JPS61228863A - 医療用液体貯留筒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は血液体外循環回路、輸液セット等に取付けられ
、血液、薬液等を一時的に貯留するための医療用液体貯
留筒に関するものである。

（従来技術及びその問題点） 人工腎臓システム、血漿分離システム等には、患者から
導出した血液を体外循環させるための血液回路が備えら
れている。

この血液回路には気泡除去と圧力監視用を兼ね、また血
栓など凝固物の体内への侵入防止のためにフィルタ付き
ドリップチャンバが付設されている。

第３図は最も一般的なドリップチャンバの概略図であシ
、ポリ塩化ビニル製の外筒部（ホ）の下端部に、ポリエ
ステル、ナイロン等の合成樹脂製の袋状フィルタぐやと
、この袋状フィルター内に挿入され、側面に切欠部磐を
有する流出チューブ翰とを挿入し外筒部翰の下部と同時
にウエルダするとともに、上部トラップキャップ（ハ）
に流入チューブに）、圧力監視用モニタ翰等を取付けた
ものである。

このドリップチャンバでは血液を外筒部に一時的に貯留
することによって、血液内に混在する気泡を浮上させ、
空気抜きを行なうとともにフィルタに）によって流出す
る血液の異物除去を行なっている。

しかしながら、このようなドリップチャンバによれば、
たとえば透析中に何等かのトラブルが生じ、チャンバ内
の液面が低下した場合、ただちに後続ラインに空気が混
入するのを防ぐことができない。

このため、たとえば特開昭４８−２１４００号に示すご
とく、フィルタ内に球体を入れ、液面が落下した場合、
球体が流出口を塞ぐようＫしたチャンバもみられる。

しかし、こうした構成のドリップチャンバにおいては、
球状パルプの案内部材（くシ状部材）がフィルター内に
形成されているので、案内部材の面積の分だけフィルタ
ー〇口過面積が少なくなるため微少なゴミ等の除去効率
が悪くなる。また案内部材の障壁の九めに１液体に乱流
が発生し、特に血液の場合社、案Ｐ’１ｉｔｌ材とフィ
ルターの間に、血液の凝固等を生じる恐れがある。

さらに、フィルターは案内部材に間隔をおいて被冠され
ているのみで、フィルターの固定部もフィルタ自体を充
分に補強する程反に固定されておらず、液体の流入時に
変形しゃすく、ポールをトラップする形状に変形する可
能性も考えられる。

また、さらに浮ポールによって閉塞される部分は、チャ
ンバの下部よシも若干上位置に形成されているので、チ
ャンバの下部周ＪＩＩＫは、常時排出されない液体が、
滞留していることになる。このため、特に液体が血液の
場合は、この部分へフィブリノーゲン、血べいなどが徐
々に付着し、最終的には血液凝固の原因になる。

本発面はこのような問題点を解決するために検討の結果
提案されたものでア）、フィルタとその内部に浮ボール
を備えたドリップチャンバにおいて、その浮ボールにス
トッパとしての機能を確実にもたせるとともに、フィル
タが空気抜きを阻害しないようにしたものでちる。

（問題点を解決するための手段） 本発明の基本的手段を第１図によって説明する。同図に
おいて、（１）は射出成形が可能なグラスナック環の筒
体であシ、この筒体（１）の上部には故体流入チューブ
（２）、薬液注入口（３）等を備えたトラップキャップ
（４）が装着されている。また筒体（１）の下部には液
体流出チューブ（５）が挿入され、この液体流出チュー
ブ（５）の先端開口を覆うように成形フィルタ（６）が
装着されるとともに、該フィルタ（６〕の内部には浮ボ
ール（７）が入っている。

前記フィルタ（６）は、下部をリング部（＆１）とし、
メツシュ部（６ｂ）を円筒状としたもので、リング部（
６ａ）が筒体（１）の下部に固定されていル（７）との
シール性が良くなる。

このような貯留筒において、本発明では筒体下部に浮ポ
ール（７）の受部（９）を形成するものである。この場
合受部（９）は水平線に対して１０′以上内方に傾斜さ
せるようにする。その理由は１０以下になるとフィブリ
ノーゲン、血ペイが受部（９）に付着しゃすくなシ、こ
のため浮ボール（７）が筒体下部の液体の排出口に落下
せず充分なシール性が得られないためである。

また、本発明においては、前記浮ポール（７）は直径を
６．０〜９．０諺とするのが好ましい。

これは６．０　ｍ以下になると、フィルタ（６）に付着
しゃすくなシ（フィルタには粘性の高いフィブリン等が
付着残留している）、ストッパとして作動しにくくなる
ためであシ、９．０ｍ以上になるとフィルタ（６）内で
の動きが悪くなり、液体流出を阻害するためである。

もつともり６．０以下の浮ボール（７）を使用する場合
には、そのボールを２個以上フィルタ（６）内に入れて
おくと、たとえ１個がフィルタ（６）に付着しても他の
浮ボールがストッパとして作用するため安心である。た
だし、この場合でも、浮ポール（７）の径は流出チュー
ブ（５）の内径よシ大きくすることはいうまでもない。

