JPS6116791B2 - - Google Patents

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JPS6116791B2
JPS6116791B2 JP57234888A JP23488882A JPS6116791B2 JP S6116791 B2 JPS6116791 B2 JP S6116791B2 JP 57234888 A JP57234888 A JP 57234888A JP 23488882 A JP23488882 A JP 23488882A JP S6116791 B2 JPS6116791 B2 JP S6116791B2
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JP
Japan
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catalyst
component
cobalt
tin
platinum group
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JP57234888A
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English (en)
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JPS59120684A (ja
Inventor
Jon Mantosu Jooji
Kao Taiihitsushan
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Honeywell UOP LLC
Original Assignee
UOP LLC
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Publication date
Application filed by UOP LLC filed Critical UOP LLC
Publication of JPS59120684A publication Critical patent/JPS59120684A/ja
Publication of JPS6116791B2 publication Critical patent/JPS6116791B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J27/00Catalysts comprising the elements or compounds of halogens, sulfur, selenium, tellurium, phosphorus or nitrogen; Catalysts comprising carbon compounds
    • B01J27/14Phosphorus; Compounds thereof
    • B01J27/185Phosphorus; Compounds thereof with iron group metals or platinum group metals
    • B01J27/1856Phosphorus; Compounds thereof with iron group metals or platinum group metals with platinum group metals
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/70Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper
    • B01J23/89Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with noble metals
    • B01J23/8933Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with noble metals also combined with metals, or metal oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36
    • B01J23/8966Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with noble metals also combined with metals, or metal oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36 with germanium, tin or lead
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G35/00Reforming naphtha
    • C10G35/04Catalytic reforming
    • C10G35/06Catalytic reforming characterised by the catalyst used
    • C10G35/085Catalytic reforming characterised by the catalyst used containing platinum group metals or compounds thereof
    • C10G35/09Bimetallic catalysts in which at least one of the metals is a platinum group metal

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明の主題は、水素化−脱水素化能とカルボ
ニウムイオン形成能を兼備した触媒を必要とする
炭化水素転化プロセスに使用した際に、格別の選
択性と耐失活性を発揮する新しい酸性多金属系触
媒組成物に関する。さらに詳しく言えば、本発明
は二官能触媒が伝統的に使用されている炭化水素
転化プロセスを、実質的に改良することができる
新しい二官能酸性多金属系触媒組成物に関する。
別の観点から言えば、本発明は触媒的有効量の白
金族成分、コバルト成分、スズ成分、リン成分及
びハロゲン成分と多孔性担体物質との組合わせか
らなる触媒組成物を使用することで改良される炭
化水素転化法に関し、特に前記触媒の優れた活
性、選択性及び安定性を活用した改質法に係る。 水素化−脱水素化能とカルボニウムイオン形成
能を有する組成物は、石油工業及び石油化学工業
などに於て、様々な炭化水素転化反応を促進する
ための触媒として現在広く使用されている。一般
にカルボニウムイオン形成能は、多孔性で吸着性
で耐熱性の酸化物である酸機能物質に関係すると
考えられているが、その酸機能物質は周期律表第
族乃至第族の金属又はその化合物のような重
金属成分の担体として典型的に使用され、その重
金属成分は一般に水素化−脱水素化能に寄与する
ものである。 このような触媒組成物はハイドロクラツキン
グ、ハイドロジエノリシス、異性化、脱水素化、
水素化、脱硫、環化、重合、アルキル化、クラツ
キング、ハイドロ異性化、脱アルキル化、トラン
スアルキル化などのような様々な炭化水素転化反
応を促進するために使用されている。多くの場
合、これら触媒の商業的使用例は、1種以上の反
応が同時に進行するプロセスに見られる。そうし
たプロセスの一例は改質であつて、そこではパラ
フイン及びテフテンを含有する炭化水素供給流
が、ナフテンの芳香族への脱水素化、パラフイン
の芳香族への脱水素環化、パラフイン及びナフテ
ンの異性化、ナフテン及びパラフインにハイドロ
クラツキング及びハイドロジエノリシスなどの反
応が促進される条件にさらされ、オクタン価の高
い、すなわち芳香族に富んだ生成物流を得てい
る。別の一例はハイドロクラツキングプロセスで
あつて、そこでは低沸点で有用な生成物を得る目
的で、上記の如き触媒が高分子量不飽和物質の選
択的水素化及びクラツキングや高分子量物質の選
択的ハイドロクラツキングに寄与するよう使用さ
れる。さらに別の一例はハイドロ異性化プロセス
であり、そのプロセスでは直鎖パラフインに比較
的富んだ炭化水素留分を二官能触媒に接触させて
イソパラフインに富んだ生成物を得ている。 反応の種類又はプロセスの種類にかかわりな
く、二官能触媒がその特定の機能を最初から発揮
する能力を持ち、しかもその機能を長期間満足に
発揮する能力を持つことは極めて重要である。或
る触媒が炭化水素の反応環境下で所期の機能をど
の程度発揮しているかを評価する用語として、当
業界では活性と選択性と安定性を使用する。この
明細書では便宜上これらの用語を次のように定義
する。(1)活性は特定のシビアリテイレベルで炭化
水素反応物を生成物に転化させる触媒の能力であ
つて、上記のシビアリテイレベルとは、反応条
件、すなわち温度、圧力、接触時間、水素のよう
な希釈剤の有無などを意味する。(2)選択性は供給
又は転化した反応物の量に対する所望生成物の収
量に関係する。そして(3)安定性は活性及び選択性
パラメータの時間的変化量に関係し、変化量が少
なければ少ない程、より安定な触媒であることを
意味する。改質プロセスでは活性は特定なシビア
リテイレベルに於ける所定の原料の転化量に関係
し、典型的にはC5 +生成物のオクタン価で測定さ
