JPS61207334A - 腫瘍細胞障害性物質 - Google Patents

腫瘍細胞障害性物質

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JPS61207334A
JPS61207334A JP60047217A JP4721785A JPS61207334A JP S61207334 A JPS61207334 A JP S61207334A JP 60047217 A JP60047217 A JP 60047217A JP 4721785 A JP4721785 A JP 4721785A JP S61207334 A JPS61207334 A JP S61207334A
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JP
Japan
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cells
substance
molecular weight
tumor
present
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JP60047217A
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English (en)
Inventor
Yutaka Morise
森勢 裕
Shinichiro Hase
長谷 紳一郎
Yasushi Matsuoka
靖史 松岡
Noriyoshi Miyano
憲美 宮野
Hirobumi Arimura
有村 博文
Tadakazu Suyama
須山 忠和
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Original Assignee
Green Cross Corp Japan
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、腫瘍細胞障害性作用を有する新規な物質およ
び当該物質を含有する医薬組成物に関するものである。
〔従来技術〕
腫瘍細胞障害性物質としては、リンホトキシン、腫瘍壊
死因子などが知られている。
リンホトキシンは、グランジャーら(Granger+
  。
G、A、  et al、Ce1lular  Imm
unology+  38+  388  =402 
 (197B) )による報告や、青木隆−ほか共著「
リンホカイン」 (新色疫学叢書6、医学書院、197
9年)、プルームとブレイド(Bloom、 B、 R
& Glade、 P、 R,)の共1i r In 
vttro methods 1ncell medi
ated in+munityJ (Academic
 Press、1971年)などに記載されているよう
に、たとえば、感作されたリンパ細胞に抗原を作用させ
るか、マイトジェン(mitogen )としてフィト
ヘマグルチニン(Phytohaemagglutin
in : P HA) 、、コンカナバリンA (co
ncanavalin A : Co n A)をはじ
めとするリンホトキシン誘導剤を細胞に作用させること
によって、その細胞内外に誘導生成する蛋白様物質であ
って、細胞障害機能を持つ物質に与えられた名称である
。リンホトキシンは、マウス上−929細胞のみならず
、ヒト腫瘍細胞、さらにはヒト正常細胞にも障害を与え
ることが知られている。また、腫瘍壊死因子は、カース
ウェルら〔Carswell、 E、 A、 et a
l、、 Pr、 Nat、 Acad、 Sci。
USA、 72.9 、3666〜3670 (197
5) )の報告や、ピンク (Pick、 [!、) 
km rTumor Necrosis Factor
 inLymphokines J  (2巻、235
〜272頁、AcademicPress (1981
))などにも記載されているように、例えば、ウサギに
バチラス カルメソティ グエリン(Bacillus
 Calmette Guerin : B CG) 
、コリネバクテリウム パルバム(corynebac
teriumparvua+) 、エンドトキシンなど
の腫瘍壊死因子誘導剤を非経口的に投与することによっ
て、その血清中マクロファージ細胞が誘導生成する蛋白
様物質であって、Meth A肉腫出血性壊死能を持つ
物質に与えられた名称である。腫瘍壊死因子は、マウス
L−929細胞のみならず、ヒト腫瘍細胞にも障害を与
え、それを死滅破壊させるがヒト正常細胞には実質的に
障害を与えないことが知られている。
上記の如く、リンホトキシンならびに腫瘍壊死因子は、
腫瘍細胞に対して細胞障害作用を有することより、当初
より悪性腫瘍治療剤として期待されてきたが、まず、リ
ンホトキシンは前述の如く、その細胞障害作用において
細胞選択性がな(、腫瘍細胞および正常細胞を同様に障
