JPS61156546A - 記憶装置 - Google Patents

記憶装置

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JPS61156546A
JPS61156546A JP59276098A JP27609884A JPS61156546A JP S61156546 A JPS61156546 A JP S61156546A JP 59276098 A JP59276098 A JP 59276098A JP 27609884 A JP27609884 A JP 27609884A JP S61156546 A JPS61156546 A JP S61156546A
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phase
recording medium
temperature
crystal structure
recording
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JP59276098A
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English (en)
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Sumio Ikegawa
純夫 池川
Yoshiaki Terajima
喜昭 寺島
Noburo Yasuda
安田 修朗
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、光学的又は熱的に繰り返し書き込み、消去
が可能で、光学的又は磁気的に読み出しが行なわれる記
憶装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
光学的に情報の書き込み、消去、再生を行なう記憶装置
は、記録密度が高いこと、及び高速ランダムアクセスが
可能であることから注目されている。このような記憶装
置として、希土類及び遷移金属からなる非晶質合金薄膜
の光磁気効果を利用した光磁気記録媒体、非晶質と結晶
質の間の相転移を利用した記録媒体等を用いたものが知
られている。
しかしながら、光熱磁気記録媒体に於いては、(I>再
生原理が、直線偏光の偏光面の高々数度以下の回転を検
出することによっており、光学系が偏光子、検光子等を
含んで複雑となり、かつS/N比が低い、(II)希土
類及び遷移金属からなる非晶質合金薄膜が大気中で容易
に酸化され、記憶情報が失われることから、寿命が短い
。(III)希土類元素を用いるために原料コストが高
い、(rV)磁化反転をさせて記録するために外部から
磁場を印加する手段が必要である、といった問題点を有
する。
又、非晶質と結晶質の間の相転移を利用した記録媒体に
於いては、記録、消去が原理的に原子の拡散移動を伴う
ものであることから、(I)1ビツトの情報を記録、ま
たは消去するのに時間がかかり、データ転送速度を高速
にすることに限りがある、(n)熱的繰り返しに対して
徐々に可逆性が失われ、消し残りが発生する、といった
問題点を有する。
又、金属−半導体相転移を利用した記録媒体を用いるも
のも提案されている(例えば、特開昭49−70547
号公報、特開昭49−131041号公報など)。しか
しこれらは、いづれも相転移に於ける体積変化が大きい
ことから薄膜状の記録媒体が基板より剥離するという問
題点を有する。
特開昭49−70547号公報のものでは記録した情報
を保持するためには記録媒体全体を常に高温に保持して
おく手段が必要であり、汎用性に欠けると言う問題点を
有し、また、特開昭49−131041号公報のものに
於いては情報を貯蔵するトラックとは別に消去トラック
と分離領域を設ける必要があり、記録密度を上げられな
いという問題点を有する。
この他に、基板上に第1の層、及び空温でマルテンサイ
ト相にある第2の層を有し、形状記憶効果により消去可
能なメモリ構造が提案されている(例えば、特開昭56
−124136号公報)。
この構造は、(I>基板上の記録媒体が基板より浮いた
形を記録状態とするために基板との密着性の悪い膜を使
用する必要があり、剥離しやすい、(II)記録媒体が
少なくとも2つの個別な層から成るために、製造プロセ