れる。選択性は原料に対するC5 +生成物の収量に
関係し、そして安定性はC5 +生成物のオクタン価
で測定される活性の時間的変化量又はC5 +生成物
の収量で測定される選択性の時間的変化量と同等
視される。しかし、安定性に関するこの説明は実
際上必ずしも正確ではない。何故なら、一般に連
続改質プロセスでは一定オクタン価のC5 +生成物
が得られるようシビアリテイレベルを連続的に調
節しているからである。この場合、シビアリテイ
レベルは転化温度の調節によつて変化せしめられ
るので、活性の変化速度は転化温度の変化速度に
応答するものであり、転化温度の変化速度は慣例
的に活性安定性の示度として解釈されている。 当業者によく知られている通り、二官能触媒を
炭化水素転化反応に使用した際に経験される触媒
の失活もしくは不安定化の主な原因は、反応過程
で触媒表面にコークが形成されることである。す
なわち、炭化水素転化プロセスでは、典型的に採
用される反応条件の下に重質で、高分子量の黒い
固体もしくは半固体の炭素質物質が形成される。
この物質は多核芳香族とグラフアイトに類似した
性質を有する水素不足な重合体物質であつて、こ
れが触媒の表面を覆い、活性サイトを覆うので活
性が減少せしめられるのである。つまり、二官能
触媒の性能は触媒表面上の炭素質析出物の存在に
敏感なのである。従つて、当業質が表面している
大きな問題は、触媒上での炭素質物質の形成を抑
えることができるような、あるいは炭素質物質の
存在に敏感でないような、活性及び/又は選択性
に優れた触媒組成物を開発することである。これ
を言い換えれば、活性、選択性及び安定性に優れ
た二官能触媒の開発が当業界の重要な課題なので
ある。殊に改質プロセスでは、可能な限り低いシ
ビアリテイレベルでのC5 +生成物の収量とそのオ
クタン価との関係が安定であるか、変動するかが
上記の課題と密接に関係する。ちなみに、C5 +
成物の収量は選択性の象徴であり、オクタン価は
活性に比例する。 本発明者らは従来の二官能酸性触媒組成物が使
用されている炭化水素転化プロセス、例えば異性
化、ハイドロ異性化、脱水素化、脱硫、脱窒、水
素化、アルキル化、脱アルキル化、不均化、重
合、ハイドロ脱アルキル化、トランスアルキル
化、環化、脱水素環化、クラツキング、ハイドロ
クラツキング、ハロゲン化、改質及びその他のプ
ロセスに使用すると、格別の活性、選択性及び安
定性を発揮する二官能酸性多金属系触媒組成物を
見い出した。すなわち、触媒的有効量の白金族成
分とコバルト成分とスズ成分とリン成分とハロゲ
ン成分を、多孔性で耐熱性の担体物質に組合わせ
てなる酸性触媒は、二官能触媒を利用する炭化水
素転化プロセスの性能を実質的に改善するもので
あることを本発明者らは確認した。さらにまた、
触媒的有効量の白金族成分とコバルト成分とスズ
成分とリン成分と塩化物成分と、アルミナ担体に
組合わせてなる酸性触媒組成物は、低オクタン価
ガソリン留分を高オクタン価改質油に転化させる
改質プロセスの実質的な性能改善に利用できるこ
とも本発明者らは確認した。改質プロセスの場
合、本発明を利用することで得られる主要な利益
は次の通りである。(1)シビアリテイの高い操作、
例えばF−1クリア−オクタン価が約100である
C5 +改質油の生成を目指す低圧又は中圧改質プロ
セスが安定で操業できるようになること。(2)従来
の白金−コバルト−スズ系触媒に比べC5 +生成物
を生成し、水素を生成する選択性がかなり高くな
り、イオウ汚染物に対する許容度も増大するこ
と。(3)従来の硫化した白金−コバルト−スズ系触
媒に比較して選択性、活性、選択性−安定性及び
活性−安定性が向上すること。 要するに本発明は白金族成分を含有する二官能
酸性炭化水素転化触媒に、コバルト成分とスズ成
分とリン成分を組合わせて追加すると、触媒の性
能が際立つて顕著に改良されるとの知見を基礎と
するものである。 而して本発明の目的の一つは炭化水素転化プロ
セスに使用すると優れた性能を発揮する酸性多金
属系炭化水素転化触媒を提供することにある。第
二の目的は炭素質物質の析出に対して比較的不感
性な二官能炭化水素転化性能を備えた酸性多金属
系触媒を提供することにある。第三の目的はその
酸性多金属系触媒組成物の好ましい調製をするこ
とにある。別の目的は優れた活性と選択性と安定
性を備えた改質触媒を提供することにある。さら
に別の目的は白金族成分含有酸性触媒にコバルト
成分とスズ成分とリン成分の組合わせを作用せし
めてこれを改良した二官能炭化水素転化触媒を提
供することにある。 本発明の一具体例は元素基準で約0.01〜約2wt
%の白金族金属と、約0.05〜約5wt%のコバルト
と、約0.01〜約5wt%のスズと、約0.01〜約5wt%
のリンと約0.1〜約3.5wt%のハロゲンを含有した
多孔性担体からなる酸性触媒組成物である。 第二の具体例は元素基準で約0.05〜1wt%の白
金族金属と、約0.1〜約2.5wt%のコバルトと、約
0.05〜約2wt%のスズと、約0.05〜約3wt%のリン
と、約0.5〜約1.5wt%のハロゲンを含有した多孔
性担体からなる酸性触媒組成物に係る。 第三の具体例は第一及び第二の具体例に於てハ
ロゲンが結合塩化物である触媒組成物に係る。 別の具体例は炭化水素と水素を上記第一〜第三
の具体例の触媒組成物と炭化水素転化条件下に接
触させる炭化水素の転化方法を包含する。 好ましい具体例はガソリン留分の改質法であつ
て、そこでは高オクタン価改質油が生成されるよ
う選択された改質条件下にガソリン留分と水素が
上記第一〜第三の具体例の触媒組成物と接触せし
められる。 より好ましい具体例はガソリン留分と水素を実
質的に水が存在しない環境下に、高オクタン価改
質油が生成されるよう選択される条件で、上記第
一〜第三の具体例の触媒組成物に接触させること
からなるガソリン留分の改質法である。 本発明の他の目的と具体例は、触媒成分とその
量、触媒組成物の調製手段、炭化水素転化プロセ
スの操作条件などに関係するが、これらについて
は後述する。 本発明の酸性多金属系触媒は、多孔性担体とこ
れに結合した触媒的有効量の白金族成分とコバル
ト成分とスズ成分とリン成分とハロゲン成分から
なる。 まず本発明で使用される多孔性担体物質につい
て言えば、この物質は多孔性で吸着性があり、約
25〜約500m2/gの表面積を有していることが好
ましい。この多孔性担体は炭化水素転化プロセス
で採用される条件に耐性を備えているべきであ
り、本発明の担体には二官能炭化水素転化触媒で
伝統的に使用されて来た次のような担体が包含さ
れる。(1)活性炭、活性化コール又はチヤコール;
(2)シリカ又はシリカゲル、炭化ケイ素、白土、酸
処理を受けた又は受けていない天然及び合成のシ
リケート、例えばアタパルガスクレー、チヤイナ
クレー、ケイソウ土、フーラー土、カオリン、キ
ーゼルグールなど;(3)セラミツクス、磁気、破砕
耐火レンガ、ボーキサイト;(4)耐火性無機酸化
物、例えばアルミナ、二酸化チタン、二酸化ジル
コニウム、酸化クロム、酸化ベリリウム、酸化バ
ナジウム、酸化セシウム、酸化ハフニウム、酸化
亜鉛、マグネシア、ボリア、トリア、シリカ−ア
ルミナ、シリカ−マグネシア、クロミア−アルミ
ナ、アルミナ−ボリア、シリカ−ジルコニアな
ど;(5)水素型又は多価カチオンで処理された型の
天然もしくは合成のモルデナイト及び/又はフオ
ージヤサイトの如き結晶性ゼオライト系アルミノ
シリケート;(6)MgAl2O4、FeAl2O4、ZnAl2O4
MnAl2O4、CaAl2O4及び式MO・Al2O4(式中M
は2価の金属)で示されるその他の類似化合物の
如きスピネル;(7)上記グループの1種もしくはそ
れ以上の組合わせ。 本発明で使用して好ましい多孔性担体は耐火性
無機酸化物であり、なかでもアルミナが特に好ま
しい。適当なアルミナ物質はガンマ、イータ、ツ
エータの各結晶性アルミナであつて、特に好まし
いのはガンマアルミナとイータアルミナである。
なお、場合によつてアルミナ担体はシリカ、ジル
コニア、マグネシアなどの他の耐火性無機酸化物
を少量含むことができるが、好ましい担体は実質
的に純粋なガンマアルミナとイータアルミナであ
る。好ましい担体物質は約0.3〜約0.9g/c.c.の見
掛嵩密度を有し、平均細孔直径が約20〜約300
Å、細孔容積(B.E.T)が約0.1〜約1c.c./g、
表面積(B.E.T)が約100〜約500m2/gであるよ
うな表面積特性を有している。一般に約0.3〜約
0.8g/c.c.の見掛け嵩密度と約0.2〜約0.8ml/gの
細孔容積(B.E.T)と約150〜約250m2/gの表面
積(B.E.T)を有し、比較的小直径の(典型的に
は約1/16インチ)球形粒子の形でガンマアルミナ
を使用した場合に好結果が得られる。 好ましいアルミナ担体物質は適当な方法で調製
可能であるが、このものは合成品でも天然品でも
差支えない。使用するアルミナがどんなタイプで
も、使用前に乾燥、〓焼、スチーミングなどの処
理の1つもしくはそれ以上を施して活性化する。
アルミナは活性アルミナ、多孔性アルミナ、アル
ミナゲルなどとして知られるものであつてもよ
い。アルミナ担体の調製は、例えば水酸化アンモ
ニウムのようなアルカリ性試薬を、塩化アルミニ
ウム、硝酸アルミニウムのようなアルミニウム塩
に加えて水酸化アルミニウムゲルを生成させ、こ
れを乾燥して〓焼することで調製可能である。ア
ルミナ担体は球状、ピル状、押出し物状、粉状、
顆粒状、ダブレツト状など所望の形状に形成させ
ることができ、寸法も任意に選ぶことができる。