害するため悪性腫瘍治療上の使用に厳密な制限−を要す
る。さらに腫瘍壊死因子は、ヒト以外の動物血清から製
造され、工業的規模での製造が困難であること、精製が
困難であること、またヒト以外の動物に由来する蛋白成
分であるため、抗原性の問題等があり、ヒトの治療上の
安全性等に問題があった。
本発明者らは、これらの問題を解決すべく腫瘍細胞に対
して細胞障害作用を有する物質に′ついて、多年にわた
り鋭意研究を重ねてきた。その結果、ヒト由来の末梢リ
ンパ球細胞から、上記障害作用を有する新規な物質を分
離することに成功し、この物質が極めて強力か一つ選択
的な腫瘍細胞への障害作用を有することを見出して本発
明を完成した。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、新規腫瘍細胞障害性物質を提供するものであ
り、正常細胞への障害の少ない腫瘍細胞への選択的作用
を有する、従来にない腫瘍細胞障害性物質を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段及び作用の説明〕■原料
細胞の調製 原料細胞は、ヒト由来の末梢リンパ球細胞が利用される
。末梢リンパ球は、公知の方法に従い調製できる。たと
えば、健康成人より採取した末梢血液を遠心することに
より、血漿及び赤血球とリンパ球を分離する。分離した
リンパ球に赤血球が混入した場合は、塩化アンモニウム
塩を加えて、これを溶血させ、遠心分離して上清を除去
する。
得られた遠心沈澱は、末梢リンパ球として必要に応じて
栄養培地中で使用できる。
■培養条件 培地としては、たとえばRPMI 1640、Eagl
e’sMEM等が好適に用いられる。当該培地中には、
0〜10%の牛血清又はヒト血清などを添加して改質し
てもよいが、最終産物を精製後医薬として用いることを
意図する場合には、血清無添加培地、たとえばRITC
−55−2培地、RITC−56−2培地、RITC−
55−9培地等が好適に利用される。
■誘導剤の添加 本発明において細胞の誘発に用いられる誘導剤としては
、公知の各種マイトジェンが用いられる。
例えば、タチナタマメレクチン(conA)、アカイン
ゲンマメレクチン(PHA) 、レンズマメレクチン(
LcH)、エントウマメレクチン(PSAD、ダイズレ
クチン(SBA)、さらにアメリカヤマゴボウレクチン
(PWM)等の’&質を例示することができ、これらの
1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。
誘導処理は、細胞濃度をlX105〜lX107個/m
lに調整し、これに前記誘導剤を添加・作用させること
によって行われる。誘導剤の濃度は、何個の誘導剤によ
って異なるが、一般的には10〜500 p g/m4
程度である。処理温度は、約20〜40℃、処理時間は
I〜6日間程度が好ましい。
かくして、本発明からなる細胞障害性物質が栄養培地中
に産生される。
■本発明からなる細胞障害性物質の精製誘導・産生され
た本発明からなる新規物質は、当該物質の物理化学的・
生化学的性状を利用して精製される。例えば、濃縮、イ
オン交換体処理、分子量に基づく分画処理等を適宜組み
合わせることによって行われる。
より具体的には、たとえ・ば次の如き方法によって回収
される。即ち、まず培地を遠心分離(例えば1500回
転、5分)し、上清を回収する。この上清を分子N1万
カツトの濾過膜を用いて濃縮する。濃縮のためには、そ
の他減圧透析あるいは試料の量に応じて、^m1con
 Dia Flow System等を用いてもよい。
濃縮液は、所望により次いで塩濃度を調整するために透
析を行った後、各種クロマトグラフィー処理がなされる
。クロマトグラフィーとしては、陰イオン交換体処理、
アフィニティークロマト処理、ゲル濾過処理、高速液体
クロマトグラフィー処理等が例示される。陰イオン交換
体としては、例えば、DEAE交換体が例示される。
担体をpH7〜9、より好ましくは9H7,5〜8.5
に調整した後、前記濃縮液を展開して担体に本発明物質
を吸着させる。緩衝液で洗浄した後、塩濃度を上昇させ
本発明物質を溶出させる。好適な緩衝液としては、リン
酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液等が例示される。溶出液は
、さらに高度精製をするためにアフィニティークロマト
グラフィーにかける。使用担体としては、ポリクローナ
ル抗体、モノクローナル抗体、ハイドロキシアパタイト
等のカラムが好適に用いられる。
ポリクローナル法の場合、本発明物質に対する抗体は、
高度に精製した本発明物質を動物に免疫し、得られた血
清から回収・精製することによって得られる。
当該抗血清の製造は公知の方法にて行えばよく、たとえ
ば高度精製本発明物質とフロイントの完全アジュバント
の混合乳液を作り、動物の皮内に2〜3回注射し、最終
免疫の数日後採血を行い、室温で凝固せしめた後、4℃
