JPS6117334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガスケツトの取付け部分から庫内への
外気侵入を防止した断熱扉のガスケツト保持装置
に関する。

従来冷蔵庫において、ガスケツトを扉にいわゆ
るスナツプインによつて装着する簡単な装着方法
がある。この方法はガスケツトに形成された係止
頭部付き係合突起を扉の内側部に形成された筒状
係合穴に挿入により係合させるもので、その装着
作業が簡単である反面、係合突起の外側面と係合
穴の内側面との間に部分的ではあるが挿入隙間が
不可避的に生じ、この隙間から庫内に外気が侵入
して熱漏洩の原因になつたり、庫内に出入れ開口
付近に着霜を生じさせたりする欠点があつた。そ
こで本考案の目的は斯る欠点をガスケツトの装着
操作の容易性を損うことなく解消できる断熱扉の
ガスケツト保持装置を提供するにある。

以下本考案の各実施例について図面を参照しな
がら説明する。先ず第一実施例において、第１図
乃至第４図に基づいて述べるに１は冷蔵庫の断熱
箱で、周知のように断熱体を介装した外箱２及び
内箱３とから成り、外箱２の開口周縁に形成され
たフランジ２ａの係合溝２ｂに内箱３のフランジ
３ａを係合せしめて両箱２，３を一体化してい
る。これと同様に、断熱扉４は扉外側板５と扉内
側板６とを扁平箱状に組合せて発泡断熱材によつ
て一体化して成る。この断熱扉４の内側部、例え
ば扉内側板６の周縁のフランジ部６ａには弾性材
製のガスケツト７をスナツプインにて装着するた
めの矩形筒状の保持孔部８を多数（一個のみ図
示）周方向に間欠的に形成し、その保持孔部８の
入口周縁に内方へ突出する係合縁部８ａを形成す
る一方、中央部に軸芯に沿つてリブ部８ｂを配設
している。さて、前記ガスケツト７は断熱箱１の
外箱２におけるフランジ２ａに吸着するマグネツ
ト９を収容したマグネツト収納部１０を緩衝用中
空部１１を介して一体に連結するガスケツト枠部
１２から成り、このガスケツト枠部１２の断熱扉
４に対する装着側面１２ａに保持するための係合
突部１３を前記各保持孔部８に対応して一体に形
成している。斯る係合突部１３は中空の挿入幹１
３ａと亀頭部１３ｂとから成るもので、亀頭部１
３ｂの径大部分には若干下降傾斜する係合面部１
３ｃが形成され、亀頭部１３ｂの先端部にはリブ
部８ｂよりも若干幅狭な縦溝状の比較的深い凹部
１４が前記リブ部８ｂに対応して形成されてい
る。尚、ガスケツト枠部１２の前記装着側面１２
ａにはその外側縁部分で扉外側板５のフランジ部
５ａに弾接するシール片１２ｂを補助的に形成し
ている。

さて、前記ガスケツト７を断熱扉４に装着する
にあつては、係合突部１３を第２図に示す状態か
ら断熱扉４の保持孔部８に挿入する。すると、係
合突部１３の係合面部１３ｃが係合縁部８ａの内
面側に係合して係合突部１３が保持される一方、
リブ部８ｂの先端部分が第３図に示す如く係合突
部１３の凹部１４内に侵入することから、凹部１
４が拡げられ亀頭部１３ｂが凹部１４を中心に左
右に分けて係合面部１３ｃが前記係合縁部８ａに
弾性変形を伴つて強く圧接する。

ところで、従来では第２図及び第３図と同一部
分には同一符号を付して示す第４図のようにガス
ケツト装着時、係合突部１３が単に保持孔部８の
係合縁部８ａに係合するだけの構成としていたた
め同図に矢印で示す如くガスケツト枠部１２の内
側の外気が係合突部１３の外気と保持孔部８の係
合縁部８ａとの間のわずかな隙間を通つて保持孔
部８内に侵入し、ここから反対側の係合縁部８ａ
部分を通つて庫内に侵入する現象があつた。