本発明の目的にとつて特に好ましいアルミナは球
状アルミナであつて、そうしたアルミナ球は次の
ような公知のオイルドロツプ法によつて連続的に
製造することができる。すなわち、公知の技術に
よつて好ましくは金属アルミニウムと塩酸を反応
させることによつてアルミナヒドロゾルを生成さ
せ、これを適当なゲル化剤と混合してその混合物
を昇温下に保持されたオイルバスに滴下する。そ
してこの滴下物をヒドロゲル球が形成されるまで
オイルバス中に保持し、次いで球状粒子を連続的
にオイルバスから取出し、次いで物理的特性をさ
らに改善するために、典型的にはオイル中及びア
ンモニア性溶液中で熟成処理に付す。こうして塾
成され、ゲル化せしめられた球状粒子は洗浄さ
れ、次いで約300〓(149℃)〜約400〓(204℃)
の比較的低温で乾燥された後、約850〓(454℃)
〜約1300〓(704℃)の温度で約1〜約20時間〓
焼される。この処理はアルミナヒドロゲルを結晶
性ガンマアルミナに転化させるものである。その
他の詳細は米国特許第2620314号に教示されてい
る。 アルミナ担体として特に好ましいものの他の一
例は、米国特許第3852190号及び同第4012313号に
招介されているような結晶性アルミナ粉末から合
成される担体であつて、この種の結晶性アルミナ
粉末は米国特許第2892858号に教示されているチ
グラー法高級アルコール合成反応の副生成物であ
る。便宜上その物質をここでは「チグラーアルミ
ナ」と呼ぶが、このものは現在カタパルの商標で
コンチネンタルオイルカンパニーのコノコケミカ
ルデイビジヨンから入手可能である。この物質は
極めて純度の高いアルフアアルミナモノ水和物
(ベーマイト)であつて、これを高温で〓焼する
と、高純度のガンマアルミナになる。商業的に入
手可能なものは次の3種である。(1)カタパルSB
…典型的には250m2/gの表面積を有する噴霧乾
燥粉末。(2)カタパルNG…典型的には180m2/gの
表面積を有するロータリーキル乾燥粉末。(3)デイ
スパルM…典型的には185m2/gの表面積を有す
る微細で分散性ある製品。本発明のアルミナ担体
にとつて、特に好ましい出発物質は噴霧乾燥粉末
であるところのカタパルSBである。このα−ア
ルミナモノ水和物粉末は、当業者に公知の触媒担
体調製技術によつて適当な触媒担体とすることが
できる。例えば、(1)α−アルミナモノ水和物粉末
を適当な解膠酸と水に反応させてアルミナゾルと
した後、このゾルとゲル化剤との混合物をオイル
バスに滴下して球形のアルミナゲルを形成させ、
このゲルを公知の方法でガンマアルミナ担体とす
る方法、(2)前記の粉末から公知の方法によつて押
出し物を調製し、これをスピニングデスク上で転
動させて球形粒子とした後、乾燥して〓焼する方
法、(3)前記の粉末を適当な解膠剤で湿潤させ、こ
の上に粉末粒子をあたかも子供が雪だるまを作る
如く転がして所望の寸法の球形体とする方法など
により、チグラーアルミナから球形担体物質を調
製することができる。チグラーアルミナ粉はまた
当業界で公知の担体調製法で球形以外の担体物質
に、例えばロツド状、ピル状、ペレツト状、タブ
レツト状、顆粒状、押出し物状などに成形するこ
とも可能である。球形担体以外で好ましいもの
は、直径が約1/32インチ(0.79mm)〜約1/8イン
チ(3.2mm)、特に約1/16インチ(1.6mm)であつ
て、長さ対直径比、すなわちL/Dが約1:1〜
約5:1である円柱状押出し物であつて、なかで
もL/Dが約2:1であるものが特に好ましい。
特に好ましい円柱状押出し物担体は、アルミナ粉
と硝酸、酢酸、硝酸アルミニウム、水酸化アンモ
ニウムなどのような適当な解膠剤と混合して、押
出し可能な混練物を調製することで好ましくは製
造される。混練物を得るために加える水の量は、
500℃での灼熱減量(LOI)が典型的には約45〜
65wt%になる量であつて、これが約55wt%であ
る場合が特に好ましい。一方、解膠剤の添加量は
揮発物を含まないアルミナ粉の約2〜7wt%程度
が一般的であり、約3〜4wt%が特に好ましい。
上記の混練物は次いで適当な寸法のダイから押出
されて押出し粒子を形成する。なお、米国特許第
3661805号に教示されている如く、上記の混練物
を水酸化アンモニウムの水溶液で処理する態様も
本発明は包含する。この処理は押出し前でも押出
し後でも差支えないが、押出し前に行なうときを
可とする。押出し粒子は次いで約0.1〜約5時間
約500〜800〓(260〜427℃)の温度で乾燥され、
しかる後約0.5〜約5時間約900〓(482℃)〜約
1500〓(815℃)の温度で〓焼されて押出し物状
のチグラーアルミナ担体となる。本発明の或る実
施態様ではチグラーアルミナ担体は当業界でよく
知られた耐火性無機酸化物を少量含有することが
でき、そうした無機酸化物としては、シリカ、二
酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化クロム、
酸化ベリリウム、酸化バナジウム、酸化セシウ
ム、酸化ハフニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化コ
バルト、マグネシア、ボリア、トリアなどであ
り、これらは押出し用混練の押出し前にブレンド
される。同様にして水素型又は稀土類のような多
価カチオンで処理された多価金属型にある天然又
は合成のモルデナイト及び/又はフオージヤサイ
トの微細粒子を、押出し前の混練物にブレンドし
てチグラーアルミナ担体に件晶性ゼオライト系ア
ルミノシリケートを含有させることもできる。チ
グラーアルミナ担体として好ましいものは、約
0.5〜1g/c.c.、特に約0.6〜約0.85g/c.c.の見掛
け嵩密度(ABD)と、約150〜約280m2/g、特
に約185〜約235m2/gの表面積と、約0.3〜約0.8
c.c./gの細孔容積を有する実質的に純粋なチグラ
ーアルミナである。 本発明に係る触媒の第1の必須成分は白金族成
分である。すなわち、白金、イリジウム、オスミ
ウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム又はそ
れらの混合物が第1成分として使用される。白金
族成分は実質的にそのすべてが元素状金属の状態
で最終触媒組成物中に存在している場合に最良の
結果が得られるが、これは本発明を限定するもの
ではない。しかし、後述する通り、本発明に係る
触媒組成物のリン成分は、白金族成分と物理的及
び/又は化学的に結合することが可能である。本
発明の触媒組成物に於ける白金族成分の量は一般
に少量で、典型的には元素基準で最終触媒組成物
の約0.01〜約0.2wt%である。好結果が得られる
のは触媒が白金、イリジウム、ロジウム又はパラ
ジウムなどの金属を約0.05〜約1wt%含有する場
合である。白金族金属の特に好ましい混合物は白
金とイリジウム及び白金とロジウムである。 白金族成分はこれを担体に比較的均一に分散さ
せ得る公知の適当な方法で、例えば共ゲル化法、
イオン交換法又は含浸法などによつて、触媒組成
物中に含有させることができる。好ましい方法に
は可溶性で分解可能な白金族金属化合物を使用し
て、担体物質に比較的均一に含浸させる方法があ
る。例えば、塩化白金酸、塩化ロジウム酸又は塩
化パラジウム酸の水溶液に、担体を混合すること
で白金族成分を担体に含有させることができる。
これ以外の水溶性白金族金属化合物又はコンプレ
ツクスも、含浸溶液に使用可能であつて、そうし
たものには塩化白金酸アンモニウム、臭化白金
酸、三塩化白金、四塩化白金水化物、白金ジクロ
ロカルボニルジクロライド、ジニトロジアミノ白
金、テトラニトロ白金酸()ナトリウム、塩化
パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、
ジアミンパラジウム()ハイドロオキサイド、
テトラアミンパラジウム()クロライド、ヘキ
サミンロジウムクロライド、ロジウムカルボニル
クロライド、三塩化ロジウム水化物、硝酸ロジウ
ム、ヘキサクロロロジウム()酸ナトリウム、
ヘキサニトロロジウム()酸ナトリウム、三臭
化イリジウム、二塩化イリジウム、四塩化イリジ
ウム、ヘキサニトロイリジウム()酸ナトリウ
ム、塩化イリジウム酸カリウム又はナトリウム、
蓚酸ロジウムカリウムなどが含まれる。白金、イ
リジウム、ロジウム又はパラジウムの塩化物、例
えば塩化白金酸、塩化パラジウム酸、塩化イリジ
ウム酸又は三塩化ロジウム水和物の使用は、白金
族成分と少なくとも少量のハロゲン成分を単一工
程で担体に含有せしめることができるので好まし
い。塩化水素などの酸は担体にハロゲン成分を含
有させることができるうえに、金属成分の均一分
散に有効であるので、含浸溶液に一般に添加され
る。さらに、高価な白金又はパラジウム化合物が
洗い出されてしまう虞れを最小にする目的で、担
体の燃焼後に含浸処理を行なうのが一般に好まし
いけれども、場合によつては担体がゲル化状態に
あるうちに含浸を行なうのが有利なこともある。 本発明の多金属系触媒の第2の必須成分はスズ
成分である。この成分は元素状金属又は酸化物、
水酸化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、
アルミン酸塩などの化合物のような触媒的に有用
な形態で、あるいは触媒の他の成分と化学的に結
合した形態で触媒組成物中に存在する。スズ成分
の存在形態に関する以下の説明は本発明を限足す
るものではないが、スズ成分の実質的すべてが元