で一夜放置し、3 、00Orpm 、20分間の遠心
分離により当該抗血清が得られる。
免疫に用いる動物としては、特に動物種を選ぶ必要はな
く、例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヤギ、ウマ等が
挙げられる。当該抗血清の精製は、たとえば、J、^m
、 Chew、 Sac、、 62.3386 (19
40)。
Fed、 Procl、 17.)61 (1958)
に記載の方法にて行われる。
モノクローナル法の場合、細胞融合法により抗体を得る
。細胞融合法は自体既知の手段にて行われ、その−例は
増殖性を持った細胞と目的とする抗体を産生じているリ
ンパ球とをポリエチレングリコールの存在下で反応せし
めることにより、増殖性と抗体産生能とを同時に兼ねそ
なえた細胞を製するもので、この細胞の産生ずる抗体は
一個の抗原決定基に対してのみ反応する単一の抗体であ
る。
本発明では増殖性を持つ細胞としてマウスミエローマ細
胞を、抗体産生リンパ球として本発明物質で免疫された
マウス肺臓細胞(B細胞)を用いて融合させ、さらに目
的とする抗体を産生じている細胞をスクリーニングして
、本発明物質のモノクローナル抗体を得る。
また、このようにして得られた本発明物質の抗体を、そ
の活性を失うことなく固定化する方法としては、以下の
不溶性マトリックスを応用することができる。アミノ酸
のコポリマー(J、Biol。
Chem、、236.1970 (1961)) 、セ
ルロース(Nature+189、576 (1961
) ) 、アガロースあるいはセファデックス■(Na
ture、 215.1491 (1967)、 Na
ture。
245、3059 (1970)) 、ポリアクリルア
ミド(Bio−chem、、8.4074  (196
6) ) 、これらの方法により抗体を効率良く固定化
しうる。また、このようにして得られた吸着剤を用いる
ことにより、収率良く、しかも高純度の本発明物質を得
ることができる。
本発明に係る細胞障害性物質の抗体を用いたアフィニテ
ィークロマトグラフィーは以下の通りである。イオン交
換体により部分精製した本発明物質を、pH7〜8の緩
衝液で平衡化した前記抗体カラムと接触・吸着させる。
カラムを洗浄後、チオシアン酸カリウム(KSCN)を
含む水溶液で溶出する。
ハイドロキシアパタイトは、商品名バイオゲル(HT)
としてバイオランド社によって販売されており、これを
用いる場合は、担体をカラムに充填後、pH7〜9の低
塩濃度緩衝液で平衡化し、これに本発明物質を含有する
溶液を接触・吸着させる。カラムを洗浄後塩濃度を上昇
させ、本発明物質を溶出させる。
所望により、本発明物質の精製のためには、さらに分子
量に基づく分画手法も利用できる。たとえば、ゲル濾過
法による場合、担体として分子量10.000〜100
,000の化合物の分子篩に適したセファデックス、ア
ガロース、バイオゲル、セファクリル等を用いる。これ
ら担体は、使用に際してあらかじめpH7〜9程度の低
イオン強度緩衝液で平衡化したものを用いることが好ま
しい。また、高速液体クロマトグラフィーにより分離す
る方法も有用である。その条件は、TSK−3000S
WG  (東洋曹達社製)あるいはそれに相当するよう
な充填カラムをpH7〜8の緩衝液で平衡化したものを
用いることが望ましい。
以上の精製法において、本発明物質の追跡は、例えば分
子量と細胞障害活性をマーカーとして行つ。
かくして得られた細胞障害性物質は、以下に示す特性か
ら新規物質であり、生化学用、薬理学用の試薬として用
いてもよく、また、医薬品として用いる場合には医薬品
製造の通例技術にしたがって、要すれば滅菌・除菌処理
、製剤化を行えばよい。かくして新規な細胞障害性物質
を含有する医薬が提供される。
■本発明物質の特性 本発明からなる新規細胞障害性物質の特性は次の通りで
ある。
()分子量 A : Ultrogel AcA44を用いたゲル濾
過法による分子量 Ultrogel^cA44(LKB社製)をカラム(
径2.5cffl×長さ100cm)に充填し、本発明
物質試料を含む液(3000LLI/ ml) 3 m
lを添加し、pH7,2の0、OIM IJン酸緩衝液
(以下、PBS)を用いゲル濾過を行った。試料の溶出
位置より標準分子量キット(ファルマシア社製)から求
めた標準曲線を用いて分子量を産出した。得られた結果
は第1図に示す通りである。
第1図において各記号は次のことを意味する。
(b)は牛血清アルブミン(分子量67.000 )を
、(c1は卵白アルブミン(分子量43,000 )を
、(dlはキモトリプシノーゲンA(分子量25,00
0 ’)を、(elはリボヌクレアーゼ(分子量13,
700 )を示し、本発明物質は(e)に示した。第1
図より、本発明物質の分子量は約so、oooであると
認められる。
B:SDS/ポリアクリルアミドゲルを用いた電気泳動
法を用いた分子量 Loemm l iの方法(Nature、 227.