スが複雑となる、といった問題点を有する。
〔発明の目的〕
本発明は上述した従来装置の問題点を克服するためにな
されたものであり、従来とは原理的に異なる記録、消去
、再生方式により、再生のS/N比の向上と記録・消去
の高速化を図り、単層記録媒体による単純な構造で、寿
命が長く原料がより安価な記録媒体を用いた記憶装置を
提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明は、前記した目的を達成する上で、基板上に支持
された特定の温度・応力に於いて結晶構造相転移を起こ
す結晶質の記録媒体を用いる。C09Zr等の金属、ス
テンレス鋼等多くの合金、またはNb3Sn、CuMO
s Sa等の化合物等多くの物質で特定の温度・応力に
於いて結晶構造相転移を起こすことが知られている。こ
れら結晶構造相転移は、物質の選び方9組成・組織の調
整の仕方によって、相転移する温度及びそのヒステリシ
ス幅を調整でき、その結果常温での結晶構造が2値をと
り得、記録媒体として使用し得る。特にこれら結晶構造
相転移を起こす物質の内、Fe−C,Fe−N i、F
e−0r−C,Fe−Mn等のFe系合金、Go、Go
−Ni等のCO系合金、Ti−V、Ti−Cr、 Ti
 −tvlo、 Ti −Ni等のTi系合金、Cu−
An、Cu−8n。
Cu−2n等のCu系合金、その他Au−7n。
Au−Cd、AQ−Zn、Aq−Cd、N 1−Ti、
N1−Affi、In−T(1,In−Cd、Mn−C
u、Mn−N i、Mn−Au、V203 、Zro2
.8aT i03等ではマルテンサイト変態とその逆変
態が起きる。マルテンサイト変態とその逆変態は、原子
の拡散移動なしで原子が連携運動をして結晶格子が変化
することから、可逆性が高く、かつ相転移が高速で進行
する。その変態時には変態相が固体中弾性波の1/3と
いう高速で生成・成長する。
これら結晶構造相転移の多くは、温度の上下に対しであ
るヒステリシスをもって観測されるが、格子変形である
が故に応力を加える事によっても誘起される。例えばマ
ルテンサイト変態の場合、所定の特性温度Md以下では
、高温相にある結晶に応力を加えると低温相になる。こ
れを応力誘起変態又は応力誘起結晶構造相転移と呼ぶ。
ここでMdとは、これ以上の温度では応力を加えても低
温相への結晶構造相転移が起きないような特性温度であ
る。このようにして誘起された低温相は、温度が所定の
特性温度AS以下であれば応力除去後も安定に存在する
。この応力誘起された低温相を高温相に戻すには、As
以上まで加熱してやれば良い。
前記の現象を利用した繰り返し記録、消去、及び再生が
可能な本発明の記憶装置の原理の説明図が第2図である
。応力を加えない場合、冷却時には常温Taよりも低温
のMS−Mfに於いて結晶構造相転移a1が起り、昇温
時には常温Taよりも高温のAS−Afに於いて結晶構
造相転移すが起るよう、記録媒体の物質を選び、組成を
調整する。このような記録媒体は例えば、Fe−N1(
27〜34重量%)、−C(0〜2重量%)の鉄−ニッ
ケル系合金、及びCu−Affi (9〜15重量%)
−Ni(0〜5重量%)合金、特にその蒸着薄膜によっ
て実現される。初期状態として記録媒体は高温相(第1
の相)のA点にある。この記録媒体を局部的に加熱する
と、加熱された箇所に応力が発生し、この箇所がA−4
C−+Bの経路をたどって応力誘起結晶構造相転移a2
を起こし、B点の低温相(第2の相)となる。B点の低
温相は、局部的加熱を止めた後、すなわち応力除去後も
常fiTaで安定に存在し、これが記録状態となる。
第1図は本発明に於ける記録媒体及び支持基板の断面図
である。1は基板であり、ガラス、有機樹脂等より成る
。2は記録媒体であり、本発明の場合単層で十分な機能
を果たし得る。3は本発明に依るところの前記した記録
手順によって2進情報の1°′を記録媒体に記録した部
分で、4は記録媒体の内記録されていない部分又は消去
済の部分である。前記記録手順は、以下の記録原理に基
づく。記録媒体2の内、記録すべく局部的に加熱された
部位には、基板1及び記録媒体の周囲の部分によって拘
束されることから、以下の内部応力σが発生する。
σ−E×Δ(1/(1 ここでEはヤング率、Δλ/l、は拘束されない場合の
熱膨張による伸び率であり、 Δλ/λ−β(T−Ta) で表わされる。βは熱膨張係数、Taは常温、王は記録