素状金属よりも高い酸化状態で、例えばスズの酸
化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物又はこ
れらの混合物の状態で組成物中に存在している場
合に最良の結果が得られる。そして後述の酸化及
び還元工程は上記の好結果を得るうえで特に好ま
しい。ここで「スズのオキシハロゲン化物」とは
スズと酸素とハロゲンの配位錯体を脂すが、これ
ら三元素はすべての場合に同じ関係にあることを
必ずしも要しない。スズ成分は触媒的有効量で使
用できるが、好結果が得られるのは触媒中のスズ
が元素基準で約0.01〜約5wt%の場合である。ス
ズの量が元素基準で約0.05〜約2wt%の範囲であ
ると、最良の結果が得られるのが通例である。 スズ成分はこれを担体に比較的均一に分散させ
得る公知の方法で触媒組成物中に含有せしめられ
る。その方法としては、多孔性担体との共沈法、
共ゲル化法、共押し出し法が知られている外、ゲ
ル化した担体のイオン交換法、多孔性担体を乾燥
〓焼する工程の途中もしくはその工程の前又は後
で行ない含浸法などがある。金属成分を触媒組成
物に均一に分散含有せしめる通常のすべての方法
が本発明では使用可能であつて、どんな方法を採
用したかは本発明の必須要件ではない。スズ成分
を触媒組成物に含有させる際の好ましい方法とし
ては、好ましい担体であるアルミナの調製過程
で、スズ成分をその含水酸化物の形で共ゲル化又
は共沈させる方法がある。この方法では塩化第二
スズ、塩化第一スズ、酢酸スズなどのようなゾル
可溶性又はゾル分散性の適当なスズ化合物を、ア
ルミナヒドロゾルに加えて均一に分散するようよ
く撹拌し、次いでスズ含有ヒドロゾルを適当なゲ
ル化剤と混合してこの混合物を上記した如くオイ
ルバスなどに滴下する。別法としてスズ化合物を
ゲル化剤に混合することもできる。得られたゲル
化担体を空気中で乾燥〓焼すれば、アルミナとス
ズの酸化物及び/又はオキシハロゲン化物との緊
密な結合を達成させることができる。スズ成分を
触媒組成物中に含有させる第2の好ましい方法で
は、可溶性で分解可能なスズ化合物を多孔性担体
への含浸に使用する。一般にこの含浸工程で使用
される溶媒には、所望のスズ化合物を溶解し、担
体もしくは他の触媒成分に悪影響を及ぼすことな
く、担体全体にスズが均一に分散するまでスズ化
合物を溶液中に保持できる溶媒が選ばれる。そう
した溶媒としてはアルコール、エーテル及び酸な
どがある。好ましくは溶媒は酸性の水溶液であ
る。而して適当なスズの塩、錯体又は化合物を含
有する酸性水溶液を担体と混合することで、スズ
成分を担体に添加することができる。この場合に
使用可能なスズ化合物としては、酢酸第二スズ、
臭化第一又は第二スズ、塩化第一又は第二スズ、
塩化第二スズ五水化物、塩化第二スズジアミン、
三塩化臭化第二スズ、クロム酸第二スズ、弗化第
一又は第二スズ、酒石酸第二スズ、二臭化ジメチ
ルスズ、二塩化ジメチルスズ、二塩化エチルプロ
ピルスズ、水酸化トリエチルスズ、塩化トリメチ
ルスズなどが挙げられる。特に好ましい含浸溶液
は塩化第一又は第二スズの酸性水溶液である。含
浸溶液に用いて適当な酸は、塩酸、硝酸などの無
機酸及び蓚酸、マロン酸、くえん酸などの強酸性
有機酸である。一般にスズ成分は他の成分を担体
に添加する際もしくはその前又はその後に含浸さ
せることができる。しかし、一般には担体調製時
にスズ成分を担体に加え、スズ含有担体を〓焼し
てから他の成分をその後の含浸工程で加えた場合
に優れた結果が得られる。 本発明の酸性多金属系触媒組成物の第3の必須
成分はコバルト成分である。ここで「触媒的に有
効なコバルト」とは、コバルト成分の一部が炭化
水素転化反応の促進に使用して有効であることを
言う。本発明の触媒組成物を調製する際に使用可
能な或る種の担体では、これに添加されたコバル
ト成分の一部が担体の結晶構造中に事実上捕縛さ
れていることがあり、この場合にはコバルト成分
は触媒活性成分になるよりも耐火性担体物質の一
部となる。このような例は担体物質(又はその前
駆物)をコバルト成分の一部と反応させて耐火性
のコバルト酸化物又はアルミン酸塩を形成させた
場合及び/又は担体物質がコバルト成分の一部を
含有するスピネル又はスピネル類似構造である場
合に認められる。このような事態が生起すると、
担体に捕縛されたコバルト成分の一部を触媒的に
活性な状態に還元することが極めて難しく、活性
状態に還元するために必要な条件は、炭化水素転
化反応で通常経験されるシビアリテイレベルを越
え、担体に必要な多孔性特性に重大な損害を与え
る。コバルトが担体の結晶構造に取り込まれてそ
の一部が触媒的に無効になる場合には、担体に必
要な要件と触媒的に有効なコバルトに必要な要件
が同時に満足されるよう、本発明ではコバルト添
加量が調節される。上記の如き背景がある故、コ
バルト成分の分散及び酸化状態に関する以下の説
明は、触媒的に有効なコバルトについてのものと
解釈すべきである。一方、使用されているコバル
トの量に関する説明は、様々な形で触媒に含まれ
るすべてのコバルトを包括していると解釈すべき
である。 コバルト成分は後述するような分解可能な化合
物の形で組成物に最初に添加することができる
が、本発明者らが得た知見では、後述するリン添
加工程前に、実質的にすべての触媒的に有効なコ
バルトが元素金属状態で組成物に含まれている場
合に最良の結果が得られる。コバルト成分が酸化
物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物などの形
で最初から存在している場合は、これらの化合物
が還元可能な状態の例である。すべての実験事実
によれば、後述の例に記したような方法が、実
質的にすべての触媒的に有効なコバルト成分が、
リン成分の添加(例参照)前に、元素状金属状
態で存在する組成物を与えることを示している。
最終触媒組成物中でコバルト成分が如何なる化学
的結合を行なつているかは正確には不明である
が、コバルト成分と後述のリン成分との間に極め
て密接な物理的及び/又は化学的な関係があるこ
とは、後述の例がこれを示唆している。コバルト
成分は触媒的有効量で組成物に使用され、元素状
コバルト基準で組成物の約0.05〜約5wt%を含む
場合に好結果が得られる。典型的には約0.1〜約
2.5wt%のコバルトを含む場合が最良の結果を与
える。さらに付言すれば、コバルトの量は後で説
明する通り、白金族成分の量の関数として選択す
ることがさらに好ましい。 コバルト成分は共沈法、共ゲル化法、イオン交
換法、含浸法などの如く、担体に触媒的に有効な
コバルトを比較的均一に分散させ得る公知の適当
な方法によつて、触媒組成物中に含有せしめられ
る。またコバルト成分は組成物調製過程の如何な
る時点に於ても、例えば担体の調製中でも調製後
でも、これを加えることができる。その添加方法
の如何は臨界的でないからである。しかし、最良
の結果が得られるのは、触媒的に有効なコバルト
成分や担体全体に比較的均一にかつ最大寸法が
100Å以下の比較的小さい粒子(結晶寸法)で分
散している場合であつて、それ故に比較的小さい
粒子寸法で触媒的に有効なコバルト成分が比較的
均一に分散した組成物が得られるような方法が好
ましい。コバルト成分を組成物に含有させる際に
推奨できる方法のひとつは、好ましい担体である
アルミナの調製過程でコバルト成分を共ゲル化又
は共沈させる方法である。この方法ではアルミナ
ヒドロゾルがゲル化する以前に、塩化コバルト又
は硝酸コバルトのような可溶性で分解可能な、し
かも還元可能なコバルト化合物がヒドロゾルに添
加される。次いでこの混合物は前述したような通
常のゲル化、熟成、乾燥及び〓焼の各工程を経
る。コバルト成分の添加法で好ましいもののひと
つは、担体の〓焼すなわち酸化を行なう前又は後
もしくはその最中に適当なコバルト含有溶液を多
孔性担体に含浸させる方法である。含浸溶液を調
製する際に用いる溶媒には、水、アルコール、エ
ーテルのほか、コバルト成分の分散と還元に悪影
響を及ぼさず、また組成物の他の成分に不利に作
用しないその他の有機又は無機の溶媒が使用でき
る。好ましい含浸溶液は酢酸第一コバルト、安息
香酸第一コバルト、臭素酸第一コバルト、臭化第
一コバルト、塩素酸及び過塩素酸の第一コバルト
塩、塩化第一コバルト、塩化第二コバルト、弗化
第一コバルト、沃化第一コバルト、硝酸第一コバ
ルト、塩化ヘキサアミンコバルト()、硝酸ヘ
キサアミンコバルト()、塩化トリエチレンジ
アミンコバルト()、第一コバルトヘキサメチ
レンテトラミンなどで例示されるような水溶性で
分解可能で還元可能なコバルト化合物の水溶液で
ある。コバルトの塩化物、酢酸塩又は硝酸塩の水
溶液を、含浸溶液に用いた場合に最良の結果が得
られるのが通例である。コバルト成分は他の成分
と同時に、もしくは他の成分の添加前又は添加後
に担体に加えることができる。一般には白金族成
分と同時に酸性の含浸水溶液でコバルト成分を添
加した場合に最良の結果が得られる。事実、後記
の例で実証される通り、塩化白金酸と塩化第一コ
バルトと塩酸を含有する酸性水溶液を、スズ含有
担体に含浸させる方法は、最良の結果を与えるも
のである。 本発明の酸性多金属系触媒組成物には、ハロゲ
ン成分の添加が必須である。ハロゲン成分と担体
物質との結合形態は正確には不明なところもある
が、当業界の慣例ではハロゲン成分は担体物質と
結合して、あるいは触媒の他の成分とハロゲン化
物(例えば塩化物)の形成して存在するものと考
えられている。この結合ハロゲンは弗素、塩素、
