JPS6118875Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、肌着、タオル、靴下などの小物洗
濯物を干すための小物干具に係るものである。

従来の小物干具においては、物干杆や、ロープ
に掛合する吊り下げフツク部分と、洗濯はさみを
多数装備した円形又は長方形の枠の部分とは、鉄
製鎖数本で連結しているものが殆んどである。

ところが洗濯物は水分が多いため、この鎖の腐
蝕を早め、この腐蝕が洗濯物に付着してこれを汚
染する。そこで合成樹脂製のテンシヨンメンバー
が考えられるが、端末部を針金のように折り曲げ
るだけでは、合成樹脂製のテンシヨンメンバーは
取付けられない。そこで、この考案はテンシヨン
メンバーの取付部分に工夫を施し、吊り下げフツ
ク部材を物干杆や洗濯ロープより外したときは、
全体が扁平になつて嵩張らず、使用時には、テン
シヨンメンバーの両端結合部に加えられる引張力
に充分耐えられるようにするためと、組立作業を
容易にしすることを目的とするものである。

この考案は上部に吊り下げフツクを有し、柄部
が垂直軸となつている吊り下げフツク部材の垂直
軸部分が連結盤の中央の中心孔に対し、回転自在
で抜去不能に組立ててあり、この連結盤と多数の
洗濯挾みを垂下装備した長方形乃至円形の枠とが
数本のテンシヨンメンバーで連結してあるものに
おいて、 前記吊り下げフツク部材連結盤、棒状のテンシ
ヨンメンバー及び枠はすべて若干弾性を有する合
成樹脂射出成形品であつて、前記連結盤はその中
心孔の周りの平担部に数個の取付孔が穿設してあ
つて、その下端から上向きに、数個の舌片が求心
的かつ陣傘状に設けてあり、 他方前記枠の適宜位置には連結盤の取付孔と同
数の取付孔が穿設してあり、これら取付孔の上端
から下向に数個の舌片が求心的かつ斗状に設け
てあり、 前記数本のテンシヨンメンバーの両端には軸方
向に長い長環状部がそれぞれ形成してあつて、こ
れら長孔環部にはそれぞれＵ字型をした割ピン形
状の若干弾性を有する合成樹脂射出成形品製の連
結部材のループ部が掛合してあり、これら連結部
材の平行な一対の軸部は相接触させたとき、断面
円形の軸部となり、かつ先端に円錐形乃至半球状
大径部を形成しており、前記数本のテンシヨンメ
ンバーの各々の一端の前記長環状部に掛合する連
結部材の軸部は前記連結盤の取付孔に下から上向
に挿入してあり、数本のテンシヨンメンバーのそ
れぞれの他端の長環状部に掛合する連結部材の軸
部は枠の取付孔に上から下に向けて挿入してあ
り、すべての軸部の先端の大径部の根元には、そ
の取付孔の舌片の先端がそれぞれ掛合させてあ
り、前記テンシヨンメンバーは、その両端の長環
状部において、連結盤、テンシヨンメンバー、枠
が同一平面内にある位置と、枠より連結盤、テン
シヨンメンバーが起き上がり吊り下げられる位置
間で、前記掛合した連結部材に対して移動自在と
してあることを特徴とする小物干具である。

この考案を図示の代表的な実施態様に基づいて
説明する。

先ず、この考案の小物干具は、吊り下げフツク
部材１０、連結盤２０、テンシヨンメンバー３
０、洗濯はさみ４１を多数装備した環状の枠４０
及び、連結盤２０とテンシヨンメンバー３０、テ
ンシヨンメンバー３０と枠４０とを各々連結する
連結部材５０とより構成され、すべて、合成樹脂
の射出成形品であつて若干弾性を有するものによ
つて形成されている。

前記吊り下げフツク部材１０は既に公知となつ
ているものと同様に、上部に物干杆に掛合できる
大きなフツク部１１と、ロープに掛合できる小さ
なフツク部１２を有し、その柄部１３は垂直軸１
４となつて、断面円形であつて、その下端には前
記垂直軸１４の直径より大きい円錐乃至半球状の
大径部１５が形成してある。

