JPS6113531Y2 - - Google Patents
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- JPS6113531Y2 JPS6113531Y2 JP16338678U JP16338678U JPS6113531Y2 JP S6113531 Y2 JPS6113531 Y2 JP S6113531Y2 JP 16338678 U JP16338678 U JP 16338678U JP 16338678 U JP16338678 U JP 16338678U JP S6113531 Y2 JPS6113531 Y2 JP S6113531Y2
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Description
本考案は不燃性のパーライト粒などの無機質多
孔粒に高温下において発泡無機質発泡層を形成す
る発泡性無機材の1種以上を含浸した防火粒子体
間をポリスチレン発泡粒体(バインダ兼断熱材)
で結合一体化した難燃性断熱材に関するものであ
る。 一般にポリスチレン樹脂のフオームを形成する
には1次発泡粒子を約80〜100℃で加熱し2次発
泡せしめると共に、自己接着性によつてバインド
してポリスチレンフオームを製造するのが普通で
ある。そして、このフオームは独立気泡組織のた
め優れた断熱性を有すると共に、加工が容易であ
り、広く使用されている。しかしながら、難燃性
については、100℃以下の難燃性しかなく、その
改質がせまられていた。また、この問題を解決す
る方法としては、例えば特公昭34−8446号公報が
存在する。しかし、この発明は、スチロールフオ
ームの表面、または中間に金属性塗着料を塗布、
吹付け、あるいは浸積等により付着せしめてフオ
ーム表面の耐火性を瞬間的に改善したにすぎない
ものである。この断熱材の場合は、珪酸ソーダを
主材として使用しているため潮解性があり、耐久
的な耐火性に欠けると共に、金属粉未が混在して
いるので900〜1000℃の高熱が30分程度連続的に
加熱されると、金属粉未自体が発熱体となり、内
部破壊を招くおそれがあつた。 本考案はこのような欠点を除去するために、混
合容易な防火粒子体と1次発泡のポリスチレン粒
子とを混合し、その後でポリスチレン粒子を2次
発泡させ、かつ、防火粒子体をポリスチレンフオ
ームの発泡組織間に介在した状態で発泡させ、万
一の火災に際し、すぐれた耐火性を発揮すると共
に、通常は増量剤として樹脂量の低減、防音性の
改善、機械強度の強化、長期に亘る耐火性の維持
を図りうる難燃性断熱材を提案するものである。 以下に、図面を用いて本考案に係る難燃性断熱
材の一実施例につき詳細に説明する。第1図は本
考案に係る難燃性断熱材の代表例を示す断面図で
あり、1は2次発泡したポリスチレン発泡粒体で
結合剤(バインダ)兼独立気泡組織の断熱材とし
て機能する。2は防火粒子体で第2図に拡大して
示すように表面(穀)が多孔質組織で内部が中空
状で、かつ、不燃性の無機質多孔粒3の内部に高
温下において結晶水を放出した後に無機質発泡層
を形成するために発泡する発泡性無機材4を含浸
し、その表面を樹脂5でコーテイングした粒子体
である。上記無機質多孔粒3としては、例えば焼
成パーライト粒、焼成バーミキユライトの1種か
らなるものである。その大きさとしては約0.3〜
5mmφ位であり、1次発泡したポリスチレンビー
ズと同径が好ましい。また、発泡性無機材4とし
ては、硼砂、メタ硼酸ソーダ、四〜九硼酸ソー
ダ、硼素化合物とアルカリと水とを混合して得た
一般式xNa2O3・yB2O3・zH2Oで表わしたとき
0.25x/y1.50、0.8(x+y)z5(x
+y)なる範囲の組成物等の1種以上からなるも
のである。また、コーテイング材としての樹脂5
はポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、パラフイン等の1種から
なるものである。また、ポリスチレン樹脂(所
謂、1次発泡のポリスチレンビーズ)と防火粒子
体2の配合比は所望の難燃性によるが、ポリスチ
レンビーズの重量に対し、約1:5〜50倍位の重
量比である。これは硼砂等を溶触して含浸した場
合の浸積時間による。しかも、これは硼砂等の比
重が1.72と大きいためである。 次に製造方法について簡単に説明すると、粒径
3mmφのパーライト粒の空隙に硼砂を十分に含浸
させ、次に溶融したパラフインの中にこれを添加
し、すぐにすくい上げて冷却した防火粒子体2を
100重量部1次発泡した10重量部のスチレンビー
ズの中に入れ混合し、所定型内に充填する。次
に、この型を水蒸気で約80〜100℃の温度に加熱
してスチレンビーズを2次発泡させると第1図に
示すように防火粒子体2をポリスチレン樹脂(ビ
ーズの発泡体)で結合した構造になる。なお、図
において線Rはポリスチレン樹脂(ビーズ)が発
泡した際に最外殻部分の組織が高密度になるので
それの境界層を示す。そこでこの難燃性断熱材の
耐火性を試すために900℃の火炎に直接さらした
ところ、火炎に直接さらされ、かつ、外部に露出
したポリスチレン樹脂(ビーズの発泡体)は部分