沃素、臭素又はその混合物にいずれでもよい。こ
のうちでは弗素が、特に塩素が本発明の目的に好
ましい。ハロゲンは担体の調製中に又は他の成分
の添加前又は添加後に、適当な方法で担体に加え
られる。例えば、ハロゲンは担体調製に任意の時
点で、あるいは担体の〓焼後の時点で、分解可能
なハロゲン含有化合物の水溶液として添加可能で
あつて、そうした化合物としては弗化水素、塩化
水素、臭化水素、塩化アンモニウムなどがある。
ハロゲン成分又はその一部は担体に白金族成分、
コバルト成分又はスズ成分を含浸させる過程で、
例えば塩化白金酸と塩化水素の混合物を使用する
などの方法により、担体に結合させることもでき
る。さらにまた好ましいアルミナ担体を得る際に
通常使用されるアルミナヒドロゾルはハロゲンを
含有していることがあるので、このものは最終触
媒に対してハロゲン成分の少なくとも一部を提供
する。改質反応の場合、元素基準で約0.1〜約
3.5wt%、好ましくは約0.5〜約1.5wt%のハロゲ
ンが最終組成物に含まれるよう担体にハロゲンが
結合せしめられる。異性化又はハイドロクラツキ
ングの場合には、一般に触媒中のハロゲンを増量
することが好ましく、典型的に元素基準で約
10wt%までの、さらに好ましくは約1〜約5wt%
のハロゲンを含有する。なお炭化水素転化反応中
に有機ハロゲン化物(例えば、エチレンジクロラ
イド、四塩化炭素、t−ブチルクロライド)を供
給炭化水素の約1〜100wt・ppm、好ましくは約
1〜10wt・ppmの割合で反応帯域に連続的又は
周期的に添加することによつて、本発明に係る触
媒のハロゲン量は所望のレベルに保持できること
をここに付言する。 本発明の触媒に於ける金属成分の特に好ましい
量に関して、コバルト成分とスズ成分の量は白金
族成分の量の関数として求めるのが実際的である
ことを本発明者らは見い出した。これによれば、
コバルト成分の量は組成物中に含まれるコバルト
対白金族金属の原子比が約0.15:1〜約66:1、
好ましくは約1.6:1〜約18:1になるよう選択
するのが通例である。同様にしてスズ成分の量は
スズ対白金族金属の原子比が約0.1:1〜約13:
1、好ましくは約0.3:1〜約5:1である組成
物が得られるよう選ぶのが通例である。 本発明に於ける今ひとつの重要なパラメータ
は、全金属含量であつて、これは元素基準で計算
される白金族成分とコバルト成分とスズ成分の総
和で定義される。このパラメータが約0.15〜約
4wt%の値のとき、通常好結果が得られ、約0.3〜
約3wt%の値のときに最良の結果が得られるのが
通例である。 本発明の多金属系触媒組成物を脱水素化可能な
炭化水素の脱水素化に、あるいは水素化可能な炭
化水素の水素化に使用する場合には、組成物中に
アルカリ金属成分又はアルカリ土類金属成分を含
有させて、ハロゲン成分を最小量とするか排除し
てしまうのが好ましい。この場合、上記の任意成
分はアルカリ金属(セシウム、ルビジウム、カリ
ウム、ナトリウム及びリチウム)の化合物及びア
ルカリ土類金属(カルシウム、ストロンチウム、
バリウム及びマグネシウム)の化合物からなる群
から選ばれる。一般に炭化水素の脱水素化又は水
素化では、上記の任意成分が元素基準で組成物の
約0.1〜約5wt%を占めているときに好結果が得ら
れる。この任意成分は公知手段のいずれかで組成
物中に含有させることができるが、適当な水溶性
で分解可能な化合物の水溶液を用いた含浸法が好
ましい。 本発明の触媒に於けるもうひとつの任意成分
は、フリーデルクラフト型金属ハロゲン化物成分
である。この成分は使用触媒が強酸性であるこ
と、すなわち高いクラツキング能を備えているこ
とが好ましい炭化水素転化反応に、具体的には炭
化水素のハイドロクラツキング又は異性化に特に
有用である。適当なフリーデルクラフト型金属ハ
ロゲン化物としては、塩化アルミニウム、臭化ア
ルミニウム、塩化第二鉄、臭化第二鉄、塩化亜鉛
などがあるが、このうちハロゲン化アルミニウム
の使用が、特に塩化アルミニウムの使用が通常好
結果を与える。一般に当該任意成分はこのタイプ
の金属ハロゲン化物を組成物に添加する通常の方
法で、本発明の触媒組成物に添加可能である。し
かし、米国特許第2999074号に教示された方法に
より、金属ハロゲン化物を担体表面に昇華させた
場合に最良の結果が得られる。この成分は一般の
触媒的有効量で使用され、その量が担体の約1〜
約100wt%の範囲にあることが通常好ましい。 触媒の金属成分とハロゲンが多孔性担体とどの
ように結合しているかとは無関係に、金属成分と
ハロゲンを多孔性担体に添加した触媒組成物は一
般に約200〜約600〓(93〜315℃)の温度で約2
〜約24時間以上乾燥される。次いで実質的にすべ
ての金属成分を対応する酸化物に転化させるべ
き、組成物は約700〜約1100〓(371〜593℃)の
温度で、好ましくは約800〜950〓(427〜510℃)
の温度で約0.5〜約10時間空気中もしくは酸素雰
囲気中で〓焼すなわち酸化せしめられる。触媒成
分としてハロゲン成分を利用している関係で、酸
化工程の過程でハロゲン又はHClのようなハロゲ
ン含有化合物を酸化雰囲気中に導入して、触媒の
ハロゲン含量を調節することを可とする。特にハ
ロゲン成分が塩素の場合、酸化工程の少なくとも
一部でH2O対HClのモル比を約5:1〜約100:
1として触媒の最終塩素含量を約0.1〜約3.5wt%
とすることが好ましい。このハロゲン化工程の期
間は好ましくは約1〜5時間である。 こうして酸化された触媒組成物は好ましくは炭
化水素転化反応に使用する前に、実質的に水を含
まない還元工程に供される。この工程は触媒中の
スズ成分を正の酸化状態に保持したまま白金族成
分の少なくとも一部を選択的に元素状金属状態に
還元し、併せて金属成分を担体全体に均一に且つ
微細に分散させることを目論むものである。好ま
しくは実質的に乾燥した水素流(すなわちH2Oは
20vol.ppm以下)がこの工程の還元剤としてて使
用される。還元剤は酸化された触媒に温度約400
〜約1200〓(204〜649℃)、好ましくは約800〜
1000〓(427〜538℃)で約0.5〜10時間接触せし
められ、これによつてスズ成分は元素状金属より
高い酸化状態に保持されたまま、実質的にすべて
の白金族成分は元素状金属に還元される。この還
元工程に使用する水素が痕跡量以上の炭化水素を
含有していれば、触媒的に有効なコバルト成分の
還元が促進されることを本発明者らは見い出し
た。本発明者らが得た知見によれば、後述するリ
ン成分の添加前に触媒的に有効なコバルト成分の
実質的にすべてが元素状金属状態にあることが好
ましいので、上記の範囲でこれが成就される還元
条件を選択することが極めて好ましい。 本発明の触媒組成物の重要な必須成分はリン成
分である。この成分は元素状態又は化合物の形の
ような触媒的に有効な任意の形態で本発明の触媒
組成物中に存在する。リン成分と触媒組成物との
結合形態は正確には不明であるけれども、リン成
分の一部は担体ないし白金族成分、スズ成分と物
理的及び/又は化学的に結合していることはあつ
ても、大部分はコバルト成分と結合しているもの
と考えられる。最良の結果はリン成分がコバルト
成分とのリン化物の形で触媒組成物中に存在して
いる場合に得られるが、これは本発明に限定する
ものではない。リン成分は触媒的有効量で使用さ
れ、元素基準で約0.01〜約5.0wt%の場合に好結
果が得られる。そして元素基準で約0.05〜約
3.0wt%のリン成分を含有する場合が最良の結果
を与える。 上記した量のリン成分は、元素状のリンを直接
組成物に反応させたり、多孔性担体と共ゲル化又
は共沈させたり、あるいは含浸法などの公知の適
当な方法で触媒組成物中に含有させることが可能
であつて、その手段は臨界的でない。リン成分は
触媒調製の任意の時点で添加できるが、金属成分
の添加と前述した還元工程が終了してからリン成
分を添加することが好ましい。リン成分を添加す
る一方法は還元された触媒組成物の元素状のリン
(白リン、黄リン又は赤リン)を高温で直接反応
させる方法である。リン成分添加の好ましい方法
には可溶性で分解可能なリン化合物を用いて触媒
組成物に含浸させる方法がある。この含浸溶液を
調製する際の溶媒としては、水、アルコール、エ
ーテルのほか、組成物の他の成分に悪影響を与え
ない有機又は無機の溶媒が使用可能である。含浸
法に用いて適当なリン化合物には、次亜リン酸、
ジメチル亜リン酸、トリフエニルホスフイン、シ
クロヘキシルホスフイン、三塩化リン、リン酸、
酸化トリブチルホスフイン、トリブチル亜リン
酸、三臭化リン、三沃化リン、オキシ塩化リンな
どが含まれる。好ましい含浸溶液は次亜リン酸の
水溶液である。本発明の触媒組成物を調製する好
ましい方法では、金属成分の添加と前述した還元
工程を終えてからリン成分を添加し、しかる後温
度約400〜約1200〓(204〜649℃)、好ましくは約
800〜約1000〓(427〜538℃)で約0.2〜5時間、
好ましくは実質的に純粋な乾燥水素流(すなわち
H2Oは20vol.ppm以下)である還元剤に組成物を
接触させる。 本発明によれば、本発明の酸性多金属系触媒に
は炭化水素供給原料と、水素が炭化水素転化帯域
で接触せしめられる。この接触は触媒を固定床方
式、移動床方式、流動床方式に使用して、あるい
は回分式操作でもこれを実現することができる
が、高価な触媒の摩損及び操業上の利益を考慮す
ると、固定床方式又は米国特許第3725249号に示
