JPS6113724B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高速レーザ印字装置等において、並列
駆動音響光学素子を用いた複数ビーム同時走査系
に関する。

高速レーザ印字装置において単ビームを走査す
る場合、回転多面鏡、ガルバノミラー等の光走査
機は高走査速度が要求される。具体的にはたとえ
ば８面体、12面体の回転多面鏡ではしばしば数万
rpmの高速回転が必要とされる。このため単ビー
ム走査系では製造コストがきわめて高くなるなど
の欠点を有する。そこで、レーザ光を複数に分割
し、複数のビームを同時に変調するとともに複数
桁同時に走査させることによつて光走査機の走査
速度を低くする方法が種々提案されている。なか
でも、多周波駆動音響光学素子を利用した同時多
ビーム光変調方式、および並列駆動音響光学素子
を利用した複数ビーム同時変調方式が代表的であ
る。

しかし、前者の方式の場合の信号の状態により
変調度が変化し、面像に濃度むらが生じるという
欠点を有する。また後者の場合は、各音響光学素
子を独立に駆動させるために中間調表示は可能と
なるが光利用率が悪いなどの欠点を有する。

第１図は、並列駆動音響光学素子１の構造を示
す概要図である。２は音波媒体、３は音波媒体２
のレーザ光入射側表面に接着された複数のトラン
スジユーサ、４は吸音材である。

第２図は並列駆動音響光学素子１として並列駆
動AO素子を利用した従来の複数ビーム同時走査
系の系統図である。５は入射ビーム光、６は変調
光、７はマルチレンズ、８は光走査機、９は集光
レンズ、１１は感光体ドラムである。

このような従来の走査系では、変調光６として
有効に利用されているビームは、入射ビーム光５
のうち斜線部５′で示した部分にすぎず、光利用
効率が悪い。

本発明は前記従来の欠点に対処すべくなされた
もので、並列駆動音響光学素子を用いた複数ビー
ム同時走査系において光利用効率を改善した走査
系を提供することを目的とする。

以下本発明を図示する実施例によつて説明す
る。なお、第１図、第２図と同一部分は同一符号
を使用し、符号の説明は省略する。

第３図に本発明の走査系の構成を示す。第２図
と異なる点は、並列駆動音響光学素子１の前すな
わち入射ビーム５のレーザ光源側にマルチレンズ
７が配置され、音響光学素子１と走査機８の間に
第２レンズ１２（凸レンズ）が配置されている。
そして、マルチレンズ７は入射ビーム５の集束面
１３が音響光学素子１の各トランスジユーサ３の
中央に位置するよう配置されている。

以上の構成において、レーザ光源（図示せ
ず。）からの入射レーザ光５がマルチレンズ７に
より複数のビーム５Ａに分割され、かつその各々
のビーム５Ａは音響光学素子１のトランスジユー
サ３の集束面１３に集束されて複数ビーム５Ａが
同時に変調される。

音響光学素子１を通過した変調ビーム５Ｂは、
第２レンズ１２によつて拡がりを抑えられ、光走
査機８に入射される。光走査機８において偏向さ
れたビーム５Ｃは、集光レンズ９により集光さ
れ、感光体ドラム１１に導びかれる。

ここで、重要なことは第２レンズ１２と集光レ
ンズ９とによる合成倍率で、マルチレンズ７の集
束面１３でのビームピツチは縮少（あるいは拡
大）されて感光体ドラム１１上に導かれることで
ある。合成倍率は、第２レンズ１２と集光レンズ
９の焦点距離、あるいは第２レンズ１２と集光レ
ンズ９の間隔を適当に選ぶことにより任意に定ま
る。以下に上述の関係を示す式を第４図とともに
示す。

１／Ｆ＝１／ｆ_１＋１／ｆ_２−Ｄ／ｆ_１ｆ_２………
(1) １／ａ＋１／ｂ＝１／Ｆ ……(2) ｂ／ａ＝倍率 ………(3) ただし、Ｆは第２レンズ１２と集光レンズ９の合
成焦点距離、 Ｄは第２レンズ１２と集光レンズ９の主
点間隔、 である。

以上の説明はレーザ光源を１つすなわちレーザ
発振管を１本として述べたのであるが、このこと
は本発明に対する限定を意味するものではもちろ
んない。たとえば、第５図に示したように複数の
レーザ発振管１４を使用することもできる。

さらには、第２レンズ１２と多面鏡（走査機
８）との間に第１シリンドリカルレンズまたはト
ロイダルレンズを介在させ、多面鏡（走査機８）
の倒れを補正する補正光学系を配置してもよい。

本発明は以上の構成からなり、並列駆動音響光
学素子の前にマルチレンズを配置したことによ
り、入射レーザ光の光利用効率を向上することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は並列駆動音響光学素子の構造を示す概
要図、第２図は従来の複数ビーム同時走査系の構
成を示す系統図、第３図は本発明による複数ビー
ム同時走査系の系統図、第４図は合成倍率の説明
図、第５図は本発明の他の実施例を示す部分系統
図である。 １……並列駆動音響光学素子、２……音波媒
体、３……トランスジユーサ、４……吸音材、５
……入射レーザ光、５′……斜線部、５Ａ……複
数ビーム、５Ｂ……変調ビーム、５Ｃ……偏向ビ
ーム、６……変調光、７……マルチレンズ、８…
…光走査機、９……集光レンズ、１１……感光体
ドラム、１２……第２レンズ、１３……集束面、
１４……レーザ発振管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 音波媒体表面に入射レーザ光に対して並列に
   複数のトランスジユーサが設けられた並列駆動音
   響光学素子をレーザ光源と光走査機の間に配置
   し、前記各トランスジユーサを個々に独立して駆
   動することにより入射レーザ光を複数同時に変調
   し、かつ足査機により複数同時に走査するように
   した複数ビーム同時走査系において、入射レーザ
   光のそれぞれの集束面が音響光学素子の各トラン
   スジユーサの中央に位置するように前記音響光学
   素子の前にマルチレンズを配置し、かつ光走査機
   の後に光学系を配置してこの光学系によりマルチ
   レンズの集束面のビームピツチを縮少または拡大
   し、適当なピツチ間隔でビームを感光体ドラムに
   導くようにしたことを特徴とする複数ビーム同時
   走査系。