JPS61172889A - ホスフアチジルコリンの分取方法 - Google Patents

ホスフアチジルコリンの分取方法

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JPS61172889A
JPS61172889A JP1513985A JP1513985A JPS61172889A JP S61172889 A JPS61172889 A JP S61172889A JP 1513985 A JP1513985 A JP 1513985A JP 1513985 A JP1513985 A JP 1513985A JP S61172889 A JPS61172889 A JP S61172889A
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JP
Japan
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fractionation
column
organic acid
phospholipids
polar solvent
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Pending
Application number
JP1513985A
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English (en)
Inventor
Hidehiko Hibino
日比野 英彦
Nobuo Fukuda
信雄 福田
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は天然脂質等のホスファチジルコリンを含む試
料を液体クロマトグラフィにより分画してホスファチジ
ルコリンを分取する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
リン脂質は、糖脂質、タンパク質とともに生体膜の主要
構成成分であり、その生体膜は各種の機能を営み、生命
現象に深く関与している。特にホスファチジルコリン(
以下PCという)を用いた人工膜(リポソーム)を作り
、その中に各種の薬剤を入れるドラッグ・デリバリ−シ
ステムが新しい薬剤投与法として難治性疾患の治療法と
して注目されている。また新生児呼吸困難症に代表され
る肺疾患治療薬や人工心肺などにもPCが利用されつつ
ある。最近特にPC中のコリンが脳内においてコリンア
セチルトランスフェラーゼにより神経伝達物質のアセル
チルコリンとなることから、神経系障害治療剤として注
目されている。
従来、天然脂質からリン脂質を分離する方法として、シ
リカゲルカラムを使用し、溶離液として低級アルカノー
ルを用いて液体クロマトグラフィにより分画する方法が
提案されている(例えば特開昭57−123194号)
。また分取用高圧液体クロマトグラフィにより、クロロ
ホルム/メタノール系溶媒を用いて合成および卵黄レシ
チンから60〜120分を要してPCを単離する方法が
提案されている(W、S、M、 Geurts at 
al、、 Lipids 16.58.1981)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来の液体クロマトグラフィ
により分画する方法においては、PCと他のリン脂質が
完全に分離せず、また注入した試料が総べて溶出せず、
分取を繰返えすとカラム最上部に不溶部が残存して急速
にカラム圧が上昇するとともに、流出時間が著しく変動
するため、連続運転の場合は、1回ごとに分取時間の設
定が必要となる。また大豆レシチンなどのPC含量の低
い原料では、特に溶出しない成分の量や1分取物中のp
c含量が変化するなどの問題点があった。
この発明は以上のような問題点を解決するためのもので
、極性溶媒に有機酸を添加した溶離液により分画を行う
ことにより、PCと他のリン脂質が完全に分離し、かつ
不溶部の残存がなく、流出時間の変動がないとともに、
短時間で分画を行うことができるPCの分取方法を提案
することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、ホスファチジルコリンを含む試料を液体ク
ロマトグラフィにより分画してホスファチジルコリンを
分取する方法において、極性溶媒に炭素数3以下の有機
酸を添加した溶離液により分画を行うことを特徴とする
ホスファチジルコリンの分取方法である。