されるようなデンス相移動床方式の採用が好まし
い。固定床方式では、水素に富んだガスと供給原
料が適当な加熱手段で所望の反応温度まで予熱さ
れ、次いで酸性多金属系触媒の固定床を含有する
転化帯域に供給される。転化帯域は1個又は2個
以上の反応器で構成されることができ、2個以上
の反応器を使用する場合は、各反応器の入口温度
を所望の転化温度に保持すべく、各反応器間に適
当な手段を設けることができる。反応物は触媒床
と上昇流、下降流又放射流のいずれかで接触する
が、後者の接触方式が好ましい。また、反応物が
触媒と接触する際は、液相でも気液混相でも気相
でもよいが、最良の結果は気相接触の場合であ
る。 本発明の触媒を改質操作に使用する場合、改質
帯域は1個又はそれ以上の固定床又はデンス相移
動床を有している。この反応帯域は各触媒床で生
起する反応の吸熱的性質を補償するための中間加
熱手段を具えた1個又はそれ以上の反応器で構成
される。改質反応に供される炭化水素原料は、ガ
ソリン沸点範囲のナフテン及びパラフインを含有
する炭化水素留分である。好ましい供給原料はナ
フテンとパラフインから本質的になるものである
が、或る場合には芳香族及び/又はオレフインの
共存も許容される。好ましい供給原料には直留ガ
ソリン、天然ガソリン、合成ガソリンなどがあ
る。また熱的に又は接触的に分解されたガソリン
又はその高沸点留分を原料として使用することは
しばしば有益である。さらに直留ガソリンと分解
ガソリンの混合物を原料とすることも有益であ
る。ガソリン系供給原料は初留点約50〜約150〓
(10〜65℃)、終留点約325〜約425〓(163〜218
℃)の全ガソリン沸点範囲のものが使用可能であ
るほか、通常重質ナフサと呼ばれるもの、例えば
〜400〓(204℃)の沸点範囲にあるナフサも原
料として使用可能である。またある場合には炭化
水素留分から抽出された純粋な炭化水素又はその
混合物、例えば直鎖パラフインも原料に使用する
ことができ、これらは芳香族に転化する。これら
の供給原料はこれから実質的にすべての硫黄系及
び窒素系の汚染物と水を生成する汚染物を除去
し、これに含まれるオレフインを飽和させるため
に、水素化精製、水素処理、水素化脱硫などのよ
うな通常の接触的予備処理法で処理することが好
ましい。 炭化水素転化の他の具体例では、供給原料はそ
の転化反応で慣用される通常の原料である。ちな
みに、典型的な異性化反応では、C4〜C8のノル
マルパラフインに富んだパラフイン系原料、オレ
フイン又はノルマルブタンに富んだ原料、n−ヘ
キサンに富んだ原料、キシレン異性体の混合物な
どが使用される。脱水素化反応では、炭素数2〜
30の脂肪族化合物、C4〜C30のノルマルパラフイ
ン、C5〜C12のアルキル芳香族、ナフテンなどの
如く脱水素化可能な炭化水素が原料に使用され
る。ハイドロクラツキングでの供給原料は、典型
的にはガスオイル、重質分解循環オイルなどであ
る。また、アルキル芳香族やナフテンも本発明の
触媒を使用し常法通り異性化可能である。さらに
二官能触媒を使用する公知の炭化水素転化プロセ
スに、本発明の触媒を使用して、純粋な炭化水素
又は実質的に純粋な炭化水素を、より価値のある
生成物に転化することもできる。 改質操作では実質的に水を含まない環境下で本
発明の触媒を使用することが好ましい。改質帯域
にこの条件を実現するためには、この帯域に供給
される原料及び水素流の含水量を調節することが
重要であ。通常最良の結果が得られるのは、転化
帯域に入る水の全量を、原料中の等価水量の重量
で20ppm以下、好ましくは5ppm以下に保持した
場合である。この数値は一般に原料中及び水素流
中に存在する水の量を注意深く調節することで達
成される。供給原料の乾燥は、当業界で公知の適
当な乾燥手段、例えば結晶性ナトリウムアルミノ
シリケート又はカルシウムアルミノシリケート、
シリカゲル、活性アルミナ、モレキユラーシー
ブ、無水硫酸カルシウム、高表面積ナトリウムな
どのような水に対して高い選択性を備えた通常の
固体吸着剤を使用して行なうことができる。また
供給原料の含水量は分留塔などでの適当なストリ
ツピング操作で調節することができる。場合によ
つては吸着剤による乾燥と蒸留乾燥との組合わせ
が、供給原料から水をほんんど完全に除去するう
えで有利である。特に好ましい操作様式では、供
給原料は当価水量として5wt・ppm以下のレベル
まで乾燥される。一般に炭化水素転化帯域に入る
水素流の水量は約10wt・ppm以下の、特に約
5wt・ppm以下のレベルに保持することが好まし
い。もし水素流の水量が多すぎた場合は、上述し
たような適当な乾燥剤に水素流を接触させてこれ
を乾燥することができる。 改質操作では、改質帯域から取り出された流出
流は冷却手段を経由して典型的には約25〜約150
〓(10〜65℃)に保持された分離帯域に入り、こ
こで水素に富んだガス流が通常未安定改質油と呼
ばれる高オクタン価液状生成物流から分離され
る。水素流の含水量が上述の範囲外にある場合、
水素に富んだガス流の少なくとも一部は分離帯域
から取り出されて、水選択性の吸着剤を収めた吸
着帯域に送られる。こうして得られた実質的に水
を含まない水素流は、適当な圧縮手段を介して改
質帯域に循環することができる。分離帯域からの
液体流はそのブタン濃度を調節するために通常分
留塔で処理され、これによつて改質油のフロント
エンド揮発度が調節される。 本発明に於ける多数の炭化水素転化法で採用さ
れる反応条件は一般に慣用されている反応条件で
ある。例えば、アルキル芳香族、オレフイン及び
パラフインの異性化条件には、約32〓(0℃)〜
約1000〓(538℃)好ましくは約75〜約600〓(24
〜315℃)の温度、大気圧〜約1000気圧
(10133kPa)の圧力、約0.5:1〜約20:1の水
素対炭化水素モル比、約0.2〜約10hr-1のLHSV
(時間当り触媒を接触する原料の等価液容積/触
媒含有転化帯域容積で算出)が包含される。脱水
素条件には約700〜約1250〓(371〜677℃)の温
度、約0.1〜約10気圧(1013kPa)の圧力、約1
〜約40hr-1の液空間速度、約1:1〜約20:1の
水素対炭化水素モル比が包含される。同様にして
典型的なハイドロクラツキング条件には、約500
〜約3000psig(3447〜20684kPaゲージ)の圧
力、約400〜約900〓(204〜482℃)の温度、約
0.1〜約10hr-1のLHSV、原料1バレル当り約1000
〜約10000標準立方フイート(原料1m3当り約178
〜1780標準m3)の水素循環比が包含される。 本発明の改質操作では、圧力として約0〜約
1000psig(0〜6895kPaゲージ)の範囲が、好ま
しくは約50〜約600psig(345〜4137kPaゲージ)
の範囲が選ばれる。特に好結果が得られるのは低
圧又は中圧であつて、すなわち約100〜約450psig
(690〜3103kPaゲージ)の圧力である。事実、本
発明の利点のひとつは、従前の白金単一金属系触
媒を用いた場合よりも低圧で、所謂連続改質操作
を安定に実施できることであつて、ここで連続改
質操作とは、触媒の再生なしで触媒1ポンド当り
約15〜約200バレル以上(触媒1Kg当り約5〜約
70m3)の原料を改質することを言う。つまり、本
発明の酸性多金属系触媒は、従前の単一金属系触
媒を高圧(400〜600psig、すなわち2758〜
4137kPaゲージ)で用いた連続改質操作を、より
低圧(50〜約350psig、すなわち345〜約2413kPa
ゲージ)で実施可能ならしめるのである。さらに
本発明の触媒は無類の活性と活性安定性を備えて
いるため、改質操作を400〜600psigの圧力で実施
して、再生までの触媒循環寿命を実質的に延長す
ることができる。 本発明の触媒を用いた改質操作温度は、従来の
高品位単一金属系触媒又は二元金属系触媒を用い
た同様な改質挿作の温度よりかなり低い。こうし
た望ましい事態がもたらされるのは、本発明の酸
性多金属系触媒が典型的には改質操作で生起する
オクタン価上昇反応に対して優れた活性を有して
いることに由来する。従つて本発明での改質操作
は約800〜約1100〓(427〜593℃)、好ましくは約
900〜1050〓(482〜565℃)の温度で行なわれ
る。連続改質操作でよく知られている通り、初期
温度は原料及び触媒の性質を考慮して、生成物改
質油の所望オクタン価の関数として設定される。
反応温度はその後徐々に上昇せしめられ、一定オ
クタン価の生成物を得る際に不可避的に生起する
失活を反応温度の上昇によつて補償する。従つ
て、コバルト成分とリン成分を存在させない点以
外は本発明の触媒と全く同じ方法で製造された高
品位の改質触媒を使用する場合よりも、本発明の
触媒を使用する場合の方が初期反応温度が低く、
生成物のオクタン価を一定に維持するために上昇
させる反応温度の上昇速度が低いことは本発明の
特長である。また、本発明の触媒は従来の高品位
改質触媒よりも、定められた温度上昇でのC5 +
成物の収量低下が実質的に少ない。本発明の触媒
は優れた活性を有しているため、これを改質操作
に使用すると、従来の単一金属系又は二元金属系
触媒を同様に操作に使用した場合に比較して、数
多くの利益が得られるが、その幾つかを列記する
と次の通りである。(1)触媒寿命を犠性にすること
なくC5 +生成物のオクタン価を実質的に増大でき
る。(2)再生が必要となるまでの操業期間(すなわ
ち、触媒の使用期間又は循環寿命)をかなり延長
できる。(3)触媒使用期間を変えずに平均反応器圧