部分3の温度である。通常の合金、例えばCu−Aλ系
合金においてβ〜2x104[1/にコ、E〜1011
  [Pa]であることを考慮すると、記録部分3が常
温より150”C温度上昇することによりσ=300M
Paの内部応力を発生する。この内部応力は、応力誘起
結晶構造相転移を引き起こすに十分な大きさである。以
上の原理により記録媒体の局部的な加熱により結晶構造
相転移を誘起して記録することが可能である。
尚ここで、局部的な応力さえ発生すれば、原理的には基
板1なしに本発明に依るところの記録・消去・再生方式
を用いた記憶装置を構成することができる。しかしなが
ら、局部的な加熱の容易さ、記録媒体の扱い易さ等の点
から、基板上に、薄膜状の記録媒体を構成することが望
ましい。この場合には、局部的な応力による膜の剥離が
起こり得ないわけではないので、基板への記録媒体の密
着性が高いことが必要である。ここで、応力誘起結晶構
造相転移がマルテンサイト変態の場合は、低温相へ相転
移する際に、応力を緩和する様な方位及び双晶構造をも
った低温相が生成し、相転移後に残る応力を適度に緩和
してくれるように、記録媒体を構成することができる。
更には、基板としては記録媒体よりも熱伝導率の低いも
の、例えばガラス、有機樹脂等が望ましい。局部的に加
熱して応力を発生する手段は、1μmφ程度に絞ったレ
ーザービームを、記録媒体の面内の熱拡散が問題になら
ない程度の短いパルス幅でかつ記録媒体の温度が特性温
度Md以上にならない程度のパワーで照射することによ
って実現される。もちろん、この局部的な加熱を行なう
手段は、記録媒体の面内の熱拡散が問題にならず、記録
媒体の温度がMd以上にならないという条件さえ満たせ
ば、他の例えば通電加熱させる微少ヒーターによっても
、また電子線等の粒子線を照射することによっても実現
され得る。
つぎに、記録された部分の消去は、第2図のB点にある
記録媒体をAf点以上まで昇温させる手段によって、第
2図に於いてB−+D→E−+Aの経路をたどって初期
状態のA点に戻すことによる。
この場合昇温の初期過程で局部的な熱応力が生じた場合
は、結晶構造相転移a2が起きる場合があるが、特性温
度Af以上まで昇温することにより、生じた低温相はす
べて高温相になる。この昇温させる手段は、記録媒体全
体を基板も含めて、例えば高温槽内にて、第2図に於け
る温度Af以上の熱処理をすることによって実現される
。しかしながら、もっと簡便には、光ビームを記録媒体
の温度がAf以上になるようなエネルギーで消去したい
箇所に照射することによって実現される。この場合、ひ
とつの記録媒体に記録された情報すべてを消去するので
はなく、希望の箇所の情報のみを消去することができる
。またこの場合、情報を記録したトラックの他に消去ト
ラックや分−領域等を設ける必要はまったくない。又、
消去時には不必要な熱応力の集中を避けるために、記録
時よりも長いパルス幅、又は記録時よりも太いビーム径
、又はその両方を併用した光ビームを照射することが望
ましい。
記録された情報の再生は、例えば高温相と低温相での結
晶構造の差違による電子状態の差違に基づく光学的反射
率の差を検出することによって実現される。特に結晶構
造相転移a2がマルテンサイト変態の場合は、高温相の
平坦面に対して、結晶構造相転移a2の後の低温相の表
面に起伏が生じる、といった現象が可逆的に起り、起伏
面では光が散乱されることより、上記光学反射率の差が
大きくなる。この表面起伏が生じる場合には、光学的反
射等の差によらなくとも、表面の凹凸を検知する手段、
例えば触針法やキャパシタンスの変化を検知する方法に
よっても再生を行なうことができる。また特に、鉄を主
成分とする合金のマルテンサイト変態の場合、高温相が
常磁性で低温相が強磁性であることから、磁気的性質の
差違を検出する手段、例えば通常の磁気ヘッドや光磁気
効果を利用した方法によっても記録された情報の再生を
実現し得る。
以上、本発明に依る記録・消去・再生の原理と方法を記
述したが、記録・消去・再生のスピードとランダムアク
セスに要する時間、及び記録密度等を考慮すると、記録
・消去・再生の手段として光ビームを用いることが最も
望ましい。更には、記録・消去の高速性と可逆性、及び
光ビームを用いて再生する場合のS/N比等を考慮する
と、記録媒体としては前記した特徴のあるマルテンサイ