680 (1970) )に従い、SDSを含むアクリ
ルアミドゲルを用い、SDS 001%添加したトリス
緩衝液に溶解した本発明物質(3000LU/ml) 
50−の電気泳動を行った。泳動条件は30mAで約4
時間であり、標準分子量キット(ファルマシア社製)を
用いて分子量曲線を作成し、本発明物質の生理活性及び
染色像による泳動距離により分子量を求めた。その結果
を第2図に示す。
第2図において各記号は次のことを意味する。
fa+はフォスフォリラーゼb(分子量94,000 
)を、(blは牛血清アルブミン(分子量67.000
 )を、(c1は卵白アルブミン(分子量43,000
 )を、fdlはカルボニックアンバイトラーゼ(分子
量30,000 )を、(e)はソイビアントリプシソ
インヒビター(分子量20,100 >を、Tglはア
ルファラクトアルブミン(分子量14.400 )をそ
れぞれ示す。(f)が本発明物質で分子量は約18,0
00と算出される。
(2)等電点 等電点電気泳動用カラム(LKB社製)とアンホライン
(LKB社製)を用い、ショ糖密度勾配等電点電気泳動
法により等電点を測定した。即ち、上記カラム内にpl
(3〜6のアンホラインを均等に含む不連続シー)1!
密度勾配を作成し、本発明物質試料(10000LU)
をその中程に添加し、電圧を500v〜1500Vかけ
、72時間泳動を行った。
泳動後、シg糖密度勾配を乱さないように下方より液を
流出させ、3mlずつ分取していき、各フラクションに
ついてpHと本発明物質の活性を測定し、等電点を求め
た。その結果、本発明物質の等電点はpH5,4±0.
3と求められた。
(31p H安定性 pH7,2,0,OIM P B Sに溶解した本発明
物質(500LU/ml)をそれぞれlNNaOH及び
INHCJを用い、pH3,4,5,6,7,8,9に
調整し、+4℃で24時間放置した後、PBSを用いて
一晩透析を行い、pHを7に戻した。それぞれの試料に
つき本発明物質の活性を測定し、その増減を示したのが
表1である。この結果により本発明物質はpH5より失
活し始め、pH4以下では非常に不安定であることが示
される。
表1 T4) tj!鎖の有無 フィトヘマグルチニン、コンカナバリンAルンズ豆レク
チン固定化セファロースへノ吸着本発明物質3000単
位を含む0.OIMIJン酸緩衝液溶液をそれぞれフィ
トヘマグルチニン(ディフコ社製)を固定化したセファ
ロース4B(ファルマシア社製)、コンカナバリンAを
固定化したセファロース(ファルマシア社製)、レンズ
豆レクチンを固定化したセファロース各3mlを充填カ
ラムに流した後、0.4Mメチル−α−D−マンノシド
を含む0.01Mリン酸緩衝液で溶出を行った。
カラム通過画分および溶出画分について本発明物質の活
性を測定したところ、上記すべての種類のカラムにおい
て通過画分に投入量の100%の活性が測定された。こ
のことから本発明物質は、フィトヘマグルチニン、コン
カナバリンAルンズ豆レクチンに吸着しないことがわか
った。
かくして、本発明物質は、ConA、PHAsLeti
 I−lectinに吸着しないものであることから、
糖鎖の含有は8%以下であることが推定された。
(5)保存安定性 (ヒト血清アルブミン、糖の添加による安定化の検討) 本発明物質は、アルブミンまたは糖によって安定化され
ることを見出したが、その安定化効果は、アルブミンに
あっては1〜20mg/mlが、また糖にあってはl 
O〜1000mg/ mlが好ましい。
本発明物質を500単位含む0.OIMIJン酸緩衝液
(pH7,2>にそれぞれヒト血清アルブミン5mg/
ml、10mg/ml、 D−グルコ−7,、200m
g/ml、トレハロース200+++g/mlとなるよ
