JPS6111708Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は撮影装置を容器に収納して撮影を行う
場合に有効な電気的接続部材に関する。

従来から撮影装置例えばカメラを特別な容器に
収納した状態で使用する事が良くある。即ち例え
ば水中での撮影がそれである。この場合、ハウジ
ングと呼ばれる耐圧密封容器にカメラを収納して
容器外からカメラを操作する訳であるが、更に付
属装置を用いて撮影の助けとする事がある。例え
ば閃光装置或いはシネカメラの場合の録音手段等
を容器外に設ける場合がそれである。

この際これら付属装置と容器内のカメラの電気
的接続を行なわねばならないが、この為の接続端
子としては従来何ら工夫されたものがなかつた。
つまり、前記容器の外殻の適当な位置に小穴をあ
けそこに接続端子を設けるという様な事が行なわ
れていたに過ぎない。

然しこれでは容器ごと撮影装置を操作する場合
に引掛りが多くなるので操作に支障を来す事が
往々にしてあつた。特に前述の様な水中撮影にあ
つては様々な撮影に関しての悪条件が在存するの
で、極力こういつた余分な突起は排除しなければ
ならないものである。勿論これは水中撮影の為の
容器以外にても同様に言える事である。

更に、特に水中撮影用耐圧密封容器に於て、余
分な穴を１つでも穿つという事は容器を設計製造
する場合、非常に不利な事であつて極端には耐
圧・密封性が損われる可能性が生じ信頼性の低下
につながる恐れもあつた。

本考案は以上の様な従来技術の諸欠点を一掃す
る事を目的としたものであり、撮影装置を収納す
る容器に付加されるべき部材の取付用ボルト内部
に電気的接続端子を設ける事によりこれをジヤツ
クとして形成したものである。

以下実施例を基に詳細な説明を行なう。

第１図は本考案に係る電気的接続部材の第１実
施例の断面図である。

同図に於て１はカメラ等撮影装置を収納すべき
容器本体外殻一部、２はこの容器本体に取付けら
れる付属装置の一部、３，４は夫々該付属装置の
一部２と容器本体１に固着させる為のボルト、ナ
ツトである。前記ボルト３は中空円筒に形成し、
該中空内に中空円筒形状の絶縁体６を挿通し、更
に該絶縁体６の中に棒状導体５を挿入保持する。
棒状導体５は図の様に一端がねじ切りされ他端は
前記絶縁体６の上端に係合するための突起を有し
ている。棒状導体５のねじ切りされた側は絶縁ワ
ツシヤー７を介してプラス端子８に接すると共に
導体のナツト１０で締結されている。又前記ボル
ト３は導体であつナツト４との締結によつてマイ
ナス端子９を容器本体１とナツト４の間に強く狭
込み導通させている。尚１３はキヤツプであつて
ボルト３及び棒状導体５から成る端子が電気的接
続部材として用いられない場合には、この様なキ
ヤツプ１３で保護するものである。又、ボルト３
の付属装置２と接する面には溝が設けてありパツ
キング用のＯリング１２が嵌入されている。更に
容器本体１の付属装置２と接する面にも溝が設け
てあり、やはりパツキング用のＯリング１１が嵌
入されている。

以上の様に本考案に係る電気的接続部材は付属
装置を撮影装置収納用容器外殻にて取付ける為の
ボルト内部に、電気的接続端子を設けているので
特別な電気的接続部材を設ける必要が無くなり、
然も構造も簡単であつて耐圧の為の特別の対策を
施す必要もないものである。

第２図は本考案に係る電気的接続部材に嵌合さ
れるべき差込プラグの断面図である。

同図に於て１４は第１図でのボルト３内の雌ね
じに噛合すべき雄ねじを有する導体の締付け部
材、１５は付属装置２又はその他の付属装置から
容器本体１に収納されたカメラへ電気信号等を供
給する為のコードである。１６は導体によつて作
られた中心部材であつてコード１５を挿入した後
ねじ又はピン２２によつてコードを固定する様に
なつている。従つて該中心部材１６とコード１５
とは一体化されている。又中心部材１６のコード
１５との接続面に溝が設けられパツキングの為の
Ｏリング２３が嵌入されている。

