JPS61208817A - トロイダル鉄心変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、円環状に巻回されているトロイダル鉄心に高
圧巻線と低圧巻線とを巻回してなるトロイダル鉄心変圧
器に関するものである。

［発明の概要］ 本発明は、トロイダル鉄心に高圧巻線と低圧巻線とを巻
回したトロイダル鉄心変圧器において、ｎ個ずつ設けら
れて鉄心の周方向に交互に配設された第１及び第２の単
位低圧巻線をそれぞれ並列に接続することにより構成し
た第１及び第２の単位低圧巻線並列接続体により低ｒ＝
巻線を構成することによって、 比較的断面積が小さい導体により低圧巻線を巻回するこ
とを可能にするとともに、低圧巻線及び高圧巻線の電磁
結合の平衡を良好にしたちのである。

［従来の技術］ 最近損失が少なく磁気的特性が優れた非晶質磁性合金板
を変圧器の鉄心材料として用いることが検討されている
。非晶質磁性合金板は、極めて簿く、従来変圧器に用い
られていた積層鉄心の構造を採用して非晶質磁性合金板
による変圧器用鉄心を構成することは困難であるが、こ
の非晶質磁性合金板をトロイダル状に巻回して鉄心を構
成することは比較的容易である。そこで、第１０図に示
すような構造のトロイダル鉄心変圧器が提案されている
。このトロイダル鉄心変圧器は、トロイダル鉄心１と、
鉄心１の周方向に並べて巻回した多数の単位高圧巻線２
ａ、　２ａ、・・・を結線することにより構成した高圧
巻線２と、鉄心１の周方向に沿って、高圧巻線２を外側
から囲むように巻回された低圧巻線（この例では２層巻
かれている。）３とを備え、高圧巻線２と低圧巻線３と
の間及び低圧巻線３の層間にはそれぞれ絶縁物４及び５
が挿入されている。

この、先に提案したトロイダル鉄心変圧器では、低圧巻
線３が、鉄心１の内周側及び外周側にそれぞれ配置され
た棒状導体３ａ、３ｂと、鉄心の軸線方向の両端面側で
内周側及び外周側の棒状導体３ａ、３ｂを巻線を構成す
るように接続する接続導体３ｃ、３ｄとにより構成され
ていた。

［発明が解決しようとする問題点］ 先に提案したトロイダル鉄心変圧器では、低圧巻１ｔ３
が棒状導体３ａ、３ｂと接続導体３ｂ、３Ｃとを接続す
ることにより構成されていたため、導体の接続個所が著
しく多くなる。低圧巻線に万一１か所でも接続が不完全
な個所があると、接続部の抵抗が太き（なって異常発熱
が生じる為、上記のように接続個所の数が多い構造にす
ると低圧巻線の信頼性が低下するという問題があった。

また低圧巻線の導体の各接続部の溶接を倉入りに行う必
要があるため、低圧巻線の製造に多大の手間が掛かると
いう問題があった。

更に、上記の変圧器では、低圧巻線を構成する゛　　導
体として、断面積が大きい棒状のものを用いる必要があ
るため、漂遊損失が多く、低圧巻線からの余分な発熱が
避けられないという問題があった。

本発明の目的は、断面積の大きな棒状の導体を用いるこ
となく、従来の変圧器の低圧巻線に用いられていた巻線
導体と同様な帯状の導体を用いて低圧巻線を巻回し得る
ようにして上記の問題を解決したトロイダル鉄心変圧器
を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、その一実施例を示す第１図及び第２図に見ら
れるように、トロイダル鉄心１０に低圧巻線１１と高圧
巻線２０とを巻回してなるトロイダル鉄心変圧器であっ
て、本発明においては、低圧巻線１１がｎ（ｎは２以上
の整数）１ｍずつ設けられて鉄心１０の周方向に交互に
並べて配設された第１及び第２の単位低圧巻線１１ａ及
び１１ｂからなっている。ｎ個ずつ設けられた第１及び
第２の単位低圧巻線１１ａ及び１”Ｉｔ）がそれぞれ並
列に接続されて第１及び第２の単位低圧巻線並列接続体
１１Ａ及び１１Ｂが構成され、第１の単位低圧巻線並列
接続体１１Ａの一端から第１の低圧端子Ｔ１が導出され
ている。また第１の単位低圧巻線並列接続体の他端は第
２の単位低圧巻線並列接続体１１Ｂの一端に接続され、
第２の単位低圧巻線並列接続体１１Ｂの他端から第２の
低圧端子Ｔ２が導出されている。