う添加した後、+4℃で放置した。
放置後、2日目、7日目に一部を採取し、本発明物質の
活性を測定したところ表2のような結果が得られた。こ
の結果により、ヒト血清アルブミン、D−グルコース、
トレハロースに本発明物yを安定化させる作用があるこ
とがわかった。
(以下余白) 表2:+4℃下保存の残存活性 (6)マウスL−細胞に対する細胞障害活性本発明物質
の活性の評価は、一般的なリンホトキシンの活性測定法
に従って行われる。即ち、マウス結合組織由来のL−9
29細胞を0.4μg/mlのアクチノマイシンDと2
50単位/mlのペニシリンと125μg/)+1のス
トレプトマイシンヲ含むイーグルミニマルエッセンシャ
ルメディウム培地に140X1041aT胞/1となる
濃度で懸濁させ、このL 、−9,29細胞懸濁後、0
.05m1および適当濃度に希釈した本発明物質試料各
0.05m1を96穴マイクロプレート(コーニング社
製)の各穴に入れ、これを5%炭酸ガス含有空気中、3
7℃で18時間培養する。培養後1.生存細胞をクリス
タルバイオレットで染色し、生存細胞数をタイターテン
クマルチスキャン(フローラボラトリーズ社製)に本り
比色定量する。活性はL−929細胞を50%殺す力を
、1単位とし、これに試料の希釈倍数を乗じる。
(7)ヒト腫瘍由来株化細胞に対する細胞障害作用およ
びヒト正常m織由来株化細胞に対する無害性 、   
上記(6)のマウスL−929細胞に対する細胞障害活
性の方法に準じ、ヒト腫瘍由来の株化細胞であルHep
−2(喉頭癌由来: ATCCCCL−23) 、G−
361(悪性黒色腫由来: ATCCCRL−1424
)、KB (鼻咽腔癌由来: ATCCCCL−62)
およびヒト正常組織由来の株化細胞であるFL (ヒト
羊膜由来: ATCCCCL−62)細胞、HEL(ヒ
)胎児肺細胞: ATCCCCL−137)を用いて本
発明物質の細胞障害活、性を調べた。
即ち、上記(6)に述べた培地に上記4種の細胞を14
0 X104細胞/mlとなる濃度で懸濁させ、この細
胞懸濁液0.05 mlと上記(6)の方法による単位
で1〜100単位に希釈した本発明物質0.05 ml
を96穴マイクロプレートの各穴に入れ、5%炭酸ガス
含有空気中、37°Cで18時間培養し、生存細胞をク
リスタルバイオレットで染色する。タイターチックマル
チスキャンの比色定量により、細胞を50%殺すのに必
要な本発明物質の単位数を求めた結果が表3である。
このように本発明物質は腫瘍由来の細胞に対しては2〜
9単位の非常に少ない量で強力な細胞障害作用を示した
のに対し、正常m織由来の細胞に対しては、100単位
添加しても全(無害であった。
(以下余白) 表3 〔発明の効果〕 かくして得られた本発明物質は、新規細胞障害性物質で
ある。つまり本発明物質は、網内系細胞、リンパ球系細
胞もしくは線維芽細胞から取得されるリンホトキシンや
腫瘍壊死因子など、あるいはイサック(l5sacs+
 A、、 Proc、 Roy、 Soc、 Ser。
B、、 147.268 (1957) 〕により報告
されたインターフェロンとは次の点で明確な区別がなさ
れ、明らかに異なる物質である。リンホトキシンは、そ
の分子量から70.000〜90.000のα−リンホ
トキシン、35,000〜50 、000のβ−リンホ
トキシン、to、ooo〜20,000のγ−リンホト
キシンの3種が存在することが知られている(cohe
nら編「Biologyof the Lymphok
inesJ 、Academic Press、 19
79年)が、β−リンホトキシンおよびγ−リンホトキ
シンはその分子量から明らかに本発明物質と異なる。
更にリンホトキシンは、ルーカスら(Lucas、 Z
