JPS61235798A - 原子炉冷却材浄化系の圧力・流量制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、沸騰水屋原子力発電所の低圧タイプ原子炉冷
却材浄化系に係り、特に原子炉冷却材浄化系の安定運転
に必要な冷却水流量と圧力とを制御するのに好適な圧力
・流量制御装置に関する。

〔発明の背景〕

従来の低圧タイプ原子炉冷却材浄化系の系統概要を第３
図に示す。冷却材は、原子炉１から補助ポンプ４または
補助ポンプバイパス弁３を通り、再生熱交換器６．非再
生熱交換器７で冷却され、圧力調節弁１２およびオリフ
ィス８によシ減圧される。冷却減圧された冷却材は、ろ
過脱塩装置１８で浄化され、循環ポンプ２８により再び
昇圧され、再生熱交換器６において再加温後、原子炉１
へ戻る。ろ過脱塩装置１８人口においては減圧されてお
り、沸騰水型原子炉の場合、通常運転中で原子炉圧力が
７ｏＩＫ９／ｃ１ｇから６ゆ／ｃｏｇまで減圧されてい
る。

この様な低圧タイプ原子炉冷却材浄化系は、ろ過脱塩器
の樹脂等の長寿命化、浄化性能向上、ろ過脱塩器構造上
の機械的強度が低くてもよく経済的等の利点がある。系
統安定運転上からは、圧力調節弁１２による減圧後の圧
力が一定となり、ろ過脱塩装置１８による浄化後の冷却
材流量が一定となることが望ましい。系統内には補助ポ
ンプ４起動時や循環ポンプ２８運転時等の圧力変動が生
じた場合に、循環ポンプ入口圧力を抑制し、圧力調節弁
１２により生じる圧力変動を緩和するために１サージタ
ンク３０が設置されている。

低圧タイプ原子炉冷却材浄化系は以上のような利点を有
するが、次のような問題と運転操作上の困難が考えられ
る。

（１）原子炉通常運転時に系統流量およびろ過脱塩器入
口圧力にハンチング現象が発生する。第４図にこの現象
を示す。

（２）原子炉起動・停止時の原子炉圧力の変化により、
補助ポンプ４．循環ポンプ２８を起動・停止させるが、
この時にろ過脱塩装置１８の人口側に設置された逃し弁
１９が作動してしまう。

従来の低圧タイプ原子炉冷却材浄化系の圧力制御装置と
流量制御装置の系統を示す第５図を参照して、そのよう
な状況を説明する。従来の原子炉冷却材浄化系における
圧力制御装置は、低圧で使用するろ過脱塩装［１ｇの入
口圧力を一定に維持するものであり、圧力検出器９と圧
力調節計１０と電空変換器１１と圧力調節弁１２とから
なる。

圧力制御装置は圧力調節弁１２の開１を調整し圧力を制
御していた。流量制御装置は、原子炉圧力に対応した原
子炉冷却材浄化系の各糧運転モードに適した系統流量を
確保するものである。この流量制御装置は、流量検出用
オリフィス２０により流量を検出する系統流量検出器２
１からの出力を流量調節計２２で処理して得られた信号
と循環ポンプ入口圧力検出器２３からの出力を圧力調節
計２４で処理して得られた信号とのうち低い方を低値信
号選択回路２５で選択し、！全変換器２６を介して出力
するようになっている。流量制御装置の出力は）流量調
節弁２７の弁開度を制御する。

流量制御装置は、系統流量を一定に制御する装置である
が４次のような機能も備えている。循環ポンプ入口圧力
が低下した場合には、ポンプ保護の目的で必要な工法吸
込水頭を確保するため１循環ポンプ入ロ圧カ一定制御に
切替え、流量調節弁２７の弁開度を制御するように考慮
されている。

原子炉起動時には原子炉圧力が低いので、系統内に必要
な冷却材を供給する目的で、補助ポンプ４を起動する。

この時圧力制御装置によりろ過脱塩装置入口圧力を低圧
に設定し、循環ポンプ入口圧力を調整後、補助ポンプ４
起動による急激な冷却材の増加分を抑えるため、流量制
御装置により流量を低く設定する。その後流量制御装置
を使用して系統流量を徐々に増加させる。ろ過脱塩装置
入口圧力と循環ポンプ入口圧力が整定後、流量制御装置
を使用し、循環ポンプ２８を起動してから補助ポンプ４
を停止させる過程の流量を手動で制・　　御する。原子
炉圧力が上昇した後は、流量制御装置により系統向流量
を一定に制御する。

従来の圧力・流量制御装置を使用した原子炉冷却材浄化
系において、ろ過脱塩装置１８内の目づまり等により圧
力変動が生じると、圧力変動による影響がろ過脱塩装置
１８の下流側にある循環ポンプ入口圧力と、系統流量の
両者に各々圧力変化。