［発明の作用コ 上記のように、複数個ずつ設けられて並列接続された第
１及び第２の単位低圧巻線により低圧巻線を構成すると
、低圧巻線を流れる電流を複数の単位低圧巻線に分流さ
せることになるので、各単位低圧巻線を構成する導体と
しては断面積の小さい帯状のものを用いることができる
。従って従来の変圧器に用いられていた巻線導体と同様
な断面積が小さい可撓性を有する巻線導体を用いて低圧
巻線を連続巻きすることができ、多くの接続個所を有す
る導体により低圧巻線を構成する場合に比べて、低圧巻
線の形成を容易にすることができる。

また低圧巻線の接続個所が減少するので、信頼性を高め
ることができ、低圧巻線を構成する巻線導体の断面積が
小さくなるため、漂遊損失の低減を図ることができる。

更に、第１及び第２の単位低圧巻線を鉄心の周方向に交
互に配設することにより、鉄心の周方向の全体に亘って
低圧巻線を均一に分布させることができ、高圧巻線と低
圧巻線との間の電磁結合の平衡を良好にすることができ
る。

［実施例コ 以下添附図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明の一実施例の電気的な構成を示し、第２
図は同実施例の機械的な構成を概略的に示している。本
実施例において、トロイダル鉄心１０は非晶質磁性合金
ストリップを所定の積層厚が得られるまで巻回すること
により形成され、第１の単位低圧巻線１１ａ及び第２の
単位低圧巻線１１ｂは、トロイダル鉄心１０の周方向に
交互に適当数並へて、所定のターン数ずつ巻回されてい
る。本実施例では、通常の変圧器に用いられる平角線に
比べて厚みの小さい帯状導体を、トロイダル鉄心に取付
けたボビン（特に図示してないが各単位低圧巻線毎に設
けられている。）に連続巻きすることにより各単位低圧
巻線が形成され、低圧巻線１１が鉄心の全周に亘って均
一に分布するように単位低圧巻線が周方向に等間隔をあ
けて配列されている。そして第１の低圧巻線１１ａ、１
１ａ、・・・の−＠（巻き始め側端床部）の及び他端（
巻き終り側端床部）がそれぞれ第１の一端側共通接続線
１２及び第１の他端側共通接続線１３により共通接続さ
れ、これにより第１の低圧巻線１１ａ、１１ａ、・・・
が互いに並列に接続されて第１の単位低圧巻線並列接続
体１１Ａが構成されている。また第２の低圧巻線１１ｂ
、１１ｂ、・・・の一端（巻き始め側端床部）及び他端
（巻き終り側端床部）がそれぞれ第２の一端側共通接続
１１４及び第２の他端側共通接続線１５により共通接続
され、これにより第２の低圧巻［１１１ｂ、１１ｂ。

・・・が互いに並列に接続されて第２の単位低圧巻線並
列接続体１１Ｂが構成されている。第１の単位低圧巻線
並列接続体１１Ａの一端から第１の低圧端子（正極性端
子）ＴＩが導出され、第１の単位低圧巻線並列接続体１
１Ａの他端が第２の単位低圧巻線並列接続体１１Ｂの一
端に渡り線１６を介して接続されている。そして第１の
単位低圧巻線並列接続体１１Ａの他端と第２の単位低圧
巻線並列接続体１１Ｂの一端との接続点から中性点端子
Ｎが導出され、第２の単位低圧巻線並列接続体１１Ｂの
他端から第２の低圧端子（負極性端子）Ｔ２が導出され
ている。

上記第１及び第２の単位低圧巻線並列接続体１１Ａ及び
１１Ｂにより低圧巻線１１が構成され、この低圧巻線１
１の内周面及び外周面と軸線方向の両端面とにそれぞれ
添わせて高低圧巻線間を絶縁する主絶縁部材１７（図に
は軸線方向の一端側に配設した主絶縁部材のみを示して
いる。）が配設され、該主絶縁部材１７の外側に高圧巻
線２０が巻回されている。高圧巻線２０はトロイダル鉄
心１０の周方向に間隔をあけて配設した多数のボビンに
それぞれ所定のターン数ずつ巻回された単位高圧巻線２
０ａ、２０ａ、・・・を直列に接続したものからなり、
以上の各部により、単相３線式のトロイダル鉄心変圧器
が構成されている。