これに対して本実施例では、ガスケツト装着
時、亀頭部１３ｂがリブ部８ｂによつて拡げられ
ることにより係合面部１３ｃが係合縁部８ａに強
く圧接するため係合面部１３ｃと係合縁部８ａと
の間が気密に封鎖され外気が保持孔部８内を経由
して庫内に侵入することが遮断され、ガスケツト
７が良好にシールされた状態で断熱扉４に保持さ
れる。しかも、リブ部８ｂは係合突部１３の保持
孔部８に対する挿入性をほとんど阻害しないため
ガスケツト７の装着操作の容易性が損なわれな
い。

つぎに、本考案の第二実施例を第２図及び第３
図と同一部分には同一符号を付して示す第５図を
参照して異なる部分のみ説明する。この第二実施
例では、挿入幹１５ａと亀頭部１５ｂとから成る
係合突部１５の凹部１６は第一実施例のものと異
なつて比較的浅底に形成されている。斯る構成に
おいて、係合突部１５の保持孔部８への挿入時、
凹部１６が第５図に示す如くリブ部８ｂに衝止
し、係合突部１５が挿入方向に全体的に圧縮され
て係合面部１５ｃが係合縁部８ａに気密に弾接す
るように構成してもよい。

つぎに、本考案の第三実施例を第２図及び第３
図と同一部分には同一符号を付して示す第６図及
び第７図に基づいて異なる部分のみ説明する。こ
の第三実施例が第一実施例と異なるところはガス
ケツト７の保持時、第一実施例では係合突部１３
を保持孔部８の係合縁部８ａに係合させたのに対
し、第三実施例では、係合突部１７をリブ部８ｂ
に嵌合させたことである。即ち、この第三実施例
では係合縁部８ａに相当する部材はなく、これに
代わつてリブ部８ｂの先端部１８が矢尻状に形成
されている。一方、挿入幹１７ａと亀頭部１７ｂ
とから成る係合突部１７の凹部１９はリブ部８ｂ
の先端部１８に対応する形状に形成されている。
斯る構成のもとに係合突部１７を第６図の状態か
ら保持孔部８に挿入すると、リブ部８ｂの先端部
１８が凹部１９に嵌合し係合突部１７が抜止状態
に保持される一方、亀頭部１７ｂの径大部１７ｃ
が第７図に示す如く保持孔部８の外殻内周面２０
全体に弾接し保持孔部８を気密に閉鎖する。

このように構成した第二及び第三実施例におい
ても第一実施例と同様な効果が得られる。

以上のように本考案によれば、ガスケツト装着
操作の容易性を損なうことなくガスケツト保持部
からの外気侵入を効果的に遮断できる断熱扉のガ
スケツト保持装置を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の第一実施例を示
し、第１図は冷蔵庫の概略的切欠斜視図、第２図
は第１図の−線に沿う拡大断面図、第３図は
第２図とは異なる作用状態にて示す第２図相当
図、第４図は従来例の横断面図であり、第５図は
本考案の第二実施例を示す第３図相当図であり、
第６図及び第７図は本考案の第三実施例を示し、
第６図は第２図相当図、第７図第３図相当図であ
る。 図中、４は断熱扉、７はガスケツト、８は保持
孔部、８ｂはリブ部、１３，１５，１７は係合突
部、１４，１６，１９は凹部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスケツトに一体成形された係合突部を扉側の
   保持孔部に挿入によつて係合せしめるガスケツト
   保持装置において、前記係合突部の先端付近に凹
   部を形成すると共に、この凹部に嵌合するリブ部
   を前記保持孔部内に形成し、その嵌合によつて体
   記係合突部が前記保持孔部を封鎖するよう弾性変
   形することを特徴とする断熱扉のガスケツト保持
   装置。