JPS6116468B2

JPS6116468B2 -

Info

Publication number: JPS6116468B2
Application number: JP10182177A
Authority: JP
Inventors: Kazunori Ninomya
Original assignee: Hitachi Maxell Ltd
Current assignee: Maxell Ltd
Priority date: 1977-08-25
Filing date: 1977-08-25
Publication date: 1986-04-30
Also published as: JPS5436859A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は電気バリカン、電気かみそりなどの往
復動式電気剪毛器に係り、特に複数モードの剪毛
が可能な往復動式電気剪毛器に関する。

従来、本刈りとすき刈りの２つのモードの剪毛
作用を行ない得る電気バリカンとしては、本刈り
用の刃とすき刈り用の刃を各別に用意し、本刈
り、すき刈りに応じて刃を交換するようにしたも
のと、すき刈り用のアタツチメントを用意し、こ
れを本刈り用の刃の上に取付け、取外しするよう
にしたものとが知られている。しかし、前者は、
本刈り用の刃とすき刈り用の刃の交換が煩わし
く、しかも本刈り用とすき刈り用の２種類の刃を
必要とするので、製品単価が高くなる欠点があ
り、また、後者はすき刈り用のアタツチメントの
取付け、取外しが面倒であつた。

一方、往復動式電気かみそりにおいても、毛の
種類あるいは皮膚の状態等に応じて剪毛作用のモ
ードを変えることが望ましいが、複数モードの剪
毛作用を行い得るようにしたものは、まだ提案さ
れていない。

本発明の目的は、刃の交換や、取付け、取外し
をすることなく複数モードの剪毛作用を行ない得
る往復動式電気剪毛器を提供するにある。

この目的を達成するため、本発明は、可動刃の
往復動の振幅を複数段に切換える手段を設けたこ
とを特徴とする。

まず、本発明の基本思想を第１図について説明
する。

第１図において、１は固定刃、２は可動刃であ
る。固定刃１には所定のピツチで山形の刃素子３
が形成されており、各刃素子３の間はＶ形の毛導
入溝４となつている。また、可動刃２には、固定
刃１の刃素子ピツチの２倍のピツチで刃素子５が
形成されている。この可動刃２は、図示しないモ
ータや電磁石などの電気駆動源によつて固定刃１
の刃並び方向に往復動するようになつており、ま
たこの往復動の振幅は、固定刃１の刃素子３の１
ピツチに相当する振幅ａと、同２ピツチに相当す
る振幅ｂの２種類に切換えられるようになつてい
る。

振幅ａのときは、〇印の毛導入溝４に入つた毛
は剪断されるが、×印の毛導入溝４に入つた毛は
剪断されないので、すき刈りとなり、また、振幅
ｂのときは、全ての毛導入溝４に入つた毛が剪断
されるので、本刈りとなる。このようにして、第
１図の場合は２モードの剪毛作用が行なわれる。

同様にして、３モードの剪毛作用を行なわせる
場合には、可動刃の刃素子ピツチを固定刃の刃素
子ピツチの３倍とし、可動刃の振幅を固定刃の刃
素子ピツチの１倍、２倍、３倍に切換えるように
すればよい。このようにすると、可動刃の振幅が
固定刃の刃素子ピツチの１倍のときは粗いすき刈
り、２倍のときは細かいすき刈り、３倍のときは
本刈りとなる。

４モード以上の剪毛作用については、利用価値
は少ないと思われるが、２モード、３モードの場
合の延長として考えればよい。

なお、以上の説明では、可動刃の刃素子ピツチ
を固定刃の刃素子ピツチの整数倍としたが、普通
の電気バリカンでは、固定刃と可動刃の刃素子ピ
ツチを同一にすると、各毛導入部に入つた毛が同
時に剪断され、モータ等に一時的に大きな負荷が
かかるため、固定刃と可動刃の刃素子ピツチを少
しずつずらすことにより、それぞれの毛導入溝に
入つた毛が時間的に少しずつずれて剪断されるよ
うになつている。本発明においてもこれと同様の
考え方が適用でき、可動刃の刃素子ピツチは固定
刃の刃素子ピツチの整数倍に限定されるものでは
ない。可動刃の刃素子ピツチが固定刃の刃素子ピ
ツチの整数倍でなくても、可動刃の振幅を適当に
選定すれば、複数モードの剪毛作用を行なわせる
ことは可能である。

以下、本発明の実施例を説明する。

第２図は、電気バリカンに適用した本発明の第
１の実施例を示している。

固定刃１はABS樹脂製の下側本体ケース６ａ
の先端に固定されており、この固定刃１の上には
可動刃２が重ね合わされている。固定刃１と可動
刃２の刃素子ピツチの関係は例えば第１図のよう
になつている。可動刃２の上には、２つの起立片
７を有するポリアセタール樹脂製の従動子８が固
定されている。この従動子８の起立片７間には、
駆動レバー９の先端部１０が介挿されている。駆
動レバー９の先端部１０は、円形で、起立片７と
の間に往復動方向のギヤツプが存在しないような
寸法となつている。