ト変態を起こす物質から成ることが望ましい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、(I>原子の拡散移動のない(又は移
動距離の短い)結晶構造相転移を利用するために高速の
記録・消去が可能である、(II>S/N比が高い、(
I[)記録媒体としてFe、Ni、Qu、Aβ等の一般
的元素を使用し得ることより、原料が安価である、(r
V)記録媒体として前記のような元素を主成分とするた
めに、希土類元素を使用する場合に比べて耐酸化性、耐
候性に富む、(V)記録媒体が単層で十分な機能を果た
し、製造プロセスが単純になる、(−■)結晶構造相転
移に於ける単位胞の体積変化が小さいもの(Cu−Aβ
系合金の場合で0.3%)を選べること、及び基板への
密着性の高い記録媒体を記録部分・消去部分共に基板に
付着した状態で使用することより、基板から記録媒体が
剥離する心配が無い、といった効果がある。
特に記録・消去・再生の手段として光ビームを用いる場
合は、前記だ効果に加えて、(I>偏光子・検光子を用
いる必要がなく光学系が単純になり、よりS/N比が高
くなる、(If>光ビーム以外に加熱手段、磁場を印加
する手段等が必要でなく、記憶装置の構成が単純になる
、(III)情報を貯蔵するトラック以外に消去トラッ
クや分離領域を設ける必要がなく、記録密度を高くする
ことができる、といった効果がある。
(発明の実施例) 以下本発明の詳細な説明する。
第3図は、本発明の記録媒体を作成する装置の例の構成
図である。5は真空容器、6は排気系、7はセラミック
製ルツボ、8はタングステンから成る通電加熱ヒータで
ある。9はガラス、石英。
アクリル、エポキシ、81等のいずれかから成る基板で
あり膜を付着させる間は回転させる。真空容器5を排気
系6で1×1oうTorr以下に排気し、ヒータ8で加
熱されたルツボ7よりルツボ7内に充填された蒸発源が
蒸発し、基板9に付着する。
本発明の第1の実施例では、ヒータ8とルツボ7の組み
合せを第3図に示した様に2ケ用意し、片方にCu、も
う一方に八2を充填して、ヒータ8への供給電力を制御
することによって個々の蒸発量を精密かつ安定に制御し
て、基板5に記録媒体としてCu−A4合金膜を付着さ
せた。この方法により組成を変化させて作成したCu−
A2合金膜の電気抵抗及び光学的反射率の温度変化を測
定したところ、へλ含有量が9〜15重量%の場合にマ
ルテンサイト変態をする記録媒体が得られることがわか
った。
第4図は、熱酸化膜付3i基板上に5000人の厚さで
付着させたCu−Ae系合金膜の、電気抵抗と光学的反
射率の濃度変化の一測定結果例である。光学的反射率は
He−Neレーザー(波長633rv)を照射し、その
反射光量を測定したも。
のである。照射したレーザビームの直径は1#で、かつ
パワーは試料表面上で1mWとし、単位面積あたりの照
射パワーは、記録媒体の温度が上昇しない程度に低めで
ある。昇温、冷Wは、1分あたり20度の速度で行なっ
た。第4図より、結晶構造相転移に伴って電子状態が変
化して電気抵抗が変化し、それに伴って光学的反射率が
変化している。目視観察によると、高温相は赤色を呈し
、低温相は黄金色を呈している。この電気抵抗及び光学
的反射率の変化は、少なくとも10回の昇温冷却サイク
ルに対して同じ経路をたどり、可逆性が良く、かつ膜の
剥離が無いことを確認した。第4図に示すように、記録
媒体作成時のCu及び八2の蒸発量を厳密に制御するこ
とによ組成を厳密に制御したこと等膜形成条件を最適化
することによって結晶構造相転移a1の始まる温度MS
が10℃、結晶構造相転移すの終了する温度Afが22
0℃と、室温で用いる記録媒体として最適な結晶構造相
転移を起こす記録媒体を得るに到った。又、光学反射率
の差を検出して情報の再生を行なう場合は、反射率の差
が少なくとも3%は必要となるが、薄膜形成条件を最適
化すると共に、基板へ付着させている時間内のCu及び
八2の蒸発量を安定にII mすることによって膜厚方
向の組成分布を減少させて、室温での反射率の差10%
が得られるに到った。
次に、前記と同様の方法によってガラス基板上にCLJ
−A42合金膜を800人記録媒体として付着させた。
初期状態で記録媒体は赤色を呈した高温相の状態にある
。この試料にヘリウム−ネオンレーザ−を用いて1μ雇
φに絞った300nsec、15mWのレーザーパルス
を照射したところ、照射部分が光学反射率の低い状態に