J、 et al、、 J、 ImmunologV+
 109.1233 (1972))が報告しているよ
うに、その細胞障害作用において選択性がなく、腫瘍細
胞および正常細胞を同様に障害する。しかし本発明物質
は、その細胞障害作用において腫瘍選択性であり、α−
リンホトキシンとも明らかに異なっている。また、アガ
ーワルら(Aggarwal、 B、 B、、 et 
al、、 J、 BiologicalChemist
ry、 259.686  (1984) )は、リン
パ芽球細胞由来のリンホトキシンが、Len をローl
ectin担体に吸着性であり、その分子量はゲル濾過
法により64 、000であると報告している。しかし
本発明’Jbn ’fl l十I a* + + 1−
1 err◆;7 量fl Ik l−# W I  
プ4L動牟1井プある点で異なっている。
実施例1 0.1%ヒト血清アルブミン加RITC−56−2無血
清培地を用いて、ヒト末梢リンパ球細胞を容量701規
模で、ステンレス製タンク(NBS社製5eedCul
ture Vessel)にて浮遊した。細胞数を20
0〜300 X104細胞/ll1lに調整し、そこへ
インデューサーであるホークライード(Pokweed
 )マイトジェンを2μg/mlの割合にて添加し、さ
らに3〜4日間培養した。遠心操作により細胞と培養上
清を分離した。
培養上清を分子量1万カフトのベリコンカセットシステ
ム(ミリボア社製)を用いて濃縮する。
濃縮液を透析用チューブ(三光純薬社製)を用い、50
〜100倍量の0.02M )リス塩酸緩衝液(pH8
)で4℃の温度で一晩透析した。透析液をpH8のO,
OLM P B Sで平衡化したDEAE−セファロー
ス6Bを充填したカラム(径5 cm X長さ20cm
)に通し、本発明物質を吸着させた後、上記緩衝液に塩
化ナトリウムで0.025〜0.25Mの連続的濃度勾
配をつけて溶離し、本発明物質の活性画分を回収した。
一方、本発明物質で予め免疫しておいたマウスBALB
−cの肺臓細胞とマウスミエローマ細胞をポリエチレン
グリコールにより融合させたハイブリドーマのうち、本
発明物質に対する抗体産生の高いクローンを選択した。
この融合細胞の培養液から杭木発明物質モノクローナル
抗体を回収した。このモノクローナル抗体をCNB r
活性化セファロース4B(ファルマシア社製)に固定し
た。
このモノクローナル抗体カラムを0.4M NaCJ!
含有0.1Mリン酸緩衝液(pH7,0)で平衡化し、
これに前記の本発明物質を含有する溶出液を接触した。
0.4M NaC1含有0.1Mリン酸緩衝液(pH7
,0)でカラムを洗浄した後、吸着していた本発明物質
を3.5Mチオシアン酸カリウム+0.5M塩化ナトリ
ウム(pH8)で溶出させた。溶出液を除菌濾過した後
、凍結乾燥し比活性が少な(とも1.5X10?LU/
+1gの高度精製本発明物質を得た。
なお、この精製品は5DS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法により分子量18,000の1本の帯を示した
実施例2 5%ヒト血清加RPMI 1640培地を用いて、ヒト
末梢リンパ球細胞を、容量601規模で、ガラス製タン
ク(コーニング社製)にて浮遊した。細胞数は400〜
500 X104細胞/mlであった。そこへ、インデ
ューサーであるPHAを10I!g/mlの割合にて添
加し、4〜5日間培養した。遠心操作により細胞と培養
上清を分離した。
培養上清を分子量1万力7トのペリコンカセットシステ
ム(ミリボア社製)を用いて濃縮する。
濃縮液を透析用チューブ(三光純薬社製)を用い、50
〜100倍量の0.02M )リス塩酸緩衝液(pH8
)で4℃の温度で一晩透析した。透析液をpH8の0.