力を低下させることで、C5 +生成物の収量を増大
できる。(4)循環ガスに課する要件、あるいは触媒
の初期充填要件を緩和することによつて、触媒循
環寿命の犠性にすることなく投資額を軽減でき
る。ちなみに、循環ガスに課す要件の緩和は圧縮
機能力に関する経費を節減し、触媒の初期充填要
件の緩和は触媒及び反応器に要する費用を節減す
る。(5)加熱器の能力が充分であれば、触媒循環寿
命を犠性にすることなく、通油量を大幅に増加で
きる。本発明の触媒の最も大きな特長は、従来の
白金−コバルト−スズ系触媒あるいはこれを選択
的に硫化した触媒に比較して、C5 +生成物及び水
素の収量増大で示される通り、選択性が際立つて
増大する点にある。 本発明の改質操作では改質帯域に入る炭化水素
1モル当り約1〜約20モルの水素が典型的には使
用される。そして炭化水素1モル当り約2〜約6
モルの水素を使用した場合に、好結果が得られ
る。同様にして改質に際しての液空間速度
(LHSV)は、約0.1〜約10hr-1の範囲で選択され
るが、約1〜約5hr-1の範囲が好ましい。ちなみ
に、従来の高品位改質触媒による連続改質操作を
安定に実施させる通常のLHSVよりも、高い
LHSVで連続改質操作が可能であるのが本発明の
特長である。このことは従前の改質触媒を使用し
た場合と通油量が同じであれば、従前より少ない
触媒使用量で、触媒使用量が同じであれば、従前
より多い通油量で、触媒寿命を犠性にすることな
く、連続改質操作が可能になることを意味するの
で、その経済的意義は極めて大きい。 以上の例は本発明に係る酸性多金属系触媒組成
物の調製と、その炭化水素転化法への使用を具体
的に説明するものであるが、これは本発明を限定
するものではない。 例 1/16インチの球形スズ含有アルミナ担体を次の
ように調製する。 まず、実質的に純粋なアルミニウムペレツトを
塩酸溶液に溶解させてアルミニウムヒドロキシク
ロライドゾルを生成させ、最終触媒が約0.2wt%
のスズを含有するような量で、前記のゾルに塩化
第二スズを加え、さらにヘキサメチレンテトラミ
ンを添加する。こうして得た溶液をオイルバスに
滴下してゲル化させ、アルミニウム及びスズ含有
ヒドロゲルの球状粒子を形成させる。この粒子を
熟成及び洗浄し、次いで乾燥及び〓焼することに
より、スズ酸化物の形で約0.2wt%のスズと約
0.3wt%の結合塩化物を均一に分散して含有する
ガンマ−アルミナ球形粒子を得る。なお、好まし
いガンマ−アルミナ担体の調製に関する詳細は、
米国特許第2620314号に教示されている。 次に塩化白金酸と塩化第一コバルトと塩化水素
を含有する水性含浸溶液を調製した。この含浸溶
液にスズ含有アルミナ担体を混合した。含浸溶液
中に含まれる試薬の量は、元素基準で約0.03wt%
の白金と約0.1wt%のコバルトを含有する最終組
成物が得られるように調節した。金属成分が担体
全体に均一に分散させるために、塩酸の使用量は
アルミナ粒子の約3.0wt%とした。この含浸は不
断の撹拌下に含浸溶液にアルミナ担体を加えて行
なつた。また溶液の容積は担体の空隙容積とぼぼ
同じにした。含浸溶液は温度約70〓(21℃)で約
1/2〜約3時間担体粒子と接触させた。その後含
浸混合物の温度を約225〓(107℃)に上げ、過剰
の溶液を約1時間で蒸発させた。得られた乾燥含
浸粒子はこれを乾燥空気流中温度約975〓(524
℃)、GHSV約500hr-1で約1/2時間酸化処理し
た。この酸化処理は実質的にすべての金属成分を
対応する酸化物に転化させるものである。酸化さ
れた球形粒子は次いでハロゲン処理に付される
が、この処理では触媒粒子のハロゲン量を約
1.00wt%に調節するために、H2O対HClのモル比
が約30:1に保持された空気流に、酸化された球
形粒子を温度975〓(524℃)、GHSV約500hr-1
約2時間接触させた。ハロゲン処理を受けた球形
粒子は第2の酸化工程に付され、温度975〓(524
℃)、GHSV500hr-1の条件で約1/2時間乾燥空気
流と接触せしめられる。 こうして酸化され、ハロゲン処理を受けた触媒
粒子は、次いで乾燥予備還元処理を受ける。この
処理はスズ成分を正の酸化状態に保持したまま、
実質的にすべての白金成分とコバルト成分を元素
状態に還元することを目論むものであり、水分量
5vol・ppm以下の実質的に乾燥した水素流を約
1050〓(565℃)の温度、大気圧より僅かに高い
圧力、約400hr-1のGHSVで前記の触媒粒子に接
触させた。 こうして還元された触媒粒子のサンプルを分析
したところ、このものは元素基準で0.3wt%の白
金0.92wt%のコバルトを0.2wt%のスズと0・
95wt%の塩素を含有するものであつた。またこ
のもののスズ対白金の原子比は1:1であり、コ
バルト対白金の原子比は9:1であつた。この酸
性多金属系触媒を以下触媒Aとするが、この触媒
は米国特許第4046672号に教示された従来の白金
−コバルト−スズ系触媒である。 例 例で調製されたところの還元された触媒の一
部を、本発明の方法に従つて、次亜リン酸と水か
らなる含浸溶液に接触させた。この含浸溶液に於
ける次亜リン酸の濃度は、元素基準で約0.20wt%
のリンを含む最終組成物が得られるような濃度と
した。含浸は窒素雰囲気下に含浸溶液に組成物粒
子を加えることで行ない、含浸溶液と組成物の混
合物を約70〓(21℃)で約1時間保持した。その
後前記の混合物の温度を約250〓(121℃)に上昇
させ、過剰の溶液を約1時間で蒸発させた。得ら
れた乾燥触媒粒子を実質的に乾燥した純粋な水素
流中約975〓(524℃)で約1時間最終還元処理に
付した。 こうして還元された触媒粒子のサンプルを分析
したところ、このものは元素基準で0.34wt%の白
金と0.92wt%のコバルトと0.20wt%のスズと
0.20wt%のリンと0.93wt%の塩素を含有してい
た。このリン含有触媒を以下触媒Bとする。 例 本発明の新しい多金属系触媒組成物の性能を、
従来の硫化された白金−スズ−コバルト系触媒と
比較するために、例で調製した還元済み触媒粒
子の一部を窒素雰囲気中でガラスビンに収めてゴ
ム栓でシールした。次いでこのビンを機械的回転
装置に据え、注入器を用いて硫化水素ガスをビン
内に注入した。注入した硫化水素量は約0.07wt%
のイオウを含有する最終触媒組成物が得られる量
とした。この硫化工程は硫化水素ガスが均一に吸
着されるようガラスビンを回転させながら、大気
圧下温度約70〓(21℃)で行なつた、しかる後、
窒素雰囲気下に触媒をガラスビンから取り出し、
テストに供した。 この触媒のサンプルを分析したところ、このも
のは元素基準で0.34wt%の白金と0.92wt%のコバ
ルトと0.20wt%のスズと0.95wt%の塩素と0.07wt
%のイオウを含有するものであつた。この硫化触
媒を以下触媒Cとするが、このものは米国特許第
4032475号に記載された従来の硫化型白金−スズ
−コバルト系触媒に対応する。 例 比較的短時間で触媒の改質反応に対する活性、
選択性及び安定性を評価できるように設計された
接触改質性能評価実験に、上の例,及びで
調製された触媒を供した。実験はすべて同じ供給
原料で行ない、その原料の特性を次表に示す。
【表】 実験はすべて供給原料からもたらされる2〜
10wt・ppmの水を除いて、実質的に水を含まな
い条件下で行ない、また供給原料からもたらされ
る0.1ppmのイオウを除いて、実質的にイオウを
含まない条件で行なつた。 本例の改質性能評価実験は、苛酷な改質操作に
使用した触媒の性能を比較的短時間で評価できる
よう計画されたものである。各実験は24時間の一
連の評価期間からなり、各評価期間は12時間のラ
インアウト期間とそれに続く12時間のテスト期間
からなるこのテスト期間中にC5 +生成物たる改質
油を装置からあつめて分析した。実験はすべて同
一条件で行ない、LHSVを2.0hr-1、圧力を
300psig(2068kPaゲージ)、循環ガス対油の比を
3:1とし、反応器入口温度はC5 +生成物のオク
タン価がF−1クリアーで100に維持されるよう
実験期間中連続的に調節した。 実験はパイロツトプラントスケールの改質装置
で行なつたが、その装置は性能検定される触媒の
固定床を有する反応器、水素分離帯域、脱ブタン
塔を有する外、適当な加熱手段、ポンプ、凝縮手
段、圧縮手段などの設備を備えている。このプラ
ントで採用したフローは次の通りである。供給原
料に循環水素流を混合し、この混合物を所望の転
化温度まで加熱する。次に加熱された混合物を反
応器に下降流で通過させる。反応器底部から流出
流を取り出し、約55〓(12.8℃)に冷却後、気−
液分離帯域に送り、ここで水素に富んだガス相を
液体炭化水素相から分離する。このガス相の一部
を高表面積ナトリウムのスクラバーに連続的に供
給し、ここから得られる実質的に水もイオウも含
まない水素含有ガスを、循環水素流として反応器
に戻す。分離帯域からの過剰のガス相はこれを水
素含有生成物流(通常、過剰循環ガスと呼ばれ
る)として回収する。一方、分離帯域から取り出
される液相は脱ブタン塔に送り、その軽質成分
(すなわち、C1〜C4)を脱ブタン塔ガスとして塔
頂から取り出し、C5 +改質油を塔底生成物として
回収する。 触媒A,B及びCについてそれぞれ行なつて実
験結果を、通油日数で表わしたオンストリーム時
間の関数として第1〜第3図に示す。第1図は
C5 +生成物の収量を供給原料の液容積%で表わし
たものである。第2図は循環ガス流の水素純度を