なっていることが確認された。しかる後に、記録媒体を
基板ごと電気炉中にて300℃まで昇温しで室温に取り
出したところ、前記レーザービーム照射部分が、試料の
他の部分と同様赤色を呈した高温相の状態に復している
ことが確認された。
更に、同様試料について、耐酸化性、耐候性を調べるた
めに、70℃、85%相対湿度の高温加湿条件下に於い
て加速劣化試験を行なった。劣化の目安として一定時間
毎に光学的反射率を測定した。第5図がその結果の一例
である。横軸は高温加湿条件下に置いた時間、縦軸は、
X時間後の波長633 nmに於ける反射率をR(x)
として、(R(X) −R(0) )/R(o) テ定
義さレル光学反射率の変化分である。第5図には、比較
のために同時に行なった、希土類−遷移金属光磁気記録
媒体として代表的なTbFe非晶質膜、GdC0非晶質
膜の結果の一例も記載した。第5図より明らかなように
、Cu−Aλ系合金薄膜は、希土類元素を用いた光磁気
記録媒体に比べて高温加湿条件下に於ける反射率の低下
が小さく、各段に耐酸化性、耐候性に優れている。これ
らCu−A2系合金を用いた記録媒体の性質はCu (
9〜15重山[%])−AI2二元系合金に0〜5重量
%の範囲内でNiを添加したCu−Aj2−N i三元
系合金でも実現される。Ni添加によって結晶構造相転
移温度は変化するが、上記の範囲内でへ2含有量とNi
含有量の両方を増加させることにより、Cu−Affi
ff系合金よりも低い結晶構造相転移温度を得ることが
できる。
第6図は、前記結晶構造相転移を起こす記録媒体を用い
、光ビームによって記録・再生・消去をする記憶装置の
一実施例の構成図である。10はガラス若しくは有機樹
脂から成る基板、11は記録媒体であり、これらは軸1
2を中心に回転せしめる。13はレーザビーム発生装置
であり、照射する光ビームのパルス幅及びパワーを調整
する機構をも含む。14は反射鏡、15は対物レンズで
ある。対物レンズ15によって絞り込まれた光ビームが
記録媒体11に照射される。16はハーフミラ−117
は光検出器であり、記録媒体11からの反射光の一部が
ハーフミラ−16を介して光検出器17に入射する。
以下、順次記録・再生・消去の手順を説明する。
記録時には記録媒体11を局部的に加熱すべく、対物レ
ンズ15によって記録媒体11に正確に焦点を合せた光
ビームを、記録媒体11の面内の熱拡散が問題にならな
い程度のパルス幅、かつ記録媒体11の光ビーム照射部
分の温度が、第2図に於けるMdに近くかつMd以上に
ならないようなパワーで照射する。
消去時には、記録媒体11を第2図に於ける温度Af以
上まで昇温させるべく、記録時よりも大きなエネルギー
の光ビームパルスを照射する。この場合、記録媒体11
に於ける局部的な熱応力の集中を避けるために記録時よ
りも長いパルス幅、又は記録時よりも太いぐ一ム径、又
はその両方を併用した光ビームを照射する。ビーム径を
太くすることは、簡便には対物レンズ15の調整により
、記録時に比べて少し焦点をずらすことによって実現さ
れる。また、記録用とは別に消去用光ビームの光路を設
けてもよい。
記録した情報の再生は、記録媒体11に光ビームを照射
し、その反射光を光検出器17で検出することによって
行なう。照射する光ビームは、反射光量が光検出器17
で検出され得る程度に大きく、かつ記録時・消去時より
も小さいパワーとする。
尚、前記の実施例では局部的な熱応力を発生させて、結
晶構造を高温相(第1の相)から低温相(第2の相)に
転移させた状態を記録状態、すなわち二進情報の1゛′
を表わすとしたが、逆に第1の相の状態を記録状態、す
なわち“1゛であるとすることも可能である。
以上で述べた様に、本発明に依る記憶装置の内、特に記
録・消去・再生の手段として光ビームを用いた場合は、
他に加熱する手段、磁場を印加する手段、及び光路中に
偏光子や検光子等が必要なく、第6図に示すような非常
に単純な記憶装置を構成できる。もちろん、さらに実用
的な高密度記憶装置とするには、第6図に示した他に、
通常用いられている基板の案内溝、案内溝に光学系を追
従させる手段、光学系の自動焦点合せの手段、等が必要
となることは言うまでもない。
第1の実施例と同様、第3図に示す装置にてFe−Ni
系合金膜を記録媒体として付着させた場合が第2の実施
例である。Fe−Ni系合金膜の場合、ニッケル27〜
34重量%の組成範囲で所望のマルテンサイト変態が得