01M P B Sで平衡化したDEAE−セファロー
ス6Bを充填したカラム(径5 aa X長さ201)
に通し、本発明物質を吸着させた後、上記緩衝液に塩化
ナトリウムで0.025〜0.25Mの連続的濃度勾配
をつけて溶離t、本発明物質の活性画分を回収した。得
られた本発明物質の活性画分を、ハイドロキシアパタイ
トを充填したカラム(径5 cm X長さ5cm)に通
し、本発明物質を吸着させた後、リン酸緩衝液で0.0
1M〜0.4Mの連続的濃度勾配をつけて溶出させ、本
発明物質の活性画分を回収した。得られた活性画分をY
M−10膜を付けたTCP−10濃縮装置(アミコン社
製)を用い濃縮を行った。T S K −30003W
G (東洋曹達社製)にW1’a液を付し、高速液体ク
ロマトグラフィーを行い、本発明物質の活性画分を溶出
回収した。溶出液を除菌濾過した後、凍結乾燥し、比活
性が少なくとも1.2 X 107LU/mg蛋白の高
度精製本発明物質を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明物質のゲル濾過法による分子量測定図
を、第2図は、本発明物質のSO3/ポリアクリルアミ
ドゲルを用いた電気泳動法による分子量測定図を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒト由来の末梢リンパ球細胞を、腫瘍細胞障害性
    物質誘導剤(マイトジェン)で刺激することによって産
    生される蛋白質であり、以下の性質を有する腫瘍細胞障
    害性物質。 (a)分子量:ゲル濾過分析により 80,000±5,000ダルトン (b)分子量:SDSを含むポリアクリルアミドゲルを
    用いる電気泳動法によ り18,000±1,500ダルトン (c)等電点:pH5.4±0.3 (d)安定性:pH5.0以下で失活 (e)コンカナバリンA、 PHA(Phytohaemagglutinin)、
    Lentil−lectinとの結合性:非吸着(f)
    生理活性:少なくともマウス結合組織由来L細胞に対し
    て細胞障害作用を 有する。 (g)障害特異性:正常細胞には実質的に障害を与えず
    、腫瘍細胞に対して選 択的に障害を与える。
  2. (2)ヒト由来の末梢リンパ球細胞を、腫瘍細胞障害性
    物質誘導剤で刺激することによって産生される以下の性
    質を有する腫瘍細胞障害性物質に糖および/またはアル
    ブミンから選ばれる安定剤を添加することを特徴とする
    安定化方法。 (a)分子量:ゲル濾過分析により 80,000±5,000ダルトン (b)分子量:SDSを含むポリアクリルアミドゲルを
    用いる電気泳動法によ り18,000±1,500ダルトン (c)等電点:pH5.4±0.3 (d)安定性:pH5.0以下で失活 (e)コンカナバリンA、 PHA(Phytohaemagglutinin)、
    Lentil−lectinとの結合性:非吸着(f)
    生理活性:少なくともマウス結合組織由来L細胞に対し
    て細胞障害作用を 有する。 (g)障害特異性:正常細胞には実質的に障害を与えず
    、腫瘍細胞に対して選 択的に障害を与える。
  3. (3)ヒト由来の末梢リンパ球細胞を、腫瘍細胞障害性
    物質誘導剤で刺激することによって産生される蛋白質で
    あり、以下の性質を有する腫瘍細胞障害性物質を含有す
    る医薬組成物。 (a)分子量:ゲル濾過分析により 80,000±5,000ダルトン (b)分子量:SDSを含むポリアクリルアミドゲルを
    用いる電気泳動法によ り18,000±1,500ダルトン (c)等電点:pH5.4±0.3 (d)安定性:pH5.0以下で失活 (e)コンカナバリンA、 PHA(Phytohaemagglutinin)、
    Lentil−lectinとの結合性:非吸着(f)
    生理活性:少なくともマウス結合組織由来L細胞に対し
    て細胞障害作用を 有する。 (g)障害特異性:正常細胞には実質的に障害を与えず
    、腫瘍細胞に対して選 択的に障害を与える。
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