的に溶融し、直ちにその下、あるいは周辺にある
防火粒子体2が現われ、結晶水を放出すると共
に、次第にそのパーライト外皮から硼砂が溶出し
ながら発泡体を生成し、可燃なポリスチレン樹脂
(ビーズの発泡体)が覆われてしまい火炎、熱を
900℃以上の耐火性を有する無機質不燃な発泡層
によつて遮断した。そしてこのような現象が火炎
にさらされた部分において順次生起されていた。
しかも、パーライト粒に含浸した硼砂の量が大量
であり、かつ、小体積であるため火炎面に対し順
次、溶融−結晶水放出−高粘度−無機質発泡を長
時間に亘つて行なつた。その断面を観察すると、
パーライト粒を核として火炎面に対し断熱性のあ
る無機質発泡体が生成されていた。なお、JIS−
A−1321号による穿孔試験の結果は下表のように
なつた。
孔粒に高温下において発泡無機質発泡層を形成す
る発泡性無機材の1種以上を含浸した防火粒子体
間をポリスチレン発泡粒体(バインダ兼断熱材)
で結合一体化した難燃性断熱材に関するものであ
る。 一般にポリスチレン樹脂のフオームを形成する
には1次発泡粒子を約80〜100℃で加熱し2次発
泡せしめると共に、自己接着性によつてバインド
してポリスチレンフオームを製造するのが普通で
ある。そして、このフオームは独立気泡組織のた
め優れた断熱性を有すると共に、加工が容易であ
り、広く使用されている。しかしながら、難燃性
については、100℃以下の難燃性しかなく、その
改質がせまられていた。また、この問題を解決す
る方法としては、例えば特公昭34−8446号公報が
存在する。しかし、この発明は、スチロールフオ
ームの表面、または中間に金属性塗着料を塗布、
吹付け、あるいは浸積等により付着せしめてフオ
ーム表面の耐火性を瞬間的に改善したにすぎない
ものである。この断熱材の場合は、珪酸ソーダを
主材として使用しているため潮解性があり、耐久
的な耐火性に欠けると共に、金属粉未が混在して
いるので900〜1000℃の高熱が30分程度連続的に
加熱されると、金属粉未自体が発熱体となり、内
部破壊を招くおそれがあつた。 本考案はこのような欠点を除去するために、混
合容易な防火粒子体と1次発泡のポリスチレン粒
子とを混合し、その後でポリスチレン粒子を2次
発泡させ、かつ、防火粒子体をポリスチレンフオ
ームの発泡組織間に介在した状態で発泡させ、万
一の火災に際し、すぐれた耐火性を発揮すると共
に、通常は増量剤として樹脂量の低減、防音性の
改善、機械強度の強化、長期に亘る耐火性の維持
を図りうる難燃性断熱材を提案するものである。 以下に、図面を用いて本考案に係る難燃性断熱
材の一実施例につき詳細に説明する。第1図は本
考案に係る難燃性断熱材の代表例を示す断面図で
あり、1は2次発泡したポリスチレン発泡粒体で
結合剤(バインダ)兼独立気泡組織の断熱材とし
て機能する。2は防火粒子体で第2図に拡大して
示すように表面(穀)が多孔質組織で内部が中空
状で、かつ、不燃性の無機質多孔粒3の内部に高
温下において結晶水を放出した後に無機質発泡層
を形成するために発泡する発泡性無機材4を含浸
し、その表面を樹脂5でコーテイングした粒子体
である。上記無機質多孔粒3としては、例えば焼
成パーライト粒、焼成バーミキユライトの1種か
らなるものである。その大きさとしては約0.3〜
5mmφ位であり、1次発泡したポリスチレンビー
ズと同径が好ましい。また、発泡性無機材4とし
ては、硼砂、メタ硼酸ソーダ、四〜九硼酸ソー
ダ、硼素化合物とアルカリと水とを混合して得た
一般式xNa2O3・yB2O3・zH2Oで表わしたとき
0.25x/y1.50、0.8(x+y)z5(x
+y)なる範囲の組成物等の1種以上からなるも
のである。また、コーテイング材としての樹脂5
はポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、パラフイン等の1種から
なるものである。また、ポリスチレン樹脂(所
謂、1次発泡のポリスチレンビーズ)と防火粒子
体2の配合比は所望の難燃性によるが、ポリスチ
レンビーズの重量に対し、約1:5〜50倍位の重
量比である。これは硼砂等を溶触して含浸した場
合の浸積時間による。しかも、これは硼砂等の比
重が1.72と大きいためである。 次に製造方法について簡単に説明すると、粒径
3mmφのパーライト粒の空隙に硼砂を十分に含浸
させ、次に溶融したパラフインの中にこれを添加
し、すぐにすくい上げて冷却した防火粒子体2を
100重量部1次発泡した10重量部のスチレンビー
ズの中に入れ混合し、所定型内に充填する。次
に、この型を水蒸気で約80〜100℃の温度に加熱
してスチレンビーズを2次発泡させると第1図に
示すように防火粒子体2をポリスチレン樹脂(ビ
ーズの発泡体)で結合した構造になる。なお、図
において線Rはポリスチレン樹脂(ビーズ)が発
泡した際に最外殻部分の組織が高密度になるので
それの境界層を示す。そこでこの難燃性断熱材の
耐火性を試すために900℃の火炎に直接さらした
ところ、火炎に直接さらされ、かつ、外部に露出
したポリスチレン樹脂(ビーズの発泡体)は部分
的に溶融し、直ちにその下、あるいは周辺にある
防火粒子体2が現われ、結晶水を放出すると共