モル%で表わしている。第3図は生成改質油のリ
サーチオクタン価を100に維持するために必要な
反応器入口温度をプロツトしたものである。 第1〜第3図を見ると、触媒Bは従来の触媒A
及びCよりも優れた選択性を備えていることが、
C5 +収量を示す第1図及び水素純度を示す第2図
から理解できる。また、第3図からは触媒Aが触
媒B又はCより活性であることがわかる。すなわ
ち、触媒Aを使用するとかなり低い反応器温度で
もオクタン価を目標値に維持することができるの
である。しかしながら、活性は触媒性能の一尺度
であり、第1図及び第2図に示される通り、触媒
Aは触媒Bに比較してC5 +収量及び水素純度につ
いての選択性が貧弱である。改質では触媒Aのよ
うに高活性でも低選択性の触媒を使用することは
普通でない。その主な理由は供給原料がメタン、
エタンなどの望ましくない軽質成分に過分解され
てしまうからである。この過分解は液状生成物の
収量を低下させ、過剰循環ガスの水素純度を低下
させる。従つて、接触改質技術では、高活性触媒
にイオウ成分を添加してその活性を減少させるの
が慣例である。触媒Aの硬化型が触媒Cである。
第1〜第3図から明らかな通り、イオウの添加は
触媒の初期選択性を改良して触媒Aの活性を低下
させる。しかし、オクタン価を目標値に維持する
ための必要な温度の上昇が大幅であることから解
る通り、触媒Cは触媒Aより安定性が劣る。そし
て触媒Cは活性安定性が劣ることに伴つて選択性
安定性も低下し、このことはC5 +収量と過剰循環
ガス中の水素純度の低下速度が大きいことから理
解される。つまり、触媒Aにイオウを添加する
と、活性を犠性にして選択性が向上するが、安定
性も大幅に損われるので、全体としては好結果が
得られない。然るに触媒Bを見ると、触媒Aにリ
ン成分を添加することで、触媒の選択性、活性安
定性及び選択性安定性が改良されることが解る。
殊に、触媒Bの活性は触媒Aより低いけれども、
オクタン価を目標値に維持するための反応器温度
の上昇勾配が実質的に同程度であることから解る
通り、触媒Bの安定性は触媒Aのそれに匹敵す
る。このことは第3図に示されている。そして触
媒Bについての活性の減少は、選択性の著しい増
大によつて充分補われるものである。ちなみに、
選択性の増大は、第1図及び第2図に示すC5 +
量の増加及び水素純度の増大からこれを理解でき
る。すなわち、触媒BのC5 +収量は触媒Aのそれ
より平均約2.5液容積%余計である(第1図参
照)。また、触媒Bを使用した場合の過剰循環ガ
スの水素純度も、触媒Aを使用したより高い(第
2図参照)。さらに付け加えれば、触媒Bが触媒
Cより選択性安定性にすぐれていることは、イオ
ウ成分を添加する従前の技術よりもリン成分の添
加の方が有効であることを物語るものである。 要するに触媒Bによる選択性の大幅な改善は40
〓(4.4℃)の活性低下を伴うが、この程度の活
性低下は選択性の大幅な改善に較べて僅かな代償
なのである。 例 本発明の酸性多金属系触媒を従来の白金−スズ
二元金属系触媒組成物と比較するために、ガンマ
−アルミナ担体に白金成分とスズ成分と塩化物成
分を組合わせて二元金属系触媒を調製した。以下
この触媒を触媒Dと呼ぶ。触媒Dの調製法はコバ
ルト成分を排除した以外は例に示した方法と同
一である。還元した触媒のサンプルを分析したと
ころ、このものは元素基準で0.38wt%の白金と
0.29wt%のスズと1.08wt%の塩素を含有してい
た。 この触媒Dを例と同一条件同一方法で接触改
質性能評価実験に供した。供給原料には表に示
したものと同一のものを使用した。 触媒Dの実験結果を本発明の好ましい触媒Bの
実験結果と対比して、通油日数で表わしたオンス
トリーム時間の関数として第4〜6図に示す。第
4図はC5 +収量を供給原料の液容積%で示すもの
であり、第5図は循環ガス流の水素純度をモル%
で示すものである。また第6図は生成物たる改質
油のリサーチオクタン価を100に維持するために
必要な反応器入口温度をプロトしたものである。 第4〜第6図に示すデータを注目すると、白金
−スズ触媒にコバルトとリンを合体させることに
より、触媒の選択性、活性、選択性安定性及び活
性安定性を実質的に改善できることが解る。すな
わち、図示のデータは苛酷な改質操作のもとで、
本発明の酸性多金属系触媒Bが、従来の二元金属
系触媒Dよりも好結果を与えることを示してい
る。選択性はC5 +収量と過剰循環ガス中の水素純
度で評価されるが、第4図及び第5図に示すデー
タは、C5 +収量や水素純度が触媒Dより触媒Bの
方がよいことを示している。第4図は触媒Bの
C5 +収量が触媒Dのそれより第2液容積%多いこ
とを示している。また第5図は触媒Bを使用した
場合の水素純度が触媒Dの場合より約4モル%高
いことを示している。また、C5 +収量や水素純度
の経時変化が少ないことは、触媒Bが選択性安定
性にすぐれていることを示す。第6図について言
えば、オクタン価を目標値に維持するための反応
器温度が、触媒Dより触媒Bの方が低いことが解
る。すなわち、第6図は触媒Bを使用した場合の
反応器温度が触媒Dを使用した場合のそれより実
験期間中の平均で約10〓低いことを示している。
さらに第6図からは、オクタン価の目標値に維持
するための反応器温度の上昇割合が、特に第7テ
スト期間以降で低いことで明らかな通り、触媒B
は触媒Dより安定であることが解る。 要するに、苛酷な改質条件下で使用される白金
−スズ含有酸性改質触媒にとつて、コバルト成分
とリン成分の組合わせは極めて効果的な促進剤兼
安定剤の役割を果すものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は例及び例に実験結果を示
すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 いずれも元素基準で0.01〜2wt%の白金族金
    属と、0.05〜5wt%のコバルトと、0.01〜5wt%の
    スズと、0.01〜5wt%のリンと、0.1〜3.5wt%の
    ハロゲンを含有する多孔性担体物質からなる酸性
    触媒組成物に、炭化水素を転化条件下で接触させ
    る炭化水素の転化法。 2 白金族金属が白金である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 3 白金族金属がイリジウムである特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 4 白金族金属がロジウムである特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 5 白金族金属がパラジウムである特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 6 多孔性担体物質が耐熱性無機酸化物である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 7 耐熱性無機酸化物がアルミナである特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 8 ハロゲンが結合塩素である特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 9 組成物中に含まれるスズ対白金族金属の原子
    比が、0.1:1〜13:1であり、同じくコバルト
    対白金族金属の原子比が0.15:1〜66:1である
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 10 実質的にすべてのスズ成分が元素状金属よ
    りも高い酸化状態で触媒組成物中に存在する特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 11 組成物が0.05〜1wt%のコバルトと、0.05
    〜2wt%のスズと、0.05〜3wt%のリンと、0.5〜
    1.5wt%のハロゲンを含有する特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 12 炭化水素と触媒組成物の接触を水素の存在
    下で行なう特許請求の範囲第1項記載の方法。 13 炭化水素の転化が高オクタン価改質油を生
    成させるためのガソリン留分の接触改質であり、
    接触は水素の存在下で行なわれ、転化条件が改質
    条件である特許請求の範囲第1項記載の方法。 14 改質条件が800〜1100゜F(427〜593℃)
    の温度と、0〜1000psig(0〜6895kPa)の圧力
    と、0.1〜10hr-1の液空間速度と、1:1〜20:
    1の水素対炭化水素モル比を包含する特許請求の
    範囲第13項記載の方法。 15 接触が実質的に水を含まない環境で行なわ
    れる特許請求の範囲第13項記載の方法。 16 改質条件が100〜450psig(690〜3100kPa
    ゲージ)の圧力を包含する特許請求の範囲第13
    項記載の方法。 17 接触が実質的にイオウを含まない環境で行
    なわれる特許請求の範囲第13項記載の方法。
JP57234888A 1980-12-04 1982-12-27 酸性多金属系触媒組成物による炭化水素の転化法 Granted JPS59120684A (ja)

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