従来法においてカラム内に残存するリン脂質を調べたと
ころ、ホスファチジン酸やホスファチジルモノイノシト
ール等の酸性リン脂質であると推定された。これらの酸
性リン脂質は酢酸等の有機酸に溶解するため、溶離液に
有機酸を存在させると不純物の付着がなく、かつ分離性
も良くなることがわかった。
本発明において分画の対象となるのはPCを含む試料で
あり、PC以外の成分としては他のリン脂質のほか、油
分、蛋白等を含んでいてもよい。
このような試料としては、例えば天然または合成脂質、
レシチン等の天然または合成リン脂質、これらを脱脂し
たもの、あるいはこれらをアルコール等により分画して
PC濃度を高めたものなどがあるが、特に脱脂または分
画したものが好ましい。
分画に使用する液体クロマトグラフィは分取用のものが
好ましく、特に高圧、高速、大量分取用のものが好まし
い、クロマトグラフィに装着するカラムはできるだけ大
きいものが好ましく、例えば2インチカラム(直径55
.O+im、高さ60ca)のものが使用できる。カラ
ムに充填する固定相としてはシリカゲル、アルミナゲル
、ケイソウ土など、一般にリン脂質の分画に使用されて
いるものが使−用できる。
溶離液は極性溶媒に炭素数3以下の有機酸を添加したも
のである。極性溶媒としてはメタノール、アセトニトリ
ルなど、リン脂質の分画に使用される強極性の溶媒が使
用できる。これらと弱い極性または無極性溶媒例えばク
ロロホルム等との混合使用も可能である。これらに添加
する有機酸としては蟻酸、酢酸、プロピオン酸等が使用
できる。
有機酸の添加量は溶離液全体に対して5o容量%以下、
好ましくは5〜40容量%である。
分画の方法はカラムに試料を注入したのち、前記溶離液
を流して分画を行う。試料の注入はクロロホルム等の弱
い極性または無極性溶媒に試料を溶解して注入する。溶
離液の濃度等は変化させる必要はなく、一定濃度のもの
を一定の速度で流して分画を行うことができる。他の条
件等は一般の分画の場合と同様である。
極性溶媒に有機酸を添加した溶離液で分画を行うと、従
来カラムに残留した酸性リン脂質は有機酸に溶解して完
全に流出する。そして流出する区分はPCと他のリン脂
質に分画され、PC以外のリン脂質はほぼ一定の時間帯
にまとまって流出する。従ってPC区分のみを分離する
ことにより高純度のPCを分取することができる。従来
法ではPC以外のリン脂質は各成分ごとに長時間にわた
って流出していたが、有機酸を添加することにより、こ
れらの成分は1群となって短時間に流出し、分画に要す
る時間は著しく短縮される。このように1回の分画操作
を行ったのち、同様の操作を繰返えし、pcO分取を行
う。
カラムは注入した試料が残存することなく完全に流出す
るので、残存物の影響によるカラム圧の上昇や流出時間
の変化はなく、一定のカラム圧で再現性よく分画が行わ
れ、流出時間も短縮され、1工程を30分以内で連続的
に分画を繰返えすことができ、無人化運転も可能である
PCを分画した残りのリン脂質については、有機酸の添
加量を減少させることにより各分子種に分離回収するこ
とができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
まず全自動分取型高速液体クロマトグラフィに、粒径1
0μm以下のシリカゲルを充填したステンレス製の2イ
ンチカラム(カラム径Xカラム長さ:55 、0mm 
X 60cm、断面積23.7a#、カラム体積142
5cJ)を装着した。
試料は脱脂した大豆レシチンをアルコール分画したPC
−60%品をクロロホルムに20%溶解したものを10
mff1のサンプルループを使用してカラム内に注入し
た。1回に注入した試料量は2gである。溶離液組成は
メタノール/酢酸(3/1 vol/vol)で、流量
は20m12/Iainで流して分画を行った。
流出液中のリン脂質の検出はUV225r+mで行った
得られたクロマトグラムは第1図に示すように20区分
と他のリン脂質(P L)区分に明確に分画された。分
画時間を12〜18分の範囲とし、1工程を30分とし
て、連続90回の連続稼動を行ったところ、再現性のよ
いクロマトグラムが得られ、分画されたPC区区分の溶
離液の全量は10.8 Qであった・ 溶離液を薄膜式フラッシュエバポレータにより大半の溶
媒を除去し、ヘキサン中に移行してから飽和食塩水で水
洗した。ヘキサン溶液を硫酸ナトリウム充填カラムで脱
水後、イオン交換樹脂アンバーライトIRA −900
(ロームアンドハース社商標)カラムを通して残存酢酸