られるが、第7図はその内の一例の電気抵抗の温度変化
である。膜形成条件の厳密な制御をして実験を繰り返し
た結果、室温以下で結晶構造相転移a1が起り、′g温
以上400℃付近で結晶構造相移転すが起る、本発明に
最適な記録媒体を得るに到った。また、Fe−N1系合
金に炭素が2重量%以下まで混入、又は添加されても、
前記記録媒体としての特性を得ることができ、この場合
炭素含有量が増加するほど、結晶構造相転移温度が低下
する傾向にある。
以上、第1の実施例としてCu−AJ2系合金合金膜録
媒体として用いた場合、第2の実施例としてFe−Nt
系金合金膜記録媒体として用いた場合について詳述した
が、本発明の原理から考えると、応力を特にかけない場
合に室温以下で第1の相から第2の相への結晶構造相転
移a1が起り、室温以上で第2の相から第1の相への結
晶構造相転移すが起り、室温以下でも応力によって第1
の相から第2の相への結晶構造転移a2が誘起されるよ
うな記録媒体であれば、いずれも使用可能である。又、
発明の概要でも述べた様に記憶装置の構成に於いて、記
録・消去・再生の手段すべてに光ビームを用いなくとも
、他に例えば熱的、及び磁気的手段を用いることが可能
である。
本発明の記録媒体は単層で十分な機能を果たし得るが、
ざらのS/N比を高くしたい場合、第8図のような記録
媒体構成とすることができる。第8図(a)〜(C)は
、特に再生の手段として光学的反射率の差を検知する場
合に於ける好ましい記録媒体と基板の構造断面図である
。これらの図で18は基板、19は記録媒体、20は記
録媒体に2進情報の″“1″を記録した部分、21は記
録媒体の内未記録の部分すなわち2進情報の0°゛を表
わす部分、22は透明誘電体膜、23.24はそれぞれ
再生用光ビームである。第8図(a)は再生の手段とし
ての光ビーム23を記録媒体面から照射する場合であり
、第8図(b)は再生の手段としての光ビーム24を基
板面側から照射する場合である。いずれの場合も、透明
誘電体M22の膜厚を、記録媒体の記録部分20又は未
記録部分21のいずれか一方からの反射率が小さくなる
ように調節する。このような技術は、例えば光学レンズ
の反射防止膜として既知である。このような構成によっ
て記録部分22と未記録部分21の光学的反射率の差を
更に大きくし、S/N比の向上を計ることができる。又
、本発明による記録媒体は単層でも十分な耐酸化性、耐
候性を持ち得るが、更に寿命を長くしたい場合、透明誘
電体層22を上記目的に加えて保護層としての機能を持
たすことも可能である。その場合、第8図(C)に示す
ように記録媒体19の両側に透明誘電体層22を置くこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に於ける記録媒体と基板の一実施例の断
面図、第2図は本発明に依る記録・消去原理の説明図、
第3図は本発明に依る記録媒体を作成する装置の一例の
模式図、第4図はCu−Aβ系合金記録媒体の温度特性
の一例を示す図、第5図は、CIJ−Aj2系合金記録
媒体の耐候性を他の記録媒体と比較して示す図、第6図
は本発明の記憶装置の一実施例を示す模式図、第7図は
Fe−I’Ji系合金記録媒体の温度特性の一例を示す
図、第8図(a)〜(C)はその他の実施例における記
録媒体と透明誘電体層と基板の断面図である。 1・・・基板、2・・・記録媒体、5・・・真空容器、
6・・・排気系、7・・・ルツボ、8・・・ヒータ、9
・・・基板、10・・・基板、11・・・記録媒体、1
2・・・回転軸、13・・・レーザービーム発生装置、
14・・・反射鏡、15・・・対物レンズ、16・・・
ハーフミラ−117・・・光検出器、18・・・基板、
19・・・記録媒体、22・・・透明誘電体膜。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第1図 第2図 5渡(”C) 第3図 第4図 ]品l生 じC〕 第5図 $ゑ旺閉()lour’) 第6図 手続補正書 60.3.28 1、事件の表示 特願昭59−276098号 2、発明の名称 記憶装置 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 (307)株式会社 東芝 4、代理人 5、自発補正 7、補正の内容 (1) 明細書第17頁第11行の「制御することによ