流量変化の現象と彦って現われる。逆に、流量制御装置
において、系統流量の増減調節を行なうと、ろ過脱塩装
置入口圧力と循環ポンプ入口圧力に圧力変動が生じる問
題があった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、低圧タイプ原子炉冷却材浄化系におい
て、系統のろ過脱塩装置入口圧力と循環ポンプ入口圧力
及び系統流量を一定に制御すると共に、プラント過渡変
化時にも安定に運転できる制御装置を提供することにあ
る。

〔発明の概要〕

本発明は、低圧タイプの原子炉冷却材浄化系の圧力制御
装置と流量制御装置において、循環ポンプ入口圧力に圧
力変動が生じた場合には、循環ボンプの上流側にあるろ
過脱塩装置入力圧力を制御して、上流側で発生する圧力
変動が下流側に与える影響を抑制する一方、系統流量の
変動に対しては、その上流側のろ過脱塩装置内で流量変
動を抑制することにより、従来の問題点を解決するよう
にしたものである。

以下、本発明による圧力制御装置と流量制御装置の概要
を第２図を用いて説明する。

圧力制御装置には、循環ポンプ入口圧力とろ過脱塩装置
入口圧力を制御信号として取込む。

圧力調節弁１２は、通常はろ過脱塩装置入口圧力により
制御されている。ろ過脱塩装置１８内の目づまり等によ
シ圧力変動が生じると、この圧力変動は下流側に伝播し
、循環ポンプ入口圧力に影響を与える。そこで、この循
環ポンプ入口圧力の変動を圧力調節弁１２にフィードバ
ックし、ろ過脱塩装置入口圧力を制御する。これにより
循環ポンプ入口圧力の変動を抑制することが可能となる
。

一方、流量制御装置は、系統流量を制御する流量制御部
と、ろ過脱塩装置内に不純物が蓄積した場合でもろ過脱
塩装置１８により浄化される冷却材の流量を一定にする
ためのろ過脱塩装置流量制御部とからなる。その流量制
御対象要素としては、系統流量調節弁２７とろ過脱塩装
置流量調節弁１７とがある。

何らかの原因で圧力変動が発生し、その影響で系統流量
に変化が生じると、系統流量制御部により流量調節弁２
７を制御して系統流量を一定に制御する。この時、系統
流量制御部の上流側にあるろ過脱塩装置内の流量制御部
に系統流量変化をフィードバックし、ろ過脱塩装置内の
流量を調整すると、その下流側にある系統流量の流量変
化を緩和することが可能となる。

本発明による制御装置は、このようにろ過脱塩装置入口
圧力と循環ポンプ入口圧力及び系統流量とろ過脱塩装置
内流量を各々独立ではなく、協調して制御し、圧力・流
量の変動現象を抑制できるようにしたことを特徴とする
。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図てより説明する。第１
図は、本発明による低圧タイプ原子炉冷却材浄化系の圧
力・流量制御装置の系統図である。

圧力制御装置は、流量制限用オリフィス８．ろ過脱塩装
置入口圧力を検出する圧力検出器９．圧力検出器９から
の圧力信号をＰＩ演算する圧力調節計１０．圧力調節計
１０からの電気信号を空気信号に変換する電空変換器１
１．空気信号により弁を開閉する圧力調節弁１２からな
る。流量制御装置は、系統流量検出用オリフィス２０．
流量検出器２１．流量検出器２１から検出された流量を
ＰＩ演算する流量調節計２２．循環ポンプ入口圧力を検
出する圧力検出器２３．圧力検出器２３からの圧力信号
に対しＰＩ演算する圧力調節計２４゜流量調節計２２と
圧力調節計２４からの信号の低値を選択し切替える低値
選択回路２５．低値信号選択回路２５からの電気信号を
空気信号に変換する電空変換器２６．空気信号により弁
の開閉を行ない系統流量を制御する流量調節弁２７との
従来部分に加えて、ろ過脱塩装置流量検出用オリフィス
１４．流量検出器１５．流量検出器１５から検出された
流量信号をＰＩ演算する調節計１６．流量調節計１６か
らの信号により弁を開閉しろ過脱塩装置流量を制御する
ろ過脱塩装置流量調節弁１７から構成される。

本実施例においては、ろ過脱塩装置入口圧力を圧力調節
計１０で、例えば８　ｋｇ　／ａｄ　ｇに設定する。

また、循環ポンプ入口圧力は、圧力調節計２４により２
　ｋｌ／ａｄ　ｇ　Ｋ設定する。ろ過脱塩装置入口圧力
と循環ポンプ入口圧力が各々の圧力調節計１０゜２４に
より圧カ一定に制御されている状態において、圧力調節
計１０と圧力調節弁１２の応答遅れによる圧力変動が発
生すると、圧力変動はろ過脱塩装置１８を通って伝わり
、循環ポンプ入口圧力に圧力変動の現象を発生させる。

