JPS6115967Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は広く一般産業に用いられる水膜式電
気集じん装置に関するものである。

従来、この種の装置の集じん電極として、第１
図に示すような平板状のものが用いられている。
これを図について説明すると、ａは集じん電極で
あり、ｂは同電極ａの剛性を高めるために形成さ
れたチヤネル部であり、ｃは同電極の熱による歪
を防止するために形成された耳部を示す。なお熱
による集じん電極ａの歪は、同電極ａが高温ガス
中で用いられる場合が多く、この場合に問題とな
るものである。

そして、上記の如き集じん電極ａに水膜を形成
すると、チヤネル部ｂの表面ｄ、同側面ｅ、平面
部ｆ、耳部ｃの角部ｇ、耳部ｃの側面ｈ、耳部外
面ｉ等は、夫々その形状の差により水の流量分布
に差を生ずる。このためダストの洗浄にむらを生
ずる。

又この集じん電極ａを高温ガス中に用いた際、
水を流したり止めたりする際に、同様の理由によ
り熱による歪を発生し、同電極ａにそりを生じて
しまうのである。

この考案は上記の状況にかんがみてなされたも
ので、この考案の構成を図面について述べると第
２図〜第５図において、放電極と集じん電極５に
より形成され、該集じん電極５は、多数のチエン
１を、その長さ方向を上下方向とし、互に間隔２
を隔てて設け、かつ夫々上端部３をフレーム４に
固定し、互に平行に吊下げ、該チエン１に、その
上部から水を流下させる水供給装置を設けて成る
ことを特徴とする水膜式電気集じん装置である。

なお図中７はチエン１の揺れを防止する揺れ止
め部材、８はウエイトを示す。

又前記チエンの一例としては第５図に示すよう
なものが用いられた。同図においてｊは30mm、ｋ
は５mm、ｌは20mmに形成された。又チエン１相互
の間隔２は最大20mmとなるように形成された。

次に、前記チエン１に対する水供給装置は、一
例として第４図に示すように形成された。同図に
おいて４はフレームであり、９はスペーサ、１０
はかしめ部材、１１は樋、１２は穴、１３は水、
１４は水膜を示す。

水１３は樋１１内を流通し、穴１２からチエン
１を伝つて、その表面に水膜１４を形成しつつ流
下しダストを洗浄する。

この水膜式電気集じん装置は上記の如く構成さ
れ、水１３はチエン１に沿つて水膜１４を形成し
て流下するため、その流量分布は、前記従来例に
示す集じん電極ａの場合のような不均一を防止す
ることができ、ダスト洗浄のむらを少くすること
ができる。

又、送水系統の一時的事故等の場合に送水が操
作員の意に反して中断し、集じん電極が高温ガス
中で乾燥し、後、送水が回復した場合にもチエン
１は個々に独立して他のチエン１と関係なく形成
されているため、かつ又チエン１自体個々の別体
が、個々に接続の範囲内で可動に接続されている
ため、熱の部分的不同による歪はチエンの接続さ
れた個々の部分で負担でき、他の部分をも変形さ
せることを避けることができるから、前記従来例
に述べたような電極の全体的なそりを、効果的に
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の水膜式電気集じん装置の、集じ
ん電極の横断面図、第２図〜第５図は、この考案
の実施例を示すもので、第２図は水膜式電気集じ
ん装置の、集じん電極の部分図、第３図は第２図
に示す集じん電極の正面図、第４図は給水装置の
一例を示す集じん電極の断面図、第５図はチエン
の正面図である。 １……チエン、２……間隔、３……上端部、４
……フレーム、５……集じん電極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 放電極と、集じん電極５により形成され、該集
   じん電極５は、多数のチエン１を、その長さ方向
   を上下方向とし、互に間隔２を隔てて設け、かつ
   夫々上端部３をフレーム４に固定し、互に平行に
   吊下げ、該チエン１に、その上部から水を流下さ
   せる水供給装置を設けて成ることを特徴とする水
   膜式電気集じん装置。