JPS6118943Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、モーターで歯車列を駆動し、ベツド
上に横臥した人形を、スイツチの作動によつて起
き上がらせることを可能にした玩具用ベツドに係
わる。

従来人形と共に用いる玩具用ベツドは、ただ人
形をベツド上に横臥せしめるだけであつたため、
遊戯の発展がなく、玩具としての効用に乏しかつ
た。

本考案は、上記欠点を排除する目的から考案し
たもので、一実施例を図面と共に詳述すれば、第
２図に示す如く、モーター１の駆動軸端に小プー
リー２を固着し、一側にピニオンを設けた大プー
リー３をベルト４にて連動させ、大プーリー３と
同軸芯及び他の軸芯に複数個のピニオン５及び歯
車６から成る減速用の歯車列を介在させ、歯車室
７内に収容すると共に、減速された最終軸端に作
動輪８を固着し、さらに該作動輪８に偏心して装
着したクランクロツド９を、歯車室７の一側に軸
１０をもつて回動自在に設けた縦長な起倒部１１
の、軸１０と適宜間隔をあけて並設した補助軸１
２の端部に連接し、上記構成を適宜位置に設ける
電池１３と共に機械室１４内に収容したのち、機
構室１４上壁に設けたスイツチ１５を経由して所
要の配線１６を施し第１図に示す如く任意形状の
ベツド３３の床下に納め、起倒部１１がベツド３
３の床面上に露呈する如く起倒板１１の対応する
床面を切欠して、螺子その他任意の方法にて固着
する。

さらに、図示実施例は興味性、操作性を増大す
るため、上記基本構成の歯車列を利用して起倒板
１１の起立にさきだつ鳴笛を吹鳴させると共に装
飾体を回転させ、また作動輪８をロータリースイ
ツチに兼用させた構成を加えたものを図示したの
で、該部分について説明すると、作動輪８の一側
壁外周の一部を欠切し、一方を該作動輪８一側壁
外周に当接させ、他方をクランク形に曲折した吹
鳴杆１７に、クラツチピニオン１８を圧入すると
共に、作動輪８が回転して吹鳴杆１７の当接が欠
切部に至つた際、クラツチピニオン１８をはじい
て、一歯車６と噛合する如くばね１９を嵌入して
歯車室７に横設し、さらに同状態でクランクピニ
オン１８と噛合する冠歯車２０と機構室１４外へ
突出する長さの横杆２１を直交させ、端部に回動
ピニオン２２及びこれとさらに直交して噛合する
冠状車２３と該冠状歯車２３と一体になつた任意
長さの回転軸２４を立設し、その先端に小鳥その
他の装飾体２５を装着する。

また、吹鳴杆１７のクランク形に折曲した下方
位置に、蛇腹状空気室を備えたフイゴ形の鳴笛２
６を装着する。

作動輪８をロータリースイツチに兼用させる構
成は、作動輪８を金属素材として、その外周面一
個所に第３図に示す如き凹陥部２７を刻設して、
突状接点を有する導板２８を作動輪８外周面に摺
接する如く設け、所要の配線を施す。

さらに鳴笛装置を附加した構成に於ては、前述
した如くクランクロツド９を作動輪に偏心させて
直結すると、鳴笛２６の吹鳴と同時に起倒部１１
の起立も作動して、やや不自然の感を生じるの
で、第４図、第５図に示す如く、作動輪８の他端
面にほぼ半周にわたつて摺動溝３０を透設し、作
動輪８の内側にクランク板３１を軸に遊嵌させ、
該クランク板３１に偏心して突設した結合軸３２
と、クランクロツド９の端部とを連接する。

上述の如く構成して、これを使用するには第１
図に示す如くベツドに横臥し、腰部を屈折できる
任意の人形２９を、上半身を起倒部１１上にして
横臥させ、スイツチ１５を接として電気回路を閉
じると、モーター１、小プーリー２が回転しベル
ト４を介して大プーリー３、歯車列の各ピニオン
５、歯車６と共に作動輪８が回転し、クランクロ
ツド９によつて起倒板１１は先端から矢印の方向
に点線図示の位置まで起き上がり、これに支えら
れて人形２９も上半身が起き上がる。