上記のように、複数個ずつ設けられた第１及び第２の単
位低圧巻線の並列接続体１１Ａ及び１１Ｂにより低圧巻
線１１を構成すると、低圧巻線の電流を各単位低圧巻線
に分流させることができるので、各単位低圧巻線を構成
する導体として断面積が小さく可撓性に富んだ例えば帯
状のものを用いることができ、巻線の巻回作業を容易に
することができる。

各単位低圧巻線は複数ターンずつ連続的に巻回されてい
るため、低圧巻線の接続個所を少なくすることができ、
低圧巻線の巻回作業の工数を少なくすることができる。

また上記のように、第１及び第２の単位低圧巻線を鉄心
の周方向に交互に並べて配設して低圧巻線を鉄心の全周
に亘って分布させると、単相３線式の結線を行った場合
の電磁結合の平衡度を極めて良好にすることができる。

上記の実施例では、各単位低圧巻線をそれぞれ連続巻き
した単一の巻線により構成したが、第１及び第２の単位
低圧巻線をそれぞれ複数の分割巻線により構成すること
もできる。

例えば、第３図及び第４図に示したように、第１の単位
低圧巻線１１ａを２つの分割巻線１１ａ１及び１１ａ２
（各分割巻線はボビンに巻回されている。）により構成
してこれらの分割巻線１１ａ１及び１１ａ２を直列に接
続し、両分別巻線の直列接続体の両端をそれぞれ接続線
１２ａ及び１３ａを介して共通接続線１２及び１３（第
３図には図示せず。）に接続することにより、第１の単
位低圧巻線１１ａ、１１ａ、・・・を並列接続するよう
にしてもよい。尚、この場合筒２の単位低圧巻線１１ｂ
も同様に２つの分割巻線の直列接続体により構成するの
は勿論である。

また第５図及び第６図に示したように、第１の単位低圧
巻線１１ａを並列接続された２つの分割巻線１１ａ１及
び１１ａ２により構成して、これら分割巻線の並列接続
体の両端をそれぞれ接続線１２ａ及び１３ａを介して共
通接続線１２及び１３に接続することにより第１の単位
低圧巻線１１ａ。

１１ａを並列接続するようにしてもよい。この場合も第
２の単位低圧巻線は第１の単位低圧巻線と同様に構成す
る。　各単位低圧巻線を更に多くの分割巻線により構成
することもできる。例えば第７図に示したように、各第
１及び第２の単位低圧巻線１１８及び１１ｂをそれぞれ
４つの分割巻線１１ａ１〜１１ａ４及び１１ｂ１〜１１
ｂ４の直列接続体により構成してもよく、第８図に示し
たように、各第１及び第２の単位低圧巻線１１ａ及び１
１ｂをそれぞれ４つの分割巻線１１ａ１〜１１ａ４及び
１１ｂ１〜１１ｂ４の並列接続体により構成してもよい
。

各単位低圧巻線を複数の分割巻線の直列接続体により構
成すると、各分割巻線のターン数は少なくて済む（分割
巻線の径が小さくなる）ので、巻線形状を小形にするこ
とができる。また各単位巻線を複数の分割巻線の並列接
続体により構成すると、各分割巻線に流れる電流をより
少なくすることができるので、巻線の導体断面積を小さ
くすることができ、低圧巻線に大電流が流れる場合に有
利である。

更に、単位低圧巻線は複数本の導体を一緒に巻回するこ
とにより構成することもできる。この場合、各導体によ
り構成された巻線を直列に接続することにより、所定の
ターン数の単位低圧巻線を得るようにすれば、巻線作業
時間の短縮を図ることができる。例えば、２本の導体を
一緒に巻回して各導体により構成された巻線を直列に接
続することにより、各単位低圧巻線を得るようにすれば
、巻線作業時間を半減させることができる。また各導体
により構成された巻線を並列に接続して単位低圧巻線を
構成する場合には、各導体として断面積の小さなものを
用いることができるので、巻線作業を容易にすることが
できる。

各単位低圧巻線を構成する導体は帯状導体に限らず、断
面円形の線状導体等可撓性を有する他の形状の導体を用
いることもできる。

第９図は本発明の他の実施例を示したもので、この実施
例では、第１の単位低圧巻１１１１ａ、１１ａ、・・・
の巻き終り側の端部を共通接続する第１の他端側共通接
続線１３が第２の単位低圧巻線１１ｂ、１１ｂ、・・・
の巻き始め側の端部を共通接続する共通接続線を兼ねて
いる。その他の点は第１図の実施例と同様である。