前記連結盤２０は直径又は一辺が４乃至７cm程
度の板状をなしており、この中心には中心孔２１
が設けてあり、中心孔２１の周りは隆起してテー
パー筒状部２２を形成し、この中心孔２１の上端
周縁２３には下向きで、求心的かつ斗状に数個
の舌片２４が設けてあり、この舌片２４の先端は
この中心孔２１に挿入された前記吊り下げフツク
部材１０の垂直軸１４の大径部１５の根元に掛合
している。２６は連結盤２０の平担部２７に設け
てある数個の取付孔であり、前記中心孔２１の周
りに配設してあり、図示の例においては、４個が
等角間隔に設けてある。これら取付孔２６にはそ
れぞれその下端から数個の舌片２８が求心的かつ
陣傘状に設けてある。取付孔２６の数は３個乃至
５個程度が好ましいが、これ以上であつてもよ
い。

テンシヨンメンバー３０はそれぞれ所定長さの
棒からなり、その両端部には、軸方向に長い長環
状部３２が各々形成してあり、この両端の長環状
部３２の中間部は、棒部３１としてある。

枠４０は多数の物干はさみ４１を垂下して装備
しており、枠４０の一部には枠４０の一部からテ
ンシヨンメンバー３０の取付部４２が数個内方に
張出して設けてありこの取付部４２には取付孔４
３が穿設してあり、各取付孔４３には数個の舌片
４４が取付孔４３の上端から下方に向つて求心的
かつ斗状に設けてある。連結部材５０は割ピン
形状をしており、そのループ部５１は前記テンシ
ヨンメンバー３０の長環状部３２に挿入してあつ
て、この中で自由に摺動でき、その平行な一対の
軸部５２は、２本合せて、断面が円形となり、そ
の先端に大径部５３が形成され、テンシヨンメン
バー３０の一方の端の長環状部３２に掛合してい
る連結部材５０の軸部５２は、連結盤２０の取付
孔２６に下側から上方に挿入されて、またテンシ
ヨンメンバー３０の他端の長環状部３２に掛合し
ている連結部材５０の軸部は、前記枠の取付孔４
３に上から下方に向けて挿入され、それぞれの舌
片２８，４４が連結部材５０の大径部５３の根元
に掛合している。

前記テンシヨンメンバー３０は、その両端の長
環状部３２において、連結盤２０、テンシヨンメ
ンバー３０、枠４０がほゞ同一平面内にある位置
と、枠４０より連結盆２０、テンシヨンメンバー
３０が起き上がり吊り下げられる位置間で、前記
掛合した連結部材５０に対して移動自在に形成し
てある。

前記連結部材５０の一対の軸部５２は外力を加
えないときは、若干寸法（１〜２mm程度）離れ、
他の部材と掛合したときは第２図に示すように密
着した状態となる。

このように構成した本件考案の小物干具を使用
するにはフツク１０を物干杆に掛合するか、或
は、フツク１２を洗濯ロープに掛合すると、テン
シヨンメンバー３０及び枠４０の自重によつて、
テンシヨンメンバー３０の上端の長環状部３２に
おいては、その上端に連結部材５０のＵ字型ルー
プ部５１が掛合し、またテンシヨンメンバー３０
の下端においてはその長環状部３２の下端に、枠
４０に装着した連結部材５０が掛合した状態とな
つて吊り下げられる（第１図及び第２図実線参
照）。

また不使用時に物干杆や、洗濯ロープから外し
たとき、或は商品として包装する場合には、テン
シヨンメンバー３０はその両端の長環状部３２に
おいて、それぞれに掛合している連結部材５０に
対し、移動し、第２図二点鎖線に示すように連結
盤２０、テンシヨンメンバー３０、及び枠４０は
ほゞ同一平面内に位置させられる。

叙上のように、この考案のものにおいては全体
が合成樹脂の射出成形品によつて形成されている
から、洗濯物のように水分の極めて多いものと頻
繁に接触するも腐蝕されずまた従来の鉄製の鎖り
やフツクを使用しないため、これらのさびによつ
て洗濯物を汚染するおそれがない。