組成を」を「制御することにより組成を」と訂正する。 (2) 同第17頁第16行の「得るに至った。」を「
得ることができる。なお、膜形成条件によっては、第9
図に示すように結晶構造相転移a1の始まる温度M8が
約25℃、結晶構造相転移すの終了する温度Afが22
0±20℃であっても、第10図にX11回折パターン
を示す如く最密面が基板に平行な方向に強く配向してい
るという特徴をもってV温で2種類の結晶構造をとり、
空温に保持し局部加熱により発生する応力で結晶構造相
転移a2を引き起こして記録、昇温して結晶構造相転移
を起こして消去する記録媒体として使用できる。」と訂
正する。 (3) 同第26頁第1行の「断面図である。」を「断
面図、第9図及び第10図は他の膜形成条件でのCu−
AJ2系合金合金膜いた場合の特性を説明するための図
である。」と訂正する。 (4) 図面に別紙第9図及び第10図を追加する。 第9 図 AI   [wt、’/6コ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)特定の温度・応力に於いて結晶構造相転移を起こ
    す結晶質の記録媒体と、この記録媒体を支持する基板と
    、前記記録媒体に所定の特性温度以下の熱を与えて結晶
    構造を第1の相から第2の相に転移させる手段と、前記
    記録媒体に前記特性温度以上の熱を与えて結晶構造を第
    2の相から第1の相に転移させる手段と、前記記録媒体
    の特定箇所が第1の相にあるか第2の相にあるかを検出
    する手段とを備えたことを特徴とする記憶装置。
  2. (2)前記第1の相から第2の相へ相転移させる手段、
    第2の相から第1の相へ相転移させる手段、および第1
    の相にあるか第2の相にあるかを検知する手段として、
    光ビームを用いることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の記憶装置。
  3. (3)前記記録媒体の第1の相から第2の相への結晶構
    造相転移と第2の相から第1の相への結晶構造相転移と
    が、マルテンサイト変態とその逆変態であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の記憶装置。
  4. (4)前記記録媒体が、鉄を主成分としてニッケル27
    〜34重量%、カーボン0〜2重量%を含んだ鉄−ニッ
    ケル系合金から成る特許請求の範囲第1項又は第3項記
    載の記憶装置。
  5. (5)前記記録媒体が、銅を主成分としてアルミニウム
    9〜15重量%、ニッケル0〜5重量%を含んだ銅−ア
    ルミニウム系合金膜から成る特許請求の範囲第1項又は
    第3項記載の記憶装置。
  6. (6)前記記録媒体が、第1の相と第2の相とで色調が
    異なることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の記
    憶装置。
JP59276098A 1984-12-28 1984-12-28 記憶装置 Pending JPS61156546A (ja)

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DE8585116606T DE3581522D1 (de) 1984-12-28 1985-12-27 Auswechselbares speichersystem.
EP85116606A EP0186911B1 (en) 1984-12-28 1985-12-27 Reversible memory system
US07/270,445 US4922462A (en) 1984-12-28 1988-11-09 Reversible memory structure for optical reading and writing and which is capable of erasure

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009014064A1 (ja) * 2007-07-24 2009-01-29 Tdk Corporation 光情報媒体

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