第５図のように構成すると、各第１の単位低圧巻線１１
ａと該第１の単位低圧巻線１１ａにつながる隣接の第２
の単位低圧巻線１１ｂとを連続して巻回することができ
る。即ち、８第１の単位低圧巻線１１ａを巻回した後巻
線導体を切断すること無く該第１の単位低圧巻線１１ａ
の巻き終りにつながる巻線導体を隣接のボビンに渡らせ
て隣接する第２の単位低圧巻線１１ｂを巻回することが
できるので、巻線作業能率を著しく高めることができる
。その他前記実施例と同様の効果を得ることができる。

上記の各実施例では、低圧巻線をトロイダル鉄心に近い
内側に巻回し、高圧巻線を低圧巻線の外側に巻回したが
、第１０図に示した既提案の変圧器と同様に高圧巻線を
内側に巻回し、高圧巻線の外側に低圧巻線を巻回するよ
うにしてもよい。

また、共通接続線１２．１３及び１４．１５を、トロイ
ダル鉄心１０の外周面側と上端面側とに分散させている
が、夫々を鉄心の外周面側に配設させてもよいのは勿論
である。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、断面積の小さい可撓性
のある巻線導体を用いて低圧巻線を構成できるので、低
圧巻線を連続巻ぎにより形成することができ、低圧巻線
の形成を容易にすることができる。

また低圧巻線の接続個所を少なくすることができるので
、信頼性を向上させることができる。

更に、第１及び第２の単位低圧巻線を鉄心の周方向に交
互に配設することにより、鉄心の周方向の全体に亘って
低圧巻線を均一に分布させたので、高圧巻線と低圧巻線
との間の電磁結合の平衡を極めて良好にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の電気的構成を示す説明図、
第２図は同実施例の要部の機械的構成を示す斜視図、第
３図は単位低圧巻線を変形した本発明の他の実施例を示
す要部斜視図、第４図は第３図の単位低圧巻線の電気的
構成を示す説明図、第５図は単位低圧巻線を変形した本
発明の更に他の実施例を示す要部斜視図、第６図は第５
図の単位低圧巻線の電気的構成を示す説明図、第７図及
び第８図はそれぞれ単位低圧巻線の更に他の異なる変形
例を示す説明図、第９図は本発明の更に他の実施例の電
気的構成を示す説明図、第１０図は従来のトロイダル鉄
心変圧器を示す要部斜視図である。 １０・・・トロイダル鉄心、１１・・・低圧巻線、１１
ａ・・・第１の単位低圧巻線、１１ｂ・・・第２の単位
低圧巻線、１１ａ１〜１１ａ４．１１ｂ１〜１１ｂ４・
・・分割巻線、２０・・・高圧巻線、２０ａ・・・単位
高圧巻線。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）トロイダル鉄心に低圧巻線と高圧巻線とを巻回し
   てなるトロイダル鉄心変圧器において、前記低圧巻線は
   ｎ（ｎは２以上の整数）個ずつ設けられて前記鉄心の周
   方向に交互に並べて配設された第１及び第２の単位低圧
   巻線からなり、ｎ個ずつ設けられた前記第１及び第２の
   単位低圧巻線がそれぞれ並列に接続されて第１及び第２
   の単位低圧巻線並列接続体が構成され、 前記第１の単位低圧巻線並列接続体の一端から第１の低
   圧端子が導出され、 前記第１の単位低圧巻線並列接続体の他端は前記第２の
   単位低圧巻線並列接続体の一端に接続され、 前記第２の単位低圧巻線並列接続体の他端から第２の低
   圧端子が導出されていることを特徴とするトロイダル鉄
   心変圧器。
2. （２）前記第１の単位低圧巻線及び第２の単位低圧巻線
   のそれぞれは直列接続された複数の分割巻線からなつて
   いる特許請求の範囲第１項に記載のトロイダル鉄心変圧
   器。
3. （３）前記第１の単位低圧巻線及び第２の単位低圧巻線
   のそれぞれは並列接続された複数の分割巻線からなって
   いる特許請求の範囲第１項に記載のトロイダル鉄心変圧
   器。
4. （４）前記第１の単位低圧巻線及び第２の単位低圧巻線
   のそれぞれは複数の巻線導体を一緒に巻回することによ
   り形成されている特許請求の範囲第１項に記載のトロイ
   ダル鉄心変圧器。