駆動レバー９の中間部には長穴１１が形成され
ており、この長穴１１内には支点ピン１２が挿入
されている。この支点ピン１２は、上側本体ケー
ス６ｂの先端部内側に配置された節動板１３に固
定されている。この節動板１３は、駆動レバー９
の両側に下側本体ケース６ａの底面から突設され
たリブ１４の上面と、上側本体ケース６ｂの先端
部内面との間にスライド自在に挾持されている。
節動板１３には、先端部にそれぞれ内向きの突起
を有する２本の平行な腕１５が一体に形成されて
おり、またこの腕１５に対応して上側本体ケース
６ｂの内面には固定ピン１６が突設されている。
また、節動板１３の上面には、上側本体ケース６
ｂの先端部に設けられた窓１７から外部に突出し
ている振幅切換つまみ１８が一体に固着されてい
る。この振幅切換つまみ１８を実線矢印で示すよ
うに、刃１，２と反対の方向へ押すと、節動板１
３の腕１５が突起の内側に固定ピン１６をかかえ
込んだ位置で停止し、また破線矢印で示すよう
に、刃１，２の方向へ押すと、図示のように腕１
５が突起の外側に固定ピン１６を放出した位置で
停止するので、節動板１３の節動が行なわれる。
このようにして、節動板１３に固定された支点ピ
ン１２は、駆動レバー９の長穴１１内で、その長
手方向に節動し、２つの停止位置をとる。

支点ピン１２の下端には、支点ピン１２が長穴
１１から抜けないようにするための抜止め金具１
９が取付けられ、また、節動板１３と駆動レバー
９との間の支点ピン１２の周囲には、押えばね２
０が圧縮状態で装着されており、これによつて駆
動レバー９の上下方向の移動が阻止されている。

駆動レバー９の基端部２１はＵ字形になつてお
り、その中にはモータ２２の回転軸に取付けられ
た円柱状の偏心カム２３が配置されている。モー
タ２２は取付片２４によつて下側本体ケース６ａ
に固定され、スイツチ２５によつて駆動、停止の
切換が行なわれる。スイツチ２５の切換えは、下
側本体ケース６ａの側面に取付けられたスイツチ
つまみ２６によつて行なわれる。

以上のように構成された電気バリカンの動作を
説明する。

モータ２２の駆動により偏心カム２３が回転す
ると、駆動レバー９は支点ピン１２を中心として
両端部１０，２１が往復動する。基端部２１の振
幅は偏心カム２３に拘束されているため一定であ
るが、先端部１０の振幅は支点ピン１２の位置を
切換えることによつて２段に変えることができ
る。即ち、振幅切換つまみ１８をモータ２２の方
へ寄せると、支点ピン１２は駆動レバー９の長穴
１１の中で基端部２１側へ寄るので、駆動レバー
９の先端部１０の振幅は大きくなり、したがつて
可動刃２の振幅も大きくなつて、本刈りの状態と
なる。これに対し、振幅切換つまみ１８を刃１，
２の方へ寄せると、支点ピン１２は長穴１１の中
で先端部１０側へ寄るので、駆動レバー９の先端
部１０の振幅は小さくなり、したがつて可動刃２
の振幅も小さくなつて、すき刈りの状態となる。

次に、本発明の第２の実施例を第３図について
説明する。この実施例も電気バリカンに適用した
ものであり、第３図中、第２図と同一符号は同一
物又は均等物を示す。

この実施例が前記第１の実施例と異なるところ
は、支点ピン１２が下側本体ケース６ａに固定さ
れ、駆動レバー９がその長手方向に動けるように
なつている点である。即ち、駆動レバー９の中間
部に設けられた長穴１１には、下側本体ケース６
ａの底面に樹立された支点ピン１２が挿入され、
この支点ピン１２の上部には駆動レバー９を押え
る押えばね２０が装着されている。駆動レバー９
の基端部３０は、第１の実施例よりは深いＵ字形
に形成されており、その中にモータ２２の回転軸
に固定された球形の偏心カム２３が配置されてい
る。また、駆動レバー９の先端部１０は、第１の
実施例より少し駆動レバー９の長手方向に長くな
つた従動子８の起立片７の間に介挿されている。
駆動レバー９の先端部１０と長穴１１との間には
横方向に長い円弧穴２７が形成され、この円弧穴
２７には、節動板１３に固定された節動ピン２８
が挿入されている。その他の構成は第１の実施例
の場合と同様である。