また連結盤２０と連結部材５０及び枠４０と連
結部材５０との結合構造は、前述の通りであるた
め、それぞれの連結部材５０はそれぞれの取付孔
２６及び４３の中で自由に回転できるため、テン
シヨンメンバー３０に無理な曲げ力が作用せず、
また、前記のようにテンシヨンメンバー３０の両
端に長環状部３２を形成したことにより、吊り下
げ使用時に長環状部３２内面と連結部材５０のル
ープ部との掛合により小物干具の姿勢を安定する
ことができ、また不使用時においては、テンシヨ
ンメンバー３０が連結部材５０に対してその両端
長環状部３２において移動し、連結盤２０、テン
シヨンメンバー３０が枠４０とほゞ同一平面内に
位置することとなり、小物干具全体を扁平化で
き、嵩を縮少できる。

また、テンシヨンメンバー３０は、棒状として
あるため、従来の鎖のように絡まらず、テンシヨ
ンメンバー３０の移動を容易にできる。

その他、各連結部分は、一度掛合すれば余程大
きな外力が作用しない限り離反することなく丈夫
である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るものを示すものであつ
て、第１図は全体の斜視図、第２図は一部欠截縦
断拡大断面図、第３図は連結盤の平面図、第４図
は連結部材の側面図である。 図中符号、１０……吊り下げフツク部材、１１
……フツク、１３……柄部、１４……垂直部、１
５……大径部、２０……連結部、２１……中心
孔、２６……取付孔、２７……平担部、２８……
舌片、３０……テンシヨンメンバー、３１……棒
部、３２……長環状部、４０……枠、４３……取
付孔、４４……舌片、５０……連結部材、５１…
…Ｕ字型ループ部、５２……軸部、５３……大径
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上部に吊り下げフツクを有し、柄部が垂直軸と
   なつている吊り下げフツク部材の垂直軸部分が連
   結盤の中央の中心孔に対し、回転自在で抜去不能
   に組立ててあり、この連結盤と多数の洗濯挾みを
   垂下装置した長方形乃至円形の枠とが数本のテン
   シヨンメンバーで連結してあるものにおいて、 前記吊り下げフツク部材、連結盤、棒状のテン
   シヨンメンバー及び枠はすべて若干弾性を有する
   合成樹脂射出成形品であつて、前記連結盤はその
   中心孔の周りの平担部に数個の取付孔が穿設して
   あつて、その下端から上向きに、数個の舌片が求
   心的かつ陣傘状に設けてあり、 他方前記枠の適宜位置には連結盤の取付孔と同
   数の取付孔が穿設してあり、これら取付孔の上端
   から下向に数個の舌片が求心的かつ斗状に設け
   てあり、 前記数本のテンシヨンメンバーの両端には軸方
   向に長い長環状部がそれぞれ形成してあつて、こ
   れら長環状部にはそれぞれＵ字型をした割ピン形
   状の若干弾性を有する合成樹脂射出成形品製の連
   結部材のループ部が掛合してあり、これら連結部
   材の平行な一対の軸部は相接触されたとき、断面
   円形の軸部となり、かつ先端に円錐形乃至半球状
   大径部を形成しており、前記数本のテンシヨンメ
   ンバーのそれぞれの一端の前記長環状部に掛合す
   る連結部材の軸部は前記連結盤の取付孔に下から
   上向きに挿入してあり、数本のテンシヨンメンバ
   ーのそれぞれの他端の長環状部に掛合する連結部
   材の軸部は前記枠の取付孔に上から下に向けて挿
   入してあり、すべての細部の先端の大径部の根元
   には、その取付孔の舌片の先端がそれぞれ掛合さ
   れており、前記テンシヨンメンバーは、その両端
   の長環状部において、連結盤、テンシヨンメンバ
   ー、枠がほゞ同一平面内にある位置と、枠より連
   結盤、テンシヨンメンバーが起き上がり吊り下げ
   られる位置間で、前記掛合した連結部材に対して
   移動自在としてあることを特徴とする小物干具。