を除去した。この溶液をエバポレータにて溶媒を除去し
、PCを得た。
得られたPCを分析用高速液体クロマトグラフィ(東洋
曹達HLC−8030)によりカラム: 5ilca 
60(4,6mm X 25cIl)、流量: 1.0
++IQ/mfn 、溶離液ニアセトニトリル/メタノ
ール/リン酸(900/9515、vol/vol/v
ol)、検出: LIV210nm(Range X 
1.25)で分画したクロマトグラムは第2図に示す通
りであり、PC純度98%以上のリン脂質を80g(理
論収量の74%)が得られた。分取したPCの純度を過
ヨウ素酸法を用いてコリン量より求めたPC純度も98
%を越えていた。得られた物質は茶褐色の半透明で、弾
力性およびやや可塑性を有していた。
上記の処理において、酢酸量をメタノールに対して17
5〜1/3に変化させると、その流出時間が有機酸の添
加量に従って短縮されるが、いずれも第1図と相似のク
ロマトグラムが得られた。また酢酸の代りに蟻酸および
プロピオン酸を使用した場合においても、添加量の違い
は存在したが、類似の傾向が認められ、メタノールの代
りにアセトニトリルを使用した場合も類似の傾向を示し
た。以上の試験で原料注入量を0.2gから4gまで変
化させたが、いずれも同様の結果となった。
比較のために同様の試験を有機酸を添加しない溶離液で
行ったところ、シリカ系カラム(順相)においてはカラ
ムの履歴が非常に問題となり、同じ種類のカラムであっ
ても履歴が違えば溶出パターンが異なったり、PLが溶
出しないこともあった。
一般にリン脂質分析用として知られているn−ヘキサン
/イソプロパツール系やクロロホルム/メタノール系の
溶離液でも、新しいカラムを使用した場合はPCのピー
ク位置が徐々に前に移動し、カラムのなじみ(リン脂質
の測定日数)によって変動した。
以上の結果より、リン脂質の分取条件としては、炭素数
3以下の有機酸が必要であり、有機酸が存在しない場合
はクロマトグラムに再現性が認められなかった。注入し
た原料がすべて溶出しなかったカラムや試料を過負荷し
たカラム中に残存したPLはこれらの有機酸を添加した
溶離液で完全に溶出した。
〔発明の効果〕
本発明によれば、極性溶媒に有機酸を添加した溶離液に
より分画を行うようにしたので、PCと他のリン脂質が
完全に分離し、かつ不溶部の残存がなく、流出時間の変
動がないとともに、短時間で再現性よく分画を行うこと
ができ、これにより高純度のpcを選択的に短時間で大
量に分取することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の流出液のクロマトグラム、第2図はそ
のPC区分のクロマトグラムである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ホスファチジルコリンを含む試料を液体クロマト
    グラフィにより分画してホスファチジルコリンを分取す
    る方法において、極性溶媒に炭素数3以下の有機酸を添
    加した溶離液により分画を行うことを特徴とするホスフ
    ァチジルコリンの分取方法。
  2. (2)極性溶媒がメタノールまたはアセトニトリルであ
    る特許請求の範囲第1項記載の分取方法。
  3. (3)有機酸が蟻酸、酢酸またはプロピオン酸である特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の分取方法。
  4. (4)有機酸の添加量が溶離液全体の50容量%以下で
    ある特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記
    載の分取方法。
JP1513985A 1985-01-29 1985-01-29 ホスフアチジルコリンの分取方法 Pending JPS61172889A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103487545A (zh) * 2013-10-11 2014-01-01 安徽中医药大学 卡巴胆碱及其杂质含量的液相色谱检测方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103487545A (zh) * 2013-10-11 2014-01-01 安徽中医药大学 卡巴胆碱及其杂质含量的液相色谱检测方法

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