なお、上記した浮ボール（７）の材質としては筒体（１
）内に貯留される血液、薬液等の液体よシも比重が小さ
いもの、たとえばポリプロピレン、ポリエチレン等が使
用される。

また、前記フィルタ（６）としては、ナイロンのごとく
親水性のものを使用した場合にはフィルタ孔を３００μ
以下としてもよい。これは、親水性のフィルタは空気を
透過しやすいので、孔が小さくとも充分にフィルタ（６
）内の気泡を除去できるためである。しかし、たとえば
ポリエステルのごとく疎水性のフィルタにあっては空気
（気泡）が抜けにくくなるため、フィルタ孔を２００μ
以上とすることが必要である。

第１図に示した貯留筒は、本発明の一例であり、たとえ
ばフィルタ（６）は釣鐘状としてもよい。また液体流入
チューブ（２）は筒体（υの上側部に設け、液体を横方
向に流出させてもよい。さらに本発明は血液回路のドリ
ップチャンバの他、輸液セットの点滴筒などにも適用で
きる。

（作　用） れた後、流出チューブ（５）から後続ラインに流出する
。液体は筒体内に貯留されている間、液体中に混入した
空気が気泡となって上昇し、空気層αｑに放出されると
ともに１液体中の異物は流出チューブ（５）から流出す
る前、フィルタ（６）によって除去される。また、浮ボ
ール（７）は通常フィルタ（６）円に浮いた状態となっ
ているが、ライン中に何等かのトラブルが生じ、筒体内
の液面レベルが下ると、それＫともなって浮ボール（７
）が沈降し、筒体下部の開口部を塞ぐことになる。この
場合、筒体（１）の下部には適度のチー・パが形成され
ているため、液体は前記開口部方向に集中して流れ、前
記浮ボール（７）もその流れに乗じて確実に筒体下部開
口に至ることになる。

（実施例） 実施例　１゜ 以下の条件で浮ポールの径の変化とシール性を調べた。

ここにいうシール性とは作動させた時に空気を下におく
らない性能である。

条件 浮ボールの受部二〇＝１５ 牛血（粘度　４．４ｃｐｓ） フィルターのボアーサイズ＝　２００メツシユフイルタ
ーの内径＝　１０■ 表　　　１ 以上の結果によシ浮ポールの径は６．　Ｏｗｔｒ以上で
フィルターの内部で充分に作動できる径９．０Ｗ以下が
好ましい。

実施例　２゜ 下記の条件で浮ボールの受部の角度θとシール性を調べ
てみた。

条　　件 フィルター（ナイロン製つ　：　　２００＃浮ボーＡ−
２５，４Ｘ　９／３２　＝７．１＋ｗ牛血（粘度）　４
．４　ｃｐｓ 表　　　２ 以上の結果によシ、浮ボールの受部の角度θは１０以上
が好ましいことがわかる。すなわち１０以下にするとフ
ィブリノーゲン血ペイが受部に付着しやすく、これらの
ために浮ポールが液体の排出孔に落ちないのでシール性
が悪くなる。

実施例　３゜ 下記の条件によシ浮ポールの数とシール性を調べ喪。

条件 浮ボール受部　θ＝１５ 生血（粘度　４．４　ｃｐｓ　） フィルター（２００メツシユ） 浮ボールの径　４．８ｍ 以上のように浮ボールの径グがダ〈６．０−の場合１ケ
よシも２ケの方がシール性は良い。

（効　果） 以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、フ
ィルタとその内部に浮ポールを備えた貯留筒において、
浮ボールがどのような状況下においても、ストッパとし
ての機能を確実に果すことになシ、予期できないような
トラブルが生じても後続ラインへの空気の混入を確実に
防ぐことができる、等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を説明するためのドリップチャンバの概
略図、第２図は本発明の浮ボール受部の拡大図、第３図
は従来のドリップチャンバを示した概略図である。 図中、（１）は筒体、（２）は液体流入チューブ、（５
）は液体流出チューブ、（６）はフィルタ、（７）は浮
ボールである。 特許出願人　　川澄化学工業株式会社 代理人弁理士　　　西　　　野　　　茂　　　美濃　１
　図

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）筒体の上部に液体入口を有し、下部に液体出口を
   有するとともに、筒体の内部 には前記液体出口を覆うようにフイルタ が備えられ、このフイルタ内に浮ボール が備えられた医療用液体貯留筒において、 前記筒体下部に浮ボール受部を形成し、 その受部を水平線に対して１０°以上内方 に傾斜させたことを特徴とする医療用液 体貯留筒。
2. （２）浮ボールの直径が６．０〜９．０ｍｍであること
   を特徴とする前記第１項記載の発明。
3. （３）直径が６．０ｍｍ以下の浮ボールをフイルタ内に
   ２個以上備えたことを特徴とする 前記第１項記載の発明。
4. （４）フイルタの材質を親水性とし、該フイルタの目開
   きを３００μ以下とした前記 第１項記載の発明。
5. （５）フイルタの材質を疎水性とし、該フイルタの目開
   きを２００μ以上としたこと を特徴とする前記第１項記載の発明。
6. （６）筒体の浮ボール受部の排出口周縁部が球面状であ
   ることを特徴とする前記第１ 項記載の発明。