に、次第にそのパーライト外皮から硼砂が溶出し
ながら発泡体を生成し、可燃なポリスチレン樹脂
(ビーズの発泡体)が覆われてしまい火炎、熱を
900℃以上の耐火性を有する無機質不燃な発泡層
によつて遮断した。そしてこのような現象が火炎
にさらされた部分において順次生起されていた。
しかも、パーライト粒に含浸した硼砂の量が大量
であり、かつ、小体積であるため火炎面に対し順
次、溶融−結晶水放出−高粘度−無機質発泡を長
時間に亘つて行なつた。その断面を観察すると、
パーライト粒を核として火炎面に対し断熱性のあ
る無機質発泡体が生成されていた。なお、JIS−
A−1321号による穿孔試験の結果は下表のように
なつた。
【表】
以上、説明したのは本考案の一実施例にすぎ
ず、第3図aに示すように難燃性断熱材の片面
(図示せず)、あるいは両面に金属板6を接着剤7
を介して一体に形成したり、b図に示すように防
火塗料8を塗布し、さらに防火性を向上すること
も可能である。 上述したように本考案に係る難燃性断熱材によ
れば、ポリスチレンフオーム内に高温下において
通常は面材、増量剤、耐圧縮材として機能し、高
熱下では水蒸気を放出し、周囲を冷却すると共
に、次第に粘稠になつて無機質発泡層を形成して
火気、熱気の浸入を遮断する発泡性無機材を含浸
した防火粒子体を平均に分布したため軽量で、強
度があり、かつ、防火性は従前のスチレンフオー
ムに比較にならないなどすぐれ、その上、長期に
亘つて防火性を維持できる特徴がある。また、防
火粒子体がポリスチレンフオーム内に平均に、か
つ、樹脂の発泡を阻害することなしに容易に混合
できるため、防火性にすぐれた難燃性断熱材を得
ることができる特徴がある。
ず、第3図aに示すように難燃性断熱材の片面
(図示せず)、あるいは両面に金属板6を接着剤7
を介して一体に形成したり、b図に示すように防
火塗料8を塗布し、さらに防火性を向上すること
も可能である。 上述したように本考案に係る難燃性断熱材によ
れば、ポリスチレンフオーム内に高温下において
通常は面材、増量剤、耐圧縮材として機能し、高
熱下では水蒸気を放出し、周囲を冷却すると共
に、次第に粘稠になつて無機質発泡層を形成して
火気、熱気の浸入を遮断する発泡性無機材を含浸
した防火粒子体を平均に分布したため軽量で、強
度があり、かつ、防火性は従前のスチレンフオー
ムに比較にならないなどすぐれ、その上、長期に
亘つて防火性を維持できる特徴がある。また、防
火粒子体がポリスチレンフオーム内に平均に、か
つ、樹脂の発泡を阻害することなしに容易に混合
できるため、防火性にすぐれた難燃性断熱材を得
ることができる特徴がある。
第1図は本考案に係る難燃性断熱材の一実施例
を示す縦断面図、第2図は本考案の要旨である防
火粒子体の一例を示す説明図、第3図a,bは本
考案に係る難燃性断熱材のその他の実施例を示す
縦断面図である。 1……ポリスチレン発泡粒体、2……防火粒子
体、5……樹脂(コーテイング被膜)。
を示す縦断面図、第2図は本考案の要旨である防
火粒子体の一例を示す説明図、第3図a,bは本
考案に係る難燃性断熱材のその他の実施例を示す
縦断面図である。 1……ポリスチレン発泡粒体、2……防火粒子
体、5……樹脂(コーテイング被膜)。
Claims (1)
- 無機質多孔粒の空隙に高温化において無機質発
泡層を形成する発泡性無機材を含浸し、かつ、そ
の外表面を樹脂でコーテイングした防火粒子体間
をポリスチレン発泡体で結合したことを特徴とす
る難燃性断熱材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16338678U JPS6113531Y2 (ja) | 1978-11-27 | 1978-11-27 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16338678U JPS6113531Y2 (ja) | 1978-11-27 | 1978-11-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5580336U JPS5580336U (ja) | 1980-06-03 |
JPS6113531Y2 true JPS6113531Y2 (ja) | 1986-04-26 |
Family
ID=29159985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16338678U Expired JPS6113531Y2 (ja) | 1978-11-27 | 1978-11-27 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6113531Y2 (ja) |
-
1978
- 1978-11-27 JP JP16338678U patent/JPS6113531Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5580336U (ja) | 1980-06-03 |
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