更に１８は筒状体であつて一端はねじ切りされ
て前記中心部材１６とパツキング用Ｏリング２４
を介して噛合されている。又他端には突起した環
部を有し締付け部材１４の先端に係合していると
共に締付け部材１４がボルト３内のねじ部に噛合
された時ボルト３の内面に接するパツキングの為
のＯリング２５を嵌入されている。

１９は前記筒状体１８の内部に絶縁体１７を介
して挿通された導体で一端はコード１５のプラス
線に接続され、他端は接片２０に接続されてい
る。

以上の様に構成されているのでコード１５のマ
イナス線は中心部材１６を介して締付け部材１４
に導通されこれをマイナス端子としている。又コ
ード１５のプラス線は接点２１、導体１９を介し
て接片２０に導通され、該接片２０をプラス端子
としている。

以上の様に構成されているので第１図の前記電
気的接続部材と確実に結合され然も漏水耐圧の心
配もない状態で電気的接続が行なわれる。

第３図はこの結合状態の断面図であり、第１，
２図と同番号のものは同一部材を表わす。

この図に示される様に差込プラグ側のマイナス
端子としての締付け部材１４とジヤツク側のマイ
ナス端子としてのボルト３が噛合する事により確
実に結合され導通し、差込プラグ部のプラス端子
としての接片２０とジヤツク側のプラス端子５と
は前記締付け部材１４によつて棒状導体５の先端
に押圧され導通する。

第４図は本考案に係る第１実施例の応用例とし
ての第２の実施例の断面図である。同図にて第１
〜３図を同番号のものは同じ部材を表わす。

第１実施例と同様付属装置の一部２を容器本体
１に固着する為のボルト２６及びナツト２７によ
る締結は公知のものであるが、本実施例では更に
ボルト２６の内側に雌ねじを設け別の付属装置の
脚２８の一端に設けられた雄ねじと噛合させてい
る。又パツキングの為のＯリング２９，３０，３
１が設けられている。

この様に本考案に係る接続部材は電気的接続端
子を設ける事なく結合手段として兼用する事もで
きるものである。又この際ボルト２６に雌ねじの
代りに雄ねじを切つて付属装置の脚に雌ねじを切
る等の置換も可能なのは当然である。

以上詳述した如く、本考案は (1) 撮影装置を収納する為の容器外殻に特別な穴
をあける事なく、付属装置取付け用ボルトに電
気的接続端子を設けているので容器に余分な突
起がなくなり操作性が向上する。

(2) 更にコスト的にも重量的にも有利である。

(3) 容器の耐圧密封性に不安がなくなり信頼性が
増す。

(4) 極めて簡単な構造であり乍ら充分な機能を有
する。

(5) 更に撮影装置を収納する為の容器外殻に特別
な穴をあける事なく、付属装置を取付けるボル
トに更にねじを切つて別の付属装置を追加して
取付ける事もできる。

等多くの効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る接続部材の第１実施例の
断面図。第２図は該接続部材に挿嵌されるべき差
込みジヤツクの一例の断面図。第３図は第１，２
図の接続部材と差込みジヤツクの結合状態での断
面図。第４図は本考案に係る第１実施例の応用と
しての第２実施例の断面図。 １……容器本体、２……付属装置の一部、３…
…取付け用ボルト、４……ナツト、８……プラス
端子、９……マイナス端子、１３……キヤツプ、
１４……締付け部材、１５……コード、１７……
絶縁体、２０……プラス接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撮影装置を収納する水中容器本体と付属装置と
   を取付ける導電性の接続部材の内部に絶縁体を介
   して導体を介挿し、上記接続部材及び導体のそれ
   ぞれ容器本体内側一端並びに付属装置内側他端を
   接続端子とし、接続部材側端子と導体側端子の一
   方をプラス端子とするとともに他方をマイナス端
   子とすることにより容器本体を付属装置との電気
   的接続を行うことを特徴とする接続部材。