、１は主板、２は主板に対向
して配置される側板、３は側板に溶接により取付
けられる補強リング、４は円周に数板から十数板
配置される羽根、５は羽根車を支持する軸、６は
軸との嵌合部であるボスである。なお第４図は補
強リング３をリベツト又はボルト、ナツト等で取
付けた例を示す。

次に作用について説明する。羽根車各部の固有
振動数として、主板は側板、羽根に比して剛性度
は大きく、固有振動数は高い。一方、側板は羽根
にて支持する構造上、剛性度は比較的低く、特に
外周部が低くなり、その固有振動数は送風機の回
転数と一致し易い。

そこで、側板外径側の羽根車外側に補強リング
を取付けて、側板の剛性度を上げ、固有振動数を
高くして回転振動数と一致しないようにしてい
る。従来この補強リングは、平鋼及びＬ形鋼を用
い、これを第３図、第４図のように溶接又はリベ
ツト及びボルト、ナツト等で側板に取付けてい
た。

ところが従来の羽根車においては、補強リング
が側板と直角に取付けられているため、補強リン
グの内側にダスト７が付着し、この付着したダス
トが部分的に脱落することにより、アンバランス
を生じ、これが振動の原因となつている。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされてもので、ダスト付着を少な
くした補強リングを取付けるようにした羽根車を
提供することを目的としている。

以下この考案の一実施例を図によつて説明す
る。第５図〜第７図において、１，２，４，５，
６は従来と同様であるので、説明を省略する。８
は本考案に係る補強リングを示すもので、Ｌ形鋼
をリングにしてその両端辺を溶接により側板２の
外側の外径側に取付けたものである。

次に、第８図はこの考案の他の実施例を示すも
ので、円形パイプを半分に切つたものをリング状
にして取付けたものである。

この考案は以上の様な構成でなり、従来技術の
作用で説明した側板の剛性度を上げる為の補強リ
ングの形状を変えることにより、ダスト付着も少
なくなり、かつ剛性度も更に大きくなる。

なお、上記実施例では補強材をリングにして取
付けたものを示したが、第９図のように多角形に
等分割した直材を取付けるようにしてもよい。

以上のようにこの考案によれば、補強リングの
形状を変える簡単な構成により、ダスト付着によ
る送風機の振動が解消出来、しかも剛性度を高め
ることができるというすぐれた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の羽根車の正面図、第２図は第１
図の−線における断面図、第３図は第２図の
部の詳細図、第４図は第３図の他の従来例を示
す図、第５図はこの考案の一実施例による羽根車
の正面図、第６図は第５図の−線における断
面図、第７図は第６図の部の詳細図、第８図、
第９図は夫々この考案の他の実施例を示すもの
で、第８図は補強リング部のみの断面図、第９図
は羽根車の正面図である。 図中、１は主板、２は側板、４は羽根、８は補
強リングである。尚図中同一符号は同一又は相当
部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 主板と、この主板に対向して配置された側
   板、この側板の外径側の外側に剛性度をあげる
   ために取付けられる補強リングを有する羽根車
   において、上記補強リングとしてＬ形又は半円
   形の補強材を用い、その両端を側板に接着して
   ダスト付着を少なくしたことを特徴とする遠心
   送風機の羽根車。 (2) 多角形に等分割した直材をリング状にめぐら
   されている実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の遠心送風機の羽根車。