以上のように構成された電気バリカンでは、モ
ータ２２の駆動により偏心カム２３を回転させる
と、駆動レバー９は支点ピン１２を中心として両
端部１０，３０が往復動するわけであるが、振幅
切換つまみ１８をモータ２２の方へ寄せると、節
動ピン２８と円弧穴２７との係合により、駆動レ
バー９もモータ２２の方へ寄り、その結果、駆動
レバー９の先端部１０と支点ピン１２との距離が
短かくなつて、可動刃２の振幅は小となる。反対
に、振幅切換つまみ１８を刃１，２の方へ寄せる
と、駆動レバー９と同じ方向へ節動し、その結
果、駆動レバー９の先端部１０と支点ピン１２と
の距離が長くなつて、可動刃２の振幅は大とな
る。可動刃２の振幅が小さいときはすき刈り、大
きいときは本刈りとなり、２モードの剪毛作用が
行なわれる。

次に、本発明を往復動式電気かみそりに適用し
た第３の実施例を第４図ないし第６図について説
明する。

第４図において、２９は多数の毛導入孔３０が
設けられた、いわゆるネツトと称される固定外刃
であり、その毛導入孔３０は所定のピツチで整列
している。固定外刃２９の内側には、平板状の可
動内刃３１が毛導入孔３０のピツチの２倍の間隔
で平行に配置されている。この可動内刃３１は図
示しない駆動機構によつて矢印方向に往復動し、
毛導入孔３０に入つた毛を固定外刃２９との相互
作用により剪断する。この実施例では、可動内刃
３１の振幅は、ａ（毛導入管３０の１ピツチ分）
とｂ（毛導入孔３０の２ピツチ分）の２段に切換
えられるようになつている。

一般に、駆動源であるモータの回転数はほぼ一
定であるから、可動内刃の往復動の周期も一定で
ある。したがつて、上記のように振幅を２段に切
換えた場合、振幅ａのときは可動内刃３１の移動
速度は遅くなり、振幅ｂのときは可動内刃３１の
移動速度は速くなる。可動内刃３１の移動速度が
遅い場合は、可動内刃の駆動力が強いので、特に
濃いひげや長く伸びたひげに好適であり（第５図
参照）、可動内刃３１の移動速度が速い場合は、
ある程度短かくなつたひげをスピードのある可動
内刃でさらに短かく剪断する仕上げぞりに好適で
ある。（第６図参照）。なお、第５図および第６図
において、３２はひげ、３３は皮膚である。

さらに、本発明の第４の実施例を第７図につい
て説明する。この実施例も第３の実施例と同様な
往復動式電気かみそりに適用したものである。

第３の実施例と異なる点は、固定外刃２９の毛
導入孔が孔径の小さいもの３０ａと大きいもの３
０ｂとから成つていて、それらが交互に配列され
ていることと、それに応じて可動内刃３１の振幅
がａ（小径の毛導入孔３０ａの１ピツチ分）とｂ
（小径及び大径の毛導入孔の１ピツチ分）の２段
に切換えられるようになつていることである。

このようにすると、可動内刃３１の振幅がａの
ときは、小径の毛導入孔３０ａに入つた毛しか剪
断されないので、皮膚がやわらかくひきつりを感
じる場合、例えば女性の脇毛をそる場合などに好
適であり、また、可動内刃３１の振幅がｂのとき
は、大径の毛導入孔３０ｂに入つた毛もそれるの
で、特に短かくそりたい場合に好適である。

なお、第３及び第４の各実施例において、可動
内刃２の駆動機構としては第１及び第２の実施例
とほぼ同様なものを用いることができる。

以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、単なる切換操作だけで、複数モードの剪毛作
用を行なわせることができるので、刃の交換や取
付け、取はずし等の煩わしさがなく、きわめて便
利であり、またそのための構造も簡単ですむ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の基本思想を説明するための説
明図、第２図及び第３図はそれぞれ本発明の第１
及び第２の実施例を示す電気バリカンの分解斜視
図、第４図は本発明の第３の実施例を示す往復動
式電気かみそりの要部平面図、第５図及び第６図
はそれぞれ同かみそりの動作説明図、第７図は本
発明の第４の実施例を示す往復動式電気かみそり
の要部平面図である。１……固定刃、２……可動刃、４……毛導入
溝、２９……固定外刃、３０，３０ａ，３０ｂ…
…毛導入孔、３１……可動内刃、ａ，ｂ……可動
刃の往復動の振幅。

Claims

【特許請求の範囲】

１電気駆動源からの駆動力によつて往復動する
可動刃と、この可動刃の移動方向に所定ピツチで
毛導入部が並んでいる固定刃とを備え、前記固定
刃の毛導入部に入つた毛を可動刃の往復動により
剪断する往復動式電気剪毛器において、前記可動
刃の往復動の振幅を複数段に切換える手段を設
け、複数モードの剪毛作用を行なわせるようにし
たことを特徴とする往復動式電気剪毛器。