この現象は循環ポンプ入口圧力の圧力検出器２３によシ
検出される。循環ポンプ入口圧力が低下した場合は、必
要正味吸込水頭を確保するために、圧力調節計２４によ
る圧力制御信号が低値信号選択回路２５で選択され、流
量調節弁２７の弁開度が制御される。

この時、圧力検出器２３において検出された圧力変動信
号を上流側にある圧力調節計１０に入力し、圧力調整弁
１２を制御すると、ろ過脱塩装置１８の下流側で検出さ
れる循環ポンプ入口圧力の変動を抑制できる。

°　また、本発明実施例の流量制御系は、ろ過脱塩装置
１８内に冷却材の不純物が蓄積し目つまりした場合でも
、一定流量を確保できるようにしタロ過脱塩装置内流量
制御系と系統流量制御系からなり、圧力制御装置内の応
答遅れによる流量変化が発生すると、系統流量の検出器
２１に流ｉ−変化の現象が起こる。この流量変化に対し
流量調節計２２により流量調節弁２７の弁開度が制御さ
れる。

系統流量検出器２１で検出された流量変動信号を上流側
にあるろ過脱塩装置内流ｉ調節計１６に入力し、ろ過脱
塩装置流量調整弁１７を制御する。

これによりろ過脱塩装置１８の下流側系統流量の流量検
出器２１における系統流量は一定に制御される。

本実施例によれば、低圧タイプ原子炉冷却材浄化系にお
いて、従来の制御装置に加えてろ過脱塩装置入ロ圧力制
−により循環ポンプ入口圧力を抑制し、ろ過脱塩装置内
の流分を制御することにより系統流量を抑制して、圧力
・流証一定制御がなされるという効果がある。

〔発明の効果〕

本発明によれば、低圧タイプ原子炉冷却材浄化系におい
て、系統のろ過脱塩装置入口圧力を一定に制御して循環
ポンプ入口圧力の変動を抑制し、系統流量の流量変化を
その上流側にあるろ過脱塩装置内流量制御系により緩和
して系統流量を一定に制御可能となり、原子炉運転時に
圧力・流量に過渡変化が発生した場合でも、低圧タイプ
原子炉冷却材浄化系を安定に運転できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による制御装置の一実施例を示す系統図
、第２図は本発明の圧力制御装置と流量制御装置の機能
構成を示す図、第３図は従来の低圧タイプ原子炉冷却材
浄化系の系統図、第４図は第３図従来装置による圧力・
流量波形図、第５図は従来の制御装置の系統図である。 １・・・原子炉、２・・・系統入口隔離弁、３・・・補
助ポンプバイパス弁、４・・・補助ポンプ、５・・・補
助ポンプ出口弁、６・・・再生熱交換器、７・・・非再
生熱交換器、８・・・流量制限用オリフィス、９・・・
ろ過脱塩装置入ロ圧力検出器、ｌＯ・・・圧力調節計、
１１・・・電空変換器、１２・・・圧力調節弁、１３・
・・圧力調節弁バイパス弁、１４・・・流量検出用オリ
フィス、１５・・・流量検出器、１６・・・流量調節計
、１７・・・ろ過脱塩装置流量調節弁、１８・・・ろ過
脱塩装置、１９・・・逃し弁、２０・・・流量検出用オ
リフィス、２１・・・系統流量検出器、２２・・・流量
調節計、２３・・・循環ポンプ入口圧力検出器、２４・
・・圧力調節計、２５・・・低値信号選択回路、２６・
・・電空変換器、２７・・・流量調節弁、２８・・・循
環ポンプ、２９・・・循環ポンプバイパス弁、３０・・
・サージタンク、３１・・・系統出口隔離弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、原子炉冷却材浄化系循環ポンプと、原子炉低圧時に
   起動させる補助ポンプと、冷却材を冷却する再生熱交換
   器及び非再生熱交換器と、冷却材を浄化するろ過脱塩装
   置と、循環ポンプ吸込圧力を安定させるサージタンクと
   、ろ過脱塩装置の運転可能圧力まで冷却材を減圧する圧
   力制御装置と、系統流量を制御する流量制御装置とから
   なる低圧タイプ原子炉冷却材浄化系の圧力・流量制御装
   置において、圧力制御装置がろ過脱塩装置入口圧力検出
   部と循環ポンプ入口圧力検出部とを備え、通常はろ過脱
   塩装置入口圧力により制御し、循環ポンプ入口圧力が変
   動するときはこの変動をろ過脱塩装置入口圧力に加味し
   てポンプ入口圧力変動を抑制するとともに、流量制御装
   置が系統流量制御部とろ過脱塩装置流量制御部とを備え
   、通常は各各独立して流量を制御し、系統流量が変動す
   るときはこの変動もろ過脱塩装置流量制御部に取込み系
   統流量変動を抑制することを特徴とする低圧タイプ原子
   炉冷却材浄化系の圧力・流量制御装置。