上述の如くスイツチ１５の操作によつて、横臥
させた人形２９が起き上がる動作はは、幼児の遊
戯範囲を広め、任意の人形に活眼を用いた人形を
用いれば、現実感を与えられ幼児と玩具間に対話
を持つことができて、有効な玩具となる。

さらに歯車列の一部から動力をわけて、起倒板
１１の起き上がり以外の動作を得ることもでき、
その１例として、前述した鳴笛２６吹鳴と装飾体
２５の回転を行なう構成を附加した実施例では、
上記人形２９の起き上がり操作と同様スイツチ１
５を接にすると、作動輪８が回転し作動輪８の欠
接部が吹鳴杆１７に当接位置に移行すると、ばね
１９を弾発力によつて、クラツチピニオン１８を
点線図示の位置にはねて、一歯車６と冠歯車２０
とに噛合し、回動ピニオン２２、冠歯車２３及び
回転軸２４を経て装飾体２５を回転せしめると共
に、吹鳴杆１７のクランク部が鳴笛２６の押圧、
解放を繰返えし、吹鳴杆１７端部が欠切部を通過
し終るまで鳴笛２６を吹鳴させ、あたかも起床の
合図を行なう如くなる。

吹鳴杆１７は作動輪８がさらに回動するに伴な
い、ばね１９に抗して各歯車の噛合を解き、原位
置に戻る。

この際起倒板１１を起立させるクランクロツド
９は、軸に遊嵌しているクランク板３１の結合軸
３２と連接し、且第４図及び第６図−１に示す如
く摺動溝３０の左端に位置しているので、作動輪
８がほぼ半回転する間は起立作動を保留し、第６
図−２に示す如く摺動溝３０の右端が、結合軸３
２の位置に移行して以後起立作動を行ない、第６
図−３の位置で起立を完了し、あたかも鳴笛２６
の吹鳴による起床合図が終了してから起き上がる
動作を現出するものである。

起倒板１１の起立完了後は起倒部１１を軽く手
で押し戻すと結合軸３２は摺動溝３０を空滑りし
て第６図−１の原位置に戻る。

また、起き上がり操作の完了までスイツチ接点
をおし続けるのは、幼児の興味を減じることがあ
り、この場合は前述した如く作動輪８を金属素材
とし、第３図に示す如く周壁一部に凹陥部２７を
刻設し、突状接点が作動輪８周壁に摺接すること
で回路を閉じる如くしてあるのでスイツチ１５の
最初の回路閉鎖の操作によつて作動輪８が回動す
ると同時に突状接点が凹陥部２７により脱して、
別回路を閉じスイツチ１５の接点を放しても、作
動輪８は一回転して、再び凸状接点が凹陥部に落
ちるまで回転を続ける。

上述の如く、ベツドに横臥させた人形を幼児の
意志によつて起立させる操作は、遊戯の内容を広
げると共に、歯車列から動力をわけて実施例に示
す鳴笛の吹鳴、装飾体の回転などのほか、オルゴ
ールの発鳴その他補助機構を附加できるから玩具
自体の変化を豊富にすることができるなど多くの
諸効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に回転装飾体を附加した実施例
の全体斜視図、第２図は本考案に回転装飾体、鳴
笛及び作動輪をロータリースイツチに兼用した構
成を附加した実施例の平面図、第３図は作動輪を
ロータリースイツチに兼用した例の正面図、第４
図は起倒部の時間差作動を行なう実施例の作動輪
と起倒板の関係を示す側面図、第５図は第４図Ａ
−Ａ部断面図、第６図１〜３は同実施例の作動輪
と結合軸の作動順序を示す正面図。 １……モーター、２……小プーリー、３……大
プーリー、４……ベルト、５……ピニオン、６…
…歯車、８……作動輪、９……クランクロツド、
１１……起倒板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベツド上に人形を横臥させる玩具用ベツドに於
   て、モーターの駆動軸端に小プーリを設け、該小
   プーリと連動する減速歯車列を並設し、減速歯車
   軸端に作動輪を固着し、該作動輪に偏心させて設
   けたクランクロツドの端部を、減速歯車軸の後方
   に起倒自在に設けた起倒板の後縁部に連接して成
   る構成を、起倒板府応部を欠切したベツド床板下
   に、起倒部を欠切部より露呈させて装着し、さら
   に前記減速歯車列の一歯車と噛合する歯車を隣接
   位置に設けて、別に設ける作動体と連接した玩具
   用ベツド。